JPH0128348Y2 - - Google Patents

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JPH0128348Y2
JPH0128348Y2 JP13554586U JP13554586U JPH0128348Y2 JP H0128348 Y2 JPH0128348 Y2 JP H0128348Y2 JP 13554586 U JP13554586 U JP 13554586U JP 13554586 U JP13554586 U JP 13554586U JP H0128348 Y2 JPH0128348 Y2 JP H0128348Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、励磁コイルが励磁されたときに制動
が解かれる負作動形電磁ブレーキに関するもので
ある。
〔従来の技術〕
電磁ブレーキは励磁コイルを励磁したときに制
動が行なわれるか制動が解かれるかによつて正作
動形と負作動形とに分類される。
第4図はこのうちの負作動形電磁ブレーキの一
例として実公昭48−2547号公報に開示されたもの
の縦断面図であつてこれを同図に基いて説明する
と、機器本体側に固定されたブレーキケース1の
段部には励磁コイル2内設のフイールドコア3が
固定されており、また、機器本体側に軸支されて
ブレーキケース1の中心部に突出する回転軸4と
一体のボス5には、円板状のデイスク6が軸方向
へ移動自在に嵌装されている。デイスク6とフイ
ールドコア3との間には、円板状のアーマチユア
7が圧縮コイルばね8によりデイスク6側へ付勢
されて軸方向へ移動自在に嵌装されており、ま
た、ブレーキケース1の開口端には、カバー9a
付きの受圧板9がボルト止めされている。さらに
デイスク6の外周部両面には、アーマチユア7に
固定の押圧板10と、受圧板9とにそれぞれ対向
する環状の制動板11,12が貼着されている。
このような負作動形電磁ブレーキにおいては、
デイスク6を回転軸4に対して回転方向に固定
し、かつ軸方向へは移動調節自在に支持すること
が要求される。このため本装置においては、回転
軸4の端面にボルト止めされた端板13の外周部
に穿設した複数個の孔にデイスク6のねじ孔に螺
入した調節ねじ14が摺動自在に挿入されてお
り、各調節ねじ14上には、デイスク6を端板1
3から離間させる方向に付勢する圧縮コイルばね
15が介装されている。そして、調節ねじ14の
突出ねじ部には、ナツト16が螺合されており、
これを回動させることにより、端板13とデイス
ク6との間隙、したがつて受圧板9と制動板12
との間隙が調整されるように構成されている。1
7は端板13にねじ止めされ、調整後のナツト1
6を回らないように固定する固定板である。
このように構成されていることにより図示の状
態で回転軸4の駆動源に通電されると同時に励磁
コイル2が励磁され、アーマチユア7が圧縮コイ
ルばね8の弾発力に抗してフイールドコア3に吸
着されるので、デイスク6の制動が解かれてこれ
と調節ねじ14、端板13を介して一体の回転軸
4が回転する。
回転軸4の回転中、その駆動源への通電が断た
れると同時に励磁コイル2の励磁が解かれ、アー
マチユア7が吸着から解放されて圧縮コイルばね
8により弾発されるので、制動板11,12が押
圧板10と受圧板9とで挾圧され、デイスク6と
回転方向へ一体の回転軸4が制動されて急停止す
る。
そして、固定板17を弛めてナツト16を回動
させることにより軸方向に固定の端板13に対し
てデイスク6が軸方向へ移動し、非制動時におけ
る両制動板11,12と押圧板10、受圧板9と
の間に所定の間隙が保持される。
以上は制動面の間隙調整を、デイスクの軸線方
向への移動によつて行なうものについて説明した
が、この調整をデイスクの撓曲によつて行なうよ
うにした一般にノーバツクラツシユタイプと呼ば
れる負作動形電磁ブレーキが従来から用いられて
いるのでこれを第5図に示す縦断面図に基づいて
説明する。なお、第5図は、便宜上、上半部を制
動解放状態で示し、下半部を制動状態で示した。
この種の電磁ブレーキ20は主として産業用ロボ
ツトの保持ブレーキとして使用されるものであつ
て、サーボモータ軸21(以下回転軸21と称
す)にエンコーダとともに装着される。図示しな
いサーボモータのリアハウジングに軸支されて突
出する回転軸21には、ハブ22が嵌合されてキ
ー23と複数個(1個のみ図示)のねじ22aと
で固定されており、このハブ22には、0.5mm厚
程度の板ばね材で軸線方向へ撓曲可能に形成され
た円板状のデイスク24が、中心孔の周縁部を溶
着されて一体化されている。なお、図示しない
が、このデイスク24には、レーザ切断加工やプ
レス打抜き加工等によつて円弧状のスリツトが形
成されて良好な撓曲性が付与されている。一方、
サーボモータのリアハウジングに固定されて励磁
コイル25が内設されたフイールドコア26に
は、その外周部等配位置のねじ孔に螺入されたボ
ルト27により、円板状の受圧板28が、カラー
29を介して固定されており、また受圧板28と
フイールドコア26との間には、円板状のアーマ
チユア30が、外周部の孔をカラー29に摺動自
在に嵌合させて軸方向へ移動自在に介装されてい
る。31はフイールドコア26の外周部等配位置
のばね孔に装填された圧縮コイルばねであつて、
アーマチユア30をフイールドコア26から離間
させる方向に付勢している。そして、アーマチユ
ア30と受圧板28との外周部に設けられた環状
凹孔30a,28aには、環状のライニング3
2,33がデイスク24の外周部両面にそれぞれ
対向して嵌着されている。
このように構成されていることにより、図の下
半部に示す制動状態から回転軸21の駆動源に通
電されると同時に励磁コイル25が励磁され、ア
ーマチユア30が圧縮コイルばね31の弾発力に
抗してフイールドコア26に吸着されるので、図
の上半部に示すようにデイスク24の制動が解か
れてこれとハブ22を介し一体の回転軸21が回
転する。
回転軸21の回転中、その駆動源への通電が断
たれると同時に励磁コイル25の励磁が解かれ、
アーマチユア30が吸着から解放されて圧縮コイ
ルばね31により弾発されるので、デイスク24
が両側のライニング32,33で挾圧され、デイ
スク24と一体の回転軸21が制動されて急停止
する。
そして、ねじ22aを弛めてハブ22を軸線方
向に移動させることによりデイスク24が軸線方
向へ移動し、非制動時における両方のライニング
32,33とデイスク24との間に所定の間隙が
保持される。また、当初の組付時においては、図
示下半部の制動状態でハブ22を回転軸21にキ
ー23を介して摺動自在に嵌合し、フイールドコ
ア26をサーボモータのリアハウジングに固定
し、励磁コイル25を励磁して図示上半部の非制
動状態にしたのち、デイスク24とライニング3
2,33とが非接触となるように位置決めしてね
じ22aを締めることによりサーボモータへの装
着が完了する。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかしながらこのように構成された従来の負作
動形電磁ブレーキのうち、第4図に示すものは、
制動部の間隙調整のためにカバー9aを外し、固
定板17を弛めて多数の調整ねじ16を回動させ
なければならないので、調整のために多大の労力
と長時間を要するばかりでなく、多くの調整ねじ
16を均一に調整することが困難であつた。
また、第5図に示すものにおいては、通常、フ
イールドコア26とアーマチユア30との間隙G
を0.5mm程度に調整し、ライニング32,33と
の間隙g1,g2を0.1〜0.2mm程度に調整しなければ
ならず、このような微量調整を、回転軸21上で
のハブ22の移動によつて行なうことは、きわめ
て作業性が悪く、正確な調整が困難であつた。
〔問題点を解決するための手段〕
このような問題点を解決するために本考案では
機器筐体側に固定のフイールドコアと受圧板との
間に軸線方向へ移動自在なアーマチユアを介装
し、回転軸と一体のハブに固定したデイスクの外
周部を受圧板およびアーマチユアの内側制動部材
間に臨ませた負作動形電磁ブレーキにおいて、ハ
ブにフランジを形成してこのフランジに設けた複
数個の各ねじ孔にデイスクの平面に対する遠近方
向へ進退調節自在なねじ部材を螺入するととも
に、デイスクのねじ部材対向部に、このねじ部材
の押圧により撓んで外周部の制動部材対向部を平
行移動させる可撓部を形成した。
〔作用〕
回転軸の駆動電源が入つてこれと同時にフイー
ルドコア内の励磁コイルが励磁されると、アーマ
チユアが吸着されてデイスクとアーマチユア、受
圧板間に間隙が形成され、制動が解けて回転軸が
回転する。また回転軸の回転中、その駆動電源が
断たれると同時に励磁コイルが消磁されると、ア
ーマチユアは吸着が解かれてばね部材でデイスク
側へ弾発され、デイスクがアーマチユアと受圧板
とで挾圧されることにより、回転軸が制動され
る。
そして、当初の組付時または運転中において、
調整ねじの固定を解いて進退させると、その先端
が当接するデイスクの可撓部が撓み、デイスクの
外周部が平行移動するので、デイスクとその両側
の制動部材との間の間隙が調整される。
〔実施例〕
第1図ないし第3図は本考案に係る負作動形電
磁ブレーキをサーボモータに実施した例を示し、
第1図はその制動状態で示す縦断面図、第2図は
デイスクの正面図、第3図は制動解放状態で示す
第1図上半部の縦断面図である。これらの図にお
いて、第5図に示す従来の負作動形電磁ブレーキ
と同構成の部材にはこれと同符号を付してその詳
しい説明を省略し、以下簡単に説明する。負作動
形電磁ブレーキ40は、カラー29により互に所
定の間隔をおいて図示しないサーボモータのリア
ハウジング側に固定された励磁コイル25内設の
フイールドコア26と、受圧板28とを備えてお
り、これらフイールドコア26と受圧板28の内
孔に先端部を臨ませたサーボモータ軸である回転
軸21には、ハブ41がキー23と複数個のねじ
22aとで固定されている。また、フイールドコ
ア26と受圧板28との間には、圧縮コイルばね
31で弾発されたアーマチユア30がカラー29
で支持されて軸線方向へ移動自在に介装されてい
る。32,33はアーマチユア30の環状凹孔3
0aと受圧板28の環状凹孔28aとにそれぞれ
係合固定された制動部材としてのライニングであ
る。
ハブ41にはフランジ41aが形成されてい
て、このフランジ41aを円周方向にほゞ複数等
分する位置に設けた各ねじ孔41bには、調整ね
じ42が、後述するデイスク44の平面に対する
遠近方向へ進退調整自在に螺入されており、調整
後ナツト43で固定されている。円板状に形成さ
れて内孔周縁部をハブ41に固定されたデイスク
44は、薄い板材で形成されており、その外周部
は前記両側のライニング32,33間に臨んでい
る。デイスク44には、第2図に符号r1,r2,r3
でそれぞれ示す半径を有する3個ずつの円弧状ス
リツトS1,S2,S3が同心状に設けられており、前
記各調整ねじ42の先端が図に符号Pで示す隣接
スリツトS2間のスリツトなし部平面へ当接して押
圧されるように構成されている。そしてこのデイ
スク44は、第2図に符号44aで示す最小径環
状部をハブ41に溶着されており、この環状部4
4aからスリツトなし部平面Pへかけての連結
部、すなわち隣接スリツトS1間のスリツトなし部
平面Qから前記スリツトなし部平面Pまでの連結
部である環状部Rが可撓部となつている。これを
電磁クラツチ・ブレーキなどの板ばねに仮定して
言えば、Q点が基部でありP点が自由端部であつ
て、調整ねじ42は、板ばねの初期反力(プリセ
ツト荷重)を得、かつ後退限を規制するストツパ
に対応すると考えられる。さらに、このデイスク
44は、制動時に圧縮コイルばね31の弾発力に
より押圧されて移動するアーマチユア30ととも
に摩擦面としての外周部が受圧板28方向へ移動
すると、P点から、隣接スリツトS3間のスリツト
なし部平面Tまでの連結部である環状部Uが、P
点を支点としT点を力点として撓む。
以上のように構成された負作動形電磁ブレーキ
40の動作を説明する。回転軸21の駆動電源が
入つてこれと同時にフイールドコア26内の励磁
コイル25が励磁されると、アーマチユア30が
圧縮コイルばね31の弾発力に抗してフイールド
コア26に磁気吸着され、第3図に示すように、
デイスク44の自己復帰力によりデイスク44の
外周部両側面である摩擦面と、ライニング32,
33との間に間隙が形成されるので、制動が解け
て回転軸21が回転する。
また、回転軸21の回転中、その駆動電源が断
たれると同時に励磁コイル25が消磁されると、
アーマチユア30は、吸着が解かれて圧縮コイル
ばね31の弾発力によつてデイスク44側へ押圧
され、デイスク44がアーマチユア30のライニ
ング32と受圧板28のライニング33とで挾圧
されることにより回転軸21が制動された急停止
する。
ここでこの負作動形電磁ブレーキ40の組付と
組付時の調整とについて説明する。機器外部にお
いて第1図に示す制動状態にした電磁ブレーキ4
0を、ハブ41と回転軸21との間にキー23を
介挿しながら回転軸21上を摺動させ、フイール
ドコア26の背面をサーボモータのリアハウジン
グ端面に当接させたのち、フイールドコア26を
ねじ止めする。そして、ハブ41を回転軸21上
で摺動させ、デイスク44の内側寄りと外側寄り
とがほゞ同一平面となつた位置でねじ22aを締
め、ハブ41を固定する。次に励磁コイル25を
励磁して第3図に示す解放状態にし、デイスク4
4の外周摩擦面とライニング32,33との間に
すき間ゲージ等を挿入してすき間の有無を確認す
る。すき間が適切でない場合には、ナツト43を
弛めて調整ねじ42を回動させると、その先端が
デイスク44の前記P点を押したり、あるいはデ
イスク44の可撓性により押し戻されたりするの
で、これに伴なつてデイスク44外周のライニン
グ32,33対向部が平行移動し、すき間が微調
整される。
なお、本実施例では、デイスク44に可撓性を
付与する構成としてスリツトS1,S2,S3を形成す
る例を示したが、これに限定するものではなく、
調整ねじ42の先端を当接させて進退させること
により外周摩擦面が平行移動するような撓曲部で
あればいかなる構成でもよい。また、調整ねじ4
2の代りにハブ41の外周部にねじを切つてこれ
にナツトを螺合し、このナツトを回動進退させる
ことにより、ナツトとデイスク44との間に設け
たカラーを介しデイスク44を撓ませて外周部を
平行移動させることも考えられるが、このような
全周にわたつて同じ押圧力で微調整すると、作業
性がよい反面、デイスク44の振れが生じた場合
にこれを修正する微調整ができないから、本実施
例に示した構成の方がよい。
〔考案の効果〕
以上の説明により明らかなように、本考案によ
れば機器筐体側に固定のフイールドコアと受圧板
との間に、軸線方向へ移動自在なアーマチユアを
介装し、回転軸と一体のハブに固定したデイスク
の外周部を受圧板およびアーマチユアの内側制動
部材間に臨ませた負作動形電磁ブレーキにおい
て、ハブにフランジを形成してこのフランジに設
けた複数個の各ねじ孔にデイスクの平面に対する
遠近方向へ進退調節自在なねじ部材を螺入すると
ともに、デイスクのねじ部材対向部に、このねじ
部材の押圧により撓んで外周部の制動部材対向部
を平行移動させる可撓部を形成したことにより、
デイスクとアーマチユアおよび受圧板の制動部材
との間隙調整を容易に短時間で行なうことがで
き、労力の軽減と作業能率の向上が計れるととも
に、微量調整が可能となり制動機能が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本考案に係る負作動形電
磁ブレーキの実施例を示し、第1図はその制動状
態で示す縦断面図、第2図はデイスクの正面図、
第3図は制動解放状態で示す第1図上半部の縦断
面図、第4図および第5図はそれぞれ従来の負作
動形電磁ブレーキの縦断面図である。 21……回転軸、26……フイールドコア、2
8……受圧板、30……アーマチユア、32,3
3……ライニング、40……負作動形電磁ブレー
キ、41……ハブ、41a……フランジ、41b
……ねじ孔、42……調整ねじ、44……デイス
ク。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 互に所定の間隔をおいて機器筐体側に固定され
    たフイールドコアおよび受圧板と、これらフイー
    ルドコアと受圧板との内孔に先端部を臨ませて機
    器側に軸支された回転軸と、前記フイールドコア
    と受圧板との間に軸線方向へ移動自在に介装され
    たアーマチユアと、前記回転軸と一体のハブに内
    孔部を固定され前記アーマチユアおよび受圧板の
    内側制動部材間に外周部を臨ませた円板状のデイ
    スクとを備えた負作動形電磁ブレーキにおいて、
    前記ハブにフランジを形成してこのフランジに設
    けた複数個の各ねじ孔に前記デイスクの平面に対
    する遠近方向へ進退調節自在なねじ部材を螺入す
    るとともに、前記デイスクの前記ねじ部材対向部
    に、このねじ部材の押圧により撓んで外周部の前
    記制動部材対向部を平行移動させる可撓部を形成
    したことを特徴とする負作動形電磁ブレーキ。
JP13554586U 1986-09-05 1986-09-05 Expired JPH0128348Y2 (ja)

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JP13554586U JPH0128348Y2 (ja) 1986-09-05 1986-09-05

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JPS6342939U (ja) 1988-03-22

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