JPH01229020A - 不飽和単量体の重合開始剤および不飽和ポリエステル樹脂組成物の硬化剤 - Google Patents

不飽和単量体の重合開始剤および不飽和ポリエステル樹脂組成物の硬化剤

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JPH01229020A
JPH01229020A JP5475288A JP5475288A JPH01229020A JP H01229020 A JPH01229020 A JP H01229020A JP 5475288 A JP5475288 A JP 5475288A JP 5475288 A JP5475288 A JP 5475288A JP H01229020 A JPH01229020 A JP H01229020A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、環式モノペルオキシケクールからなるラジカ
ル反応開始剤に関するものであり、さらに詳しくは、不
飽和単量体の重合開始剤および不飽和ポリエステル樹脂
組成物の硬化剤に関する。
(従来の技術) 有機過酸化物には、ジアシルペルオキシド、ベルオキシ
エステノペジペルオキシケクール、ジアルキルペルオキ
シド、など各種タイプのものがあり、30ないし150
℃における不飽和単量体の重合開始剤および不飽和ポリ
エステル樹脂組成物の硬化剤として、また、150ない
し200℃におけるポリオレフィンの架橋剤として広く
利用されている。
重合開始剤および硬化剤は、不飽和単量体のラジカル付
加反応を開始し、引き続く連鎖反応によって、前者は通
常のポリマーを、後者は網目構造を有するポリマーを与
えるため、ラジカル反応開始剤の一種類であるとみなさ
れる。これに反して、架橋剤は、通常、ポリオレフィン
からの水素引き抜き反応によって架橋ポリマーを与える
もので、前二者とは、機能的に全く異なり、ラジカル連
鎮鎮長も非常に短いのが一般的である。最近では、高分
子有機材料の高性能化、高機能化に基づく差別化、高付
加価値製品の開発が盛んで、それに伴いラジカル反応開
始剤に対する要望も多様化・高度化している。このよう
な製品の差別化や高付加価値化は、各種無機化合物や複
雑な構造の有機化合物からなる各種高分子添加剤・改質
剤を用いて行なうのが一般的である。従ってこれらの添
加剤、改質剤の存在下において安定で、反応時に良好な
活性を発揮できるラジカル反応開始剤が要望されている
。また、塗料、接着剤などのコーティング工業の分野で
も、各種反応性官能基を有するモノマーの共重合が行な
われており、これらの官能基と反応しない重合開始剤が
要望されている。このようにラジカル反応開始剤の複合
系での使用は増加している。
有機過酸化物の中で、カルボニル基を有するジアシルペ
ルオキシドおよびペルオキシエステルは、例えば、酸性
または塩基性を示す無機化合物、ならびにヒドロキシル
基、アミ7基、スルフィド基などの官能基を有する有機
化合物との反応性に富んでいるため、複合系での使用に
は好ましくない。
従って複合系での用途には、カルボニル基を含まないジ
ペルオキシケタールやジアルキルペルオキシドが好まし
い。このような例としては、例えば、ネオペンチル骨格
を有するジ(t−アルキルペルオキシ)ケタールがラジ
カル反応開始剤として優れているという報告(特公昭5
6−29681号公報)や、モノペルオキシケタールが
エチレンとα−オレフィンとのコポリマーの架橋に有用
であるという報告(特公昭43−1086号公報)があ
る。
(発明が解決しようとする課題) ジペルオキシケタールおよびジアルキルペルオキシドは
化学的には安定であるが、分解温度が高いという欠点を
有している。特にジアルキルペルオキシドは、通常12
0℃以上の高温度で使用されており、ペルオキシエステ
ルと同程度の低温度での分解活性を持つものが望まれて
いる。また通常、ジペルオキシケタールおよびジアルキ
ルペルオキシドは、水素引き抜き反応を起こし易く、架
橋剤として有用なものである。重合開始剤および硬化剤
として用いられるラジカル反応開始剤は、本来、ラジカ
ル付加反応を開始するためのものであり、前述の水素引
き抜き反応が多く起こることは好ましくない。例えばコ
ーティング工業の分野では、複合系において安定である
だけでなく、分岐および架橋などの副反応が少なく、官
能基を効果的にポリマーに導入できるような重合開始剤
が望まれている。またジペルオキシケタールは2官能ペ
ルオキシドの1種で、分子量分布を広くする要因を有し
ている。さらにジペルオキシケタールにけおる同−炭素
原子上の2個のt−アルキルベルオキシル基は、炭素数
の増加により不飽和ポリエステル樹脂への相溶性を著し
く低下させ、不完全硬化に至ることが多々ある。このよ
うなことから、本発明のラジカル反応開始剤は、ジペル
オキシケタールおよびジアルキルペルオキシドの改良に
係るものであると言える。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、前述の欠点を解決したラジカル反応開始
剤を求めて鋭意研究を重ねた結果、次に示す特定構造の
環式モノペルオキシケタールが、安定性および分解特性
において潰れた性質を有していることを見出し本発明を
完成するに至った。
すなわち、本発明は一般式、 R’ (式中、R1、R2およびR3は水素または炭素数1な
いし3のアルキル基を、R4は炭素数1ないし5のアル
キル基を、ならびにR5は炭素数1ないし3のアルキル
基を示し、さらに、R6およびR7は、分離している場
合には、R6は炭素数1ないし3のアルキル基で、R7
は炭素数1ないし8のアルキル基、ンクロアルキル基ま
たはアリール基を示し、結合している場合には、シクロ
アルカン構造を示す。)で示される環式モノペルオキシ
ケタールよりなるラジカル反応開始剤に関する。本発明
で言うラジカル反応開始剤は、ラジカル付加反応を主体
とする不飽和単量体の重合開始剤および不飽和ポリエス
テル樹脂組成物の硬化剤として利用でき、水素引き抜き
反応を主体とするポリオレフィンの架橋剤とは異なる。
本発明のラジカル反応開始剤である環式モノペルオキシ
ケタールは、一般のベルオキシケクールの公知の製造方
法(例えば、米国特許第3576826号明細書または
米国特許第3468962号明細書に記載)に従って製
造できる。すなわち酸性触媒の存在下に一般式 (式中、R1、R2、R3およびR4は前述と同じであ
る。)で示されるジアルキルケクール、または一般式(
式中、R1、R2、R3およびR4は前述と同じである
。)で示されるビニルエーテルと一般式 (式中、R5、R6およびR7は前述と同じ。)で示さ
れる第三級アルキルヒドロペルオキシドとの反応、また
は一般式 (式中、R1、R2、R3、R5、R6およびR7は前
述と同じである。)で示されるジペルオキシケクールと
一般式 %式%() (式中、R4は前述と同じである。)で示されるアルコ
ールとの反応によって得られる。
こようにして得られた本発明のラジカル反応開始剤であ
る環式モノペルオキシケクールを具体例として示すと、
例えば、1−メトキシ−1−(1,1−ジメチルエチル
ペルオキシ)シクロヘキサン、l−メトキシ−1−(1
,1−ジメチルプロピルペルオキシ)シクロヘキサン、
■−メトキシー1−(1,1−ジメチルブチルペルオキ
シ)シクロヘキサン、l−メトキシ−1−(1,1,2
−)ジメチルプロピルペルオキシ)シクロヘキサン、1
−メトキシ−1−(1,1,3,3−テトラメチルブチ
ルペルオキシ)シクロヘキサン、1−メトキシ−1−(
1−メチル−1−フェニルエチルペルオキシ)シクロヘ
キサン、1−ブトキシ−1−(1,1−ジメチルエチル
ペルオキシ)シクロヘキサン、1−ブトキシ−1−(1
゜1、3.3−テトラメチルブチルペルオキシ)シクロ
ヘキサン、■−メトキシー1−(1,1−ジメチルエチ
ルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン、1−メトキシ−1−p−メンタンペルオキシシクロ
ヘキサン、■−メトキシー1−ピナンペルオキシシクロ
ヘキサン、1−メトキシ−1−(1,1,3,3−テト
ラメチルブチルペルオキシ)−3,3,5−)リメチル
シクロヘキサン、■=ブトキシー1−p−メンタンペル
オキシ−3,3,5−)リメチルシクロヘキサン、1−
ブトキシ−1−ピナンベルオキシ−3,3,5−)リメ
チルシクロヘキサン、1〜フトキシ−1−(1−メチル
−1−フェニルエチルペルオキシ)−3,3,5−) 
IJメチルシクロヘキサンなどがあり、これらの中で、
水素引き抜き反応のような副反応を起こし易い1,1−
ジメチルエチルペルオキシモノケクール(−役式(1)
において、R6およびR7は分離し、R5、R6および
R1がメチル基であるもの。)以外のモノペルオキシケ
クールが特に好ましい。
本発明のラジカル反応開始剤である環式モノペルオキン
ケタールは、赤外線吸収スペクトノペ核磁気共鳴スペク
トル、活性酸素量および屈折率によって化学構造が決定
され、その純度は、ガスクロマトグラフィーおよび活性
酸素量によって求められた。また、熱分解挙動は、クメ
ン中での分解速度定数および半減期によって求められた
。その結果100 ℃における半減期は、0.5ないし
3.0時間の範囲内にあり、従来のラジカル反応開始剤
である相当するジ(t−アルキルペルオキシ)ケタール
よりも短時間であり、より低温度において分解するもの
であることが分かった。
本発明のラジカル反応開始剤の製造に用いられるジアル
キルケタールは、公知の方法、すなわち、酸性触媒の存
在下に相当するケトンと相当するアルコールとを反応さ
せることによって得られる。
またビニルエーテルも相当するジアルキルケタールの脱
アルコール反応によって得られる。
本発明のラジカル反応開始剤の製造に用いられる酸性触
媒としては、硫酸、塩酸、リン酸などの無機酸およびト
リフルオロ酢酸、p−)ルエンスルホン酸などの有機酸
があり、シリカ、アルミナ、酸性白土のような無機固体
酸も使用できる。また、陽イオン交換樹脂のようにスル
ホン酸基あるいは、カルボキシル基のような酸性基を有
するポリマーも触媒として利用できる。これらの酸性触
媒の使用量は、原料に用いるジアルキルケタール、ビニ
ルエーテルまたはジペルオキシケタールに対し0.01
ないし10重量%の範囲である。
本発明のラジカル反応開始剤の製造には、溶媒を使用し
なくてもよいが、反応を円滑に進めるには不活性な溶媒
を用いることが望ましい。具体的には、例えば、炭素数
3ないしX2の脂肪族および芳香族炭化水素、炭素数1
ないし12の有機基を含むカルボン酸エステノベカルボ
ン酸アミド、スルホキシド、エーテルなど通常溶媒とし
て用いられているものが使用できる。反応は−30ない
し70℃の温度で行なうことができ、原料としてジアル
キルケタールまはたジペルオキシケタールを用いる場合
には、減圧下に行なって生成するアルコールまたはヒド
ロペルオキシドを反応系外に除去してもよい。
本発明のラジカル反応開始剤である環式モノペルオキシ
ケタールは、不飽和単量体の重合開始剤として利用でき
る。
本発明で対象とする不飽和単量体としては、例エバ、エ
チレン、プロピレン、スチレン、ビニルトルエン、ビニ
ルピリジン、ビニルフェノーノペジビニルベンゼンおよ
びα−メチルスチレンのようなオレフィン;1.3−ブ
タジェン、イソプレンおよびクロロプレンのような共役
オレフィン、酢酸ピニノヘブロビオン酸ビニル、ラウリ
ン酸1::” = ル、安息香酸ビニルおよび炭酸ジビ
ニルのようなビニルエステル;酢酸アリル、炭酸ジアリ
ノペ安息香酸アリルおよびフタル酸ジアリルのようなア
リルエステル;アクリロニトリルおよびメタシクロニト
リルのような不飽和単量体) IJル; アクリル酸お
よびメタクリル酸ならびにこれらのエステルおよびアミ
ド、例えば、アクリル酸およびメタクリル酸のメチル、
エチル、n−7”チル、2−エチルヘキシル、グリシジ
ルおよびヒドロキシエチルエステル; アクリルアミド
およびメタクリルアミド;無水マレイン酸、マレイン酸
およびフマル酸ならびにこれらのエステル;塩化ビニル
、臭化ビニノベフッ化ビニル、塩化ビニリデンおよびフ
ッ化ビニリデンのようなビニルハロゲン化物ならびにビ
ニリチンハロゲン(I[;  )リフルオロエチレン、
テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンお
よびクロルトリフルオロエチレンのようなペルハロオレ
フィン;メチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエー
テル、アリルグリシジルエーテルのようなビニルエーテ
ルならびにアリルエーテル;アクロレインならびにこれ
らの混合物が包含される。
本発明の重合開始剤を用いた重合は、例えば、30ない
し150℃の温度で、不飽和単量体に対して0、005
ないし10重量%の重合開始剤を使用することよって、
塊状重合、溶液重合、乳化または懸濁重合技術を含む既
知の一般重合技術により、バッチ式、連続式または不飽
和単量体および/または重合開始剤を添加する方法など
によって行なうことができる。さらにまた、本発明には
、公知の高分子添加剤、改質剤、例えば重合調整剤、難
燃剤、各種充填剤、耐衝撃性強化剤、補強材、着色剤、
高分子の電気的特性・熱的特性・光学特性・磁気特性・
粘着特性・摺動特性などの付与剤を用いて実施すること
ができる。
本発明に用いられる重合開始剤には、環式モノペルオキ
シケクールと併用して、公知の他の重合開始剤、例えば
、アセチルシクロへキシルスルホニルペルオキシド、イ
ソブチリルペルオキシド、ジー2−エチルへキシルペル
オキシジカーボネート、t−ブチルペルオキシビバレー
ト、ジラウリルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシ
ド、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート
、t−ブチルペルオキシベンゾエート、1.1−ビス(
tブチルペルオキシ)−3,3,5−1−リメチルシク
ロヘキサン、ジ−t−ブチルペルオキシドなどの有機過
酸化物およびアゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビ
スイソブチロニトリルなどのアゾ化合物を併用して用い
ることができる。こられは、そのまま、または通常の溶
剤で希釈した溶液として、あるいは水で乳化または分散
したエマルジョンまたはサスペンションの形態として用
いることができる。
本発明のラジカル反応開始剤である環式モノペルオキシ
ケタールは不飽和ポリエステル樹脂組成物の硬化剤とし
ても利用できる。
本発明で対象とする不飽和ポリエステル樹脂は、通常不
飽和ポリエステルと不飽和単量体とからなる。不飽和ポ
リエステル成分は、通常、マレイン酸、フマル酸、グル
タコン酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラコン酸、ア
リルマロン酸、アリル琥珀酸などのエチレン性不飽和の
ジーまたはポリカルボン酸または酸無水物の1種または
2種以上を、エチレングリコーノペ2.2’−ジヒドロ
キシエチルエーテノペエチレングリコールビス(2−ヒ
ドロキシエチルエーテル)、1.2−プロパンジオーノ
ペ1,3−ブタンジオール、2.2−ジメチル−1,3
−プロパンジオーノペ2−ブテン−1,4−ジオール、
グリセリ、ペンタエリトリット、マンニットなどの飽和
または不飽和のポリアルコールでエステル化することに
よって得られる。または、このような酸および/または
アルコールの混合物が使用され得る。さらにまた、不飽
和のジーまたはポリカルボン酸の少なくとも一部は、例
えば、アジピン酸、琥珀酸、セバシン酸などの飽和カル
ボン酸によって、あるいはフタル酸、テトラヒドロフタ
ル酸などの芳香族ジカルボン酸およびこれらの無水物、
例えば、無水フタル酸で置き変えることができる。
これらの酸およびアルコールは、他の置換基、好ましく
はハロゲンによって置き換えることができ、適当なハロ
ゲン化酸の例は、例えば、テトラクロルフタル酸、1.
4.5.6.7.7−ヘキサクロルビシクロ(2,2,
1)−5−へブテン−2,3−ジカルボン酸またはこれ
らの無水物などである。
不飽和ポリエステル樹脂組成物の他の成分は、前記不飽
和ポリエステルと共重合し得る不飽和単量体であり、好
ましくは、スチレン、ビニルトルエン、メタクリル酸メ
チル、フタル酸ジアリノベフマル酸ジブチル、アクリロ
ニトリル、シアヌール酸トリアリル、α−メチルスチレ
ン、ジビニルベンゼン、アクリル酸メチル、マレイン酸
ジアリル、メタクリル酸ローブチル、アクリル酸エチル
などのエチレン性不飽和単量体である。また、この樹脂
組成物には、高分子添加剤・改質剤、例えば、炭酸カル
シウム、シリカ、クレー、アルミナ、酸化チタン、亜鉛
華、アスベスト、カーボンブランク、ガラス繊維、炭素
繊維、着色剤を含むことができる。
好ましい樹脂組成物は、ポリエステル成分としてプロピ
レングリコールと無水マレイン酸および無水フタル酸の
エステル化物、また不飽和単量体成分としてスチレンが
ある。
不飽和ポリエステル樹脂組成物の硬化は、20ないし2
50℃の温度で、不飽和ポリエステルに対して0.05
ないし5.0重1%の硬化剤が通常用いられ、重合開始
剤の場合と同様に、他の有機過酸化物やアゾ化合物を併
用でき、さらにアミン、金属塩などの促進剤と組み合わ
せて使用することもできる。
(作 用) 本発明のラジカル反応開始剤である環式モノペルオキシ
ケクールが、公知のベルオキシケクールに比べて優れて
いることは、分解速度および生成物からの推定により次
のような作用機構に基づくものとして説明できる。すな
わち、環式モノペルオキシケクールをクメン溶媒中で熱
分解させると、(1)式で示されるように、まず溶媒か
ご内での0−0結合の可逆的な結合開裂が起こり、引き
続き、アルキルラジカル(■および■)およびアルコキ
シラジカル■からなる3種のラジカル活性種と、ケトン
を生成する。
溶媒かご (式中、R’、 R”、R3、R5、R6およびR7は
前述と同じであるが、R7がフェニルのとき■および■
においてR6とR7は交替する。) 前記3種の活性種は、次式(2)、(3)、(4)およ
び(5)式のように作用する。
(ただし、mは0または2である) すなわち、■は(2)式のようにβ−開裂して、■とケ
トンを生成し、また■、■および■は、(3)、(4)
および(5)式のようにクメンから水素原子を引き抜い
て、それぞれ本目当するアルコール、エステル、アルカ
ンとクミルラジカルを生成する。
前記環式モノペルオキンケタールが分解する際に不飽和
単量体が存在するとき、■、■および■のラジカル活性
種は、次に示す(6)式のように優先して二重結合に付
加して重合を開始する。しかしながら、アルコキシラジ
カル■は、不飽和単量体、例えばメチルメタクリレート
の場合には、(7)式のような水素引き抜き反応が起こ
り、ポリマー物性に好ましくない副反応を併発する。さ
らに、■は生成したポリマーからも、例えば、(8)式
のような反応を起こし、分岐したポリマーおよび架橋し
たポリマーを生成させる。
一般にこのようなアルコキシラジカルによる水素引き抜
き反応は、不飽和単量体の重合には好ましくないものと
思われている〔例えば、ザ・ジャーナル・オブ・マクロ
モレキュラー・サイエンス・A・ケミストリー(Jou
rnal of MacromolecularSci
ence、Chemistry)、第17巻、第337
頁、 1982年の文献に記載。〕。
本発明のラジカル反応開始剤である環式モノペルオキシ
ケタールは、環式構造を有しているため(1)式の分解
において環開裂も同時に起こり、このためアルコキシラ
ジカルの生成量が少ないものである。また、1.1−ジ
メチルエチルペルオキシケタール(R5−R6:R1=
CH3)以外のものについては、t−アルコキシラジカ
ルのβ−開裂く(1)および(2)式)が比較的容易に
起こり、アルキルラジカルを生じ易いため、特に好まし
いものである。また、溶媒かご内での0−0結合開裂が
可逆的平衡関係にあることは、媒体粘度の増加、例えば
、重合の後期においても、溶媒かご内で生成したラジカ
ル対が不活性化することなく、ちとのペルオキシケター
ルを再生するため、高い開始剤効率を維持することがで
きる。
これに反して、ジペルオキシケタール■が分解する場合
には、(9)式に従って中間体としてペルオキシエステ
ルのラジカル活性種(X)を生成するため複雑となる。
溶媒かご Xは化学的に不安定なペルオキシエステル構造を有し、
イオン的にも分解し易く、ポリマー物性に好ましくない
不活性物質を生成することも多くあり、さらにα1式の
ように分解してビラジカルを生成し、分子量分布を広く
する原因にもなる。
R’ (発明の効果) 本発明のラジカル反応開始剤は、前述の作用機構に基づ
いて構成されているため、以下に示すいくつかの利点を
有している。
第1に、化学的に安定であるため、高分子添加剤・改質
剤の存在下にも効率よく使用できる。第2は、相当する
ビスペルオキシケクールに比較して分解温度が低くなる
ため、低温度で使用でき、さらに短時間にラジカル活性
種を多量に発生させて重合工程のサイクルアップに役立
てることができる。第3は、高粘度媒体、例えば、重合
の後期においても高い開始剤効率を発現できる。第4は
;生成するラジカル活性種にはアルキルラジカルの割合
が高く、水素引き抜きなど重合に悪影響をおよぼすもの
が少ない。ジペルオキシケタールと比較して、中間にペ
ルオキシエステルを生成することがないため、分子量が
小さく、かつ分子量分布の狭いポリマーを得ることがで
きる。このことは、共重合によって官能基をポリマー中
に導入する場合に好ましいことである。第5には、不飽
和ポリエステル樹脂組成物を硬化する場合、ポットライ
フがよく、かつ樹脂への相溶性のよい硬化剤を提供する
ことができる。
次に、本発明の実施例および比較例を示すが、本発明は
、これによって限定されるものではない。
参考例1 〔1−メトキシ−i−<1.1−ジメチルエチルペルオ
キシ)シクロヘキサンの製造〕 ジメチルスルホキシド16.4g とp−)ルエンスル
ホン酸1.2gの混合液を20℃に保ち、シクロへキサ
ノンジメチルアセクール28.9gと1.1−ジメチル
エチルヒドロペルオキシド18.5gの混合液を滴下し
た。この時の酸濃度は、Q、 1mo l / kg反
応混合液であった。撹拌下に20℃で3時間かけて反応
を完結させた。反応混合液に20m1の石油エーテルを
加え、lQmlの水で、次いで50m1の5%Na叶水
溶液で、さらに20m1の水で3回洗浄し、無水硫酸す
) IJウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去し、純度
89%の1−メトキシ−1−(1,1−ジメチルエチル
ペルオキシ)シクロヘキサン26.1g(収率57%)
を得た。このものをl+n+nHgにおいて40−45
℃で蒸留することにより、純度99%の前記ペルオキシ
ケタールを得た。
本発明のペルオキシケタールであることの確認は、活性
酸素量、元素分析、屈折率、IRおよびNMRスペクト
ルにより行い、その構造を次のデータに基づいて確言忍
した。
活性酸素量7.88%(理論活性酸素量7.91%)、
元素分析C:64.54%、If:11.00%(計算
値C:65.31%、 H:10.96%)、屈折率n
o”;1.4423、IRスペクトル: 1100 a
y ’ (−0−Me)、NMRスペクトル; δ3、
33 (S、 −0−CH3,3H) 、δ1.30(
S、 C(C113) :1.9N)。
参考例2 〔1−メトキシ−1−(1,1−ジメチルプロピルペル
オキシ)シクロヘキサンの製造〕 ジメチルスルホキシド15.9g とp−)ルエンスル
ホン酸1.2gの混合液を20℃に保ち、シクロへキサ
ノンジメチルアセクール29.1gと1,1−ジメチル
プロピルヒドロペルオキシド21.1gの混合液を滴下
した。この時の酸濃度は、0.1mol/kg反応混合
液であった。以下参考例1と同様に行なった結果、純度
86%の1−メトキシ−1−(1,1−ジメチルプロピ
ルペルオキシ)シクロヘキサン33.8g (収率67
%)を得た。このものを0.1[IIIIIHgにおい
て43−45℃で蒸留することにより、純度98%の前
記ペルオキシケタールを得た。
本発明のペルオキシケタールであることの確認は、活性
酸素量、元素分析、屈折率、IRおよびNMRスペクト
ルにより行い、その構造を次のデータに基づいて確言忍
した。
活性酸素量7.22%(理論活性酸素!jt7.40%
)、元素分析C:65.35%、It:11.20%(
計算値C:66.63%、H:11.18%)、屈折率
nD” :1.4477、IRスペクトル: 1100
 cr ’ (−0−Me)、NMRスヘクトル:  
δ3.3(S、−0−CH3,3+1)、δ1,20(
S、−C(CH3)2−、6H)、δ0.90(t、C
H2−CH3,3H)。
参考例3 〔1−メトキシ−1−(1,1−ジメチルブチルペルオ
キシ)シクロヘキサンの製造〕 ジメチルスルホキシド16.0g とp−)ルエンスル
ホン酸1.3gの混合液を20’Cに保ち、シクロへキ
サノンジメチルアセクール28.8gと1.1−ジメチ
ルブチルヒドロペルオキシド23.8gの混合液を滴下
した。この時の酸濃度は0.1mol/kg反応混合液
であった。以下参考例1と同様に行なった結果、純度8
1%の1−メトキシ−1−(1,1−ジメチルブチルペ
ルオキシ)シクロヘキサン39.0g(収率69%)を
得た。
このものを0. lmmHgにおいて47−50 ℃で
蒸留することにより、純度97%の前記ペルオキシケタ
ールを得た。
本発明のペルオキシケタールであることの確認は、活性
酸素量、元素分析、屈折率、IRおよびNMRスペクト
ルにより行い、その構造を次のデータに基づいて確認し
た。
活性酸素ff16.74%(理論活性酸素量6.95%
)、元素分析C:66.52%、H:11.25%(計
算値C:67.79%、It:11.38%)、屈折率
no”:1.4486 、IRスペクトル: 1100
 cm−’ (−0−Me)、NMRスペクトル: 6
3゜3(S、−0−CH3,3H)、δ1.25(S、
−C(CH3)2−、 6H)、δ0.95(t、CH
,−CII3. 3H)  。
参考例4 〔1−メトキシ−1−(1,1,3,3−テトラメチル
ブチルペルオキシ)シクロヘキサンの製造〕 ジメチルスルホキシド16.1g とp−)ルエンスル
ホン酸1.4gの混合液を20℃に保ち、シクロへキサ
ノンジメチルアセタール28.9gと1.1.3.3−
テトラメチルブチルヒドロペルオキシド30.2gの混
合液を滴下した。この時の酸濃度は、Q、 1mo 1
 / kg反応混合液であった。以下参考例1と同様に
行なった結果、純度79%の1−メトキシ−1−(1,
1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシ)シクロヘ
キサン40.0g(収率69%)を得た。このものをQ
、 lmmHgにおいて33−35℃で未反応物を留去
することにより、純度90%の前記ペルオキシケタール
を得た。さらにこのものをヘキサンを移動相としたシリ
カゲルヵラムクロマトにより精製することにより、純度
92%の前記ペルオキシケタールを得た。
本発明のペルオキシケタールであることの確認は、活性
酸素量、元素分析、屈折率、[RおよびN M Rスペ
クトルにより行い、その構造は次のデータに基づいて確
言忍した。
活性酸素量5,71%(理論活性酸素量6.19%)、
元素分析C:68.69%、11:11.81%(計算
値C:69.70%、H:11.70%)、屈折率no
”:1.4537 、IRスペクトル:1100 cm
−’(−0−Me)、NMRスペクトル: δ3.3(
S、−0−CI−13,38)、61.30(S、−C
(CI(3)2−、6H)、δ1.00(S、C(CH
3)3.98)。
参考例5 〔1−メトキシ−1−(1−メチル−1−フェニルエチ
ルペルオキシ)シクロヘキサンの製造〕 ジメチルスルホキシド16.2g ap−トルエンスル
ホン酸1.4gの混合液を20℃に保ち、シクロへキサ
ノンジメチルアセクール29.0g と1−メチル−1
〜フエニルエチルヒドロペルオキシド27.2gの混合
液を滴下した。この時の酸濃度は、0.1mo l /
 kg反応混合液であった。以下参考例1と同様に行な
った結果、純度74%の1−メトキシ−1−(1−メチ
ル−1−フェニルエチルペルオキシ)シクロヘキサン3
9.5g(収率55%)を得た。このものをヘキサンを
移動相としたシリカゲルカラムクロマトにより精製する
ことにより、純度97%の前記ペルオキシケタールを得
た。
本発明のペルオキシケタールであることのfliBIJ
は、活性酸素量、元素分析、屈折率、IRおよびNMR
スペクトルにより行い、その構造を次のデータに基づい
て確3忍した。
活性酸素15.87%(理論活性酸素量6.05%)、
元素分析Cニア2.25%、 )l:9.32%(計算
値Cニア2.69%、 H:9.15%)、屈折率:1
.5087 、IRスペクトル:1100 cm−’(
−0−Me)、NMRスペクトル、63.2 (S。
−CI−CH3,3H)、δ7.3−7.6 (Ph−
、5N)。
参考例6 〔1−メトキシ−1−(1,1−ジメチルブチルペルオ
キシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンの製造
〕ジメチルスルホキシド20.7g とp−)ルエンス
ルホン酸1.6gの混合液を20℃に保ち3.3.5−
 ) IJメチルシクロへキサノンジメチルアセクール
37.3gと1.1−ジメチルブチルヒドロペルオキシ
ド23.8gの混合液を滴下した。この時の酸濃度は、
Q、1mol/kg反応混合液であった。以下参考例1
と同様に行なった結果、純度75%の1−メトキシ−1
−(1,1−ジメチルブチルペルオキシ)−3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン50.3g(収率68%)
を得た。このものを0.005 mmHgにおいて、6
8−72℃で蒸留することにより、純度96%の前記ペ
ルオキシケタールを得た。
本発明のペルオキシケタールであることの確認は、活性
酸素量、元素分析、屈折率、IRおよびNMRスペクト
ルにより行い、その構造を次のデータに基づいて確認し
た。
活性酸素量5.64%(理論活性酸素量5.87%)、
元素分析C:69.87%、H:12.l1%(計算値
Cニア0.54%、H:11.84%)、屈折率no”
 ’1.4490、IRスペクトル:1100c m−
’(−0−Me)、N NI Rスペクトル: δ3.
3(S、−0−C1+3.3H)、δ1.27(S、−
C(CH3) 2−、6N)、  δ1、20.90 
DC(Cl13) 2. >CH−CH3,CH2−C
l+2−CH3,16ft)。
実施例1ないし6および比較例1ないし6〔クメン中で
の熱分解〕 参考例1ないし6によって得られた本発明の環式モノペ
ルオキシケタールおよび参考例1ないし6に準じて得ら
れた環式ビスペルオキシケクールの0.05M クメン
溶液を調製した。各々の試料溶液から一定量をガラスア
ンプルに採り、凍結法により脱気し、真空下で封管した
。それから数本のアンプルを、100℃の恒温槽に入れ
所定時間ごとに取り出し、ガスクロマトグラフィーまた
は液体クロマトグラフィーによりペルオキシケタール濃
度を測定した。各々のペルオキシケタールの消失速度か
ら速度定数および半減期を求めた。得られた結果を実施
例1ないし6および比較例1ないし6とし、表−1に示
した。
実施例と比較例との比較により、本発明の環式モノペル
オキシケタールは、相当する環式ビスペルオキシケクー
ルよりもかなり速く分解し、よりいっそう低温度で活性
なペルオキシドであることが明らかとなった。
実施例フないし9 溶媒をクメンの代わりに、ローヘキサン、ロードデカン
およびn−ヘキサデカンにし、それ以外は実施例1に準
じて、1−メトキシ−1−(ジメチルエチルペルオキシ
)シクロヘキサンの100℃における熱分解を行い、熱
分解速度定数および半減期を求めた。
その結果を実施例フないし9とし表−2に示した。
実施例7ないし9から、溶媒粘度の増加と共に分解速度
が遅延することから、本発明の環式モノペルオキシケク
ール熱分解は、反応式(1)によって示されているよう
に、溶媒かご内で00−0:結合の可逆的な結合開裂を
起こしていることがわかる。
すなわち、溶媒粘度の増加によって、不活性物質を生成
することなくもとのペルオキシケタールを再生する。こ
のことは高粘度媒体中でも高い開始剤効率を維持できる
ことを示している。
実施例10および比較例7 〔クメン中での熱分解生成物〕 実施例1および比較例1によって得られた熱分解溶液に
ついてガスクロマトグラフィーにより各種熱分解生成物
を測定した。分解した各ペルオキシケタール1mo l
当りの生成物mol数を求めた。得られた結果をそれぞ
れ、実施例10および比較例7として表−3に示した。
表−3・熱分解生成物 実施例9および比較例6の結果は、本発明の環式モノペ
ルオキシケクールおよび比較例として挙げた環式ビスペ
ルオキンケタールが、それぞれ、(1)ないしく5)式
および(9)ないしα0式に従って分解することを示し
ている。
実施例11ないし16および比較例8ないし13〔クメ
ン中での熱分解によるケトンおよびアルコールの生成l
〕 実施例1ないし6および比較例1ないし6によっ得られ
た熱分解溶液についてガスクロマトグラフィーにより生
成したケトンおよびアルコールを測定した。分解した各
々のベルオキシケタール1m01当りの生成物mO1数
を求めた。得られた結果を実施例11ないし16および
比較例8ないし13として表−4に示した。
(2)および(3)式より、アルコールの生成量に対す
るケトンの生成比率は、アルコキシラジカルの生成量の
目安となる。表−4の実施例と比較例を比較した場合、
本発明の環式モノペルオキシケタールのほうが環式ビス
ペルオキシケクールよりもアルコキシラジカルの生成量
が少なく、また1、1−ジメチルエチルベルオキシル基
を有するペルオキシケタールは、他のt−アルキルベル
オキシル基を有するものよりもアルコキンルラジカルの
生成量の多いことがわかる。
実施例17ないし22ならびに比較例14ないし19〔
不飽和単量体の重合〕 参考例1ないし6によって得られた本発明の環式モノペ
ルオキシケクールおよび参考例1ないし6に準じて得ら
れた環式ビスペルオキシケタールのO,Olmol /
 Lスチレン溶液および2.0g/ Lスチレンを調製
した。各々の試料溶液から一定量をガラスアンプルに採
り、凍結溶解法により脱気し、真空下で封管した。それ
から数本のアンプルを、80℃の恒温槽に入れ所定時間
ごとに取り出し一20℃以下に冷却した。その後アンプ
ルを開封しベンゼン溶液からメタノールによりポリマー
を沈殿させ濾過した後、−昼夜真空乾燥した。重量法に
より、重合速度を求めた。また得られたポリマーの分子
量をGPCによって測定した。重合転化率10%のとき
の結果を実施例17ないし22および比較例14ないし
16として表−5に示した。
表−5の実施例と比較例との比較により、開始剤を同一
モル濃度および同−重量濃度にした場合に、本発明の環
式モノペルオキシケタールは環式ビスペルオキシケター
ルに比較して、重合速度が速くなり、かつ低分子量のポ
リマーの得られることがわかる。
実施例23および24ならびに比較例20および21〔
シクリル樹脂の製造〕 撹拌装置、温度計および還流冷却器を具えたガラス製反
応容器に、溶媒として30gのインオクチルアセテート
を入れ、30gのブチルアクリレート、20gの2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート、20gのブチルメタクリ
レート、30gのスチレンおよび活性酸素量で0.03
0モル当量のベルオキシケクールとからなるモノマーお
よび開始剤の混合物を、窒素雰囲気下125℃の温度に
おいて5時間を要して滴下し、その後さらに2時間撹拌
を継続し重合を完結させた。開始剤としては、参考例1
および3で製造した環式モノペルオキンヶクールとそれ
に準じて製造した環式ビスペルオキシヶクールを用い、
それぞれ実施例23および24ならびに比較例20およ
び21としてその結果を表−6に示す。分子量はポリス
チレンを標準にしてGPCによって求めたものである。
表−6・アクリル樹脂の製造結果 1)活性酸素量でO,Q3Qmol当量に相当する。
表−6の実施例と比較例との比較は、本発明の環式モノ
ペルオキシケタールを用いて得られたアクリル樹脂の分
子量は、相当する環式ビスペルオキシケタールを用いた
場合よりも平均分子量が小さく、かつ分子量分布も狭く
なることを示している。
実施例25ないし30および比較例22ないし28〔不
飽和ポリエステル樹脂の硬化〕 使用した不飽和ポリエステル樹脂は、エポラックGII
OAL(日本触媒化学工業製)であり、硬化方法はJI
SK6901液状不飽和ポリエステル樹脂試験法に準じ
た。
環式モノペルオキシケクールを不飽和ポリエステル樹脂
に転化し80℃の恒温槽中で硬化試験を行ない、ゲル化
時間(GT)、硬化時間(CT)、最高発熱温度(PE
T)を測定した。このときの触媒添加量は不飽和ポリエ
ステル樹脂に対して活性酸素量に換算して、t−ブチル
ペルオキシベンゾエートの1重1%に等しくした。
また触媒を含む不飽和ポリエステル樹脂の40℃におけ
るポットライフを目視により測定した。得られた結果を
実施例25ないし30ならびに比較例22ないし28と
して表−7に示した。
表−7の結果から、カルボニル基を有していないペルオ
キシケタールは、カルボニル基を有しているt−ブチル
プルオキシベンゾエートに比較して、ゲル化および硬化
時間が短いにもかかわらず、ポットライフの長いことが
わかる。また、本発明の環式モノペルオキシケタールは
、相当する環式ビスペルオキシケクールよりも樹脂への
溶解性に優れた硬化特性を示していることがわかる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) (式中、R^1、R^2およびR^3は水素または炭素
    数1ないし3のアルキル基を、R^4は炭素数1ないし
    5のアルキル基を、ならびにR^5は炭素数1ないし3
    のアルキル基を示し、さらに、R^6およびR^7は、
    分離している場合には、R^6は炭素数1ないし3のア
    ルキル基で、R^7は炭素数1ないし8のアルキル基、
    シクロアルキル基またはアリール基を示し、結合してい
    る場合には、シクロアルカン構造を示す。) で示される環式モノペルオキシケタールからなるラジカ
    ル反応開始剤。 2、R^5は炭素数1ないし3のアルキル基で、R^6
    およびR^7は、分離している場合には、R^6は、炭
    素数1ないし3のアルキル基で、R^7は炭素数2ない
    し8のアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基
    を示し、結合している場合には、シクロアルカン構造で
    ある、請求項1に記載のラジカル反応開始剤。 3、ラジカル反応開始剤が不飽和単量体の重合開始剤で
    ある請求項2に記載のラジカル反応開始剤。 4、ラジカル反応開始剤が不飽和ポリエステル樹脂組成
    物の硬化剤である請求項2に記載のラジカル反応開始剤
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