JPH01177479A - スクロール形流体機械 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は真空ポンプや回転圧縮機等の技術分野で利用さ
れ、特に、スクロール形流体機械に関するものである。

。 （従来の技術） 一般に、固定スクロールとこの固定スクロールに対し回
転可能に噛合された旋回スクロールとからなるスクロー
ル形流体機械は、たとえば特開昭６１−１２６３９０号
公報にも開示されているように公知である。

（発明が解決しようとする問題点） そこで、上記のものを真空ポンプに適用する場合は、流
体機械内部の真空と外部の大気圧とを旋回スクロールの
回転軸まわりで遮断するためのシール装置と、流体機械
の内部と外部の圧力差によって旋回スクロールに発生す
る軸方向の推力を支承させる推力軸受との二つの手段を
設ける必要があった。

ところが、上記の各手段のうちシール装置は。

回転軸を摺接させるシール面が時間の経過とともにしだ
いに摩耗してシール機能が衰えるために、スクロール形
流体機械はその性能に大きな影響をうけて信頼性が低下
するという不具合がある。

本発明はかかる従来の上記問題点にかんがみ。

旋回スクロール回転軸まわりのシール装置は、摩耗作用
が発生しにくい構造とするとともに、推力受けの機能を
も持たせるようにしたスクロール形流体機械を提供する
にある。

（問題点を解決するための手段） 本発明の上記問題点を解決するための手段は、ケーシン
グに固定スクロールが設けられ、該固定スクロールに噛
合せしめた旋回スクロールは、クランク軸付き回転軸の
該クランク軸により前記固定スクロールに対して旋回可
能に設けられるとともに、周縁部に配設したクランクピ
ンにより自転動作が規制されてなるものにおいて、前記
旋回スクロールの背面と該背面に相対させたケーシング
とには、両者間を伸縮可能に連結する環状の弾性シール
手段が、前記クランク軸付き回転軸を囲繞して介装され
ていることを特徴とするものである。

（作用） 上記の手段による作用は、旋回スクロールと固定スクロ
ールとの相対移動によって流体通路が真空に減圧される
とき、旋回スクロールは弾性シール手段により固定スク
ロールと適正な間隙を保って旋回動作が行なわれるとと
もに、流体通路も旋回スクロールの旋回動作に追随する
弾性シール手段によりクランク軸付き回転軸まわりとす
ベリ接触やころがり接触がなく遮断される。

（実施例） 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図に示すスクロール形流体機械１はドライ形真空ポ
ンプに適用されるものであって、ケーシング２、固定ス
クロール３、旋回スクロール４、クランク軸付き回転軸
５、クランクピン６および弾性シール手段７を主要部と
して構成されている。

すなわち、前記ケーシング２の上面には、該ケーシング
の蓋体を兼ねる本体３ａに下向きのラップ３ｂを突設し
てなる固定スクロール３の該本体が適宜の手段で密に連
結される。また、前記旋回スクロール４は本体４ａから
前記固定スクロール３のラップ３ｂに噛合させるための
上向きのラップ４ｂが突設されており、固定スクロール
３と旋回スクロール４との相対移動で形成される流体通
路８の両端には、吸入口Ｓおよび吐出口Ｅが機外に向っ
て開口している。

前記クランク軸付き回転軸５は回転用ラジアル軸受９．
ｔｏ、１１を介してケーシングの下端部に枢支され、か
つケーシング２から下方に突出させた入力端に、モータ
等の駆動手段（図示省略）が連結されている。一方、ク
ランク軸付き回転軸のクランク軸５ａは、旋回用ラジア
ル軸受１２を介して旋回スクロール４の本体４ａに枢支
されている。

前記クランクピン６は旋回スクロール４の自転動作を規
制するためのもので、前記本体４ａの周縁部下面に円周
方向へ等間隔で配置されたスクロール側ラジアル軸受１
３と、ケーシング２の内側周縁部に円周方向へ等間隔で
配置されたケーシング側ラジアル軸受１４とによって枢
支されている。

１５．１６は軸受保持具、１７はバランスウェイトであ
る。

前記旋回スクロール４の本体４ａ［縁部の背面４ｄと、
該背面に相対させた前記ケーシング２の内側で前記ケー
シング側ラジアル軸受１４よりも外側の周縁部に形成さ
れている支持面２ａとには、両者間を止めねじ１８，１
９で伸縮可能に連結する弾性シール手段７が、クランク
軸付き回転軸５を囲繞して介装されている。

前記弾性シール手段７は、旋回スクロール４の旋回動作
によって流体通路８が真空に減圧されるとき、該流体通
路に大気が吸引されるのを遮断するとともに、旋回スク
ロール４が真空力で固定スクロール３側に引き寄せられ
て接触しないように、旋回スクロール４を固定スクロー
ル３から適正な間隙Ｃを保って離隔させるためのもので
、ゴム等の高分子材料でなる円筒部材２０の内部に、該
円筒部材よりも硬質の材料（たとえば、金属、セラミッ
クおよびプラスチック等）でなる複数個の環状板２１が
円筒部材２０の直径方向に平行し、かつ互いに間隔を保
って積層状に埋め込み成形され、円筒部材２０の上側お
よび下側には、それぞれ金属材料等でなるスクロール側
フランジ２２およびケーシング側フランジ２３が固着さ
れており、２２ａおよび２３ａは前記止めねじ１８，１
９が挿通される透孔である。弾性シール手段７は上述の
構造によって圧縮（もしくは引張）および曲げに対する
ばね定数が極めて大きくなるとともに、捩りおよび剪断
に対するばね常数が小さくなる特性を具備しており、真
空側が１ないしｌ／１０００トルに減圧される定常運転
時において、旋回スクロール４をケーシング２側へ付勢
するために必要な軸方向のばね定数ｋ　（ｋｇｒ　／　
Ｍ　）は次式に基づいて設定される。

いま、真空圧で旋回スクロール４のラップ４ｂ側に加わ
る力と、大気圧でその背面４ｄに加わる力とで合成され
る旋回スクロール４の上向きの軸方向力をＦｓ（ｋｇｆ
’）とし、旋回スクロール４の軸方向の移動距離すなわ
ち固定スクロール３との適正な間隙Ｃを０．５（Ｍ）と
すれば、 Ｆｓ≦Ｃｋ ｋ≧２Ｆｓ を満たすことによって、旋回スクロール４は固定スクロ
ール３に接触するのが回避される。

次に、本実施例の作用について説明する。

クランク軸付き回転軸５に入力されると、旋回スクロー
ル４はクランクピン６によって自転動作が規制されなが
ら旋回する。この旋回動作で吸入口Ｓに取り込まれた流
体（たとえば真空槽からの抽出ガス）は、固定スクロー
ル３および旋回スクロール４の相対的な圧縮作用によっ
て流体通路８内を移動したのち、吐出口Ｅを経て機外に
排出される。

上述の流体移送時に、旋回スクロール４がラップ４ｂ側
に加わる真空圧と、背面４ｄ側に加わる大気圧との合成
作用によって固定スクロール３側に引き寄せられる力が
はたらいても、弾性シール手段７は旋回スクロール４を
ケーシング２側に引き戻して固定スクロール３との間隙
Ｃｒ１ｂ、５ｍｍ以下に維持しているので、スクロール
形流体機械ｌは高性能で稼働するとともに摩耗作用が発
生するおそれもなく、また、スクロール側フランジ２２
が旋回スクロール４に追随して第３図に鎖線で示す旋回
運動を行なうので、流体通路８は機外と完全に遮断され
ている。したがって、クランク軸付き回転軸５まわりを
外気と連通させることにより、軸受等は空冷もしくは油
冷等の簡単な冷却機構を適用することができるようにな
る。

本発明は上記の構成により、流体通路の真空をシールす
る機能と、旋回スクロールに発生する軸方向の推力を支
承する機能とは、弾性シール手段によって同時に充足さ
れるので１部品点数が少なくなってコストが節減される
ばかりでなく、すべり接触やころがり接触を行なう部品
の減少に伴って摩耗個所が著しく縮小され、流体機械の
信頼性が向上するなどの効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施態様を例示し、第１図はスクロール
形流体機械の中央縦断面図、第２図は弾性シール手段を
一部断面で示す正面図、第３図は弾性シール手段の動作
を説明する図である。 ■・・・・・・スクロール形流体機械、２・・・・・・
ケーシング、３・・・・・・固定スクロール、４・・・
・・・旋回スクロール、４ｄ・・・・・・背面、５・・
・・・・クランク軸付き回転軸、５ａ・・・・・・クラ
ンク軸、６・・・・・・クランクピン、７・・・・・・
弾性シール手段。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）　ケーシングに固定スクロールが設けられ、該固
   定スクロールに噛合せしめた旋回スクロールは、クラン
   ク軸付き回転軸の該クランク軸により前記固定スクロー
   ルに対して旋回可能に設けられるとともに、周縁部に配
   設したクランクピンにより自転動作が規制されてなるも
   のにおいて、前記旋回スクロールの背面と該背面に相対
   させたケーシングとには、両者間を伸縮可能に連結する
   環状の弾性シール手段が、前記クランク軸付き回転軸を
   囲繞して介装されていることを特徴とするスクロール形
   流体機械。