JPH0128160Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は立抗掘削工事におけるライナープレー
ト用昇降タラツプに関するものである。

一般に、ライナープレートは波形を付けた彎曲
鉄板を弧型に仕上げ周辺にボルト組立て用のフラ
ンジを有するもので、軽量で強度が高く、内側か
らの組立て解体が容易なため、立抗掘削の土留壁
等に使用されている。

上記立抗掘削工事に際して、従来は２〜３ｍ長
いはしごを作つて、これを抗内に搬入し土留壁の
深さに応じて継ぎ足し固定して昇降していた。し
かし、上記のように予め組立てたはしごでは抗内
が狭く足場等の作業環境が悪いため、はしごの搬
入、固定が困難であり、またはしごの長さと立抗
の深さとの調整がつきにくく、特に最下部では固
定出来ないこともあつて昇降が不便で危険を伴な
うこともあつた。

本考案は、上記のような従来のはしごの欠点を
解消するためになされたもので、その目的とする
ところは立抗掘削の土留壁であるライナープレー
トの組付けと同時に取付け固定することが出来、
該土留壁の深さに応じて最上部か抗底に亘つて何
段にでも増加調整が自由で、製造及び取付が安価
に出来るライナープレート用昇降タラツプを提供
するにある。

以下、本考案の一実施例について図面を参照し
ながら説明する。第１図及び第２図において、１
は踏杆であつて滑り止め用の凹凸の付いた鋼材を
折り曲げて水平部１ａと垂直部１ｂとを構成して
いる。該水平部１ａは実質的に手足を掛ける部分
であつて略コ字状に形成されていて、該水平部１
ａの両端からこれに略直角下方向に垂直部１ｂが
曲設されている。該垂直部１ｂの長さは後述する
ように実質的にタラツプの間隔を決定するもので
あつて、ライナープレート２の上下フランジ２ａ
の間隔、踏杆１の取付け方法等によつて適宜定め
れば良い。

上記垂直部１ｂの下方先端部には取付固定部３
が溶接等により固設されていて、上記ライナープ
レート２のフランジ２ａ締付用のボルト４を挿通
する取付用孔３ａが穿設されている。

尚、５は落下事故防止用の背当枠（図示せず）
を取付けるための受金具である。

本実施例の昇降タラツプは以上のように構成さ
れているので、これをライナープレート２に取付
けるに際しては、第３図に示すようにそのフラン
ジ２ａの上側及び下側に夫々取付固定板３を重接
し、その締付用ボルト４を通してナツト６により
一体的に締付固定する。この場合、上側のタラツ
プは踏杆１が上向に、下側のタラツプは踏杆１が
下向に配置されるように取付ければ、第４図に示
すように各タラツプの踏杆１の水平部１ａが同じ
間隔になり昇降が楽に行なえる。

尚、タラツプの取付け方は上記実施例に限定す
るものではなく、必要に応じて上向き又は下向き
のタラツプは省略しても良く、更に垂直部１ｂの
長さを２種類設け、これらを交互に且つ下向きに
取付けて上記実施例と同じ間隔に配設することも
出来る。

次に本考案の効果を列記する。

(イ) ライナープレートのフランジの組付け部分に
同時に取付けることができるので、立抗掘削の
進行に伴なつてタラツプが出来上り、掘削作業
が安全且つ能率良く出来る。

(ロ) 一本の鋼材を曲げ加工し、取付板を付設する
だけなので、安価に製造出来、１段１個の構成
になつているため、運搬及び取付作業が極めて
容易に出来る。

(ハ) ライナープレートのフランジ部分ならどこの
箇所にも継手用ボルトで取付けが自由で、何段
にでも出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の昇降タラツプの一実施例を示
す上面図、第２図はその側面図、第３図はライナ
ープレートへの取付状態を示す一部破断側面図、
第４図は全体の斜視図である。 １……踏杆、１ａ……水平部、１ｂ……垂直
部、２……ライナープレート、３……取付固定
板、３ａ……孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 表面全体に凹凸の付いた鋼材を折り曲げて略コ
   字状に形成された水平部と該水平部の両端から略
   直角方向に曲設された垂直部とから成る踏杆と、
   該垂直部の先端部に固設され取付用孔を穿設した
   取付固定板とから構成されたことを特徴とする立
   抗掘削におけるライナープレート用昇降タラツ
   プ。