JPH0124698Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は、人体から発せられる赤外線を検出し
て侵入警報を発する警報装置に係り、特に赤外線
集光用ミラーの指向角度を可変にした警報装置に
関する。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

従来、人体から発せられる赤外線を検出して侵
入警報を発する警報装置は、種々提案されてい
る。この種の警報装置は、例えば、人体から発せ
られる赤外線を集光する方向調整自在の集光ミラ
ーと、該集光ミラーの焦点位置に配設された赤外
線検出センサと、該検出センサの検出信号に基づ
き受光量の変化分から侵入者の有無を判別する回
路とを、ケース内に収容して構成され、室内の壁
等に配置される。

そして、室内等に侵入者があれば、この侵入者
からは、例えば、波長範囲8.5〜15μmの赤外線が
発せられるので、これを集光ミラーを介して赤外
線検出センサで検出し、侵入者の動きに応じて変
化する受光量の変化分から侵入者有りを判別して
警報信号を出力する。そしてこの警報信号に基づ
いてブザー等の報器を作動させる。

そして、この種の警報装置では、集光ミラーの
方向を可変できる構造となつているが、集光ミラ
ー及び赤外線センサの取付構造及び方向調整の構
造が複雑なため、組立工程に手数を要するばかり
か、壁等に取付けた後の集光ミラーの方向調整を
簡単に行うことができないという欠点があつた。

〔考案の目的〕

本考案は、上記のような欠点を除去するために
なされたものであつて、集光ミラー及び赤外線セ
ンサの取付構造が簡単で、方向調整の容易な警報
装置を提供することを目的とする。

〔考案の概要〕 この目的を達成するために、本考案では、ケー
スを構成するケース本体に回転軸用溝を一対設け
ると共に、この溝の一方にケース本体の側壁を開
設した開口部を連設し、一対の回転軸とこの一方
に延設された回転用レバーとを有するホルダに集
光ミラー及び赤外線センサを取付け、このホルダ
の回転用レバーが前記開口部から外側に露出する
ようにこのホルダの回転軸を前記回転軸用溝内に
装着し、該回転軸をバネ部材で圧接するようにし
ている。

〔考案の実施例〕

以下、添付図面を参照しつつ本考案の一実施例
を説明する。

第１図はこの実施例に係る警報装置の正面図、
第２図は平面図である。図において、１は樹脂等
の絶縁材からなるケースであり、このケース１は
電気回路部品を収納したケース本体２と、このケ
ース本体２の正面をおおう蓋体３とで構成され、
両者はねじ４等で固着される。ここでケース本体
２にはシールド機能をもたせるために絶縁材の全
表面に金属メツキが施こされており、一方蓋体３
には赤外線透過率の良い樹脂等からなる赤外線受
光用の窓５が設けられている。

第３図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第４図は第
１図の警報装置を分解した斜視図、第５図はケー
ス本体２の正面図である。第４図及び第５図に示
すように、ケース本体２の正面には前記受光用窓
５の背面に位置する金属メツシユの受光用窓６が
設けられ、かつケース本体２の背面には第３図に
示すように金属製の裏蓋７がねじ８等で固着され
る。ここで、受光用窓６を金属メツシユで構成し
たのは、電磁シールド機能を持たせるためであ
る。そしてこの受光用窓６内には集光ミラー１０
及び赤外線検出センサ１１を取付けたホルダ１２
が回転自在に装着される。ホルダ１２は第６図に
示すように、筒状のホルダ本体１３と、一対の回
転軸１４，１４と、上方の回転軸１４に対してほ
ぼ直角方向に延設された回転用レバー１５とで構
成され、ホルダ本体１３の背面開口部には人体か
ら発せられる赤外線を集光する前記集光ミラー１
０が取付けられると共に、ホルダ本体１３の正面
開口部には検出センサ取付部材１６が固着され、
この検出センサ取付部材１６に集光ミラー１０の
焦点に位置する前記赤外線検出センサ１１が取付
けられる。また回転用レバー１５の上面には角度
指示用の溝１７が形成される。さらにケース本体
２内にはプリント基板２０がねじ２１等で取付け
られ、このプリント基板２０には赤外線検出セン
サ１１の検出信号に基づき侵入者の有無を判断す
る回路（図示せず）や入、出力端子２２等が搭載
される。

第７図はプリント基板２０を取り除いたケース
本体２の背面斜視図、第８図はケース本体２の平
面図である。このケース本体２内は複数のしやへ
い壁３０で複数の小室に区画され、プリント基板
２０に搭載された電気回路相互の電磁的影響をし
や断するようにしている。またケース本体２の上
部内壁とこれと対峙するしやへい壁３０とには、
それぞれ回転軸用の溝３１，３１が設けられ、さ
らに上方の溝３１内のケース本体上壁には開口部
３１が開設されている。そしてこの開口部３１か
らホルダ１２の回転用レバー１５が外側に露出す
るように、ホルダ１２の回転軸１４，１４が前記
溝３１，３１内に挿入された後、この各回転軸１
４，１４をケース本体２内にねじ４０，４０等で
固着したバネ部材４１，４１でそれぞれ圧接する
ことにより前記回転軸１４，１４を溝３１，３１
内に軸着される。このため、指により、あるいは
ドライバ等を回転用レバー１５の溝１７に差込ん
で、この回転用レバー１５を回転することによ
り、ホルダ１２、すなわち集光ミラー１０の角度
調整が可能となる。ここで、回転用レバー１５の
回転角度をある範囲に限定するため、ケース本体
２の上面にはストツパー用の段部４２，４２が形
成されている。

以上のように構成される警報装置の動作につい
て説明する。まず、集光ミラー１０の角度を回転
用レバー１５で調整して警報装置を室内の壁等に
取付け、プリント基板７に搭載された入、出力端
子２２に電源線、ブザー等の警報器などを接続し
て設置する。そして室内に外部からの侵入者があ
れば、この侵入者から発せられる赤外線が蓋体３
の受光用窓６及びケース本体２の受光用窓１６を
介して集光ミラー１０に入射され、この焦点位置
にある赤外線検出センサ１１に集光される。する
と赤外線検出センサ１１は受光した赤外線を電気
信号に変換してプリント基板２０に搭載した電気
回路に与えるので、この電気回路では侵入者の動
きによつて変化する受光量の変化分から侵入者有
を判別して出力端子２２から警報信号を出力す
る。これによりブザー等の警報器が作動して警告
を発する。

而してこの実施例では、ホルダー１２に集光ミ
ラー１０及び赤外線検出センサ１１を取付け、こ
のホルダー１２の回転用レバー１５をケース本体
２の外側に露出させたので、この回転用レバー１
５を回転させることによりホルダー１２、すなわ
ち集光ミラー１２の方向を簡易的確に変えること
ができる。しかもこのホルダー１２は、回転用レ
バー１５がケース本体２の開口部３２から外側へ
露出するようにケース本体２内の溝３１，３１に
背面から挿入された後、バネ４１，４１で圧接さ
れてケース本体２内に軸着されるので、組立工程
が簡単であり、これによりコストの低減が図れ
る。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案によれば、集光ミ
ラー及び赤外線センサをホルダーに取付け、この
ホルダーの回転用レバーがケース本体の開口部か
ら外側に露出するように該ホルダーをケース本体
内に回転自在に装着したので、回転用レバーを回
転させることにより簡易的確にホルダー、すなわ
ち集光ミラーを所定方向に角度調整できる。しか
もこのホルダーの回転軸をケース本体内に設けた
溝に挿入し、バネ部材で圧接することにより、該
ホルダーをケース本体内に軸着したので、構造が
簡単であり、これにより組立工程が簡単になる等
の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係る警報装置の正
面図、第２図は第１図の平面図、第３図は第１図
のＡ−Ａ線断面図、第４図は第１図の分解斜視
図、第５図は第１図中の蓋体を取り除いたケース
本体の正面図、第６図は第４図中のホルダーの斜
視図、第７図は第４図中のプリント基板を取り除
いたケース本体の背面斜視図、第８図は第４図中
のケース本体の平面図である。 １……ケース、２……ケース本体、３……蓋
体、５，６……受光用窓、７……裏蓋、１０……
集光ミラー、１１……赤外線検出センサ、１２…
…ホルダー、１３……ホルダー本体、１４……回
転軸、１５……回転用レバー、２０……プリント
基板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ケース本体と赤外線受光用窓を有する蓋体とを
   具えたケースと、該ケース本体内に取付けられ前
   記受光用窓を通して入射する人体から発せられる
   赤外線を集光する集光ミラーと、該集光ミラーの
   焦点位置に配設され受光した赤外線を電気信号に
   変換する赤外線検出センサと、前記ケース本体内
   に収容され前記赤外線検出センサの検出信号に基
   づき受光量の変化分から侵入者の有無を判別する
   回路とを具備した警報装置において、 前記ケース本体に回転軸用溝を一対設けると共
   に、この溝の一方に前記ケース本体の側壁を開設
   した開口部を連設し、一対の回転軸とこの一方に
   延設された回転用レバーとを有するホルダに前記
   集光ミラー及び赤外線センサを取付け、このホル
   ダの回転用レバーが前記開口部から外側に露出す
   るようにこのホルダの回転軸を前記回転軸用溝内
   に装着し、該回転軸をバネ部材で圧接するように
   したことを特徴とする警報装置。