JPH01262391A - スクロール形流体機械 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、真空ポンプおよび圧縮機等の回転式空気機械
の技術分野で利用され、特に、スクロール形流体機械に
関するものである。

（従来の技術） 一般に、固定スクロールと、この固定スクロールに対し
偏心回転可能に設けられた旋回スクロールとからなるス
クロール形流体機械は公知である。

（発明が解決しようとする課題） しかし、従来のスクロール形流体は旋回スクロールの自
転を規制するための自転防止機構と、流体機械の内圧（
例えば真空）と外部の大気圧とを遮断するためのシール
手段とをそれぞれ必要とするので、部品点数が多くなっ
てコストが嵩むばかりでなく、保弁管理も煩雑になると
いう不具合がある。

本発明はかかる従来の上記課題に鑑み、単一の構造物で
シールと自転防止ができるようにしたスクロール形流体
機械を提供することにある。

（課題を解決するための手段） 本発明の上記課題を解決するための手段は、ケーシング
、に固定スクロールが設けられ、該固定スクロールに噛
合せしめた旋回スクロールは、クランク軸付き回転軸の
該クランク軸により前記固定スクロールに対し旋回可能
に設けられてなるものにおいて、前記旋回スクロールの
背面と、該背面に相対するケーシングとの間に、該両者
を伸縮可能に連結する環状の弾性シール手段が介装され
、該弾性シール手段には、前記旋回スクロールの自転を
規制するため自転防止手段が設けられてなることを特徴
とするものである。

（作用） 上記の手段による作用は、旋回スクロールと固定スクロ
ールとの相対移動によって流体移動が真空に減圧される
とき、旋回スクロールは弾性シール手段により固定スク
ロールと適正な間隙を保って旋回動作が行われるととも
に、流体通路も旋回スクロールの旋回動作に追随する弾
性シール手段によりクランク軸付き回転軸まわりと遮断
される一方、旋回スクロールは自転防止手段によってク
ランク軸付き回転軸に追随しようとする自転動作が規制
される。

（実施例） 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図に示すスクロール形流体機械１はドライ形真空ポ
ンプに適用されるものであって、ケーシング２、固定ス
クロール３、旋回スクロール４、クランク軸付き回転軸
５、弾性シール手段６および自転防止手段７を主要部と
して構成されている。

すなわち、前記ケーシング２の上面には、該ケーシング
の蓋体を兼ねる本体２ａに下向きのラップ３ｂを突設し
てなる固定スクロール３の該本体が適宜の手段で密に連
結される。また、前記旋回スクロール４は本体４ａから
前記固定スクロール３ののラップ３ｂに噛合させるため
の上向きのラップ４ｂが突設されており、固定スクロー
ル３と旋回スクロール４との相対移動で形成される流体
通路８の両端には、吸入口Ｓおよび吐出口Ｅが機外に向
って開口している。

前記クランク軸付き回転軸５は回転用ラジアル軸受９．
．１０．１１を介してケーシング２の下端部に枢支され
、かつケーシング２から下方に突出させた入力端に、モ
ータ等の駆動手段（図示省略）が連結されている。一方
、クランク軸付き回転軸５のクランク軸５ａは、旋回用
ラジアル軸受１２を介して旋回スクロール４の本体４ａ
に枢支されている。

前記旋回スクロール４の本体４ａ周縁部の背面４ｃと、
該背面に相対させた前記ケーシング２の支持面２ａとの
間には、該両者を伸縮可能に連結する弾性シール手段６
が、クランク軸付き回転輪５を囲繞して介装されている
。

前記弾性シール手段６は、旋回スクロール４の旋回動作
によって流体通路８が真空に減圧されるとき、該流体通
路に大気が吸引されるの遮断するとともに、旋回スクロ
ール４が真空力で固定スクロール３側に引き寄せられて
接触しないように、旋回スクロール４を固定スクロール
３から適正な間隔Ｃを保って離隔させるためのもので、
ゴム等の高分子材料でなる円筒部材１３の内部に、該円
筒部材よりも硬質の材料（例えば、金属、セラミックお
よびプラスチック等）でなる複数個の環状板１４が円筒
部材１３の直径方向に平行し、かつ互いに間隔を保って
積層状に埋め込み成形をされるとともに、環状板１４の
内周縁は円筒部材１３の内周縁と同心状で内側に突出さ
れている。さらに、円筒部材１３の上側および下側には
、それぞれ金属材料名でなるスクロール側フランジ１５
およびケーシング側フランジ１６が固着されており、該
各フランジは止めねじ（図示省略）等によって旋回スク
ロール４の背面４Ｃと、ケーシング２の支持面２ａとに
固定される。

ちなみに、弾性シール手段６は上述の構造によって圧縮
（もしくは引張）および曲げに対するばね定数が極めて
大きくなるとともに、捩りおよび剪断に対するばね定数
が小さくなる特性を具備しており、真空側が１ないし１
／１０００トルに減圧される定常運転において、旋回ス
クロール４をケーシング２側へ付勢するために必要な軸
方向のばね定数ｋ（ｋｇｆ／ｍｍ）は次式に基づいて設
定される。

いま、真空圧で旋回スクロール４のラップ４ｂ側に加わ
る力と、大気圧でその背面４Ｃに加わる力とで合成され
る旋回スクロール４の上向きの軸方向力をＦｓ（ｋｇｆ
）とし、旋回スクロール４の軸方向の移動距離、すなわ
ち固定スクロール３との適正な間隙Ｃを０．５鰭とすれ
ば、 Ｆｓ≦Ｃｋ ｋ≦２Ｆｓ を満たすことによって、旋回スクロール４は固定スクロ
ール３に接触するのが回避される。

前記自転防止手段７は旋回スクロール４の自転動作を規
制するためのもので、前記弾性シール手段６の環状板１
４の内周部で円周方向の等間隔位置に３個所穿設された
係合孔１７と、該係合孔を遊合せしめるために係合孔１
７と相対する位置でケーシング２の支持面２ａに立設さ
れた棒状の係止部材１８とからなっており、前記係合孔
１７は弾性シール手段６の自由状態において、直径が下
段の環状板１４のものから上段の環状板１４のものに向
って同心状で次第に拡大するように形成されている。

１９．２０は軸受保持具、２１はバランスウェイトであ
る。

次に、本実施例の作用について説明する。

クランク軸付き回転軸５に入力されると、旋回スクロー
ル４の旋回動作で吸入口Ｓに取り込まれた流体（例えば
直空槽からの油気ガス）は、固定スクロール３および旋
回スクロール４の相対的な圧縮作用によって流体通路８
内を移動したのち、吐出口Ｅを経て機外に排出される。

上記の流体移送時に、旋回スクロール４はラップ４ｂ側
に加わる真空圧と、背面４Ｃ側に加わる大気圧との合成
作用によって固定スクロール３側に引き寄せられる力が
働いていても、弾性シール手段６が旋回スクロール４を
ケーシング２側に引き戻して固定スクロール３の間隙Ｃ
を０．５ｍｍ以下に維持しているので、スクロール形流
体機械１は高性能で稼動するとともに摩耗作用が発生す
るおそれもなく、また、スクロール側フランジ１５が旋
回ス、クロール４に追随して第４図に示す旋回運動を行
うので、流体通路８は機外と完全に遮断されている。し
たがって、クランク軸付き回転軸まわりを外気と連通さ
せることにより、軸受等は空冷もしくは油冷等の簡単な
冷却機構を適用することができるようになる。

一方、旋回スクロール４が旋回運動を行うとき、弾性シ
ール手段６の環状板１４は各段の係合孔１７が係止部材
１８と点接触をしながら旋回するので、旋回スクロール
４の自転動作が規制される。

（発明の効果） 本発明は上記の構成により、流体通路の真空をシールす
る機能と、旋回スクロールの自転動作を規制する機能と
は弾性シール手段によって同時に充足されるので、部品
点数が少なくなってコストが大幅に節減されるばかりで
なく、流体機械の内圧（真空）と外部の大気圧とを完全
に遮断することができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施態様を例示し、第１図はスクロール
形流体機械の中央縦断面図、第２図は弾性シール手段を
一部断面で示す外形斜視図、第３図は弾性シール手段の
一部を示す断面図、第４図は自転防止手段の縦断面図で
ある。 １・・・スクロール形流体機械、２・・・ケーシング、
３・・・固定スクロール、４・・・旋回スクロール、４
ｃ・・・背面、５・・・クランク軸付き回転軸、５ａ・
・・クランク軸、６・・・弾性シール手段、７・・・自
転防止手段。 代　　　理　　　人　弁理士　沼　波　知　明−一二］
Ｌ’−１，’−Ｊ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）ケーシングに固定スクロールが設けられ、該固定
   スクロールに噛合せしめた旋回スクロールは、クランク
   軸付き回転軸の該クランク軸により前記固定スクロール
   に対し、旋回可能に設けられてなるものにおいて、前記
   旋回スクロールの背面と、該背面に相対するケーシング
   との間に、該両者を伸縮可能に連結する環状の弾性シー
   ル手段が介装され、該弾性シール手段には、前記旋回ス
   クロールの自転を規制するための自転防止手段が設けら
   れてなることを特徴とするスクロール形流体機械。