JPH0124255Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は住宅、工場、事務所などの建築物に
おいて、例えば間仕切りとして使用する、２枚の
パネルを所定の角度で接続した連結パネルに関す
るものである。

〈従来の技術〉 ２枚のパネルを直角に接続する従来の連結パネ
ルは、両パネルが交わる隅部に柱を設け、柱とパ
ネルの側面とを強固に接続していた。

〈考案が解決しようとする課題〉 しかし、このような構造では柱とパネル側面と
の固定構造が複雑になるばかりではなく、柱とパ
ネルとが離れ難いので、一旦組み立てられたら分
解し難い。また、柱は幅広であつて目立つため、
室内用間仕切りとしたときに体裁が悪い。

〈課題を解決するための手段〉 本考案は上記に鑑み提案されたもので、隣接す
るパネルが所定の角度により一側で接続される連
結パネルにおいて、各パネルの側面部には、開放
端から奥端に向つて幅が狭くなる溝部を長さ方向
に設け、一方のパネルの側面部に設けた溝部に
は、基板を介して縦長な固定片を設け、この固定
片から所定角度で起立する取付基板と側方へ突出
するＬ字状の係止部とを設けると共に上記取付基
板に先端に向つて幅狭になるブロツク材を設けて
接続具を形成し、上記係止部の先端部分とブロツ
ク部材をパネル面から突出させ、他方のパネルの
側面部に設けた溝部には、上記した接続具の係止
部とほぼ同一高さ位置に、隣接するパネルの接続
具の係止部が係脱可能な板状の係合部を設け、隣
接するパネルにおいて、接続具の係止部を係合部
に係止させると共に、ブロツク材を溝部に嵌入さ
せて、所定の角度をもつて接続するようにしたも
のである。

〈作用〉 本考案は上記した構成であるから、一方のパネ
ルの溝部に設けた基板に接続具の固定片を止着す
れば、接続具の係止部とブロツク材の係止部とが
パネル面から突出する。従つて、この係止部を隣
接するパネルの係合部に係止させれば、互いに隣
接するパネルを所定の角度をもつて接続すること
ができ、しかも両パネルを上下方向にずらすだけ
で係止部が係合部から外れるため、一旦接続した
パネルを容易に分離することができる。

〈実施例〉 以下に本考案の実施例を図面により説明する。

本考案で使用するパネル１は、金属、合成樹脂
などからなつて比較的強度が有る上横材２、下横
材３及び左右の縦材４，４を組合せて額縁状枠を
構成し、この枠の表面及び裏面に比較的薄い金属
の表面板５，５を添設すると共に、内部に硬質発
泡ウレタン等の樹脂発泡体又は発泡コンクリート
等の発泡体６を充填して一体化したものである。
従つて、このパネル１は上横材２などの横幅に相
当する厚さであつて、内部に発泡体６が充填され
ているので、充分な断熱、遮音機能がある。

上記した左右の各縦材４は開放端から奥端に向
つて次第に幅が狭くなる溝部７を縦方向に有する
ので、パネル１の左右側面部には各縦材４による
溝部７が設けられている。

そして、本考案においては、接続する２枚のパ
ネルのうち、一方のパネル１の一側面部の溝部７
内には基板８を設け、他方のパネル１の一側面部
の溝部７内には係合部９を設ける。上記基板８は
比較的縦長な平板状で左右の側縁に溝部７の内側
面に対応する傾斜状の取付片８′，８′を有してい
る。一方、係合部９は比較的短い平板状で左右の
側縁に溝部７の内側面に対応する傾斜状の取付片
９′，９′を有している。

上記した基板８又は係合部９を各パネル１の溝
部７内に取付けるには、基板８又は係合部９を溝
部７内に嵌め付けて各取付け片８′又は９′を溝部
７の内側面に密着させ、溶接、接着剤又はビスな
どで固定する。従つて、基板８や係合部９は溝部
７内に強固に固定することができる。

そして、一方のパネル１の溝部７には上記基板
８を介して接続具１０を設ける。この接続具１０
は縦長な平板状の固定片１１と、該固定片１１の
一側から横方向に向く鉤状の係止部１２と、該係
止部１２の下方に位置して固定片１１から起立す
る取付基板１３とからなり、該取付基板１３の外
面には上記係止部１２と同方向に合成樹脂からな
るブロツク材１４を固定する。このブロツク材１
４は溝部７内に密に嵌入するように先端に向つて
次第に幅狭となつている。

前記した基板８及び係合部９は各パネル１の溝
部７内にほぼ同一高さ位置になるように上下２個
所、又はそれ以上設けるものであつて、各基板８
の表面に接続具１０の固定片１１を臨ませ、基板
８と固定片１１とをビス１５で強く締着する。従
つて、接続具１０は基板８に固定されるのである
が、パネル１の側面部と接続具１０との間にパネ
ル全長の長さのスペーサ１６を介在させてもよ
い。

このように、一方のパネル１の側面部に係止部
１２とブロツク材１４とを有する接続具１０が設
けられ、他方のパネル１の側面部に上記接続具１
０とほぼ同一高さ位置に板状の係合部９が設けら
れている。従つて、接続する２枚のパネルを直角
状に配置し、係止部１２が係合部９の下側となる
ように上下位置を僅かに異ならせると共に側面部
の側縁同志を突き合せると、係止部１２とブロツ
ク材１４とが他方のパネル１の溝部７内に嵌入す
る。この状態で各パネル１，１を僅かにずらせて
上下を同一位置にすると、係止部１２が隣接する
パネル１の係合部９に係止するので、隣り合うパ
ネル１，１が分離しないし、またブロツク材１４
が隣接するパネル１の溝部７内に嵌入しているの
で、各パネル１，１が前後方向にずれ動くことが
なく、しかも各パネル１，１の角度が変ることも
ない。

尚、図面の実施例では２枚のパネルが直角にな
るように側面部において接続されているが、接続
具１０を固定したパネル１に対する係止部１２と
ブロツク材１４との角度状態により、両パネル
１，１のなす角度を適宜に設定することができ
る。即ち、図面では接続具１０を取付たパネル１
の表面と係止部１２及びブロツク材１４が向く方
向とが作る角度が90度であるから、両パネル１，
１が直角に接続されている。しかし、パネル１の
表面と係止部１２及びブロツク材１４が向く方向
とが作る角度を60度又は120度にすれば、両パネ
ル１，１を60度又は120度で接続することができ
る。この角度設定は、実質的には接続具１０の固
定片１１と係止部１２及びブロツク材１４の方向
により定めることができる。

〈考案の効果〉 このように本考案によれば、鉤状の係止部とブ
ロツク材とを設けた接続具により、隣り合うパネ
ルを任意の角度で簡単にかつ確実に接続すること
ができ、係止部と係合部とが係止すると共にブロ
ツク材が溝部に嵌入しているので、両パネルの接
続角度や前後位置がずれることがない。また、隣
り合うパネルの一方又は両方を上下方向にずらせ
るだけで、両パネルを連結したり分離することが
でき、しかも柱などを使用しないので、体裁がよ
く、特に室内用の間仕切りパネルとして実用的価
値が高いものとなる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
分解した斜視図、第２図は概略斜視図、第３図は
接続部分の拡大縦断面図、第４図は第３図の−
線断面図である。 １……パネル、７……溝部、８……基板、９…
…係合部、１０……接続具、１１……固定片、１
２……係止部、１３……接続基板、１４……ブロ
ツク材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 隣接するパネルが所定の角度により一側で接続
   される連結パネルにおいて、各パネルの側面部に
   は、開放端から奥端に向つて幅が狭くなる溝部を
   長さ方向に設け、一方のパネルの側面部に設けた
   溝部には、基板を介して縦長な固定片を設け、こ
   の固定片から所定角度で起立する取付基板と側方
   へ突出するＬ字状の係止部とを設けると共に上記
   取付基板に先端に向つて幅狭になるブロツク材を
   設けて接続具を形成し、上記係止部の先端部分と
   ブロツク部材をパネル面から突出させ、他方のパ
   ネルの側面部に設けた溝部には、上記した接続具
   の係止部とほぼ同一高さ位置に、隣接するパネル
   の接続具の係止部が係脱可能な板状の係合部を設
   け、隣接するパネルにおいて、接続具の係止部を
   係合部に係止させると共に、ブロツク材を溝部に
   嵌入させて、所定の角度をもつて接続するように
   したことを特徴とする連結パネル。