JPH01290717A - レールの冷却方法 - Google Patents

レールの冷却方法

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JPH01290717A
JPH01290717A JP12135688A JP12135688A JPH01290717A JP H01290717 A JPH01290717 A JP H01290717A JP 12135688 A JP12135688 A JP 12135688A JP 12135688 A JP12135688 A JP 12135688A JP H01290717 A JPH01290717 A JP H01290717A
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Toyokazu Teramoto
寺本 豊和
Teruo Fujibayashi
晃夫 藤林
Kozo Fukuda
耕三 福田
Takao Gishi
義之 鷹雄
Tetsushige Ide
井出 哲成
Masahiro Ueda
上田 正博
Tatatomi Ideta
出田 忠臣
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ この発明は、鉄道用レールの熱処理工程におけるレール
の冷却方法に関する。
[従来の技術] 決道車両の重量増にともなう高軸荷重化や輸送の高速化
にともない、レールの使用条件は厳しくなっている。そ
してそのため車輪との接触によるレール頭部の窄耗を考
慮した、パーライト組織または微細パーライト組織のレ
ールが提供されている。また、衝撃荷重による脆性破壊
対策については、米国で発生したレール腹部の複雑破壊
を起因とした鉄道事故に見られるように極めて大きい危
険を伴うため、確実な対応が望まれている。この具体的
な対策として、特開昭60−103154.62−22
7041.62−227042において、腹部、底部ま
たは層成部両方を焼き戻しマルテンサイト組織としたレ
ールが提案されている。
さらにその製造方法として、A1変悪点温度以上のレー
ルを急速冷却した後、A1変態点を越えない温度に加熱
し、直ちに急速冷却する方法が提案されている。また急
速冷却時の冷媒として、特開昭60−103154では
圧縮空気または圧縮空気と水の混合物が、特開昭62−
227041、62−227042では水またはソリプ
ル液等が提案されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、これら提案されている技術には、耐衝撃
破壊に浸れた冶金組織およびその組織を得るための冷却
条件(温度、冷却速度)は開示しであるが、レール腹底
部の形状を考慮した具体的な冷却方法は明らかにされて
いなかった。また従来レール腹底部の冷却については、
レール頭部の熱処理に付随して検討されることが多く、
腹底部の冷却を主体とした冷却方法については十分な検
討がなされていなかった。そのため高温物体の冷却に従
来から使用されている衝風、噴霧水、気水混合物、沸騰
水、溶融塩および油等の冷媒を、各部の厚みが異なる、
すなわち、各部で熱容量の異なるレールの冷却に使用す
る場合、次のような問題点があった。
(1)衝風により冷却する場合、ノズルヘッダの空気噴
出孔の配列をレールの部位に応じて変えることにより、
レールの部位別に冷却能を変えることが比較的容易であ
る。しかしながら冷却能がもともと小さいので、レール
の急速冷却には大量の圧縮空気を必要とするため、設備
費および運転費が高くなる。また衝風の噴射時の騒音が
高いため、騒音公害を引き起こす。
(2)噴霧水や気水混合物の噴霧により冷却する場合、
冷却能が衝風よりはるかに大きくなり、大幅な省エネル
ギになる。しかしながら冷却温度に対する冷却能の依存
性が強く、特に冷却面温度が低くなるにつれて冷却能が
大きくなるので、冷却停止温度の制御が難しい。また噴
射された冷却水が、冷却面に衝突した後飛散して他の部
位を冷却したり、下部に流下して下部の冷却に加わった
りするので、レールの部位別の冷却制御が困難である。
このためレールが局所的に必要以上に冷却されるので、
これを防止しようとすると逆に他の部位が冷却不足とな
るという問題があった。特にレールの底部脚先は熱容量
が小さく、冷却水の流下により過冷却となり易い、この
ような問題に対処するため、レールの部位別に冷却能を
制御しようとすると、小容量のノズルを多数配置するこ
とが必要となり、ノズルの目詰まり等メンテナンス上の
問題が生じてくる。また冷却面での衝突密度に適切な分
布を持たせたノズルの使用も考えられるが、レールサイ
ズの変更に対応して、衝突密度を容易に変更できないと
いう問題がある。
(3)沸騰水、溶融塩および流動層にレールを浸漬する
方法は、冷却停止温度の制御という点では問題がない方
法である。しかしながら浴内および層内での冷却能の制
御が困難なので、各部位で厚さが異なるレールの腹底部
の冷却速度を所定の速度に制御することが難しい、また
溶融塩を冷媒とする場合は、冷却後のレール表面に付着
している溶融塩を除去しなければならない。このため除
去装置の設置や溶融塩の補充の点から、設備費および運
転費が高くなる。
この発明は、上記のような従来技術の問題点を解消し、
レール各部の冷却能が容易に制御できるレールの冷却方
法を提供することと目的としている。
[課題を解決するための手段] この発明に係わるレール冷却方法は、 正立状態で長手方向に移動するレールの腹部及び脚部を
冷却するに際し、レールの腹部の上部及びフィレット部
に向けて冷却水を噴射するとともに、レールの製甲部及
び脚先の下面に向けて圧縮空気を噴射するレールの冷却
方法であり、上記冷却方法において、フィレット部の冷
却水噴射位置を、腹部と脚部の接点及び脚部下面中央部
としたレール冷却方法である。
[作用コ 正立状態で長手方向に移動するレールの腹部及び脚部を
冷却するに際し、レールの腹部の上部及びフィレット部
に向けて冷却水を噴射するとともに、レールの製甲部及
び脚先の下面に向けて圧縮空気を噴射するようにしてい
る。このためレール腹部に衝突した冷却水は、腹部に沿
って流下し、腹部を所定温度に均一に冷却する。また熱
容量の大きいフィレット部は、前記腹部に沿−)て流下
した冷却水およびフィレット部に向けて噴射された冷却
水の両方により十分に冷却されるようにしている。フィ
レット部を十分に冷却することによるレール脚先の過冷
却は、レールの製甲部及び脚先の下面に向けて圧縮空気
を噴射し、冷却水がレールの製甲部及び脚先の下面に必
要以上に流れ込まないようにすることにより防止してい
る。
またフィレット部の冷却水噴射位置を、腹部と脚部の接
点及び脚部下面中央部とすることにより、フィレット部
の冷却能を増大することでき、冷却能率が高められる。
[実施例コ 本発明の1実施例を、第1図から第6図と第1表および
第2表により説明する。第1図はレールの断面図および
本発明のレールの冷却方法の1実施例を実施するための
冷却水のヘッダーとノズル、圧縮空気のヘッダーとノズ
ルの配置を示す断面図、第2図はその斜視図である。レ
ール1の腹部1a冷却用の冷却水ヘッダー2は、ノズル
3から供給される冷却水が腹部1aの上部に当たるよう
に配置されている。またレール1のフィレット部りb冷
却用の冷却水ヘッダーのうち、冷却水ヘッダー4,4は
、ノズル5,5から供給された冷却水がレールの腹部1
aと脚部1cとの接点に当たるように配置され、冷却水
ヘッダー6は、ノズル7から噴射された冷却水がレール
の脚部1cの下面中央に当たるように配置されている。
さらにレールの脚先1dに冷却水が流れないように、圧
縮空気のヘッダー8.8および9,9が配置され、それ
ぞれのノズル10.10および11゜11から圧縮空気
をレール脚部1c近労の脚上面および脚下面に向けて噴
射している。この実施例では冷却水ノズルは、冷却面に
当たった冷却水が飛散しないよう、すべて円管ラミナー
ノズルとしたが、低圧の水スプレーでもよい。またノズ
ル形状を円管としたのは、レールの移動方向に複数のノ
ズルを設置することにより、必要に応じて使用するノズ
ル数を変更して冷却能を調整できるがらであるが、他の
形状でもよい、さらに詳述すると、レール寸法の変更に
対応するため、冷却水ヘッダー2,2は上下方向に、圧
縮空気のヘッダー8,8および9,9は前後方向に、第
1図においては左右方向に移動できるようになっている
このような構成になっているので、第2図において矢印
方向に移動するレール1は、円管ラミナーノズル3から
腹部1aの上部に供給される冷却水によって腹部1aが
冷却されるが、その冷却水は腹部1aを流下し、フィレ
ット部1bの冷却に加わる。さらにフィレット部1bは
、円管ラミナーノズル5.5から供給される冷却水によ
って冷却される。第3図aに示すように、これらの冷却
水12は脚部ICに流下するが、圧縮空気噴射ノズル1
0.10から供給される圧縮空気流13により、脚部上
面を広がって流下するのが制約され、レール1の移動方
向またはその逆方向に向かって移動する。このためレー
ル1の全長にわたって冷却水12がレール1の脚先1d
から離脱することはなく、ある時点のレールの冷却状態
をみると、第3図(b)の斜線の部分に冷却水が付着し
、その他の部分は冷却水が付着していない状態となって
いる。このため脚先1dが過冷却されることはない、ま
た冷却水がフィレット部1bの表面で圧縮空気流13に
よって一時的に滞留されるとともに攪拌されるので、フ
ィレット部の冷却効果が高められている。
レールの下面側においては、第4図のように円管ラミナ
ーノズル7から冷却水14が、レール下面の中央部に供
給され、フィレット部1bをレール下面から冷却してい
る。また圧縮空気噴射ノズル11.11から圧縮空気が
レール下面の脚先1dに近い両側端部に向けて噴射され
ており、円管ラミナーノズル7から供給された冷却水1
4がレール下面に沿って流れ脚先1dに達するのを防止
するとともに、レール上面側の冷却水がレール下面に回
り込むのを防止している。以上のように冷却しているの
で、熱容量の大きいフィレット部1bにおいても、レー
ル上面からの冷却とレール下面からの複合冷却により、
腹部1aよりも強い冷却が確保される。一方熱容量が小
さく過冷却されやすい脚先1dの冷却能は、他の部位に
比較して弱められている。すなわち、冷却能の大きい冷
却水による冷却効果と、圧縮空気流による冷却水排除に
基づく冷却能の局所的な低減効果の組み合わせにより、
各部位の冷却能の調整が可能となっている。このため各
部位に応じた冷却速度を得ることができるとともに、所
定の冷却温度で冷却を停止することができる。
各部の冷却能の調整は、以下のようにして冷却水量およ
び使用するノズルの数を調整することにより、容易に行
うことができる。すなわち冷却水量は、第5図の冷却速
度と水量密度とのグラフから所要冷却速度に対応した腹
部冷却水量密度と、フィレット部冷却水量密度を求めた
後、レール移動方向の冷却水量の変動が大きくならない
ように、ノズル数を選定することにより決定される。
また、圧縮空気噴射ノズルの数は、第6図のレールの腹
部およびフィレット部のトータル水量密度をパラメータ
とした脚先水冷部長さ割合(脚先水冷部分長さ/フィレ
ット部水冷部分長さ)と脚先冷却速度との関係から、脚
先からの冷却水の流下部分長さを求めることにより決定
する。
このようにして実施したレールの冷却について、さらに
詳述する。腹部1aの冷却水ノズル3には、内径4■の
円管ラミナーノズルを180mmの間隔で片側2本づつ
使用した。フィレット部1bの冷却水ノズル5.5には
、内径4mmの円管ラミナーノズルを60mm間隔で片
側5本づつ、またレール下面の冷却水ノズル7には、内
径2mmの円管ラミナーノズルを90mm間隔で5本使
用した。また圧縮空気噴射ノズル10.10には、9m
nの円管ラミナーノズルを180+sm間隔で片側3本
づつ使用した。そして3本のノズルのうち、一番上流側
のノズルはレールの移動方向に向けて水平面と35度の
角度をもって、中央のノズルは鉛直下向きに、一番下流
側のノズルはレールの移動方向とは逆方向に向けて水平
面と15度の角度をもって設置した。レール下面側の圧
縮空気噴射ノズル11.11には、フラット噴流ノズル
を14011Iffiの間隔で片側4本づつ、レール断
面対称軸と45度の角度をなし、かつレール脚先1dに
向くように設置した。
このようなノズル配置にして、900°Cの1321b
レールを0.38m/+*inで移動させつつ、第1表
の流量条件で冷却した。この時のレール各部の冷却速度
および冷却停止温度は、第2表のとおりであった。従来
熱容量の大きいフィレット部1bの冷却能を確保しよう
とすると、そのための冷却水が肩先部1dに達し、脚先
部1dが過冷却されるので、結果的には層成部の十分な
冷却が困難であった0本発明による冷却方法では、第2
表かられかるように、フィレット部は腹部1aの冷却水
による冷却と、フィレット部りb冷却用ノズル5,5お
よび7からの冷却水による三方からの冷却によって強冷
却されている6脚先1d上面では、圧縮空気流により冷
却水が接触する長さが腹部やフレット部よりも短くなり
、また脚先1d下面では冷却水が接触することがないの
で、腹部やフィレット部の冷却に供された冷却水による
冷却効果が低減されている。このためレール全体にわた
って、冷却速度および冷却停止時温度の均一化が達成で
きている。なお、局部冷却によるレールの変形や割れま
たは材質変化が案じられたが、フィレット部は熱容量的
に大きく、また脚先は冷却能が弱められていることによ
り問題はなかった。また冶金組織的にも組織の均一性が
改善された。
第  1  表 第  2  表 [発明の効果] 本発明により、レールの熱処理工程の一つである層成部
の冷却が、レール脚先の過冷却を伴うことなく強冷却で
実施できるとともに、レールの冶金組織的にも均一性が
改善されるので、その工業的効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第2図は本発明の1実施例のレールの冷却方法
を実施するための冷却水と圧縮空気のヘッダーおよびノ
ズルの配置図及びその斜視図、第3図はレール腹部およ
びフィレット部の冷却水の付着状態の説明図であり、第
3図(a)はレール断面と冷却水の付着状態を示す説明
図、第3図(b)はレール側面と冷却水の付着状態を示
す説明図、第4図はレールの断面とレール下面からのフ
ィレット部冷却水の付着状況を示す説明図、第5図は冷
却速度と水量密度の関係を示すグラフ、第6図は冷却速
度と脚先水冷部長さ割合の関係を示すグラフである。 1・・・レール、1a・・・レールの腹部、1b・・・
レールのフィレット部、 lc・・・レールの脚部、1d・・・レールの脚先、2
.4.6・・・冷却水ヘッダー、 3.5.7・・・冷却水ノズル、 8.9・・・圧縮空気ヘッダー、 10.11・・・圧縮空気ノズル、12・・・冷却水、
1つ・・・圧縮空気流、14・・・冷却水。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)正立状態で長手方向に移動するレールの腹部及び
    脚部を冷却するに際し、レールの腹部の上部及びフィレ
    ット部に向けて冷却水を噴射するとともに、レールの脚
    甲部及び脚先の下面に向けて圧縮空気を噴射することを
    特徴とするレールの冷却方法。
  2. (2)フィレット部の冷却水噴射位置を、腹部と脚部の
    接点及び脚部下面中央部としたことを特徴とする請求項
    1記載のレール冷却方法。
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