JPH0123272Y2

JPH0123272Y2 -

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Publication number: JPH0123272Y2
Application number: JP1984043119U
Authority: JP
Priority date: 1984-03-26
Filing date: 1984-03-26
Publication date: 1989-07-18
Also published as: JPS60153975U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案は、加工食品あるいは菓子等の食品を、
型を用いて所定の形状に連続的に成形する食品用
成形装置に関する。

［従来技術と解決すべき課題］従来、加工食品あるいは菓子等のように、型に
原料を型打ちして所定の形状に成形する食品は、
特公昭57−18849号、特開昭50−100278号等に開
示されている装置によつて成形されていた。

これら従来の食品用成形装置を大別すると、一
対のローラの外周にキヤビテイを設けたもの（ロ
ーラ式）と、一対のベルトの外周にキヤビテイを
設けたもの（ベルト式）がある。このうち、ロー
ラ式の装置は、構造が簡単でしかも小型であり、
安価に製造できるとともに、作業性もよいという
利点を有するものの、キヤビテイが直線上で接合
しないため、キヤビテイ間の接合が悪くなり、型
の保持性を低下させて成形不良を起しやすく、ま
た、型保持中における食品への二次加工を行なえ
ないという欠点があつた。

一方、ベルト式の装置はローラ式の装置と相反
する利点及び欠点を有しており、両形式の装置は
一長一短であつた。

本考案は上記の問題点にかんがみたなされたも
ので、ローラ式の利点をそのまま活かし、しかも
ローラ式の欠点を除去した食品用成形装置の提供
を目的とする。

［課題の解決手段］本考案は、上記目的を達成するため、食品に外
皮と内包物を複層に押出すクロスダイと、このク
ロスダイの原料押出し方向を中心線とした対象位
置に設けた逆方向に同期回転する二つの回転体
と、これら二つの回転体にそれぞれ等間隔かつ回
動可能に設けられ、クロスダイの先端付近におい
て接合して型を形成する上型及び下型と、これら
上型と下型の接合方向の位置決め及び接合した上
型と下型をしばらく直線移動させるため、上記ク
ロスダイの先端付近より所定の距離だけ原料押出
し方向と同方向かつ平行に形成してあるガイド部
材とによつて構成してある。

［実施例］以下、本考案の菓子用成形装置の一実施例につ
いて、図面を参照しつつ説明する。

ここで、第１図は実施例の全体図、第２図は第
１図の要部拡大截断図、第３図は第２図のＡ−Ａ
線断面図である。

これら図面において、１は二軸押出機で、外皮
用の生地を強力に混練してクロスダイ２に送出す
る。３は定量吐出ポンプで、あんあるいはクリー
ム等の内包物をクロスダイ２に供給する。クロス
ダイ２は二層構造になつており、外層部２ａを押
出機１と連接し、内層部２ｂを定量吐出ポンプ３
と連接し、先端部より生地と内包物をそれぞれ押
出す。本実施例の場合、クロスダイ２を垂直に設
けてあるので、クロスダイ先端部から押出された
生地と内包物は自然垂下する。

なお、内包物は上述のように定量吐出ポンプ３
によつて供給されるので、定量づつ断続的にクロ
スダイ２の先端部より押出される。また、内部を
中空にして成形する菓子等においては、あんある
いはクリーム等に替えて空気等をクロスダイ２の
内層部２ａから吐出させることになる。したがつ
て、本考案における内包物とは、このような場合
における空気等をも含む広い概念のものもをい
う。

１０は成形装置であり、クロスダイ２の原料押
出し方向を中心線とした対象位置に、逆方向に同
期回転する二本の回転軸１１ａ，１１ｂを設け、
これら二本の回転軸１１ａ，１１ｂに、それぞれ
放射状かつ等間隔に支持杆１２ａ，１２ｂを突設
し、さらにその先端に、両者一体となつて一つの
型を成す上型１３ａと下型１３ｂをそれぞれ取付
けてある。これら上型１３ａと下型１３ｂはクロ
スダイ２の先端部付近において、頂度接合するよ
うに配置してある。

次に、支持杆１２ａ，１２ｂへの上型１３ａ及
び下型１３ｂの取付け状態について詳述する。

１４ａ，１４ｂは支持杆１２ａ，１２ｂの先端
に回動ピン１５ａ，１５ｂによつて回動可能に取
付けられた側断面〓状の支持部であり、この支持
部１４ａ，１４ｂの内部に板ばね１６ａ，１６ｂ
を介して上型１３ａ及び下型１３ｂを上下動可能
に収納してある。上型１３ａ及び下型１３ｂを回
動ピンによつて回動可能に取り付けることによ
り、後述のガイドレール２０ａ，２０ｂによる所
定距離の直線移動を可能ならしめている。また、
上型１３ａ及び下型１３ｂは下部両端に係止部を
突設し、支持部１４ａ，１４ｂから飛び出ないよ
うにしてある。

一方、この上型１３ａと下型１３ｂの接合面に
は、それぞれ所定の形状をしたキヤビテイ１７
ａ，１７ｂを設けてある。そして、下型１３ｂの
キヤビテイ１７ｂ周縁部を突出させ、かつ上型１
３ａのキヤビテイ１７ａ周縁部を窪ませ、上型１
３ａと下型１３ｂの接合時にこれらが係合し、ず
れないようにしてある。また、上型１３ａと下型
１３ｂの後部端には、それぞれクロスダイ２の先
端部を被包する孔１８ａ，１８ｂを形成してあ
る。

また、上型１３ａと下型１３ｂの一側面にはガ
イドレール２０ａ，２０ｂと衝合して転動するロ
ーラ１９ａ，１９ｂを二個づつ設けてある。ガイ
ドレール２０ａ，２０ｂは上型１３ａと下型１３
ｂが接合位置に到達する際、クロスダイ２の先端
部と干渉しないようその姿勢を制御するととも
に、上述のように上型１３ａと下型１３ｂが接合
状態を保つたまましばらく直線移動できるように
するため、クロスダイ２の先端付近より所定の距
離だけ原料押出し方向と同方向かつ平行に形成し
てある。そして、このガイドレール２０ａ，２０
ｂは、成形装置１０の一方の側壁部２１ａ，２１
ｂ全周にリング状に形成してある。

また、このガイドレール２０ａ，２０ｂの接合
位置における間隔を調整することにより、上型１
３ａと下型１３ｂの接合時の締め代の調整を行な
つている。

なお、ガイドレール２０ａ，２０ｂに替えて、
ガイド溝を側壁部２１ａ，２１ｂに設け、この溝
中にローラ１９ａ，１９ｂを転動させるようにし
てもよい。

他方の側壁部２２ａ，２２ｂの接合位置付近に
は、上型１３ａ及び下型１３ｂを回転軸１１ａ，
１１ｂの軸線方向に位置決めするための溝状ガイ
ド２３ａ，２３ｂが形成してある。このガイド２
３ａ，２３ｂには、支持部１４ａ，１４ｂの後端
部が、飛び出さないように係合してある。

２４ａ，２４ｂはガイド２３ａ，２３ｂの溝内
に設けられたローラで、押圧ばね２５ａ，２５ｂ
により支持部１４ａ，１４ｂの後端面に当接して
滑動を円滑化するとともに、支持部１４ａ，１４
ｂを基準面２６ａ，２６ｂに衝合させて、接合位
置における上型１３ａと下型１３ｂの回転軸軸線
方向の位置決めを行なつている。

３０は成形装置１０の下方に設けられた搬送装
置で、成形された食品を所定の場所まで搬送す
る。

このように構成された成形装置１０は、次のよ
うに作動する。

回転軸１１ａ，１１ｂの逆方向への同期回転に
より、対応する上型１３ａはガイドレール２０
ａ，２０ｂに案内されつつ同位相で回転してい
る。そして、上型１３ａと下型１３ｂは、接合位
置付近に近づくとガイドレール２０ａ，２０ｂに
よつてその先端を前傾させられ、クロスダイ２の
先端部と干渉しない状態になる。このとき、支持
部１４ａ，１４ｂも回動ピン１５ａ，１５ｂを軸
としてやや前傾姿勢となり、クロスダイ２の先端
部と干渉しない状態となる。この状態で上型１３
ａと下型１３ｂは接合位置に到達し、ガイドレー
ル２０ａ，２０ｂ及び板ばね１６ａ，１６ｂによ
り元の姿勢に戻りつつクロスダイ２の先端を被包
した状態で接合し、型を形成する。

上型１３ａと下型１３ｂは接合した状態で、所
定の距離だけ原料押出方向と同方向かつ平行に形
成してあるガイドレール２０ａ，２０ｂによつて
しばらく直線移動すると同時に、この間にクロス
ダイ２の先端部から生地と内包物が型のキヤビテ
イ１７ａ，１７ｂ内に押出され、所定の形状（本
実施例の場合、魚型をした菓子）に成形される。
その後、上型１３ａと下型１３ｂが接合位置から
移動して再度分離すると、所定の形状に成形され
た菓子が搬送装置３０の上に落下する。

なお、回転軸１１ａ，１１ｂの回転手段にゼネ
バ機構等を用いて、上型１３ａと下型１３ｂを間
欠運動させるようにすると、接合状態を長時間保
持でき、原料の注入と成形をより確実に行なえ
る。

また、上型１３ａと下型１３ｂが接合した状態
で直線移動あるいは停止している間に、上型１３
ａ及び下型１３ｂの両方もしくはいずれか一方に
誘電加熱等を行ない、成形加工と同時に焼成加工
をも行なうことができる。

さらに、クロスダイ２は二層のものに制限され
ず、食品の種類に応じて三層以上のものを使用し
てもよく、このようにすると例えば外包を異なつ
た種類の原料で多層化した食品を得られる。

さらにまた、本考案成形装置の対象となる食品
が菓子に限定されないことは勿論である。

［考案の効果］以上のように本考案によれば、構造が簡単かつ
小型であり、しかも作業性が良好等の利点を有し
つつ、さらに型保持性を良くして確実なる成形
と、型保持中における食品への二次加工等をも可
能ならしめる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案食品用成形装置の一実施例の全
体斜視図、第２図は第１図の要部拡大截断図、第
３図は第２図のＡ−Ａ線断面図を示す。１：押出機、２：クロスダイ、１０：成形装
置、１１ａ，１１ｂ：回転軸、１２ａ，１２ｂ：
支持杆、１３ａ：上型、１３ｂ：下型、１４ａ，
１４ｂ：支持部、１５ａ，１５ｂ：回動ピン、１
９ａ，１９ｂ：ローラ、２０ａ，２０ｂ：ガイド
レール。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】食品に外皮と内包物を複層に押出すクロスダイ
と、このクロスダイの原料押出し方向を中心線とし
た対象位置に設けた逆方向に同期回転する二つの
回転体と、これら二つの回転体にそれぞれ等間隔かつ回動
可能に設けられ、クロスダイの先端付近において
接合して型を形成する上型及び下型と、これら上型と下型の接合方向の位置決め及び接
合した上型と下型をしばらく直線移動させるた
め、上記クロスダイの先端付近より所定の距離だ
け原料押出し方向と同方向かつ平行に形成してあ
るガイド部材とによつて構成したことを特徴とする食品用成形
装置。