JPH0125508B2 - - Google Patents

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JPH0125508B2
JPH0125508B2 JP14670583A JP14670583A JPH0125508B2 JP H0125508 B2 JPH0125508 B2 JP H0125508B2 JP 14670583 A JP14670583 A JP 14670583A JP 14670583 A JP14670583 A JP 14670583A JP H0125508 B2 JPH0125508 B2 JP H0125508B2
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JP
Japan
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pyrazine
electron
polymer
formula
doping
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JP14670583A
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JPS6038462A (ja
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Tsuneo Hagiwara
Toshio Demura
Kaoru Iwata
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Agency of Industrial Science and Technology
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規な導電性重合体及びその製造法に
関するものである。 更に詳しくは、ピラジン−2,5−ジイル基を
主鎖に含む重合体と電子受容性化合物とからなる
ドープしたピラジン重合体及びその製造法に関す
る。 近年、ポリアセチレンに電子受容性物質(電子
受容性ドーパント)或いは電子供与性物質(電子
供与性ドーパント)をドーピングすると電荷移動
形成反応が起り、電子伝導に基づく高い電気伝導
性が発現されることが見出されてから、かかる導
電性を発現せしめうる有機高分子化合物が注目を
浴びている。かかる有機高分子化合物の代表例と
しては、ポリアセチレン、ポリフエニレン、ポリ
フエニレンスルフイド、ポリピロール及びポリチ
エニレン等が挙げられる。 これらのポリマーがドーピングにより高い電気
伝導度を示すようになる理由は、これらのポリマ
ーと電子受容性ドーパント或いは電子供与性ドー
パントとが錯体を形成し、それにより生成した電
荷(キヤリヤー)が共役二重結合或いは不対電子
対と二重結合との共役系を介して移動することに
よると説明されている。 本発明者らは、複素環化合物の電子供与性と共
役性に着目し、鋭意研究した結果、ピラジン系化
合物を共役位置である2・5−位で重合させた重
合体が特定の電子受容性ドーパントによりドーピ
ングされ、かつ高い電気伝導度を発現するように
なることを見出し、本発明に到達した。 即ち、本発明は、 下記一般式〔〕 〔但し、式中R1及びR2は同一若しくは異なり、
水素原子、炭素原子数1〜5のアルキル基及びフ
エニル基から選ばれる原子又は基である。〕 で表わされるピラジン−2・5−ジイル基を主鎖
に含む重合体の少なくとも一種と電子受容性化合
物とから形成されたドープしたピラジン重合体類
及びその製造法である。 本発明において前記式〔〕で示されるピラジ
ン−2・5−ジイル基のR1,R2としては、同一
若しくは異なる水素原子、炭素原子数1〜5のア
ルキル基又はフエニル基であるが、原料の入手
性、製造の容易さから、水素原子、フエニル基が
好適に用いられる。 本発明において、ピラジン−2・5−ジイル基
のみが線状に結合した単独重合体の他に、ピラジ
ン−2・5−ジイル基と他の共役性の結合基が交
互に結合している共重合体も好適に用いられる。
かかる結合基としては、下記式(a)及び(b) (−CH=CH)−n……(a) −Q1(−X−Q2)−m……(b) 〔但し、式中nは1〜5の整数を表わし、特に
n=1〜2が好ましく、またQ1及びQ2はフエニ
レン又はナフチレンを表わし、Xは不対電子対を
有する原子を表わし、mは0又は1である。〕 で表わされる結合単位があげられ、具体例として
m−フエニレン、p−フエニレン、ビフエニレ
ン、
【式】−CH=CH−の如く共 役二重結合を有するもの或いは、
【式】
【式】の如く、酸素原子や 硫黄原子の如く不対電子対を有する原子と共役二
重結合基との結合からなる共役基が挙げられる。
特に、p−フエニレン、ビフエニレンや共役性の
観点から好ましい。 また、本発明に於て用いられる前記式〔〕で
表わされるピラジン−2・5−ジイル基を主鎖に
含む重合体は、その目的とする導電性の性質をそ
こなわない範囲において他の結合基を含んでいて
も差支えない。 これらの重合体の製造方法は特に限定はされな
いが、Macromolecules Vol.2・559(1969),J.
PolymerSei.,A−1,Vol.9,763(1971)或い
は、J.PolymerSei.,Polymer Chem.Ed.,
Vol.10,2919(1972)等で開示されている方法、
即ち、α−ジプロモアセチル化合物とアンモニア
による縮合閉環反応により製造することが出来
る。その縮合閉環反応を反応式で示すと次の通り
である。 〔但し、式中Rは前記R1,R2におる定義と同
一であり、またR′は直接結合、又は下記式(a)又
は(b) (−CH=CH)−n……(a) −Q1(−X−Q2)−m……(b) 〔但し式中nは1〜5の整数を表わし、Q1
びQ2はフエニレン又はナフチレンを表わし、X
は直接結合或いは不対電子対を有する原子を表わ
し、mは0又は1である。〕 で表わされる基である。〕 本発明においてドープ又はドーピングとはピラ
ジン重合体に後記の電子受容性化合物を添加する
ことにより、ピラジン重合体自身が本来有する電
気伝導性より向上された電気伝導性を有するよう
になることを言い、それらが互いに化学的結合、
例えば錯体を形成している場合のみならず、単に
混合状態で存在するものをも包含するものであ
る。 本発明に於て用いられる電子受容性化合物とし
ては、ヨウ素、臭素、ヨウ化臭素等のハロゲン
類;五フツ化アンチモン、五フツ化ヒ素、四塩化
チタン、四塩化スズ、三塩化鉄、三酸化イオウ等
のルイス酸等が挙げられる。 本発明に於て、目的とする電気伝導性は該ピラ
ジン重合体と電子受容性化合物との相互作用によ
り発現され、電気伝導度の高さは、電子受容性化
合物の種類や量により大きく変る。電子受容性化
合物の量は、該ピラジン重合体100重量部に対し
て、5〜500重量部、好ましくは10〜400重量部で
ある。それ以下では、目的とする電気伝導性は発
現せず、又逆にそれ以上加えても、加えただけの
電気伝導性の向上が期待されないばかりか、場合
につては、減少させるため好ましくない、但し、
電気伝導度の大きさは、用途に応じてコントロー
ルされるべきであり、必ずしも高さだけで評価さ
れるものではないことは勿論である。 ピラジン重合体に電子受容性化合物を相互作用
させる処理法、即ちドーピング法は次の如く行わ
れる。 (1) ハロゲン類、五フツ化アンチモン或いは三酸
化イオウの如く、それ自体気体であつたり、蒸
気圧を有する電子受容性化合物の場合は、その
蒸気雰囲気中に曝す、いわゆる気相ドーピング
法、 (2) 電子受容性化合物を不活性溶媒中に溶解した
溶液中に、該ピラジン重合体を浸漬する湿式ド
ーピング法等 が用いられる。 気相ドーピング法に於ては、ドーパン雰囲気の
温度、ドーパント分圧及びドーピング時間により
ドーピング量を制御することが出来る。温度はド
ーパントの種類により異なるが、一般には−30〜
250℃、好ましくは0〜200℃の範囲で行われる。
それ以下では、ドーピング速度が遅く、それ以上
では制御が困難であつたり、重合体の劣化をまね
いたりするために好ましくない。また、ドーパン
トの分圧は、1mmHg〜10気圧、好ましくは10mm
Hg〜5気圧の範囲で行われる。それ以下では一
般にドーピングが遅く、それ以上では、圧力を増
加しても意味がないため好ましくない。また、ド
ーピング時間は、ドーパントの種類や温度やドー
パント分圧にも依存するが、一般には1分〜1000
時間、好ましくは5分〜500時間の範囲で行われ
る。 湿式ドーピングの際用いられる不活性溶剤と
は、電子受容性化合物と反応して、電子受容性化
合物としての能力を失活させたり、ピラジン重合
体と反応してその本来の機能を損なわしめたりし
ない溶媒を意味する。かかる不活性溶剤として
は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、
ヘキサン、ヘプタン、石油エーテル、シクロヘキ
サン等の炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、ニトロベンゼン、アニソール等の芳香族溶
媒、エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン
等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸
セルソルブ、酢酸イソアミル等のエステル類、メ
タノール、エタノール、イソプロパノール、プタ
ノール等のアルコール類、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシ
ド、N−メチルピロリドン等の非プロトン系極性
溶媒、その他ニトロメタン、アセトニトリル等の
溶剤が挙げられる。 勿論、これらの溶剤は、ドーパントの溶解性、
浸漬温度、時間は特に限定はないが、一般に0.1
g/〜飽和濃度、好ましくは1g/〜飽和濃
度、−30〜100℃、好ましくは0〜80℃、時間は1
分〜100時間、好ましくは5分〜80時間の範囲で
行われる。 該ピラジン重合体類は、デイスク状、シート状
等に形成後、或いは粉末状物に前記の電子受容性
化合物をドーピング処理することにより、高い導
電性を付与せしめることが可能である。 本発明に於て得られた、ドープしたピラジン重
合体類は、高い電気伝導性を示すばかりでなく容
易に各種成形体等に形態を賦与することが出来、
例えば、バツテリーの電極や太陽電池あるいは電
磁シールド用筐体などに有用な素材であり、電
気、電子、通信分野に広く用いられる。 以下、実施例により本発明を詳述する。但し、
本発明は、これに限定されるものではない。実施
例に於て「部」は全て「重量部」をさす。なおド
ーピング量(%)はドーピング前のポリマーの重
量部に対するドーピングされたドーパントの重量
部を%表示したものである。 合成例 1 三ツ口フラスコ内に、N,N−ジメチルアセト
アミド(DMAC)600部を入れ、アンモニアガス
を通じ飽和させた。その後、1,4−ジ(α−プ
ロモアセチル)ベンゼン8部を入れ、室温で1時
間、50〜60℃で1時間、DMAC還流下で20時間
加熱撹拌することにより茶かつ色の固体が生成す
る。冷却後生成したポリマー状物を濾過してと
り、水洗3回、エタノール洗浄を2回して乾燥し
た。 収量3.8部 収率99% ηinh0.22Hz/g
(H2SO4/H2O2,30℃) 合成例 2 三ツ口フラスコ内に、N,N−ジメチルアセト
アミド1200部を入れ室温でアンモニアガスを導入
し、飽和させた。その後、α,α′ジプロモジアセ
チル12.2部を入れた。室温で一晩、還流温度で24
時間加熱撹拌した。その後、室温に冷却して、3
の食塩水中に投入した。分離した黒色粉末状物
を集め、水洗とエタノール洗浄を十分に行つた。 収量2.6部 収率67% この他、本発明の実施例で用いたピラジン重合
体類は、合成例1又は2と同様に反応して得たも
のを用いた。 実施例 1 実施例1で得られたピラジン重合体Aのパウダ
ーを40℃でヨウ素飽和蒸気中に74.5時間放置後デ
イスク状の成型したものは、226重量%のヨウ素
がドーピングされ、3.6×10-5S/cmの導電率を
示した。 実施例 2 合成例1で得られたピラジン重合体Aのパウダ
ーをデイスク成型後40℃で臭素飽和蒸気中に10分
放置したものの導電率は1.3×10-4S/cmであつ
た。 実施例 3 合成例1で得られたピラジン重合体Aのパウダ
ーをデイスク成型後40℃で発煙硫酸中に73分放置
したものの導電率は8.5×10-6S/cmであつた。 実施例 4 合成例1で得られたピラジン重合体Aのパウダ
ーをデイスク成型後40℃で五フツ化アンチモン蒸
気中に8分放置したものの導電率は6.2×10-5
S/cmであつた。58重量%の五フツ化アンチモン
がドーピングされていた。 実施例 5 合成例2で得られたピラジン重合体Bのパウダ
ーを40℃でヨウ素飽和蒸気中に74.5時間放置後デ
イスク状に成型したものは、216重量%のヨウ素
がドーピングされ、1.6×10-5S/cmの導電率を
示した。 実施例 6 合成例2で得られたピラジン重合体Bのパウダ
ーをデイスク成型後40℃で臭素飽和蒸気中に14分
放置したものの導電率は5.9×10-5S/cmであつ
た。 実施例 7 合成例2で得られたピラジン重合体Bのパウダ
ーをデイスク成型後40℃で発煙硫酸中に6.5分放
置したものの導電率は2.4×10-5S/cmであつた。 実施例 8 合成例2で得られたピラジン重合体Bのパウダ
ーをデイスク成型後40℃で五フツ化アンチモン蒸
気中に12分放置したものの導電率は1.7×10-3
S/cmであつた。71重量%の五フツ化アンチモン
がドーピングされていた。 実施例 9−14 各種ピラジン重合体のパウダーをデイスク状に
成型したものに五フツ化アンチモンを40℃で気相
でドーピングした。いずれの場合も五フツ化アン
チモンのドーピングにより電気伝導率が大幅に増
加した。
【表】 比較例 1 合成例1で得られたピラジン重合体Aの粉末を
デイスク状に成型したものは室温、空気中で6.4
×10-12S/cmの導電率を示した。 比較例 2 合成例2で得られたピラジン重合体Bの粉末を
デイスク状に成型したものは室温、空気中で1.7
×10-10S/cmの導電率を示した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記一般式〔〕 〔式中、R1及びR2は同一若しくは異なり、水
    素原子、炭素原子数1〜5のアルキル基及びフエ
    ニル基から選ばれるものである。〕 で示されるピラジン−2,5−ジイル基を主鎖に
    含む重合体の少なくとも一種と電子受容性化合物
    とから形成されたドープしたピラジン重合体類。 2 下記一般式 〔式中、R1及びR2は同一若しくは異なり、水
    素原子、炭素原子数1〜5のアルキル基及びフエ
    ニル基から選ばれるものである。〕 で示されるピラジン−2,5−ジイル基を主鎖に
    含む重合体の少なくとも一種を、電子受容性化合
    物で処理することを特徴とするドープしたピラジ
    ン重合体類の製造法。
JP14670583A 1983-08-12 1983-08-12 ド−プしたピラジン重合体類及びその製造法 Granted JPS6038462A (ja)

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