JP3595035B2 - スクロールプレート調整機構を有した全系回転形スクロール流体機械 - Google Patents

スクロールプレート調整機構を有した全系回転形スクロール流体機械 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクロールプレート調整機構を有した全系回転形スクロール流体機械、更に詳しくは、流体を圧縮して吐出する各ラップとスクロールプレート間の嵌合具合を調整するスクロールプレート調整機構を有した全系回転形スクロール流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば図4に示すようスクロール流体機械が知られている。それには、固定スクロール110は、前記フレーム140端面に固定され、吸込口16を有する周壁111により囲繞された凹状空間内にうず巻形のラップ113を直立して形成するとともに、そのほぼ中央に圧縮流体を吐出するための吐出口117を穿孔する。
【0003】
旋回スクロール120はフレーム140内の凹部空間に収納され、固定スクロール110のラップ113と実質的に同じ形状のうず巻き形のラップ121を、前記周壁111と当接する端板の一面上に直立して形成するとともに前記ラップ113、121同士を180 ゜ずらして嵌合させる。
そして前記各スクロールのラップ113、121は夫々他側スクロールと接触する端面に凹設した溝部に自己潤滑性シール部材131を嵌入させ、無潤滑で摺動可能に構成するとともに、前記旋回スクロール120の端板と当接する端面に凹設した溝部にリング状の自己潤滑性封止部材132を嵌入させ、前記凹状空間12内の外部との気密性の維持を図る。
【0004】
一方フレーム140は、一端にプーリ142を取付けた主駆動クランク軸141を中心軸上に沿って軸支させるとともに、該主駆動クランク軸141を中心として夫々120゜づつ偏位させた位置に(3個所)、従動クランク軸150を軸支させる。
そしてこれらのクランク軸141、150はいずれもその先端側の偏心軸部411、501 を軸受143、155 を介して旋回スクロール20と一体化されたハウジング体125に回転可能に軸支させる。
この結果前記主駆動クランク軸141を駆動回転させると、該駆動回転に追従して従動クランク軸50が、前記主駆動クランク軸141の偏心量に対応して偏心回転運動を行い、これにより、旋回スクロール120が自転を阻止されながら一定の半径で固定スクロール110のラップ中心の周りを公転運動する。
【0005】
さて、前記したスクロール式流体機械においては、固定スクロール110に対し旋回スクロール120を精度よく平行度と隙間量を調整し、適切な嵌合精度で旋回スクロール120を公転させなければ密閉空間よりの流体の漏れ、ラップと他側摺動面との接触等による騒音、異常摩耗とともに、ラップの片当たり等に起因して動力の上昇や軸受等の耐久性の低下につながる。
そのために、フレーム140の、主駆動クランク軸141周りの円周方向に120゜間隔で隔てた所定位置には、従動クランク軸150に玉受軸151がスラスト方向に移動可能に構成するとともに、外輪押し160を螺入し、該外輪押し160の正逆回転により玉軸受151をスラスト方向に位置変位可能に構成している。
【0006】
尚、外輪押し160はフレーム140の上面より僅かに突出させ、蓋体146によりロック可能に構成する。
さて従動クランク軸150は偏心軸部501 部を連接し、そして軸受155を介して旋回スクロール120と一体的に連接されたハウジング体に夫々軸支させる。
かかる実施例によれば、外輪押し160を正逆回転させる事により、旋回スクロール120の摺動面120a とフレーム端面140a 間のスラスト変位量を調整する事が出来る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述する従来技術によると、旋回スクロール120の外周近傍に設けた軸受155を外輪押し160を正逆回転させる事によりスラスト方向に進退させて旋回スクロール120の摺動面120a とフレーム端面140a 間のスラスト変位量を調整しているので、複数ある軸受155の一方は下げすぎ、また、他方は調整量が足らずに、ラップの片当たり動力の上昇や軸受け等の耐久性の低下につながる。
上述の事情に鑑み、本発明の目的は、簡単な構成で駆動スクロールのスラスト調整が可能な全系回転形スクロール流体機械を提供する事を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、駆動スクロールプレートと従動スクロールプレートに設けられた各ラップとによ、流体を圧縮して外部に吐出する前記ラップとスクロールプレート間の嵌合具合を調整するスクロールプレート調整機構を有した全系回転形スクロール流体機械において、
各スクロールプレートのラップ形成面とは反対側面の中心部付近を前記ハウジングに軸支する軸受と、
この軸受の一方と前記ハウジング間に軸方向に変位可能に介在した弾性変位手段と、
該軸受の一方を前記スクロールプレートの軸方向に変位可能に設けた調整手段とを備え
スクロールプレートを軸方向に調整可能であるとともに、各スクロールプレートのラップ形成面側の外周近傍を支持するダストシールハウジングを設けたことを特徴とする
【0009】
全系回転形スクロール流体機械は、駆動スクロールプレートと従動スクロールプレートともに前記軸受けを回転中心にして回転運動をする。したがって、スクロールプレートの外周部分を調整変位すると、その調整変位部材を全周にわたってハウジングに保持させなければならず、構成が複雑になる。
【0010】
ところが、各スクロールプレートのラップ形成面とは反対側面の中心部付近を前記ハウジングに軸支する軸受を設けた駆動スクロールプレートと従動スクロールプレートにより全系回転形スクロール流体機械を構成すると、両スクロールプレートはハウジングによりスクロールプレートの中心部分で支持される。
そして、駆動スクロールプレートのラップ面とは反対側面の中心部付近を前記ハウジングに軸支する軸受を前記スクロールプレートの軸方向に変位調整可能であるため、スクロールプレートの外周部分に複数設けた調整手段を調整操作することがないので、一方の調整手段が変位しすぎてスクロールプレートの外周部分が相手側部材に片当たりして、きしんで駆動することがなく耐久性が向上する。そして、その軸受けを調整変位すればよいために構成は簡単になる。
【0011】
また、スクロールプレートの中心部分をハウジングに軸支する軸受けを調整変位しているので、スクロールプレートの外周部分を調整変位することにより、該中心部分の軸受を斜めに傾斜させ、該軸受とこの軸受けを軸支するハウジング部分との間でスクロールプレートの駆動に無理な摩擦を生じることがなく、耐久性が向上する。
【0012】
また、スクロールプレートの中心部分を軸支する軸受けで調整変位しているので、スクロールプレートの外周部分に設けた複数の調整手段を調整操作するのと比べて、基準面からの位置制御を軸受けを中心とした狭い範囲で行えばよいために、製造時の工数が削減される。
【0013】
また、前記軸受を軸方向に変位可能な弾圧変位手段を介して支持するように構成すると、スクロールプレートの変位調整の後は、ハウジングに該弾性変位部材により軸受けが固着されるので、スクロールプレートの駆動時の振動により軸受けが振動して騒音を発生したり、その振動によりスクロールプレートが振動して相手先部材と異常接触して摩擦により、耐久性が低下することがない。
【0014】
また、各スクロールプレートのラップ形成面側の外周近傍を支持するダストシールハウジングを設けて構成すると好ましい。
このように構成するとダストシールハウジングにより両スクロールプレート間の間隔が規制され、前記軸受けによりプレートの中心部分を調整変位させればよく、両スクロールプレート間の間隔を簡単に調整することができる。
また、ダストシールハウジングにより両プレートの外周部が位置決めされ、組立製造誤差などにより、駆動中に該外周部が軸芯方向にブレて、それにより振動が発生して耐久性を低下させることがない。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載される構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載が無い限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0016】
図1は、本発明の実施例に係る全系回転形スクロール流体機械の断面図、図2は、図1のA部拡大図であって、軸受を保持する弾性変位部材の実施例図、図3は、軸受を保持する弾性変位部材の他の実施例図、図4は、スクロール流体機械の従来例を示す図である。
【0017】
図1において、図示しないモータに連接した駆動軸18の左端は後述する駆動スクロール13を取付る取付座5が固着されている。
取付座5は、キノコ状に形成され、茎部分を傘の上面に向かって前記駆動軸18に嵌合するための連通孔が開設され、傘部分の外に放射上に3個の取付部5bを有するとともに、該取付部を外れた傘部分に冷却用の空気が流通する3個の開口孔5aが開設されている。
【0018】
この取付座5の傘部分の外周には回転軸受17が嵌合され、該回転軸受17の外周は、台座2に固着されたスクロールハウジング6に固定されていて、取付座5は駆動軸18に固着された状態でスクロールハウジング6内に回転可能に配置されている。
また、ハウジング6の外周には駆動スクロール13を冷却した空気を放出する複数の開口孔6aが開設されている。
【0019】
駆動スクロール13は、基本的には円盤状のスクロールプレートの背面に設けられたファンブレード13Cとスクロールプレートの表面である摺動面13dに設けられた渦巻状のラップ13aとで構成され、該ラップ13aの相手側摺動面と対面する端部には溝が設けられ、該溝にはフッソ系樹脂等の自己潤滑性のあるシール部材21が取付られている。
駆動スクロール13の背面には、120゜の間隔で放射状に3個のファンブレード13cが起立し、該ファンブレード13cの上部の太肉部には前記取付部5bにより前記取付座5が取付られている。
【0020】
また、駆動スクロール13の摺動面13dにはラップ13aが植設され、該摺動面13dの外周部近辺の120゜ずつ円周方向3箇所に3対の公転機構15が設けられている。
前記公転機構15を介して前記ラップ13aと対面するラップ壁を有するラップ14aを植設した従動スクロール14が設けられている。
【0021】
この従動スクロール14は前記駆動スクロール13のラップ13aと噛み合うために、摺動面14dが植設されるラップ14aの渦巻方向が逆であり、また、回転中心に圧縮流体を外部に吐出するために、摺動面14dから外部に連通する開口孔14eが開設されている。それ以外は前記駆動スクロール13と同じ寸法の外形形状を有している。
そして、前記開口孔14eの開口を囲繞する形で、円筒状の通路14fが設けられ、該通路14fの先端は、後述する取付座10の連通孔の開口部10cに嵌合している。
また、前記ラップ14aの相手側摺動面と対面する端部には溝が設けられ、該溝にはフッソ系樹脂等の自己潤滑性のあるシール部材22が取付られている。
【0022】
尚、通路14fは駆動スクロール13においても13fとして存在するが、駆動スクロールにおいては圧縮流体を外部に吐出する開口孔14eは不用であり、削設されないために通路13fは使用されない。
したがって、駆動スクロール13と同じように、従動スクロール14の背面には、120゜の間隔で放射状に3個のファンブレード14cが起立し、該ファンブレード14cの上部の太肉部には後述する取付座10を取付る取付部が設けられている。
また、従動スクロール14の摺動面14dの外周部近辺の120゜ずつ円周方向3箇所に3対の公転機構15が設けられ、該公転機構15を介して前記駆動スクロール13の回転中心とは偏心した回転中心を有して公転するように配置される。
【0023】
これらの駆動スクロール13及び従動スクロール14のラップを、ラップの外壁から所定空間有して囲繞する形で、駆動スクロール13及び従動スクロール14の摺動面13d,14d間にダストシールハウジング8が設けられている。
このダストシールハウジング8は、所定の板厚でアルミダイカストでドーナツ状に成形され、外周面に流体の吸入ポート8aを有し、駆動スクロール13及び従動スクロール14の摺動面13d,14dの外周近辺に対応する位置に、フッソ系樹脂等の自己潤滑性のあるダストシール8b,8cを介して駆動スクロール13及び従動スクロール14と摺接してダストシールを完全なものにするとともに、両スクロールプレート間の間隔を規制している。
そして、ダストシールハウジング8の外周部近辺の図示しない位置に、スクロールハウジング6と後述するスクロールハウジング7とによりサンドイッチ状に挟持される。
【0024】
従動スクロール14の背面のファンブレード14cの上部の太肉部に取付られた取付座10は、ほぼキノコ状に形成され、茎部分を傘の上面に向かって圧縮流体を外部に吐出する連通孔が開設され、その開口部10cには従動スクロール14の通路14fが嵌合され、傘部分の外に放射上に3個の取付部10bを有し、該取付部10bに従動スクロール14を固着するとともに、該取付部を外れた傘部分に冷却用の空気が流通する3個の開口孔10aが開設されている。
【0025】
この取付座10の傘部分の外周には回転軸受17が嵌合され、該回転軸受17の外周は、ダストシルハウジング8の外周部近辺の図示しない位置に、スクロールハウジング6とによりダストシールハウジング8をサンドイッチ状に挟持したスクロールハウジング7に固定されていて、取付座10は従動スクロール14を固着した状態でスクロールハウジング7内に回転可能に配置されている。
また、スクロールハウジング7の外周には従動スクロール14を冷却した空気を放出する開口孔7aが開設されている。
【0026】
スクロールハウジング7には、従動スクロール取付座10の圧縮流体吐出口10dを除いて茎部分を覆う形で取付座カバー11が取付られ、その吐出口10dの周囲には、吐出口10dに対応する位置に開口孔を有し、吐出流体が別の通路を通って従動スクロール14の背面に流入しないように吐出口10dの回りに配置したシール部材16を固定するシール押さえ12が取付座カバー11に取付られている。
また、シール押さえ12には、圧縮流体を吐出する開口部12aが開設されている。
前記取付座カバー11は、貫通孔11aが設けられ、該貫通孔11aから流入する空気は取付座10の開口孔10aを通って従動スクロール14の背面に流れて、ファンブレード14cによりスクロールハウジング7の開口孔7aから外部に放出可能に構成されている。
【0027】
前記スクロールハウジング6には、回転軸受17を押圧保持する保持板4がバネ19を介してスクロールハイジング6の取付部6bにボルト20によって、回転軸受17をスラスト方向に調整可能に取付られている。
ボルト20を回転することによって、保持板4を介して回転軸受17がスラスト方向に進退し、該保持板4、ボルト20等で調整手段が構成される。
【0028】
次に、上述ごとく構成された本実施例の動作を説明する。
図1において、駆動軸18が回転すると、ダストシールハウジング8に設けられた吸入ポート8aから流体を吸入し、ラップ13a、14aとダストシールハウジング8内に存在する流体をラップ13a、14aにより取り込み、順次圧縮して従動スクロール14に設けられている吐出ポート14eから排出する。
【0029】
爾後、この動作が連続して行われるが、この際に、保持板4の開口部4aから空気を流入することにより、該空気を取付座5の開口孔5aから駆動スクロール13の凹部13bを通って、スクロールプレートに送ることにより駆動スクロール13を空冷し、ファンブレード13cの回転によりスクロールハウジング6の開口孔6aから外部に放出する。
【0030】
また、同じように、取付座カバー11の開口孔11aから空気を流入することにより、該空気を取付座10の開口孔10aから従動スクロール14の凹部14bを通ってスクロールプレートに送ることにより従動スクロール14を空冷し、ファンブレード14cの回転によりスクロールハウジング7の開口孔7aから外部に放出する。
【0031】
一方、ハウジング7の面7bと回転軸受17を保持する段部7cとはかなり良い精度で形成することができる。また、取付座10のスクロールプレートを取り付ける取付部10bの板厚寸法及び、従動スクロールの摺動面14dと前記取付部10b間の寸法も精度よく形成することができる。
したがって、ハウジング7の面7bを基準として駆動スクロール13の回転軸受17をスラスト方向に進退させ、適宜に位置で保持板4をボルト20により固着させ両スクロール間隔を調整することができる。
【0032】
次に、この調整操作を図2を用いて説明する。同図において、ハウジング6の取付部6bに保持板4をボルト20により仮締めして、保持板4の背面4bを所定圧力で押す。
保持板4はバネ19をたわませ回転軸受17を介して、ゴム、バネワッシャ等で成形した弾性体23からなる弾性変位手段をたわませるとともに、取付座5を介して駆動スクロール13を左行させる。
保持板4が停止すると、その位置にボルト20で固定する。この位置で、よくラップ13a及び14aの溝に挿入されたシール部材21及び22が溝によく馴染み、溝からの浮きが解消される。
尚、保持板4を押す押圧力は、余り強すぎると停止した位置では負荷が強すぎってシール部材の摩擦が必要以上に生じて、耐久性及び経済性が低下するので、その場合は、保持板4が停止した後に幾分(例えば、0.2〜0.3mm)戻すことが必要である。
【0033】
図3は、軸受とハウジングの間に弾性変位手段を介在させた他の実施例を示すものであり、回転軸受17を保持するハウジング6の段部6cに凹部6d及び6eを設け、該段部6cに弾性力を付与して構成した。
保持板4を左方向に押すと、段部6cは一点鎖線のごとく曲がり、回転軸受17の段部6cとの接触線17aAは一点鎖線の17aBに示すごとく左行することにより両スクロール間の間隔を調整することができる。
【0034】
尚、本実施例は駆動スクロール側の軸受とハウジングの間に弾性変位手段を介在させているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、従動スクロール側に弾性変位部材を介在させてもよいことは勿論である。
また、その際に、駆動スクロール側の軸受17をハウジング6に固着し、取付座カバー11を保持板4のごとくボルト20により軸方向調整可能に設け、調整ハウジング6の面6dを基準として従動スクロール14の回転軸受17をスラスト方向に進退させ、適宜な位置で取付座カバー11をボルト20により固着させ両スクロール間隔を調整可能に構成することができる。
【0035】
本実施例は、このように構成されているので、駆動スクロールプレートのラップ面とは反対側面の中心部付近を前記ハウジングに軸支する軸受を前記スクロールプレートの軸方向に変位調整可能であり、スクロールプレートの外周部分に複数設けた調整手段を調整操作することがないので、一方の調整手段が変位しすぎてスクロールプレートの外周部分が相手側部材に片当たりして、きしんで駆動することがなく耐久性が向上する。
【0036】
また、スクロールプレートの中心部分をハウジングに軸支する軸受けを調整変位しているので、スクロールプレートの外周部分を調整変位することにより、該中心部分の軸受を斜めに傾斜させ、該軸受とこの軸受けを軸支するハウジング部分との間でスクロールプレートの駆動に無理な摩擦を生じることがなく、耐久性が向上する。
【0037】
また、スクロールプレートの中心部分を軸支する軸受けで調整変位しているので、スクロールプレートの外周部分に設けた複数の調整手段を調整操作するのと比べて、基準面からの位置制御を軸受けを中心とした狭い範囲で行えばよいために、製造時の工数が削減される。
【0038】
また、駆動スクロールプレートと従動スクロールプレートとにより全系回転形スクロール流体機械を構成し、各スクロールプレートのラップ形成面とは反対側面の中心部付近を前記ハウジングに軸支する軸受を設けて構成しているので、全系回転形スクロール流体機械は、駆動スクロールプレートと従動スクロールプレートともに前記軸受けを回転中心にして回転運動をする。
したがって、スクロールプレートの外周部分を調整変位する場合は、その調整変位部材を全周にわたってハウジングに保持させなければならず、構成が複雑になる。
【0039】
ところが、各スクロールプレートのラップ形成面とは反対側面の中心部付近を前記ハウジングに軸支する軸受を設けた駆動スクロールプレートと従動スクロールプレートにより全系回転形スクロール流体機械を構成すると、両スクロールプレートはハウジングによりスクロールプレートの中心部分で支持される。
そして、その軸受けを調整変位すればよいために構成は簡単になる。
【0040】
また、各スクロールプレートのラップ形成面側の外周近傍を支持するダストシールハウジングを設けて構成しているので、該ダストシールハウジングにより両スクロールプレート間の間隔が規制され、前記軸受けによりプレートの中心部分を調整変位させればよく、両スクロールプレート間の間隔を簡単に調整することができる。
また、ダストシールハウジングにより両プレートの外周部が位置決めされ、組立製造誤差などにより、駆動中に該外周部が軸芯方向にブレて、それにより振動が発生して耐久性を低下させることがない。
【0041】
また、軸受を軸方向に変位可能な弾圧変位手段を介して支持するように構成しているので、スクロールプレートの変位調整の後は、ハウジングに該弾性変位部材により軸受けが固着されるので、スクロールプレートの駆動時の振動により軸受けが振動して騒音を発生したり、その振動によりスクロールプレートが振動して相手先部材と異常接触して摩擦により、耐久性が低下することがない。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、簡単な構成で両スクロール間の間隔及び両ラップの嵌合具合が調整可能になるとともに、前記駆動スクロールをフレーム側に組付け後にスラスト調整が可能である事は前記スラストに関係ある各種部品の加工精度や組立精度をその分ラフに設定する事が出来、結果として加工及び組立コストの低減につながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る全系回転形スクロール流体機械の断面図である。
【図2】図1のA部拡大図であって、軸受を保持する弾性変位部材の実施例図である。
【図3】軸受を保持する弾性変位部材の他の実施例図である。
【図4】スクロール流体機械の従来例を示す図である。
【符号の説明】
4 保持板
5、10 取付座
6、7 スクロールハウジング
8 ダストシールハウジング
11 取付座カバー
12 シール押さえ
13 駆動スクロール
14 従動スクロール
15 公転機構
16 シール部材
17 回転軸受
18 駆動軸
19 バネ
20 ボルト
21、22 シール部材
23 弾性体

Claims (1)

  1. 駆動スクロールプレートと従動スクロールプレートに設けられた各ラップとにより、流体を圧縮して外部に吐出する前記ラップとスクロールプレート間の嵌合具合を調整するスクロールプレート調整機構を有した全系回転形スクロール流体機械において、
    各スクロールプレートのラップ形成面とは反対側面の中心部付近を前記ハウジングに軸支する軸受と、
    この軸受の一方と前記ハウジング間に軸方向に変位可能に介在した弾性変位手段と、
    該軸受の一方を前記スクロールプレートの軸方向に変位可能に設けた調整手段とを備え、
    スクロールプレートを軸方向に調整可能であるとともに、各スクロールプレートのラップ形成面側の外周近傍を支持するダストシールハウジングを設けたことを特徴としたスクロールプレート調整機構を有した全系回転形スクロール流体機械。
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