JPH01228471A - 微生物膜用基材およびその製造法 - Google Patents

微生物膜用基材およびその製造法

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JPH01228471A
JPH01228471A JP63054716A JP5471688A JPH01228471A JP H01228471 A JPH01228471 A JP H01228471A JP 63054716 A JP63054716 A JP 63054716A JP 5471688 A JP5471688 A JP 5471688A JP H01228471 A JPH01228471 A JP H01228471A
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正樹 岡崎
Atsushi Shinozaki
篠崎 厚志
Sanpei Matsuzake
松酒 三平
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  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、微生物を播種、増殖させて工業用微生物リア
クターや排水処理等に用いられる微生物膜用不織布基材
および微生物固定化膜成形物に関するものである。
[従来の技術] 排水処理技術において生物膜を利用する技術が広く採用
されている。このことは、自然の河川の浄化作用の原理
から判るように、藻類、菌類(好気性又は嫌気性菌)水
中植物が植物の繊維状物や砂f11、岩石等の基材表面
に繁茂することにより水中の有機成分、浮遊成分を分解
する働きを利用したものである。
そして工業的にはポリ塩化ビニリデン繊維やポリオレフ
ィン(ポリエチレンやポリプロピレン)繊維、ポリアミ
ド繊維(ナイロン)、ボリエステル繊推などをモール状
あるいはメツツユ状に織った織物やニードルパンチした
不織布やスパンポンド不織布などの二次元物としたらの
が基材として用いられている。
3発明が解決しようとする課題J しかしながら、これら合成繊維からなるものは、第1に
疎水孔ポリマーからなる繊維であるため、表面の撲水性
が高く、微生物の菌体、胞子などが付着し難いという本
質的な問題がある。加えて、繊維製造面からみれば溶融
紡糸法により製造されたものであることより繊維表面が
平滑であるため物理的にも付着し難いという問題らある
。また繊維表面に微生物が付着しても脱落が起るため浮
遊物の増減が大きく、安定した処理反応が得にくく、そ
の結果排水負荷の変動が大きくなり、安定運転ができな
いという問題がある。
更に散水濾床法に用いられている岩石や、排水処理装置
に組み込まれた従来のプラスチック成形品や、セラミッ
クス焼結材等は生物膜を成形するための表面積が小さく
効率か低いという問題がある。
また微生物をかかる基材に付着生育させるには膜基材の
表面で増殖する微生物であることに限定される。例えば
増殖速度の遅い微生物や、反応系に留めておかねばなら
ない微生物、酵母、更には高価格な菌体、更には純粋種
として培養した微生物を保持、保管するためには菌体を
包括固定する必要がある。
特願昭62−200599号において本発明者らは流動
性を考慮した球状の微生物固定化成形物の製造方法を提
案した。球状の微生物固定化成形物は、流動床中におい
て反応系にあずかる場合、反応系が均一混合することに
より未反応部分のない高効率でかつ安定した反応生成物
を得ることが可能である。
しかし粒状物ということであるため、(1)@生物を包
括した粒子の内部まで充分に反応にあずからないため実
質の効率が悪いこと、(2)効率を高めるために粒子の
表面積を増加させろためには粒子径を小さくする必要か
あるが、反応系の溶液と粒子を分離するためにはある程
度の粒子径を必要とするため、分離すべき技術が必要で
あること、(3)特に排水処理に用いる場合浮遊汚濁物
質や、えないこと等の種々の欠点かある。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、かかる問題を解決するために、微生物と
の親和性が高く、かつその付着力に優れ、そして強度及
び耐久性に浸れた安価な微生物膜用不織布基材について
鋭意研究の結果本発明に到達した。
すなわち本発明は、繊度か1〜5000デニールで、繊
維長が3〜20cmであり、繊維強度がデニール当03
g以上の有機合成繊維からなり、かつ嵩密度か0.00
5g/cm3以上である不織布、およびこの不織布を構
成する繊維の表面に存在しているポリビニルアルコール
(以下PVAと略す)の含水ゲルからなる微生物膜用基
材であり、また該含水ゲル中に微生物か添加されている
微生物固定化膜成形物であり、モして該微生物膜用基材
の製造法として、繊度が■〜5QQOデニールで、繊維
長カイ3〜20cmであり、繊維強度がデニール当り3
g以上の有機合成繊維からなり、かつ嵩密度が0.00
5g/cm3以上である不織布にPVA水溶液を付与し
たのち、PVA水溶液をゲル化させ、その後、−56C
以下での該ゲルの凍結および解凍を行なうことを特徴と
する微生物膜用基材の製造法であり、好ましくは、該不
織布に、PVAに水溶性高分子多糖類または多価金属イ
オン含育化合物を添加した水溶液を含浸し、各々多価金
属イオン溶液又は高分子多糖類の水溶液中で凝固させる
ことにより不織布基材の繊維表面にPVA含水ゲルを付
着せしめ、更に一5℃以下に凍結・解凍処理を行うこと
によってゲル強度の優れた、耐久性の高い微生物膜用基
材を提供するものであり、そしてまた該PVA水溶液中
に微生物を添加することにより微生物固定化膜成形物を
提供するものである。
本発明に使用する不織布は、繊度1〜5000drのモ
ノフィラメントからなる。繊度がldr未満ては不織布
の腰が弱くなり基材としての取扱い性が悪化するため使
えない。5000drを越えると不織布の目が粗くなり
すぎ繊維本数が少くなり、その不織布基材上しての強度
が低下するために使えない。
更に好適には6〜3000drである。
繊維長さとしては3〜20cmが用いられる。繊維長さ
か3cm以下であると不織布を成形する時繊維同志の絡
合性がなくなるため、不織布基材としての強度が得られ
ず、不適当である。また20cm以上になると不織布成
形時に繊維の分散性が不均一となり、目付斑や厚み斑と
なるため、好ましくない。
繊維強度が3g/デニール以上であることは、液含浸時
の強力及び含浸後の基材としての不織布の強力、水中で
は腰の強さを保つ上で、更には装置取付時の加工性の点
から必要である。用いる繊維の断面形状は円形、楕円形
、偏平形、星形、三角形、ドッグホーン形、Y型など任
意の形を用いることかできる。繊維形状はストレートの
ものでも、あるいは捲縮したものでもよい。
不織布の嵩密度は0.0(15以上でなければならない
。0.005g/cm’未満では繊維間が祖すぎ反応系
中に不織布の占める表面積が少なく効果が少ない。
さらに不織布強力ら得られない。
本発明に用いる生物膜用不織布の繊維は育閥合成繊維で
あるか、なかで乙PVA系の合ri5繊惟が好ましい。
PVA系繊維は、ポリマーに一0ff基という親水基を
有し、PVAゲルとの化学的親和性か高いこと、更には
PVA系繊維の表面は坦面化されており、付着したPV
Aゲルはそのアンカー効果により剥離し難いという物理
的な付着効果が大きいためである。池のポリオレフィン
(ポリエチレン、ポリプロピレン)系繊維や、ポリアミ
ド(ナイロン)系繊維、ポリエステル系繊維等の合成繊
維は繊維素材自身疎水性で発水性が高く、繊維表面か平
滑であるために、そのままでは微生物が付着し難い。し
かし、PVAゲルを表面に付着させることにより、微生
物等は極めてよく付着し、生育することができる。また
微生物含育PVAゲルを表面に付着させることにより、
微生物等をきわめてよく増殖し、生育させることができ
る。したがって本発明に用いられる不織布を構成する繊
維としてはPVA系繊維、ポリオレフィン系ms、ポリ
アミド系繊維、ポリエステル系繊維などの単独又は2種
以上の混合した不織布であっても、又熱溶融接着タイプ
の複合繊維(例えば芯成分にポリエステル、鞘成分?こ
ポリエチレン、芯成分にポリプロピレン、鞘成分にポリ
エチレン又は芯成分にポリエステル、鞘成分に変性共重
合ポリエステルを配した繊維)を混合し不織布のバイン
ダー繊維として用いてもよい。
微生物膜用不織布の基材を作る一例を示せば、1〜10
0デニールの繊維に1インチ当り5〜30ケの捲縮を与
え、繊維長3〜8cmの長さに切断した綿状物をカート
に通すことにより不織布を得、更に接着剤を噴霧含浸さ
せて乾燥することにより又は不織布に含まれている熱融
着繊維を熱溶融することにより不織布とする方法や、カ
ードを通過した不織布を積層し、ニードルパンチや水流
絡合をすることにより絡合させて不織布とする方法など
がある。
また繊維太さが・100〜5000デニールの捲縮又は
未捲縮の繊維を5〜20cmに切断しエアーブローしな
がら移動する金網上に一定の厚さになるよう供給し不織
布を成形しつつ接着剤を噴霧処理して乾燥熱処理する方
式もあげられる。さらに金網の上に合成繊維のネット状
物又は目の粗い織物を敷いて不織布と一体成形して6得
られる。
接着剤としてはメラミン−ホルマリン系、尿素系、ポリ
ビニルアルコール系、ポリ酢酸ビニル系、ゴムラテック
ス、アクリル酸エステル系、エボキン系から選ぶのが適
当である。
嵩密度及び厚さの調整は、繊度の選択、繊維長さ、給繊
量、ネット速度及び接着剤処理后のプレスによって調節
することかできる。
次に微生物膜用としての繊維コート剤として用いるPV
Aゲルは、微生物との親和性に富み、各種の反応槽形式
にも適用できる強度と耐久性を有し、又、耐水生、耐薬
品性に秀れており、微生物の固定化坦体膜として望まし
い特徴を備えているのが好ましい。具体的にはこのPV
Aゲルを凍結処理という簡単な操作で、しがも微生物に
有害な薬液を一切使用仕す、不織布を形成している繊維
表面及び不織布上に膜を形成することができる。
本発明囲者は、海藻から抽出された酸性多塘体で、Ca
++、八−などの多価金属イオンと接触すると容易にゲ
ルを形成し、それ自身微生物菌体の培養基体や包括固定
化剤に広く利用されている、アルギン酸塩などのPVA
への効果を研究した。
その結果、 A  :PVA1及び、 B−■、少なくとも1種の多価金属イオンとの接触によ
りゲル化する能力のめる水溶 性高分子多糖類、または B−■・多価金属イオン含有化合物、のいずれか1種、
を含有する混合水溶液を不織布に対して5〜500重量
%付着し、該混合水溶液が上記B−■を含有する場合に
おいては、多価金属イオン自存化合物を含有する水溶液
に浸漬することにより、あるいは、該混合水溶液か上記
B−■を含有する場合においては、少なくとも1種の多
価金属イオンとの接触によりゲル化する能力のある水溶
性高分子多糖類を含有する水溶液に浸漬することにより
、容易にゲルが形成され、直ちに表面が固化し、数分后
にはゲルか相互に融着することなく、又、その後のゲル
の取扱いに対して特別の配慮を必要とけず、充分な強度
を有する、PVA混合水溶液のゲル成形物が得られるこ
とを見い出した。
この場合、 [ト] A  :PVA、及び、 B−■:少なくとも1種の多価金属イオンとの接触によ
りゲル化する能力のある水溶 性高分子多糖類、 を含有する混合水溶液を、多価金属イオン自存化合物を
含有する水溶液に浸漬することにより、該混合水溶液を
ゲル成形物として繊維表面に形成さけた後、これを−5
℃以下での凍結と、解凍を少なくとも1回行うことによ
って、ポリビニルアルコールを強力なるゲルにする方法
と、 [■コ A ・PVA、及び、 B−■:多価金属イオン含有化合物、 を含有する混合水溶液を、少なくとも1種の多価金属イ
オンとの接触によりゲル化する能力のある水溶性高分子
多糖類を含有する水溶液に浸漬することにより、該混合
水溶液をゲル成形物として繊維表面に形成さけた後、こ
れを−5℃以下での凍結と、解凍を少なくとも1回行う
ことによって、PVAをゲル化させる方法、 の二通りがあるが、航昔の方法[[コの方が、取扱い性
、作業性等の点において、後者の方法[11]上りら優
れるので、以下、前者の方法[+]に依って、本発明の
詳細な説明する。
また、B−■少なくとも1種の多価金属イオンとの接触
によりゲル化する能力のある水溶性高分子多糖類として
は、その最も好適ならのであるアルギン酸ナトリウムを
例にとって、また、B−■多価金属イオン含有化合物と
しては、その最も好適なものである塩化カルノウム(以
下CaCQ tと略記する)を例にとって説明する。
このように、PVA混合水溶液のゲル成形物がCaC(
!、水溶液中で相互に融着せず、一定の強度を有してい
ることは、多量のPVA凍結ゲルを連続処理で、製造す
る実用面において、取扱いの容易さ及び製造装置の簡易
さの点で非常に有利である。
このように繊維表面に形成させたPVAゲルをCaCQ
x水溶液と分離し、そのまま−5℃以下に凍結し、少く
とも2時間以上保持後、ゲル強度等に悪影響を与えない
温度範囲内において解凍する操作を少くと乙1回繰り返
すことによって、PVA混合水溶液が完全ゲル化して、
不織布基材により補強されたPVAゲル、即ち微生物を
固定化しやすい膜成形物が得られる。この凍結−解凍処
理を好ましくは2回以上くり返すことによって、PVA
ゲルの強度は著しく向上する。
更に、PVA水溶液に添加したアルギン酸ナトリウムは
、PVA水溶液のゲル化助剤となるばかりでなく、アル
ギン酸ナトリウムを添加しないものに比へ、後にも詳述
する如く、ゲル強度を上げ、ゲル表面の粘着性を解消す
る効果がある。このことは、凍結温度や凍結保持時間、
凍結−解凍処理回数などの凍結条件かより簡略化される
ため、完全なPVAゲル化に要する時間を著1.<短縮
できる。
以上の様にして得られたPVAゲルは、微生物の固定化
、増殖に適したPVA凍結ゲル本来の特徴を有すると共
に、ゲル強度が高いうえ不織布で補強された複合材とし
て新規な微生物膜用基材である。
以下、本発明の微生物固定化膜用基材につき、より詳細
に説明する。
本発明に使用するPVAは平均重合度が1000以上、
好ましくは、1700以上で、ケン化度は98.5%以
上、好ましくはケン化度9985モル%以上の完全ケン
化P V A h< P V Aゲルの形成上、望まし
し)。
特にケン化度が低下すると、ゲル成形の凍結条件が厳し
くなり、必要な強度のゲルを得るため、より低い凍結温
度と凍結時間を要し、生産性の点から好ましくない。ま
た本発明のPVAとしては、本発明の目的を阻害しない
範囲において、公知の種々の変性PVAを用いることが
できる。
PVA水溶液のa度はPVAゲル形成能の範囲から、3
〜40wt%まて可能であり、PVAa度が高いほど、
より強固なゲルか生成するが、必要なゲル強度が得られ
れば、PVAa度が低い方が原料コスト面からafすで
ある。PVA以外の添加成分の種類や濃度、PVA混合
水溶液の液温及び含浸搾成装置によって、適切な濃度を
選定する必要はあるが、常温てP V A ’rfi合
水溶液に浸漬する場合は、PVAa度3〜lowt%が
容易であり、実用上十分なゲル強度か得られる。
本発明における、B−■少なくとら1種の多価金属イオ
ンとの接触においてゲル化する能力のある水溶性高分子
多糖類としては、具体的には、アルギン酸のアルカリ金
属塩、カラギーナン、マノナン、キトサン等が挙げられ
るか、とりわけアルギン酸ナトリウムが好ましい。
また本発明における、B−■多価金属イオン含有化合物
としては、具体的には、マグネシウムイオン、カルシウ
ムイオン、ストロンチウムイオン、バリウムイオン等の
アルカリ土類金属イオン或いはアルミニウムイオン、セ
リウムイオン、ニッケルイオン等の他の多価金属イオン
のうちの少なくとも1種を含有する化合物が挙げられる
が、とりわけCaCl22か好ましい。
そして本発明においては、アルギン酸ナトリウムとCa
CQ、の組合仕が最も好適である。
PVA水溶液に添加するB−■水溶性高分子多糖類、好
適にはアルギン酸ナトリウムの濃度は、水に対して02
〜4wt%、特に0.5〜2wt%が好ましい。0.2
wt%未満では、PVA混合水溶液のゲル形成能が乏し
く、又、4wt%を越える場合は、固いゲルが得られる
が、溶液粘度の上昇をもたらす上、原料コスト上昇の要
因となり好ましくない。
CaCQ 2水溶液の濃度は0.05〜1.0mol/
f!が好ましく、PVAlll度やアルギン酸ナトリウ
ム濃度、あるいはPVAゲルの硬さから、通常は0.1
〜0.5mo1712がより好ましい。
CaCQ2水溶液中でゲル化させたPVAゲル含有不織
布はCaCL水溶液から取出し、そのまま凍結する。凍
結温度は一5℃以下で良いが、より強力なPVAゲルを
得るには一20℃以下がより望ましい。凍結保持時間は
2時間以上、特に10時間以上が好ましい。凍結処理に
よって、PVA混合水溶液のゲルは強固なゲルとなる。
そしてこれを微生物に悪影響を及ぼさない温度範囲に放
置して解凍する。これらのPVAゲルは1回の凍結−解
凍処理によっても得られるが、P V 、A混合水溶液
の組成や凍結条件によっては、必要な強度に達しない場
合もあり、好ましくは2回以上、更に好ましくは3回以
上の凍結−解凍をくり返すことによって、強度の充分高
いゲルが得られる。
この様にして得られたPVA凍結ゲルてコートされた不
織布は各種の形式の反応種において長期間に渡って変形
、損壊しない強度を有し、水や各イ4ト 種薬液に対しても・されることなく、連続運転が可能と
なり、微生物固定化成形物としての実用性が発現する。
上記の微生物膜用基材において、得られる基材のPVA
含水ゲル中に微生物が添加されている場合には、微生物
固定化膜となり、また上記の微生物膜用基オの製造方法
において、用いられるPVA水溶液中に微生物が添加さ
れている場合には、束生物固定化膜が製造されることと
なる。
以上述べたPVA含水ゲルの製造方法以外にも、種々の
PVA含水ゲルの製造方法があり、本発明は上記方法に
限定されるものではない。
生物膜用基材あるいは微生物固定化膜に用いることので
きる微生物としては、細菌、放線菌、カビ、酵母、胞子
等、あるいは任意の微生物を純粋培養又は混合培養した
もの、あるいは活性汚泥菌などが挙げられるが、特に偏
性嫌気性菌、通性嫌気性菌などに有効である。例えばム
コール属(\Iucor rasemosus) 、フ
ザリウム属(Ft+5ariuIIl−sp) 、クラ
ドツリツクスジコト? (C1adothrix−d 
ichotoma )やスフエロチルス・ナタンス(S
phaerotilus natans) 、ヅーグレ
アΦラミゲラ(Zoogloea“ramigera)
、レプトミツス属菌、イ才つ細菌、その他のメタン菌、
酪酸菌、乳酸菌、括草菌、変形菌、不全菌、硝酸菌、亜
硝酸菌等に用いることかできる。これら以外に、アスペ
ルギルス(Aspergillus)属、リゾプス(R
h1zopus)属等のかび類、シュードモナス(Ps
eudomonas)属、アセトバクター(Aceto
bacter)属、ストレプトマイセス(Strepj
omyces)属、エノエリシア(Escherich
ia)属等の細菌、サツカロマイセス(Sacchar
omyces)属、キャンデイダ(Candida)属
等の酵母を例示することが出来る。特に排水処理として
は蛋白質分解酵素及び炭水化物分解酵素、脂肪分解酵素
を生成する菌を固定化することが工業上有効である。
また、このPVA混合水溶液には、PVAのゲル化を阻
害しない範囲で、微生物の培地、生成ゲルの比重を調整
する充填材、凍結処理による微生物の凍結障害に対する
保護剤等を添加しても良い。
この様にして得られたPVAゲルは各種の形式の反応槽
において長期間に渡って変形、損壊しない強度を有し、
水や各種薬液に対しても浸されることなく、連続運転が
可能となり、微生物固定化成形物としての実用性が発現
する。
本発明基材は、公共下水排水、家庭用、又はヒル等のし
尿排水、家庭雑排水、農業畜産関係、漁業、#漁池の排
水処理、園芸、庭園、ゴルフ場、タメ池等の水処理用基
材に利用することができる。
また食品の製造、排水、酵素の生産、等の基材として利
用することができろ。
なお本発明で言う嵩密度とは、不織布に荷重をかけろこ
となく測定した厚さの平均値と不織布の単位面積当りの
重さから求めたものである。
以下実施例により本発明を説明する。
実施例1〜3、比較例1 重合1$ 1700の完全ケン化ポリビニルアルコール
を50%の水溶液とした紡糸原液を常法により乾式紡糸
して延伸熱処理し、繊度350デニール、繊維強度6g
/デンルのモノフィラメントを得た。該モノフィラメン
ト−を8cmにカッターにてカットしながらエアーブロ
ーにより巾1.2mのネット上に給糸し、接骨刷上して
メラミン樹脂水溶液をスプレーした後、厚み5cmにな
るようにプレスして150℃て10分間熱風式乾燥機に
て不織布を作製した。その際、給糸量を変更し、嵩密度
0.03g/cm3(実施例り、0.06g/cm’ 
(実施例2)のらのを得た。また実施例3として同一繊
度、同一長さて繊維強度が4.8g/デンルのナイロン
モノフィラメントを用い実施例1とまったく同じ方法に
て嵩密度0.[13g/cm3の不織布を作製した。
次にコート液として、(株)クラレ製のPVA(平均重
合度1740、ケン化度99.85モル%)を40℃の
温水で約1hr洗浄後、PVA6度4wt%になる様に
PVAに水を加え全量を40gにしてpH6に調整し、
これをオートクレーブで120℃×30分間処理し、P
VAを溶解した後、室温まで放冷し、モしてこのPVA
水溶液にアルギン酸ナトリウム0.4gを加えることに
よりPVAコート液を調整した。
次に実施例1〜3で作製した不織布を上記コート液に含
浸し搾成したものをすぐに0.5111ol/σ塩化力
ルンウム(CaC(!t)水溶液に1分間浸漬した。浸
漬した不織布に付着したP V A 1iCaCi!を
水溶液中で直ちに透明ゲル化した。これらのゲル化した
不織布含有PVA混合液成形物を全mcacL水溶液と
分離し、水で軽く洗浄した後、−27℃±3℃の冷凍庫
で凍結した。20hr凍結後、常温で解凍することによ
って、柔軟性に富んだゲル付着不織布が得られた。この
ゲルは粘着性らない。更に、このゲルの強度を上げるた
め、以上の凍結−解凍処理を2回くり返しん。また水分
率は89%であった。
不織布に対する含水ゲルの付着量は、それぞれ280重
量%(実施例1 ) 、350重量%(実施例2)、2
10重量%(実施例3)であった。
比較例1として実施例3で作成したナイロン繊維を用い
た不織布をPVAゲルコート処理せず、他は実施例1〜
3とまったく同一の方法で処理を行った。
かかる不織布を長さ、巾、を各々30cmに切断し、透
明なプラスチックス容器中に実施例1.2,3、および
比較量lを1枚づつ原水の流れに対し不織布が平行にな
るように5cm間隔で配置し、原水のボックス内滞流時
間が5時間となるように流量を調製して上向流となるよ
うに送液した。種汚泥としてはグルコースで1ケ月馴養
したメタン混合菌の培養液の上澄みを用いた。用いた人
工排水は、グルコース12000mg/i!、炭酸水素
アンモニウム9000mg/L塩化アンモニウム3C1
00mg/f!、塩化マグネシウム5(10mg#、リ
ン酸水素カリウム2QOmg/[を用いた。人工排水と
メタン混合菌液の混合比は201として菌の付着状況を
観察した。
実施例1.2.3は全て1週間後に不織布中心部まで菌
体かほぼ全面を覆うように付着していfこ。
一方、比較例1は菌体付着か弱く、原水中に流出し付着
部分は斑になっており、その付着量は衝くわずかであっ
た。
実施例4 前記実施例2と同様の方法で不織布を作製した。
次にコート液として、前記実施例1〜3に用いたコート
液の調整法において、アルギン酸ナトリウムの添加量を
10倍とし、更に酵母菌[サツカロマイセス・セレビシ
ェ] 5g −wt cell/m12を含む滅菌水を
40m(1m加する以外は同様にして液を調整して、こ
のコート液を上記不織布に前記実施例1〜3と同様にし
てコート処理しく但し、凍結・解凍処理は1回のみ)、
微生物固定化膜を製造した。ゲル中の水分率は98%で
あった。
この酵母固定化PVAゲル不織布を厚さ5cm、巾30
cm、長さ30cmに切り出し、反応容器に配置しfコ
。この容器にエチルアルコール生成用反応液体培地(ペ
プトン1wt%、酵母エキス1%、グルコース1%、塩
化ナトリウム0.5%)をpH6となるように調整し、
平均滞溜時間か18時間となるように反cbiへ送液後
エチルアルコール生成用反応液グルコース10%、硫酸
マグネシウム601)l)m、 pH6の液と置換し平
均滞溜時間が10時間になるように送液量を調整し、ま
た系全体を30℃に保ちながら送液した。
反応生成物を少量づつ系外に取り出しガスクロマトグラ
フィーの分析により30g/+2の濃度のエタノールの
生成量を得た。
特許出願人 株式会社 り ラ し

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、繊度が1〜5000デニールで、繊維長が3〜20
    cmであり、繊維強度がデニール当り3g以上の有機合
    成繊維からなり、かつ嵩密度が0.005g/cm^3
    以上である不織布、およびこの不織布を構成する繊維の
    表面に存在しているポリビニルアルコールの含水ゲルか
    らなる微生物膜用基材。 2、請求項1の含水ゲルに微生物が添加されている微生
    物固定化膜成形物。 3、繊度が1〜5000デニールで、繊維長が3〜20
    cmであり、繊維強度がデニール当り3g以上の有機合
    成繊維からなり、かつ嵩密度が0.005g/cm^3
    以上である不織布にポリビニルアルコール水溶液を付与
    したのち、ポリビニルアルコール水溶液をゲル化させ、
    その後、−5℃以下での該ゲルの凍結および解凍を行な
    うことを特徴とする微生物膜用基材の製造法。 4、請求項3のポリビニルアルコール水溶液中に微生物
    が添加されている微生物固定化膜成形物の製造法。
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