JPH01253478A - 熱転写プリンター用受容紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は熱転写プリンター用受容紙に関するものである
。更に詳しく述べるならば本発明は昇華染料転写を始め
とする熱転写プリンターに有用であて、特に熱溶融型染
料インクリボンを用いる熱転写プリンターに於て、溶融
したインクをシャープに転写する熱溶転写方式のフルカ
ラープリンター用に適し、高解像度をもって文字や画像
の印写が可能な受容紙に関するものである。

〔従来技術〕

最近カラー印刷や、カラープリンターの需要が高まり、
特にサーマルヘッドを用いた熱溶融型転写方式プリンタ
ーや、染料昇華用転写方式プリンターが、その鮮明なカ
ラー画像によって広く注目されている。

このうち溶融型転写方式のプリンターは、フ、Ｃルム、
薄紙等の基材と、熱溶融インク層とからなるインクシー
トを使用するものである。このインクシートに、例えば
通常の上質紙などの受容紙を重ね合わせ、画像信号に応
じたサーマルヘッドからの熱により受容紙に熱溶融イン
クを必要部分だけ転写し、画像を形成する。カラープリ
ンターの場合、イエロー、マゼンタ、シアン、黒などの
色別の画像を転写し、重ね合わせてカラー画像を得るこ
とかできる。

しかしながら、このような熱溶融転写方式プリンターは
、受容紙の平滑度などの要件により転写画像の鮮明さが
左右されるため、どのような用紙でも同一の高水準な印
字画像の形成が可能なわけではない。そこでそれぞれの
プリンターに対応する画像受容適性を受容紙に付与する
ための様々な技術が提案されている。

この様な熱転写方式プリンターに於て、面積階調方式を
用いて中間調を再現し、フルカラー画像をプリントする
ことが可能になっている。この面積階調方式の熱転写プ
リンター用受容紙においては、良好な転写画像を得る為
に、ベック平滑度１０〜５０程度の通常の上質紙をスー
パーカレンダー等を用いて平滑化処理し、そのベック平
滑度を１００秒以上にすると、得られた受容紙の転写画
像の鮮明度が改善されることが知られている。

しかしながら、更に解像度に対する要求が高度化し、１
６ドツ）　／　ｍ＋ｎ以上の高解像度が熱転写プリンタ
ーに要求され始め、更に、転写ドツトのサイズをｌＯＪ
！ｍ以下の精度で制御する方式が発表されるなど、受容
紙に対する解像度の要求は一段と高度化している。この
ため、この用途において、セルロース繊維が表面に露出
している非塗工紙の限界はあきらかである。更に、イエ
ロー、シアン、マゼンタの単色を多色重ね印字した色、
すなわちレッド、ブルー、グリーンの色相と、均一な濃
度とを各ドツトの重なりによる画像として再現性良く得
ることは、例えばベック平滑度が１００秒以上の上質紙
、或は塗工紙であってもは困難である。

例えば、熱転写プリンターの転写特性を改善する為、吸
油性顔料層を紙基材上に設けることによって濃淡ムラな
く転写画像を得る受容紙（特開昭５７−１８２４８７）
が提案されている。この公報には、印刷用コート紙に用
いられるほとんどの顔料が列記されており、熱転写受容
性に一定の改善が得られている。又、炭酸カルシウムを
主成分とする顔料と不飽和カルボン酸をモノマーの一成
分とする共重合体のラテックスとから成る塗工層を紙基
材上に設けることによって濃淡ムラなく転写画像を得る
提案（特開昭５７−１８２４８７）がなされている。

しかしながら、サーマルヘッドからの溶融インクの転写
量を制御する、いわゆる濃度階調方式を始めとする高精
細プリンターに於ては、受容層のインク受理能の均一性
が、画像の再現性に重大な影響を与えており、従来の顔
料塗工紙、非塗ニスーパー処理上質紙を用いても、ベタ
部の濃度ムラ、ドツトの不安定な転写などがみられ、良
好な中間調を再現し、かつ高解像度を有するフルカラー
画像を得ることは困難であった。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記のような現状に鑑み、本発明は、転写インクよりな
るドツトの、およびベタ部の濃度のムラがなく、また中
間調は安定していて、低濃度から高濃度まで連続的に再
現され、鮮明な記録像を得ることが出来、かつ高解像度
を有するフルカラープリンターに用いる熱転写受容紙を
提供することを目的とするものである。このような受容
紙を使用することにより、これまでには見られない高度
の中間調画像の再現性が得られ、また、このような高解
像度、カラー再現性の用紙の実現により、カラービデオ
画面などのフルカラー画像のハードコピーが、コンパク
トな装置で作成可能となり、かつ多彩な応用が可能とな
る。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の熱転写プリンター用受容紙は、中性紙からなる
支持体と、その少なくとも１面上に形成され、かつ顔料
と結着樹脂材料とを含む画像受容層とを含み、前記画像
受容層中の前記顔料が、カルサイト型結晶系の軽質炭酸
カルシウムの紡錘形粒子を含むものであり、かつ前記結
合樹脂材料が、その主成分として、アクリル酸エステル
共重合体を含むものであり、前記画像受容層の重量が３
〜３０ｇ／ｍ’であることを特徴とするものである。

上記のような熱転写プリンター用受容紙上では、濃度階
調、或いは面積階調方式による中間調画像を再現する画
像形成方式によって、１網点の確実性と濃度再現性、ベ
タおの色重ねの色本目と濃度の再現性を向上させること
ができ、フルカラー記録画像の色相と濃度の再現性を実
現し、従来受容紙の問題点を改善することができる。

本発明で用いる、中性紙支持体の水抽出ｐＨは６〜９で
ある。水抽出ｐＨとは、Ｊ　Ｉ　５−Ｐ−８１３３に規
定されているように、試験片を水抽出し、その抽出液の
水累イオン濃度を表わしたものである。

本発明における中性紙支持体は、結果として中性に近い
水抽出ｐＨが得られるサイズ法であれば、どのようなサ
イズ法でサイズされたものであってもよい。具体的なサ
イズ手段としてはアルキルケテンダイマー、置換環状ジ
カルボン酸無水物等のセルロース反応型サイズ剤、エポ
キシ化高級脂肪酸アミド、カチオン化スチレン−無水マ
レイン酸共重合体、カチオン化石油ｎｔ脂等のカチオン
性自己定着型サイズ剤、及びスチレン−アクリル酸共重
合体、スチレン−マレイン酸共重合体、αオレフィン−
無水マレイン酸共重合体、石油樹脂等のように、紙の表
面に付着させることによりサイズ性を発現するいわゆる
外項サイズ剤等が用いられるが、本発明の中性紙支持体
、を得るには、アルキルケテンダイマーを用いることが
好ましい。これらのサイズ剤は、単独で用いられてもよ
く、或は２種以上の混合物として用いてもよい。本発明
に用いられる中性紙支持体は、坪量６４ｇ／ｍ’で、ス
テキヒトサイズ度が５〜３０秒であるような吸水性体で
あることが好ましい。ステキヒトサイズ度の測定は、Ｊ
　Ｉ　５−Ｐ−８１２２の方法により行うことができる
。ステキヒトサイズ度が５秒以下の場合は、顔料塗工層
のピンホールが増加して画像の品位を損なうことがあり
、又、ステキヒトサイズ度が３０秒を超える場合は、顔
料塗工層塗工時の塗料の吸収が大きく、塗面の均一性が
不良となることがある。

サイズ剤と、その定着剤の添加量は紙支持体の坪量、厚
み等の条件により適宜法められるが、サイズ剤は固形分
バルブ重量に対し、０．１〜ｌ、５ｗｔ％位で、また定
着剤は固形分パルプ重量に対し０．２〜２、Ｑｗｔ％位
で用いられる。但し紙支持体の水抽出ｐＨが、先に述べ
た範囲になるようにサイズ条件を選択することが大切で
ある。

本発明に用いられる中性紙は、カルサイト型結晶を有す
る軽質炭酸カルシウムを、１０〜４０重最％の割合で内
填されていてもよい。

本発明の熱溶融転写プリンター用受容紙は、中性紙支持
体の少なくとも一方の面に、形成され、かつ顔料と結着
樹脂材料とを含む画像受容層を有するものである。この
画像受容層は、３〜３０ｇ／ｍ′の重量を有し、その中
の顔料は、カルサイト型結晶系の軽質炭酸カルシウムの
紡錘形粒子を含むものであり、また、結着樹脂材料は、
その主成分としてアクリル酸エステル共重合体を含むも
のである。画像受容層が３　ｇ　／　ｍ’より低い重量
を有するときは、紙支持体の表面を均一に被覆すること
が困難となり、従って印字画像の濃度むらを生ずる。ま
た、画像受容層の重量を３０ｇ／ｍ’を越えて大きくし
ても、その効果は飽和し、かつその塗膜強度が低下する
という不都合を生ずる。

本発明の画像受容層に使用される顔料は、前述のように
粒子形状が紡錘型で結晶型がカルサイト型である軽質炭
酸カルシウムを含むものであるが、粒子形状が六角柱状
形で、結晶形がカルサイト型である軽質炭酸カルシウム
を含んでいてもよい。

また、本発明に用いられる顔料は、５０〜９０重里％の
カルサイト型結晶系軽質炭酸カルシウムの紡錘形粒子と
、１０〜５０重量％の焼成カオリンを含むものであって
もよい。

顔料粒子は、０．１！Ｍ〜５ｐＭの粒径を有するもので
あることが好ましい。また、画像受容層は、−般の塗工
に用いられる各種のクレー、焼成りレー、二酸化チタン
、水酸化アルミウニム、サチン白、タルク、珪酸カルシ
ウム、硫酸カルシウム、珪酸マグネシウム、および合成
無定形シリカ等の無機顔料、並びにスチレン系プラスチ
ックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、
および尿素樹脂等の有機顔料などが配合されていてもよ
い。

本発明の画像受容層の顔料は、少なくとも５０重量％の
前記カルサイト型結晶系軽質炭酸カルシウムの紡錘形粒
子を含むものであることが好ましい。

本発明で用する結着樹脂材料には、Ｔｇが０℃以下の、
アクリル酸アルキルエステルおよびメタアクリル酸アル
キルエステルから選ばれた少なくとも２種以上の共重合
体が主成分として含まれる。

通常水分散したエマルジョン重合体として用いられるア
クリル酸アルキルエステノペメタアクリル酸アルキルエ
ステルの共重合体、の具体例としては、エチルアクリレ
ート、ブチルアクリレート、エチルへキシルアクリレー
ト、／ニルアクリレート、ブチリメタアクリレート、ド
デシルメタアクリレート、２−エチルへキシルメタアク
リレート、ネペンチルメタアクリレートボリマー、メチ
ルアクリレート、メチルメタアクリレート、エチルメタ
アクリレートなどから選ばれた２種以上の共重合体であ
り、または酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸など
をコモノマーとして含んでいてもよい。これらの共重合
体は１種を単独で又は２種以上の重合体を混合して使用
してもよい。更にスチレン・ブタジェン系樹脂、デンプ
ン或は、ポリビニルアルコール等の水溶性接着剤を結着
樹脂材料中に併用してもよい。

本発明の溶融転写プリンター用受容紙において、その画
像受容層中の顔料と結着樹脂材料との配合率は、Ｒ料１
００重量部に対して、結着樹脂材料が５〜３０重量部で
あることが好ましく、更に好ましくは１０〜２０重量部
である。一般に結着樹脂材料の配合比が５重１未満では
得られる画像受容層の塗膜強度が不十分になることがあ
り、又、３０重量部を越えると、溶融転写したインクの
吸収不良に伴う画像の色再現性、解像力が不十分となる
ことがある。

〔実施例〕

次に実施例をあげて本発明の熱転写プリンター用受容紙
を説明する。なお実施例中に用いられている「部」は固
形分重量部である。

また、実施例に用いられた厚紙は下記のようにして抄造
した。

原紙の抄造（６４ｇ／ｍ’） カナデイアンフリーネス３４０ＣＣになるまで叩解した
木材パルプ（ＬＢＫＰ）１０％、ＮＢＫＰ２０％）スラ
リーに（１）にアルキルケテンダイマーサイズ剤（デイ
ックバーキュレス製、アコ−ペル３６０）　０．２％と
、カチオン化デンプン（ナショナルスターチ製、ＣＡＴ
Ｏ−Ｆ）　　２％とを加えた。（２）別に、前記スラリ
ーにアコ−ペル３６０　（ディックノ１−キュレス製、
アルキルケテンダイマー）０．２％と、カチオン化デン
プン（ナショナルスターチ製、ＣＡＴＯ−Ｆ）　　２％
と、及び軽質炭酸カルシウム（白石工業製、ＰＣ）とを
パルプ重量に対し２０％内填した。（３）別に、前記ス
ラリーにロジン１％と硫酸バンド２％とを添加した。そ
れぞれの抄造前のｐＨは（１）７．０　　（２）　７．
７　（３）　４．５であった。それぞれのスラリーから
通常の抄紙法により坪量６４ｇ／ｍ”の紙支持体を得た
。各紙支持体のステキヒトサイズ度は各々（１）２５秒
（２）１０秒（３）３０秒であった。厚紙（１）、　（
２）およびく３）の水抽出ｐＨは下記の通りであった。

（１）中性紙　水抽出ｐＨ＝６．７ （２）炭酸カルシウム内填中性紙 水抽出ｐＨ＝６．７ （３）ロジンサイズ酸性紙 水抽出ｐＨ＝４．５ 実施例１ 塗工層配合 軽質炭酸カルシウム（白石工業製、ＰＣ，カルサイト型
結晶、紡錘型粒子）　　　　　　　　７０部焼成りレー
（アンシレックス米エンゲルハルト社）３０部 アクリル酸エステル系共重合体ラテックス（ヘキスト合
成社製、モビニール７６０）　　　２０部酸化デンプン
（玉子コーンスターチ製、玉子エースＡ）５部 上記の塗料を、紙支持体（１）の記録面に固形分重量７
　ｇ　／　ｍ’の塗工量で塗工し、これを乾燥し、スー
パーカレンダーで平滑化処理した。得られた受容紙の記
録面のベック平滑度（王研式）は６００秒であり、反対
面の平滑度は３０秒であった。

実施例２ 実施例１記載のものと同一の塗料を、紙支持体（１）の
記録面に２０ｇ／ｍ’の固形分重量で塗工し、乾燥し、
これをスーパーカレンダーで平滑化処理した。得ちれた
シートの記録面のベック平滑度（王研式）は８００秒で
あり、反対面の平滑度は４０秒であった。

比較例１ 上記実施例１記載のものと同一の配合の塗料を、紙支持
体（３）の記録面に７　ｇ　／　ｍ’の固形分重量で塗
工した。得られた受容紙の記録面のベック平滑度（王研
式）は８００秒であり、反対面の平滑度は４０秒であっ
た。

実施例３ 画像受容層形成用塗工液組成 軽質炭酸カルンウム（白石工業製、ＰＫ、カルサイト型
結晶系、紡錘形粒子）　　　　　　１００部以下余白 アクリル酸エステル系共重合体ラテックス（ヘキスト合
成社製、モビニール７６０）　　　２０部酸化デンプン
（玉子コーンチターチ製、玉子エースＡ）５部 上記の塗料で、紙支持体（２）の記録面に７ｇ／　ｍ＋
の固形分重量で塗工し、乾燥し、これをスーパーカレン
ダーにより平滑化処理した。得られた受容紙の記録面の
ベック平滑度（王研式）は８００秒であり、反対面の平
滑度は４０秒であった。

比較例２ 上記実施例１記載のものと同一の塗工層配合の塗料を、
紙支持体（３）の記録面に２ｇ／ｍ’の固形分重量で塗
工した。得られた受容紙の記録面のペンタ平滑度（王研
式）は１５０秒であり、反対面の平滑度は４０秒であっ
た。

比較例３ 実施例３０紙支持体（２）をそのまま使用し、下記・０
熱転写テストに供した。

比較例４ 実施例１記載の塗工層配合用軽質炭酸カルシウム（白石
工業製、ＰＣ、カルサイト型結晶、紡錘型粒子）を、軽
質炭酸カルシウム（白石工業製、Ｂｒ１ｌｌｉａｎｔ−
１５、カルサイト型結晶、立方型粒子）に変更し、その
他は実施例１と同一条件で調製した塗料を紙支持体（１
）の記録面に２０ｇ／ｍ’の固型分重量で塗工し、乾燥
し、これをスーパーカレンダーで平滑化処理した。得ら
れたシートの記録面のベック平滑度（王研式）は５００
秒であり、反対面の平滑度（ま４０秒であった。

比較例５ 実ｌ１缶例１記載の塗工層配合用アクリル酸エステル系
共重合ラテックスの代りにスチレンーブタジエンラテッ
クス（ＪＳＲ０６４２、日本合成ゴム社製）型分重潰で
塗工し、乾燥し、これをスーパーカレンダーで平滑化処
理した。得ちれたシートの記録面のベック平滑度く王研
式）は６００秒であり、反対面の平滑度は４０秒であっ
た。

熱転写プリント実施例 上記実施例および比較例の各々で得られた熱転写プリン
ター用受容紙に、市販の溶融熱転写カラープリンターを
用いて、厚さ６−のポリエステルを基材とし、この上に
ワックス−顔料インク層を設ケたイエロー、マゼンタ、
シアン３色のそれぞれのインクシートから、受容紙に熱
転写させ、各色の単色及び色重手ねの画像をプリントし
た。この受容紙上の画像について、画像鮮明度、ドツト
の均一性、ベタ部均−性を目視で評価した。

結果を第１表にて示す。評価結果の特に優秀なものを４
、良好なものを３、少し欠陥のあるものを２、欠陥の著
しいものを１として表示した。

以下余白 第１表 実施例３１３３３４ 比較例３ｉ　　２　　ｘ　　　　ｌ　　　ｘ比較例４２
１　　　１　　　１ 比較例５２２　　　２　　　１ 〔発明の効果〕 上記の実施例および比較例などの結果から明らかなよう
に、本発明の熱転写プリンター用受容紙は、発色の鮮明
度、階調性、低濃度、高濃度の均一性のいずれにおいて
も優秀なものであり、従来法の欠点を解決して、小型の
フルカラー熱転写プリンターによるハードコピーを可能
ならしめるものであって、産業界に寄与するところ大で
ある。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、中性紙からなる支持体と、その少なくとも１面上に
   形成され、かつ顔料と結合樹脂材料とを含む画像受容層
   とを含み、 前記画像受容層中の前記顔料が、カルサイト型結晶系の
   軽質炭酸カルシウムの紡錘形粒子を含むものであり、か
   つ前記結合樹脂材料が、その主成分としてアクリル酸エ
   ステル共重合体を含むものであり、前記画像受容層の重
   量が３〜３０ｇ／ｍ＾２であることを特徴とする、熱転
   写プリンター用受容紙。