JPH0121858B2 - - Google Patents

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JPH0121858B2
JPH0121858B2 JP5303085A JP5303085A JPH0121858B2 JP H0121858 B2 JPH0121858 B2 JP H0121858B2 JP 5303085 A JP5303085 A JP 5303085A JP 5303085 A JP5303085 A JP 5303085A JP H0121858 B2 JPH0121858 B2 JP H0121858B2
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Description

【発明の詳細な説明】
<発明の目的> 産業上の利用分野 本発明はAl−Sn系合金の軸受材料に係り、詳
しくは、マトリツクス中に球状、だ円状若しくは
少なくとも一部に丸味をおびた形状にSi析出物が
析出されるほか、Cn、Ni、MnとAlとの金属間
化合物で棒状若しくは繊維状の繊維状析出物を析
出させ、高速・高負荷運転に適し、高温領域にお
ける強度を改善したAl−Sn系合金の軸受材料に
係る。 従来の技術 最近の自動車用エンジンは、小型化、省燃費、
高出力のものとなり、これにともなつて軸受にか
かる荷重が増加すると共に、潤滑油の温度が上昇
し、軸受の使用条件は苛酷化の一途をたどつてい
る。このため、従来例の多元系、Al系軸受合金
の表面にオーバーレイメツキ等によりPb−Sn系
等の表面層が形成されたものでは、潤滑面の高温
化により疲労や焼付現象にみまわれ、使用に耐え
られなくなつており、最近はオーバーレイメツキ
等の表面層を有しない軸受合金が求められてい
る。しかし、この種の軸受合金であつても、上記
の如き苛酷な条件であるため、必ずしも、安定し
た性能を発揮できないのが現状である。 まず、表面にオーバーレイメツキ層を必要とす
る軸受はJIS H5402、AJ−1(10%Sn、0.75%
Cu、0.5%Ni、AlBal)や、JIS H5402、AJ−2
(6%Sn、2.5%Cu、1.0%Ni、AlBal)等のJIS規
格、SAE780(6%Sn、2%Si、1%Cu、0.5Ni、
0.1%Ti、AlBal)等のSAE規格に示される如く、
低Sn−Al合金から成るものである。これら軸受
の軸受面は何れもPb−Sn系合金のオーバーレイ
メツキ層を必要とする。しかし、これら軸受は、
近年の高負荷、高温の使用条件下ではメツキ層が
摩滅して焼付きに至り、使用に耐えられなくなつ
ている。これに対し、オーバーレイメツキ層を必
要としない軸受は、SAE783(20%Sn、0.5%Si、
1.0%Cu、0.1%Ti、AlBal)に示す如く、高Sn−
Al合金から成るものである。しかし、この様に
Snが20%程度の如く多く含まれる合金は硬度が
低くAlマトリツクスが弱くなることから、高負
荷に耐えられないのが現状である。 また、以前から、Sn含有量の多少に拘らず、
Al−Sn系合金中にPbを添加して潤滑性を増進さ
せ、耐焼付性をもたせることが行なわれ、例え
ば、水野昴−著昭和29年日刊工業新聞社発行「軸
受合金」第139頁には、10%Sn、1.5%Cu、0.5%
Siを含むAl−Sn系合金中に3%Pbを添加したも
のが記載されている。更に、PbはAlにほとんど
固溶しないため、Pbの分散性を向上させるため
に、PbのほかにSbを添加したAl−Sn系合金が特
公昭52−12131号に記載され、この上に、Alマト
リツクス強化のためにCrを添加したAl−Sn系合
金が特公昭58−18985号に記載されている。しか
し、これらのAl−Sn系合金は通常運転時の潤滑
性の向上を目的として開発されたもので、高負荷
運転条件では十分な耐疲労性を示さない欠点があ
る。この理由は、通常の運転下に較べると、高負
荷運転下の軸と軸受との潤滑機構は根本的に相違
するからである。 そこで、高負荷運転下の潤滑機構につき、基本
的な検討が行なわれ、その一つとしてAl−Si系
合金中に粗大なSi分散析出させたものが特開昭58
−64336号によつて提案されている。 この軸受は硬いSi析出物により切削力を持たせ
たものであつて、切削力を持つが故に、相手軸の
表面凹凸部が得られて平坦化し、軸受性能を向上
させるものである。すなわち、相手軸が球状若し
くは片状の黒鉛鋳鉄から成ることを前提とする場
合、相手軸の表面には、研摩加工時に脱落した黒
鉛粒子のあとに凹部が残り、この凹部周囲の硬く
加工硬化したバリやエツジ等の凸部が生成し、こ
れら凹凸部により高負荷運転時には異常摩耗が発
生する。しかしながら、上記の軸受では硬いSiの
析出物により切削力が付与されているために、相
手軸の凹凸部分は機械的に切削されて平坦化さ
れ、これ故に、異常摩耗や焼付きが起らない。 しかしながら、相手軸が黒鉛鋳鉄以外の場合に
は、高負荷運転のときに、かえつて粗大なSi析出
物によつて軸表面が不規則にけずられ、焼付きが
発生し、大きな障害がある。 発明が解決しようとする問題点 本発明は上記欠点の解決を目的とし、具体的に
は、従来例のAl−Sn軸受合金では潤滑性向上の
ためにSn量を高めたり、Pbを添加したり、更に、
Sbを添加してPbの分散性を高めても、高負荷運
転時には焼付きや異常摩耗等が発生し、ほとんど
高温下(100〜250℃)での耐疲労性を示さないと
いう、問題点を解決した合金組成であつて、しか
も、構造上でもこの問題点を解決した軸受材料を
提案する。 <発明の構成> 問題点を解決するための手段ならびにその作用 すなわち、本発明に係る軸受材料は、重量%で
3〜35%Sn、0.1〜10%Pb、0.1〜6%Siならびに
3%以下Srを含むと共に、Cu、Ni若しくはMn
のうちの少なくとも1種若しくは2種以上を合計
で0.1〜5%含有し、残余が実質的にAlからなつ
て、しかも、マトリツクス中に球状、だ円状若し
くは少なくとも一部に丸味をおびた形状のSi析出
物を析出する一方、Cu、Ni若しくはMnとAlと
の金属間化合物で棒状若しくは繊維状の繊維状析
出物を析出してなることを特徴とする。 そこで、この手段たる構成ならびにその作用に
ついて説明すると、次の通りである。 まず、本発明に係るAl−Sn系合金は主成分の
Sn、Pb、Siのほかに、SrとCu、Ni、Mnのうち
1種若しくは2種以上を含む。この際、Sn、Pb
等の添加理由は主として潤滑性、なじみ性の向上
にあるが、主たる特徴とするところは、Srの添
加によつてSi粒子をAlマトリツクス中に球状、
だ円状若しくは少なくとも一部が丸味をおびた形
状に析出させると共に、そのSi粒子附近にSn−
Pb合金粒子を凝集させて、高温、高荷重下の潤
滑性を大巾に向上させる一方、Cu、Ni、Mnは
Alとの間で金属間化合物を棒状若しくは繊維状
に析出させ、この繊維状析出物によつて高温
(100〜250℃)での強度を改善することにある。 すなわち、焼付現象はそれに達する過程が複雑
で多くの条件が相乗的に作用して達するため、一
義的に把握することは困難である。例えば、表面
にPb−Sn合金のオーバーレイメツキを形成した
Cu−Pb系軸受合金は高荷重運転下ではメツキ層
が摩減し焼付きに至るのに対し、Al−Sn−Pb−
Si−Cu系合金軸受は表面にオーバーレイメツキ
層が形成されていないのにも拘らず、焼付きに至
らない現象が存在する。 更に詳しく説明すると、第8図は表面にオーバ
ーレイメツキ層を有する軸受の一部の拡大断面図
であり、第9図はAl−Sn−Pb−Si−Cu合金軸受
の一部の拡大断面図である。第8図から明らかな
如く、この軸受は表面のオーバーレイメツキ層
5、軸受合金6ならびに裏金7から成つて、この
オーバーレイメツキ層5の全表面によつて荷重が
支持される。 これに対し、第9図に示す如く、Al−Sn−Pb
−Si−Cu系合金から成る軸受は合金層6と裏金
7とから成つて、この合金層6とマトリツクス中
に棒状や片状のSi粒子2が析出している。従つ
て、この軸受では荷重は硬いSi粒子で支えられ、
しかも、Si粒子が上記の如く切削力を持つてい
る。 要するに、両者の差は面接触と点接触であり、
この差によつて潤滑、摩擦面の温度上昇において
決定的な相違となり、とくに、第8図に如き面接
触では、高速、高負荷条件下で摩擦面の温度は急
速に上昇するのに対し、第9図の如き点接触で
は、合金層6の表面と相手軸表面との間に間隙が
形成され、この間隙の油膜にはあまり大きな荷重
がかからないため、十分な潤滑が保持され、摩擦
面の温度上昇はおさえられる。 そこで、本発明者等はこれによる軸荷重の支持
が高荷重下の潤滑にきわめて有効であるという基
本的見地に立つて、その効果を最大限に生かすた
めの組成ならびに構造について研究し、本発明に
係る軸受材料を完成するに至つたのである。具体
的に示すと、本発明者等はAl−Sn−Pb−Si−Cu
系軸受合金におけるSiの析出形態に着目し、その
形態の潤滑面におよぼす効果について調査研究を
進めたところ、 第1に、Siは融点が高い安定物質であり、か
つ、非金属的性質が強く、相手軸の主成分のFe
に20℃〜500℃程度の状態で接触しても、全く拡
散若しくは溶解を起さないことから、軸荷重の点
支持手段はSiがきわめて好適であることがわかつ
た。 第2に、相手軸を油膜を介し点支持する場合、
考え方において、Si粒子はそのビツカース硬さが
599にも達するほど硬く、しかも、化合物でない
ためもろさがなく、弾性に富み、急激な変動荷重
に耐えられないことがわかつた。 しかしながら、Siは上記の如き性質を持つてい
るのにも拘らず、結晶性が強く、Alとの共晶析
出形態でも、板状若しくは棒状を呈し、軸受の製
造過程で圧延や熱処理を経ても、その形状はわず
か変化する程度である。このため、Si粒子の析出
形態の制御を行なわない場合は第10図に示す如
く、マトリツクス1中のSi粒子2は板状若しくは
棒状化し、Si粒子2から離れてSn−Pb合金粒子
3が存在している。この状態であると、硬いSi粒
子のエツジによつて相手軸が削られてきずつけら
れ易く、かえつて、潤滑性が低下し、焼付きが起
こる。 この点から、本発明者等は、第1に、潤滑性の
飛躍的向上のため、Si粒子から切削力を除去し、
球状等の如くエツジ部に丸味をおびさせるよう形
態を制御した。 すなわち、第2図は本発明の一つの実施例に係
る軸受合金の一部の拡大断面図であつて、第2図
に示す如く、マトリツクス1中に分散析出するSi
粒子2を後記の如くSrの添加によつて球状化し、
この球状粒子2によつて点接触の理想に近づけ、
より潤滑性を高め、また、高速かつ急激な高荷重
がかけられても、相手軸をきずつけることがな
い。 このSiの粒子の球状化は、Siが析出する共晶点
のAl合金液相の性質を改善することによつて達
成でき、とくに、その添加元素として、Srが有
効であることを見出した。 更に詳しく説明すると、Sn−Pb合金粒子3の
析出形態が変化し、第2図に示す様にSiの球状化
粒子2にSn−Pb合金3が隣接して存在する様に
なる。この構造は、従来例のもの(例えば、第1
0図参照)に比して、潤滑性能を飛躍的に向上さ
せる。 第2に、以上のような表面性能の原理的解決を
計るとともに、Alマトリツクスの高温での強化
をはかる。 すなわち、Alは熱に対して感受性が強く、150
℃をすぎると軟化してしまい(Hv10以下)、強度
を失なつてしまう。そこで、この軟化を防止する
為に、高温でも安定な化合物を析出させ、変形力
に対抗する構造が研究され、その結果、Cu、Ni、
Mn系の金属間化合物を単に析出するのではな
く、5〜30μ程度の長さの棒状若しくは繊維状の
析出物として析出させると、高温での強度が顕著
に上昇することが確認された。これはAlマトリ
ツクスを単に金属間化合物で強化されるのみにと
どまらず、繊維強化によつて一層強化されること
になる。 更に詳しく説明すると、第1図に示す構造の軸
受では、潤滑面がマトリツクス1の表面から突出
するSi粒子2の先端部であり、しかも、Si粒子と
相手軸との間に油膜が介在し、流体潤滑が保たれ
ている。しかし、急激な変動荷重を受け、この油
膜が破れ、局部的に境界潤滑に達し、この時に、
Si粒子2の上面にSn−Pb合金のフイルムが存在
すれば、焼付きを防止でき、しかも、正常に油膜
が再生されて流体潤滑の状態にすみやかに復帰す
ることができる。このときにも、第1図に示す構
造であると、Si粒子2の近傍にSn−Pb合金粒子
3が存在し、この合金が溶融状態でも親和性があ
り、このため、油切れを起こしにくい。また、相
手軸とSi粒子との摩擦で、Si粒子が高温になつて
も、Sn−Pbの融解熱で熱吸収され、近傍のマト
リツクスのAl合金と相手軸との焼付きが起りに
くくなる。又、この時にも第3図に示す如く、Si
粒子2に隣接するSn−Pb合金粒子3の少なくと
も一部が液相化しており、この液相3aがSi粒子
2の突出面に供給される。この供給量は温度の上
昇とともにふえて、Si粒子2の潤滑面には常に
Sn−Pbの液相3aが介在するため、オーバーヒ
ートを未然に防止できる。要するに、Si粒子2が
球状化し、これにSn−Pb合金粒子3が隣接する
構造は、境界潤滑状態(油膜が切れた)で非常に
有効であり、また、普通の流体潤滑状態でも、硬
いSi粒子2が相手軸に適切になじみかつやわらか
いSn−Pb合金層におおわれ、これがシヨツクア
ブソーバー的な働きをする。 また、すぐれた潤滑面を得る為にはSi粒子や
Sn−Pb合金粒子を支持する強靭なAlマトリツク
スが必要である。このため、Cu、Ni、Mnのうち
の少なくとも1種又は2種以上を添加し、Alと
の金属間化合物を析出させるほか、この金属間化
合物を棒状若しく繊維状の析出物として析出させ
る。 すなわち、マトリツクス強化のために、Cu、
Ni、Mn等の成分を添加することが知られている
が、単にこれら成分の添加のみでは、長時間にわ
たつて上記潤滑状態を保持することがきわめてむ
づかしい。この点について、本発明者等は、Cu
等とAlとの金属間化合物を析出させるのみでな
く、この析出形態を制御することによつて、棒状
又は繊維状に析出させると、高負荷運転条件に適
するよう、マトリツクスが制御できる。 なお、この析出形状の制御は、鋳造時の凝固ス
ピードをおくらせて徐冷させることによつて、金
属間化合物の析出を促進し、併せて、このときに
一つの側面に冷し金をあてて方向性のある冷却を
行なう。このように制御すると、金属間化合物は
繊維状又は棒状に析出する。また、この際の冷却
速度に、テンドライトセルサイズ(DCS)を測
定し、この粒子の成長でみて、6ミクロン/秒以
下、好ましくは5〜1ミクロン/秒である。 また、Cu、Ni、Mnの量は総量で5%を越える
て、化合物が粗大化しかえつてその靭性を劣化さ
せるのでその添加量としては、総量で0.1〜5%
が適切である。更にSnも3〜35%の範囲でPbも
0.1〜10%の範囲で適切な潤滑面が形成できる。 実施例 次に、実施例について説明する。 まず、第1表に示す組成のAl−Sn系合金を連
続鋳造により厚さ20mmの板状材として鋳造した。
このときの冷却は一つの側面に冷し金をあてて方
向性を与えて冷却し、しかも、冷却速度はDCS
を測定し、その成長速度で4ミクロン/秒〜2ミ
クロン/秒とした。その後、各鋳造ビレツトの上
下面を1.0mm面削し、続いて冷間圧延により2mm
の厚さまで4回に分けて圧下した。この状態で
300〜350℃の熱処理を行なつてひずみを除去し、
その後、純Alの薄い板を介して裏金の鉄板に圧
着させて厚み1.50mmの軸受を得た。 なお、比較材(供試材No.1)は冷し金を与え
ず、DCSの成長速度7ミクロン/秒で冷却した。
【表】 これらの軸受のうちで供試材No.1はSrを添加
し、Siを球状化したもの、供試材No.2はNi、Mn
をNo.1の成分に加え、No.3はNo.2にさらにCuを
添加し、化合物を析出させた本発明によるもので
ある。 これらの各供試材は、軸受として使用される常
温〜250℃までの機械的な性質を見るために常温
(25℃)、50℃、100℃、150℃、200℃、250℃の6
条件下での引張り強度と伸びの試験を行なつたと
ころ、第4図ならびに第5図に示す関係が得られ
た。なお、各供試材は裏金を機械加工により削除
してAl−Sn合金部分のみとし、形状はJIS z2201
の5号に示すものとした。 これらの結果から供試材2、3は特に高温100
〜250℃における強度低下があまりみられず、
Cu、Ni、Mnの添加効果がうかがえる。又、この
供試材2、3の組織は第1図にみられる様にCu、
Ni、MnとAlとの化合物が棒状に析出しているも
のであつた。 次に、これらの供試材の表面の摩擦性能を知る
ために、鈴木式摩擦摩耗試験機を用いて試験し、
その試験条件は次の通りであつた。 面 圧 10Kgf/cm2〜100Kgf/cm2まで15分
毎に10Kgf/cm2づつStep upさせる。 マサツ速度 4m/sec 相 手 材 S45C、硬さHRC=55 面アラサ0.8〜1.0S 使用オイル SAE、20w−40 油 温 150℃±5℃ この結果を示すと、第6図に示す通りであつ
た。 これによれば、供試材1〜3何れも良好な摩擦
係数値を示しており、Cu、Ni、Mnの化合物によ
る摩擦性能の影響はほとんどないと見てよい。ち
なみに、100Kgf/cm2の荷重下で供試材3の摩擦
係数は0.011とすぐれた値を示している。 次に、実際に、各供試材をベアリング形状に加
工し、最終的なベアリング性能をチエツクするア
ンダーウツド疲労試験を行なつたところ、第7図
の通りの結果が得られた。これらは実際のエンジ
ンの条件とはほぼ同じようにベアリングをコンロ
ツドのハウジングに固定し、軸に偏心荷重をかけ
て、以下の条件で耐久テストを行ない、焼付かず
にその性能を維持した時間の長さで評価するテス
トである。 面 圧 600Kgf/cm2 回 転 数 4000r.p.m/分 相手軸材質 FCD70、アラサ0.8〜1.5S 使用オイル 20w−40(SAE) 油 温 170℃±10℃ なお、そのテスト時間の上限は250時間とした。
この最終チエツクによつても、高温での耐久性を
付加した本発明合金はすぐれた構造をもつた合金
系であることがわかる。 このように潤滑面の構成とその潤滑機構に着目
して開発された本発明合金は、高負荷、高速運転
におけるAl合金軸受として推奨されるものであ
る。 <発明の効果> 以上詳しく説明した通り、本発明は重量%で、
3〜35%Sn、0.1〜10%Pb、0.1〜6%Si、3%以
下SrならびにCu、Ni、Mnのうちの少なくとも
1種若しくは2種以上を合計で0.1〜5%含有し、
残余が実質的にAlからなり、しかも、このマト
リツクス中にSi粒子を球状、だ円状若しくはそれ
に近い形状に析出させ、かつ、Cu、Ni、Mnと
Alとの化合物を棒状若しくは繊維状に析出させ
て成るものである。 これらの構成による本発明軸受合金は極めて潤
滑性に優れ、かつ、100〜250℃の高温における機
械的性質が極めて良好であり、高負荷運転による
使用条件の苛酷化に十分に耐える軸受合金であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一つの実施例に係る軸受合金
の一部の拡大断面図、第2図はSi粒子を球状化し
潤滑性を高めた軸受の一部の拡大断面図、第3図
は第2図に示す軸受合金の潤滑機構の説明図、第
4図は本発明による軸受合金を比較材と対比した
温度〜引張強さの関係を示すグラフ、第5図は比
較材と対比した温度〜伸びの関係を示すグラフ、
第6図は比較材と対比した荷重〜摩擦係数の関係
を示すグラフ、第7図は比較材と対比した各供試
材の耐久時間を示すグラフ、第8図ならびに第9
図は従来例の軸受の一部の各拡大断面図、第10
図は第9図の軸受合金の一部の拡大断面図であ
る。 符号1……マトリツクス、2……Si粒子、3…
…Sn−Pb合金粒子、3a……Sn−Pb液相、4…
…繊維状金属間化合物、5……オーバーレイメツ
キ、6……軸受合金層、7……裏金。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 重量%で3〜35%Sn、0.1〜10%Pb、0.1〜6
    %Siならびに3%以下Srを含むと共に、Cu、Ni
    若しくはMnのうちの少なくとも1種若しくは2
    種以上を合計で0.1〜5%含有し、残余が実質的
    にAlからなつて、しかも、マトリツクス中に球
    状、だ円状若しくは少なくとも一部に丸味をおび
    た形状のSi析出物を析出する一方、Cu、Ni若し
    くはMnとAlとの金属間化合物で棒状若しくは繊
    維状の繊維状析出物を析出してなることを特徴と
    するAl−Sn系合金の軸受材料。
JP5303085A 1985-03-15 1985-03-15 Al―Sn系合金の軸受材料 Granted JPS61213336A (ja)

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