JPH0125676Y2

JPH0125676Y2 -

Info

Publication number: JPH0125676Y2
Application number: JP1984064411U
Authority: JP
Priority date: 1984-05-02
Filing date: 1984-05-02
Publication date: 1989-08-01
Also published as: JPS60176297U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は曝気処理水を効果的に過処理でき
ると共に、逆洗時、逆洗水を排出することなく、
しかも過を中断することなく逆洗が行える汚水
処理装置に関する。

現在、有機性汚水の処理法として、最も普及し
ているものとして、活性汚泥法があるが、この処
理法では、その最終沈殿池で良好な沈殿が行われ
ることが条件となる。そこで、この処理法では、
活性汚泥が膨化したりしないように、維持管理が
複雑で、処理対象汚水も下水に対してあまり高濃
度、低濃度の処理には向かないなどの欠点があつ
た。また、活性汚泥法の沈殿池に代えて過を採
用し、沈殿性の問題を解消しようとするものであ
るが、過に対する負荷が高く、洗浄した汚泥が
すぐに層表面に付着目詰りしてしまうので、実
用的でなかつた。

この考案は接触材の下方に複数区画された
材層を配置し、曝気処理水を過すると共に、逆
洗時には区画された材層毎に順次逆洗を行い、
逆洗水を排出することなく、しかも過を中断す
ることなく、逆洗が行える汚水処理装置を提供す
ることを目的とする。

以下、この考案の一実施例について説明する。

この考案は処理槽１と、この処理槽１に隣設さ
れ、処理槽１で処理された液が流入する処理水槽
２とを有する。

上記処理槽１は第１図に示すように、上部に充
填され、支持板３、仕切壁４で支持された接触
材５と、この接触材５の下方に設けられ、散気
管６が配置されている空間部７と、この空間部７
の下方に設けられ、支持材８および仕切壁４で支
持された材層９と、この材層９の下方で、処
理槽１底部に設けられた過水室１０とが設けら
れている。

そして、第１図に示すように、仕切壁４によつ
て、空間部７、材層９、過水室１０は、水平
方向に複数の区画（この実施例では６ブロツク）
に仕切られている。さらに第２図に示すように、
区画された過水室１０には、区画毎に処理水槽
２と連通した処理水管１１が配設されている。こ
の処理水管１１の先端には、過水室１０内の処
理水ｂを処理水槽２へ流入させる処理水弁１２
と、処理水槽２内に設けられた逆洗ポンプ１３と
接続し、逆洗時、処理水槽２内の処理水ｂを過
水室１０へ流入させる逆洗弁１４とが各々接続さ
れている。

また、上記接触材５は、通常、接触曝気等に
用いる波板状、ひも状、繊維状等の生物を付着
し、汚水と接触できるようなものであれば、何ら
材料を問わない。また、下方の材層９に充填さ
れた材９ａとしては、通常の砂過と同様の砂
が用いられる。

次に、この考案の動作、作用について説明す
る。

処理すべき汚水ａは、処理槽１上部の流入管１
ａから接触材５の上部へ流入し、散気管６から
供給された散気空気により曝気される。その後、
接触材５に付着した微生物によつて、好気性生
物処理されながら、矢印イに示すように下降し、
材層９によつて過され、液は過水室１０
へ貯められる。過水室１０に貯つた処理水ｂ
は、処理水弁１２を介して、矢印ロに示すよう
に、処理水室２へ流入し、その後、放流管２ａか
ら放流される。

次に、過を行う材層９が目詰まりした場
合、処理水室２中の逆洗ポンプ１３を駆動し、逆
洗弁１４を介して、矢印ハに示すように処理水ｂ
が各処理水管１１から各過水室１０内に供給さ
れ、これにより材層９が逆洗される。

この逆洗は仕切壁４で区分された材層９毎に
行われ、通常、逆洗水の排出は行わない。

この際、定期的に区分された各材層９を順次
逆洗すると効果的である。また、材層９上の接
触材５室内のSS濃度が高くなつたり、処理槽
１内水位が一定以上高くなつた場合は処理槽１内
の汚泥を引抜く。

尚、処理水ｂの排出をポンプ排出等定量排出と
し、処理槽１に貯留槽としての機能を持たせても
よい。また、逆洗時に材層９の空気洗浄を行つ
てもよく、この空気洗浄は過水室１０にエアー
を送り込むことによつて簡単に行える。さらに、
材９ａの搬入、搬出等が必要であれば、接触
材５の一部を引上げ可能としたり、処理槽１側壁
に出入口を設ける等、材９ａの搬入、排出等を
可能とする適当な手段を設ける。

従つて、この考案によれば、材層９を区画毎
に順次逆洗できるので、通常時には逆洗排水が出
ることがなく簡単に逆洗でき、しかも汚水処理自
体は中断せずに連続的に行える。また、逆洗によ
り材層９より除去されたSS等は上方の接触
材５に捕捉されるので、材層９が目詰まりしに
くい。さらに接触曝気処理水はSSが少ないので、
材層９に対する負荷が小さく、逆洗頻度が少な
くて済む。

以上のように、この考案によれば、接触材で
処理された曝気処理水を材層で過し、効果的
な汚水処理が行える。他方逆洗時には、複数に区
画された材層毎に順次逆洗を行うことにより、
逆洗水を排出することがなく、しかも過を中断
することなく、逆洗が行える等の極めて優れた効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の縦断面図、第２
図は同平面図を示す。１……処理槽、２……処理水槽、４……仕切
壁、５……接触材、９……材層、９ａ……
材、１０……過水室、１３……逆洗ポンプ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

処理すべき汚水が上部から供給される処理槽
と、この処理槽内に配置された接触材と、この
接触材の下方に設けられた材層と、上記材
層の下方に設けられた過水室と、上記材層お
よび過水室を水平方向に複数に区画する複数の
仕切壁と、上記区画された過水室に連通配置さ
れた処理水槽と、この処理水槽内に配置され、逆
洗時、処理水を上記区画された各過水室から各
材層を順次上向流として通過させて上記接触
材内まで圧送する逆洗ポンプとを備えた汚水処理
装置。