JPH01272521A - 歯肉適用型局所麻酔貼付剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は歯肉適用型局所麻酔貼付剤、更に詳しくは、局
所麻酔薬を保持する粘着層と非粘着支持体層から成る貼
付剤であって、特に歯科治療の注射麻酔刺入時に際し、
歯肉部に貼付することにより局所麻酔作用を発揮する歯
肉適用製剤に関する。

歯科治療において、患者の不安や恐怖を抑えて診療能率
を高め、正罐かっ円滑な無痛治療を遂行するため、一般
に前処置として注射麻酔が施されている。しかし、その
刺入時の痛みは成人患者を含め、特に小児にとって苛酷
な苦しみとなることは少なくない。そこで、この刺入時
の痛みを緩和もしくは除くために、皮膚あるいは粘膜表
面から知覚神経終末を麻卑させる表面麻酔、これには寒
冷麻酔と塗布麻酔の２つがあるが、寒冷麻酔はクロール
エチルを用いる方法で、一般に皮膚に用いられ、口腔粘
膜に為害作用があるため、特に塗布麻酔がしばしば採用
されている。塗布麻酔には通常、溶液状、溶液をスポン
ジに浸したもの、パスタ状、スプレー状の麻酔剤が用い
られているが、スプレー状は適用時に局所から蒸発熱を
うばい、そのため冷反応として一過性の疼痛を示すこと
がある。また、他のタイプの麻酔剤は、使用時の味覚や
、一過性の刺激から違和感を持つので、防湿を十分に行
い、必要最小限の量を必要部位てのみ塗布し、唾液など
によって舌や咽頭部に流出しないようにしなければなら
ないといった問題がある。

本発明者らは、表面麻酔時の違和感をできるだけ小さく
し、患者の不快感が少なく、取扱いが容易で新規な表面
麻酔剤を提供するため鋭意研究を行った結果、それぞれ
高分子物質の粘着層と非粘着支持体層とから成り、粘着
層に局所麻酔薬を含有せしめた貼付剤が、歯肉部に対し
容易に貼付することができ、現時間（１〜２分）で局所
麻酔作用を表わし、作用後間単に剥離しうろことを見出
し、本発明を完成させるに至った。

発明の構成 すなわち、本発明は、水溶性高分子物質および水不溶性
または水膨潤性高分子物質からなる粘着層と、水不溶性
または水膨潤性高分子物質からなる非粘着支持体層とか
ら成り、上記粘着層に生理活性成分として局所麻酔薬を
含有したことを特徴とする歯肉適用型局所麻酔貼付剤を
提供するものである。

本発明における粘着層は、歯肉部に付ｌ１ＯＴ能なフィ
ルム状の局所麻酔薬含有層であって、適用部位に薬物を
付与する。ここで用いる水溶性高分子物質としては、た
とえばポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、
ポリアクリル酸モジ＜ハその塩（ナトリウム塩、カリウ
ム塩、アンモニウム塩など）、アルギン酸もしくはその
塩、セルロース低級アルキルエーテル類、ゼラチン等が
挙げられ、これらの少なくとも１種を使用に供する。

また、水不溶性または水膨潤性高分子物質としては、た
とえば酢酸ビニル樹脂、エチルセルロース、メタクリル
酸コポリマー、アミノアルキルメタクリレートコポリマ
ー、セラック、ポリビニルアセタールジエチルアミノア
セテート、酢酸・フタル酸セルロース等が挙げられ、こ
れらの少なくとも１種を使用に供する。使用量は通常、
水溶性高分子物質１００部（唾置部、以下同様）に対し
て１０〜３００部、好ましくは２０〜２００部の範囲で
選定すればよい。かかる粘着層にあって、要すればｏＴ
塑剤（フタル酸エステル類、トリアセチン、プロピレン
グリコール、ポリエチレングリコール、クエン酸トリエ
チルなど）、賦形剤等を適量配合してもよい。

また、生理活性成分として用いる局所麻酔薬としては、
たとえばリドカイン、ジプカイン、テトラカイン、これ
らの塩層、アミノ安息香酸エチル、塩酸オキシブブロ力
イン、オキセサゼイン、塩酸ブピバカイン等が挙げられ
る。含有量は通常、粘着層中１〜５０改量％、好ましく
は５〜４０咳置％の範囲で選定すればよい。

本発明における非粘着支持体層は、柔軟なフィルム状の
層である。主成分である水不溶性または水膨Ｓｔｔ高分
子物質は、上記粘着層の場合で例示したものから適宜に
選択することができる。また必要に応じて可塑剤、賦形
剤、着色剤等を適量配合してもよい。

本発明に係る歯肉適用型局所麻酔貼付剤は、常法に従っ
て形成した上記局所麻酔薬含有粘着層および非粘着支持
体層のフィルムラミネート層を適当な形状（円形、楕円
形、角形）に打抜くことにより得られる。各１通の厚み
は通常、粘着＠５０〜２００μｍおよび支持体１１３０
〜７０μｍに選定すればよい。

以上の構成から成る本発明貼付剤は、粘着１を介して歯
肉に付着し、その付着全面積において適用部位へ的確に
直接局所麻酔作用を発揮する。本発明貼付剤は、薄いフ
ィルム状であるので使用時に違和感がなく、必要最小限
の量を必要部位のみに投与でき、かつ薬物が咽頭部へ流
れ出ることがない。また、製剤中の薬物含量の変化によ
って所望の薬物濃度が得られる他、厚みや付着面積を変
えても所望の薬物量を容易に得ることができる。

更に貼付後、短時間の内に局所麻酔作用が発揮され、そ
の後製剤の剥離も容易でかつ粘膜に影響を与えない。

次に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。な
お、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない
。

実施例１ 酢酸ビニル樹脂　　　　　　　　　・・・・・・　　８
ポリビニルピロリドン　　　　　　・・・・・・　２０
ポリエチレングリコール４００　　・・・・・・　２．
５リドカイン　　　　　　　　　　　　・・・・・・　
２０二酸化チタン　　　　　　　　　　・・・・・・　
０．５エタノール　　　　　　　　　　　・・・・・・
　残量計１２０ 上記成分を常法により混合し、乾燥重量２５０？／ｌｒ
ｉとなるように剥離紙上に展延、乾燥して粘着層を形成
する。

次にこの粘着層の片面に、エチルセルロース３０ｙとヒ
マシ油１５ｙのエタノール溶液２５（１を乾燥重量６０
２／−となるように展延塗付し、乾燥して支持体層を形
成して、二層構造のフィルムラミネート層を得、次いで
直径０．５ＣＩ１１の円形に打ち抜き、本発明貼付剤を
得る。

実施例２ 粘着層　　　　　　　　　　　　　　　　ｙアミノアル
キルメタクリレートコポリマー・・・・・・　　２０ ポリビニルピロリドン　　　　　　・・・・・・　１４
ポリエチレングリコール４００　　・・・・・・　　６
塩酸テトラカイン　　　　　　　　・・・・・・１０．
８エタノール　　　　　　　　　　　　　　残量計１２
０ 上記成分を常法により混合し、乾ｆｆｌ稙量３００ｙ／
−となるように剥離紙上に展延、乾燥して粘着層を形成
した後、実施例１に準じて支持体層を形成し、二層構造
のフィルムラミネート層を得、次いで直径１．０（至）
の円形に打ち抜き、本発明貼付剤を得る。

実施例３ 粘着層　　　　　　　　　　　　　　　　　。

乾燥透明セラック　　　　　　　　・・・・・・　２０
ポリビニルピロリドン　　　　　　・・・・・・　１４
ポリエチレングリ：ｌ−ル４００　　　・・・・・・　
　６アミノ安息香酸エチル　　　　　　・・・・・・１
０．８エタノール　　　　　　　　　　　　　　残量計
１２０ 上記成分を常法により混合し、乾燥重量３００ｙ／−と
なるように剥離紙上に展延、乾燥して粘着層を形成した
後、実施例１に準じて支持体層を形成して、二層構造の
フィルムラミネート層を得、次いで直径１．０ＣＩｌ＋
の円形に打ち抜き、本発明貼付剤を得る。

実施例１の貼付剤について、その特徴的な性質をモデル
的に示すため下記の実験を行った。

実験１（麻酔強度） ヒト１３２名に対し貼付剤をそれぞれ、１分。

２分および３分間貼付し、剥離した後注射針を刺し、疼
痛の有無を調べた。結果を表１に示す。

表１ 注＊）＋）−：全く無痛のもの、＋：疼痛はあるが支障
のなかったもの、−：効果のなかったもの表１から、注
射針刺入における麻酔効果は良好であり、また貼付時間
は１分で十分であ句。

実験２（麻酔発現時間） ヒト５８名を対象に、旦」」歯根端に一致する歯肉唇移
行部へ貼付剤を貼付し、１０秒毎に貼付剤の上から注射
針を刺し、痛覚の有無を調べた。

麻酔発現時間の平均値は７４秒であり、最小値および最
大値はそれぞれ３０秒および１７０秒であった。

実験３（＠酔持続時間） ヒト５８名を対象に、ｍ歯根端に一致する歯肉唇移行部
に貼付剤を１分間貼付後、剥離し、その直後から１分毎
に注射針を刺し、痛覚の有無を調べた。麻酔持続時間の
平均値は１０．８分であり、最小値および最大値はそれ
ぞれ６．５分および１７．５分であった。

実験４（粘膜への影響） 貼付剤を貼付後剥離し、その部位における粘膜の変化に
ついてヒト１６４名で観察した。発赤が２例（１，２％
）で、あとは不変であった。

特許出願人　　帝国製薬株式会社 代　理　人　　弁理士青白　葆外１名

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、水溶性高分子物質および水不溶性または水膨潤性高
   分子物質からなる粘着層と、水不溶性または水膨潤性高
   分子物質からなる非粘着支持体層とから成り、上記粘着
   層に生理活性成分として局所麻酔薬を含有したことを特
   徴とする歯肉適用型局所麻酔貼付剤。