JPH01248321A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野〕 本発明は、高密度記録に適した円盤状磁気記録媒体の製
造方法に関する。

〔従来の技術〕

近年、コンピュータの大容量記憶装置としてのフレキシ
ブル・ディスクや、スチルビデオカメラ用の磁気シート
等のように、可撓性円盤状磁気記録媒体が盛んに使用さ
れている。

しかしながら、この種の磁気記録媒体は、記録の読出し
および書込みを磁気ヘッドが円周に沿って摺動して行な
っているにもかかわらず、通常製造される磁気記録媒体
においては磁性層を形成する磁性粉が円周状に配向され
ていないため、角型比が悪くなり、磁気テープのように
磁性粉を配向したものに比べて残留磁化が小さいという
問題があった。従って、この円盤状磁気記録媒体におい
ては、充分な出力を得るためにトラック幅を広くする必
要があり、高密度化の妨げになっていた。

特に、磁性粉として通常テープに用いられるような軸比
の大きい針状のものを使用した場合には、塗布、乾燥工
程での配向装置にかかわらず非磁性支持体シートの塗布
方向（例えば長さ方向）に機械配向を受けるため、これ
を円盤状に打ち抜いたものに円周状に一定振幅の信号を
記録しても、残留磁化が長さ方向の方が大きいため、エ
ンベロープ波形か一定とならず、周期的に出力が変動す
るという問題があった。

このような塗布時の機械配向を除去し、ランダム状にす
るために、従来多くの方法が提案されている。　（ａ）
微小な磁石を隣接させてランダム化する方法（特公昭６
０１１３７０）、　（ｂ）巾方向に磁界をかける方法（
特開昭５８−２１５７３１．　）、　（Ｃ）担体面に対
し平行な平面で磁石を回転させてランダム化する方法（
特開昭５７−１８６２３）、　（ｄ）交流磁場を与えて
ランダム化する方法（特公昭５５−３９０４９）などで
ある。

〔発明か解決しようとする課題〕

しかしながら、上記従来例では、充分に機械配向を取り
除けなかったり（（ｃ）、　（ｄ））　、機械配向を取
り除くために磁場を強くすると、面あれや、エンベロー
プの不規則なくびれの原因となフていた（（ａ）、　（
ｂ））　、特に、磁性粉末がＨｃ１４０００ｅ以上の金
属磁性粉末の場合は、この傾向が顕著であった（　（ａ
）　、　（ｂ）　、　（ｃ）　、　（ｄ）　）。これは
、機械配向によって塗布方向に並んでいる磁性粉末をラ
ンダム化するには、磁性粉末を最大９０°回転させなく
てはならず非常に困難なためである。

本発明は、上述のような機械配向を取り除く工程を改良
し、機械配向の影響の少ない円盤状磁気記録媒体を製造
する方法を提供するものである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明によれば、磁性塗料が未固化の状態の原反面に対
し、垂直に磁場を印加して垂直方向に予備配向した後、
ランダム化処理することによって、機械配向の影響を取
り除こうとしたものである。すなわち、磁性塗料塗布時
の機械配向によって長手方向に配向している磁性粉末を
上記予備配向によって原反に対して垂直にたて、その直
後にランダム化処理することによって、機械配向の影響
のない、トラック上の任意の位置での配向度が等しい円
盤状磁気記録媒体を製造しようとするものである。

以下、図面を参照して本発明の一実施例態様について説
明する。

図は、本発明に用いる磁場配向装置の一例を示す側面図
である。ベースフィルム上に磁性塗料を塗布し、未固化
の状態の原反１が搬送ローラ２゜３に送られ、矢印４の
方向に一定速度で移動している。垂直配向用磁石７，８
の幅は、原反１の幅よりわずかに大きく、Ｎ極とＳ極が
原反を挟む形で対向して配置されている。この装置によ
り原反１は搬送ドラム２，３に送られて垂直配向磁石７
．８間を通通し垂直方向に予備配向される。続いて、ラ
ンダム配向装置５，６の間を通過した原反は、対向する
ランダム配向装置５，６により充分ランダム配向される
。

垂直方向に予備配向する一対の垂直配向用磁石としては
永久磁石、電磁石のいずれを用いることもでき、原反を
挟んで異極が対向するように設置し、磁界の強さ、磁石
間のクリアランス等は原反の厚さ、搬送速度、磁性粉末
の種類等により適宜設定して、原反上の磁性粉末か垂直
方向に配向されるようにすれば良い。−旦垂直方向に配
向された磁性粉末はこの後の工程であるランダム配向工
程により効果的にランダム化される。すなわち垂直方向
への配向、ランダム配向は連続的に行なわれる。垂直配
向を行なわないランダム配合のみではランダム化を充分
に行なうことはできない。

高密度記録用に用いられるような高抗磁力磁性粉末の場
合、ランダム化はさらに困難となる。本発明の垂直方向
に予備配向した後ランダム配向する方法は特にＨｃ　１
４０００　ｅ以上の磁性粉末が使用された場合に有効で
ある。

垂直配向した後に行なわれるランダム配向は既存のラン
ダム配向装置によって行なうことができる、又ランダム
配向された後の工程は通常の円盤状磁気記録媒体の製造
法と同様にして行なうことができる。

〔実施例〕

実施例１ 針状のメタル磁性粉（Ｆｅ−Ｎｉ合金、長径０．２５μ
ｍ　、軸比１０、Ｈｃ　１４５００ｅ　）　　１００重
量部を２５重量部のバインダー（塩化ビニル−酢酸ビニ
ルーヒニルアルコール共重合体とポリウレタンエラスト
マーとの６・４混合物）、レシチン（分散剤）１重量部
、α−アルミナ（研摩材、粒径０．４μｒｒｌ）１０重
量部および２４０重量部の溶剤（メヂルエチルケトンと
トルエンとの１：１混合物）とともに分散混合してなる
磁性塗料を、乾燥厚さ３μｍとなるようにしてベースフ
ィルムに塗布し、図に示したような装置を用いて搬送速
度２０１′ｌｌ／ｓ、電磁石間のクリアランス１００ｍ
ｍ、磁界の強さ４００００　ｅの条件下て原反の磁性粉
末を垂直配向し、ひきつづき３００００　ｅの磁界でラ
ンダム配向した後、磁性塗料を乾燥固化表面形成し、打
ち抜きして円盤状磁気記録媒体（直径４７＋ｎｍ）を得
た。このものの磁気特性を、予備垂直配向処理を行なわ
ない以外は同様にして得られた従来型の円盤状磁気記録
媒体のそれとを比較したところ第１表に示すような結果
であった。なお、ランダム配向装置としては、特開昭５
７−１８６２３に示されているような原反面に対し平行
な平面で磁石を回転させてランダム化する方法を用いた
。

第１表 ＊　装荷時における原反の走行方向（第１図の４の方向
）実施例２ 磁性粉末としてＨｃ１３００００　ｅの針状のメタル磁
性粉を用いる以外は実施例１と同様の方法で円盤状磁気
記録媒体を製造した。得られた該記録媒体の磁気特性を
測定したところ第２表に示す結果となった。なお磁界の
強さは垂直配向に４００００ｅ、ランダム配向に３００
００ｃであった。−方従来例として予備垂直配向処理を
行なわない以外は上記と同様の方法て円盤状磁気記録媒
体を製造したところ第２表に示す磁気特性であった。

第２表 木　製造時における原反の走行方向（第１図の４の方向
）〔発明の効果〕 上記第１表および第２表に示す結果からもわかる通り、
本発明によれば、あらかじめ原反垂直方向に配向処理し
た後ランダム配向処理を行なうことにより、機械配向の
影響のない、トラック上の任意の位置での配向度が等し
い円盤状磁気記録媒体を製造することができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明に用いるランダム配向装置の例を示す模式側
面図である。 １：Ｊｇ反、　　　２．３：搬送ローラー、４：原反走
行方向、 ５．６：ランダム配向装置、 ７．８：垂直配向磁石。 特許出願人　　キャノン株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）一方向に走行する幅広の薄帯状非磁性支持体上に磁
   性塗料を塗布して磁性層を形成し、乾燥固化、表面形成
   等の工程を経た後、円盤状に打ち抜いてなる磁気記録媒
   体の製造方法において、磁性塗料塗布後、乾燥固化前に
   、磁性塗料塗布済薄帯を挟んで異極を対向させた一対の
   磁石により該薄帯面に垂直に磁場を印加して磁性粉末を
   垂直方向に配向させた直後に、ランダム化する工程をと
   ることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 ２）磁性塗料中の磁性粉末はＨｃ１４００Ｏｅ以上の磁
   性粉末であることを特徴とする請求項１記載の磁気記録
   媒体の製造方法。