JPH0128909Y2

JPH0128909Y2 -

Info

Publication number: JPH0128909Y2
Application number: JP1983038269U
Authority: JP
Priority date: 1983-03-15
Filing date: 1983-03-15
Publication date: 1989-09-04
Also published as: JPS59143534U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、トランスフアー・プレスにおける
フイード・バーの駆動装置に関する。

一般に、トランスフアー・プレスにおけるフイ
ード・バーは、フイード・バー支持体上に載せら
れており、駆動装置によつて、前後方向の往復移
動（アドバンス、リターン）、接近、離隔移動
（クランプ、アンクランプ）および上下移動（リ
フト、ダウン）の３次元の運動、またはアドバン
ス、リターンおよびクランプ、アンクランプの２
次元の運動をするようになつている。上記の運動
のうち、クランプ、アンクランプおよびリフト、
ダウンは、プレスのスライド駆動軸に取付けられ
ているクランプ、アンクランプ用およびリフト、
ダウン用カムの回転運動を、それぞれカム・フオ
ロワーを介して各別の伝動軸の前後方向の往復運
動に変換し、この伝動軸の往復運動を公知の手段
を介してフイード・バー支持体に伝達させること
により行われる。上記カム・フオロワーは伝動軸
の後端部にレバーを介して取付けられている。上
記フイード・バー支持体に、クランプ、アンクラ
ンプおよびリフト、ダウンを確実に起こさせるた
めには、上記カム・フオロワーを駆動カムに向つ
て付勢して密接させる必要がある。そこで、従来
は、伝動軸の前方または後方の部分に、伝動軸を
前後いずれか一方に付勢してカム・フオロワーを
駆動カムに押し付けるシリンダが配置されてい
た。しかしながら、従来の装置では、上記シリン
ダが、デイスタツク装置等のトランスフアー・プ
レスに必要な他の装置の設置の邪魔になり、伝動
軸の前方または後方の部分を、他の装置を配置す
るためのスペースとして有効に利用することがで
きないという問題があつた。

この考案は上記実情に鑑みてなされたものであ
つて、カム・フオロワーを常に適切な力で駆動カ
ムに押し付けることができるとともに、この押し
付け手段が他の装置の邪魔になることのないフイ
ード・バー駆動装置を提供することを目的とす
る。

この明細書において、前後とは被加工物の搬送
方向（図面中に矢印Ａで示す方向）を基準とし、
前とは搬送方向前方を指し、後とはこれと反対側
を指すものとする。また、左右とは後方に向つて
いうものとする。

この考案の実施例を、以下図面を参照しながら
説明する。この実施例はフイード・バーに３次元
の運動をさせる駆動装置である。

図面は、左右一対の２本のフイード・バーのう
ち、わかり易くするために左側のフイード・バー
の一部を省略し、しかも左側のフイード・バーの
後側の移動台および支持体を省略して示してい
る。

フイード・バー駆動装置は、アドバンス、リタ
ーン駆動機構（図示略）と、クランプ、アンクラ
ンプ駆動機構と、リフト、ダウン駆動機構とより
なり、これらの駆動機構によりフイード・バー１
が３次元の運動をさせられるようになつている。
クランプ、アンクランプ駆動機構およびリフト、
ダウン駆動機構は、左右１対の移動台２を含んで
いる。そして、この移動台２には、フイード・バ
ー１を前後方向に移動自在に支持する支持体３
が、その下面に固着されかつ移動台２に昇降自在
に支持された垂直支持ロツド４により昇降自在に
設けられている。支持ロツド４の後側面にはラツ
ク４ａが形成されている。支持ロツド４のわずか
後方には、軸心が左右方向を向いたフイード・バ
ー昇降駆動軸５が配置されている。昇降駆動軸５
の中央部を除いた左右両端寄りにはそれぞれスプ
ライン軸部５ａが形成されており、このスプライ
ン軸部５ａに、その軸方向に移動自在でかつ昇降
駆動軸５と一緒に回転するようにピニオン６が嵌
装されている。このピニオン６はラツク４ａと噛
み合つている。右側の移動台２には左方に伸びか
つ下面にラツク７ａが形成された駆動ロツド７が
固定されている。ラツク７ａは、軸心が前後方向
を向いた回転軸８に嵌装されたクランプ、アンク
ランプ用ピニオン９と噛み合つている。ピニオン
９の下方には、左右方向に長い駆動ロツド１０が
配置されている。駆動ロツド１０の右端部上面お
よび左端部後面には、それぞれラツク１０ａおよ
び１０ｂが形成されており、ラツク１０ａがピニ
オン９と噛み合つている。そして、駆動ロツド１
０は左側の移動台２の下面に固定されている。ま
た、ラツク１０ｂは、垂直回転軸１１の上端に嵌
装されたピニオン１２と噛み合つている。垂直回
転軸１１の下端にもピニオン１３が嵌装されてい
る。このピニオン１３は、前後方向に長い伝動軸
１８の右側面に形成されたラツク１８ａと噛み合
つている。伝動軸１８の後端部には２つのレバー
１４，１５を介してカム・フオロワー１６が取付
けられており、フイード・バー駆動装置における
後端部のプレス駆動軸に設けられているクラン
プ、アンクランプ駆動カム１７の回転により伝動
軸１８が前後方向に往復運動させられるようにな
つている。伝動軸１８が前方に移動したときにカ
ム・フオロワー１６が駆動カム１７に押し付けら
れる。伝動軸１８は、前後２本のロツド１８Ａ，
１８Ｂを両ロツド形拘束シリンダ１９を介して連
結することにより形成されたものであり、前ロツ
ド１８Ａの後端および後ロツド１８Ｂの前端が、
それぞれ継手２１を介して拘束シリンダ１９の前
後のピストン・ロツド２０に連結されている。す
なわち、拘束シリンダ１９は、伝動軸１８の長さ
の中間部に位置している。そして、拘束シリンダ
１９の存在によつて、カム・フオロワー１６が適
切な力で常に駆動カム１７に押し付けられ、駆動
カム１７の回転運動が、カム・フオロワー１６を
介して確実に伝動軸１８の前後方向の往復運動に
変換されるようになつている。伝動軸１８におけ
る前後方向の往復運動は、ラツク１８ａおよびピ
ニオン１３を介して回転軸１１の回転運動に変換
され、さらに回転軸１１の回転運動がピニオン１
２とラツク１０ｂとの噛み合い、ならびにラツク
１０ａとピニオン９およびピニオン９とラツク７
ａとの噛み合いによつて駆動ロツド１０，７にお
ける互いに反対方向の左右方向の往復運動に変換
される。そして、駆動ロツド１０，７の往復運動
により左右の移動台２が互いに接近、離隔するよ
うに移動して、フイード・バー１がクランプ、ア
ンクランプ運動させられる。

リフト、ダウン駆動機構は、昇降駆動軸５の右
端部に嵌装されたピニオン２３を備えている。ピ
ニオン２３の下方には上下方向の中央部で揺動自
在に支持された揺動レバー２４が設けられてお
り、この揺動レバー２４の上端および下端にそれ
ぞれ扇状歯車２５および２６が取付けられてい
る。上側の扇状歯車２５はピニオン２３と噛み合
つている。下側の扇状歯車２６は、前後方向に長
い伝動軸３１の上面に形成されたラツク３１ａと
噛み合つている。伝動軸３１の後端部には２つの
レバー２７，２８を介してカム・フオロワー２９
が取付けられており、フイード・バー駆動装置に
おける後端部のプレス駆動軸に設けられているリ
フト、ダウン駆動カム３０の回転により伝動軸３
１が前後方向に往復運動させられるようになつて
いる。伝動軸３１が前方に移動したときにカム・
フオロワー２９が駆動カム３０に押し付けられ
る。伝動軸３１は、前後２本のロツド３１Ａ，３
１Ｂを両ロツド形拘束シリンダ３２を介して連結
することにより形成されたものであり、前ロツド
３１Ａの後端および後ロツド３１Ｂの前端が、そ
れぞれ継手３４を介して拘束シリンダ３２の前後
のピストン・ロツド３３に連結されている。すな
わち、拘束シリンダ３２は、伝動軸３１の長さの
中間部に位置している。そして、拘束シリンダ３
２の存在によつて、カム・フオロワー２９が適切
な力で常に駆動カム３０に押し付けられ、駆動カ
ム３０の回転運動が、カム・フオロワー２９を介
して確実に伝動軸３１の前後方向の往復運動に変
換されるようになつている。伝動軸３１における
前後方向の往復運動は、ラツク３１ａと扇状歯車
２６との噛み合いにより揺動レバー２４の揺動に
変換され、揺動レバー２４の揺動が扇状歯車２５
とピニオン２３との噛み合いにより昇降駆動軸５
の回転運動に変換される。その結果、ピニオン６
とラツク４ａとの噛み合いにより支持ロツド４が
上下動し、フイード・バー１はリフト、ダウン運
動させられる。

上記実施例は、３次元の運動をするフイード・
バーの駆動装置が示されているが、この考案の駆
動装置は２次元の運動をするフイード・バーにも
適用することができる。この場合、拘束シリンダ
はフイード・バーに接近、離隔移動させるための
伝動軸に設けられる。

上述のように、この考案のフイード・バー駆動
装置によれば、駆動カムの回転運動により前後方
向に往復運動させられる伝動軸が、前後に並んで
配置された前後方向に伸びる２つのロツドを、両
ロツド形拘束シリンダで連結することによつて構
成されているので、拘束シリンダが、他の装置を
配置することのできない伝動軸の長さの中間部に
配置されることになる。したがつて、伝動軸の前
方または後方の部分を、デイスタツク装置等、フ
イード・バー駆動装置の他にトランスフアー・プ
レスに具備させられる装置を設置するためのスペ
ースとして有効に利用することが可能となる。拘
束シリンダが、伝動軸の前方または後方に配置さ
れていると、この部分にデイスタツク装置等を設
置するのに邪魔になる。しかも、拘束シリンダに
より、伝動軸を常に前後いずれか一方に付勢し
て、カム・フオロワーを適切な力で駆動カムに押
し付けることができる。したがつて、駆動カムの
回転運動が、カム・フオロワーを解して正確に伝
動軸の前後方向の往復運動に変換することが可能
となる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示す一部省略斜視図
である。１……フイード・バー、１６，２９……カム・
フオロワー、１７，３０……駆動カム、１８，３
１……伝動軸、１８Ａ，１８Ｂ，３１Ａ，３１Ｂ
……ロツド、１９，３２…両ロツド形拘束シリン
ダ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

後端部に駆動カムに当接するカム・フオロワー
が設けられかつ駆動カムの回転運動により前後方
向に往復運動させられる伝動軸を備えており、伝
動軸の前後方向の往復運動が、フイード・バーの
接近、離隔移動または上下移動に変換されるフイ
ード・バー駆動装置において、上記伝動軸が、前
後に並んで配置された前後方向に伸びる２つのロ
ツドを、両ロツド形拘束シリンダで連結すること
によつて構成されており、この両ロツド形拘束シ
リンダによつて、伝動軸が前後いずれか一方に付
勢されてカム・フオロワーが駆動カムに押し付け
られるフイード・バー駆動装置。