JPH0121819B2 - - Google Patents
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- JPH0121819B2 JPH0121819B2 JP7853785A JP7853785A JPH0121819B2 JP H0121819 B2 JPH0121819 B2 JP H0121819B2 JP 7853785 A JP7853785 A JP 7853785A JP 7853785 A JP7853785 A JP 7853785A JP H0121819 B2 JPH0121819 B2 JP H0121819B2
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Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
タール酸製品(フエノール、クレゾール、キシ
レノールなど)を製造する場合、回収タール酸か
ら不純物であるタール塩基類を除去する方法に関
するものである。 (従来の技術) タール酸中のタール塩基類を除去する従来の方
法は2つに大別することができる。その1つの方
法はタール酸のソーダ塩の段階で実施する方法で
あり、他の方法はソーダ塩を分解して得られたタ
ール酸の段階で実施する方法である。 前者の方法には、(1)タール酸のソーダ塩をター
ル塩基を含まない軟質炭化水素油で洗浄し、ター
ル塩基を抽出する方法、および(2)スチーム吹込み
によつてストリツピングする方法があるが、いず
れも良く知られている方法である。 後者の方法には、(3)硫酸で洗浄し、タール塩基
を抽出する方法、および(4)タール酸を蒸留すると
き第三物質を添加し、タール塩基を第三物質との
コンプレツクスとして蒸留残渣中に捕捉する方法
がある。硫酸洗浄法は良く知られている方法であ
るが、第三物質添加法には添加する第三物質とし
て(i)鉄、亜鉛、錫および銅の塩化物を添加する方
法(特公昭46―18024号)、および(ii)硫酸水素ナト
リウムを添加する方法(特開昭59―12987号)が
ある。 しかるに、コークス炉から発生するコールター
ル中からタール酸を回収する方法としては、一般
的にはコールタールを蒸留して得られる分留油の
うち、タール酸を多量に含む油を苛性ソーダ溶液
で洗浄してタール酸をソーダ塩として水相抽出
し、これを炭酸ガスおよび硫酸で分解して回収す
る。タール塩基類は上述する苛性ソーダ溶液によ
る抽出時に分留油より混入する。このために、得
られたタール酸は更に数回の精製蒸留を通じてフ
エノール、クレゾール、キシレノールなどを主成
分とする製品としている。これらの製品は合成樹
脂、可塑剤、医薬品などの原料として利用される
が、いずれもタール塩基類の含有を嫌うものであ
る。 上述するタール酸のソーダ塩の段階で除去する
方法の場合、(1)溶剤洗浄法では多量の精製抽出剤
を必要とすること、および(2)スチーム・ストリツ
ピング法では多量のスチームおよび熱を必要とす
ることからコスト高となる。 また、上述するタール酸の段階で除去する方法
の場合、(3)硫酸洗浄法では洗浄効率の低いわりに
はタール酸の損失が生ずること、および(4)第三物
質添加法では蒸留残渣を有効利用する場合に第三
物質自体が大きな不純物となることなどの多くの
問題がある。 また、タール塩基類の沸点範囲がタール酸の沸
点範囲と重なること、およびタール酸と共沸混合
物を形成することから精製蒸留操作でタール塩基
類を分離することは極めて困難である。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明は上述する問題点に着目し、コークス炉
から回収したタール酸に不純物として含まれてい
るタール塩基類を吸着剤処理により吸着除去する
ことを解決課題とし、上記タール塩基類を簡単
で、かつ効果的に吸着除去する方法を達成するこ
とを目的とする。 (問題点を解決するための手段) 本発明は前記目的を達成すべく幾多の研究の結
果、タール酸中に含まれているタール塩基類を除
去するのに、活性白土を吸着剤として用いること
により極めて簡単な吸着除去手段で、殆んど大部
分のタール塩基類を除去できる優れた方法を開発
し、本発明に到達した。 本発明者は、本発明を達成するのに当り、ター
ル塩基類の塩基性の性質に注目し、固体酸を有す
る吸着剤による吸着除去について探研した。一般
に、物質の吸着形式にはフアンデルワールス力
に起因する物理吸着と、化学結合力に起因する
化学吸着の二形式がある。種々の吸着剤を用いて
研究したところ、タール酸中のタール塩基の除去
に有効に作用する吸着形式が化学吸着であること
を見出し、固体酸を有する吸着剤の中から活性白
土が有効であることを確めた。 すなわち、本発明はタール酸中に含有するター
ル塩基類を除去する方法において、タール塩基類
を選択的に捕捉する吸着剤を用いることを特徴と
する。本発明において用いる吸着剤としては固体
酸を有する吸着剤、特に活性白土が好適である。 本発明において、タール酸中のタール塩基類の
吸着特性がどのようなものに起因するかを種々の
吸着剤について調べたところ、吸着剤の細孔径
が大きい程、吸着しやすくなるが、ある程度の大
きさまで大きくなると飽和すること、および同
一細孔径でも担体に塩基性の強い成分、例えば酸
化カルシウム、酸化マグネシウムなどを担持させ
ると吸着特性が好転することを確めた。このよう
な結果から、タール塩基類の吸着特性が物理吸着
よりは化学吸着の傾向を示していることを確め
た。その上で、固体酸を有する吸着剤、特に活性
白土が最適であることを確認した。 活性白土は、工業的には潤滑剤、油脂類および
種々の油の脱色精製剤として利用されており、シ
リカ・アルミナ系の醸性白土と呼ばれる粘土を鉱
酸、主として硫酸で酸処理して得られる天然質の
吸着剤である。 本発明の方法においてはコークス炉より回収し
たタール酸類を、必要吸着容量以上の活性白土と
接触し、常温以上の温度にてタール塩基類を吸着
処理することにより極めて簡単に脱塩基すること
ができる。 更に、本発明の方法は、他の脱塩基と独立に使
用することができるので、タール酸のソーダ塩の
段階において実施する脱塩基法で十分にタール塩
基を除去できない場合でも、本発明の方法によつ
て痕跡程度にまで脱塩基することができる。 また、本発明の方法は、独立使用のほかにター
ル酸の蒸留工程のいかなる段階においても用いる
ことができる。この場合、ある特定留分のみに脱
塩基の必要性がある場合には、その留分に対して
のみ本発明の方法を適用することにより他の脱塩
基工程の負担を軽減することができる。 以上のように、本発明の方法は単独に用いた場
合でも十分な効果を得ることができるけれども、
他の脱塩基法と併用しても望ましい効果を達成す
ることができる。 (発明の効果) 上述するように、本発明の方法はコークス炉よ
り回収したタール酸を吸着剤として活性白土を用
いて吸着処理することにより、殆んど大部分のタ
ール塩基類を極めて簡単で、かつ効果的に吸着除
去することができた。 (実施例) タール酸に含有するタール塩基類の吸着特性を
評価するために、吸着剤として本発明において用
いる活性白土のほかに、ゼオライト、モルデナイ
トおよび活性アルミナの3種の吸着剤を比較の目
的のために用いて測定した。本例で使用したター
ル酸はフエノール、クレゾールおよびキシレノー
ルの混合物であり、タール塩基類を155ppm(窒素
換算値)含有していた。 上記タール酸を上記各吸着剤と重量比で2:1
の割合に混し、室温で24時間放置した後、タール
酸中のタール塩基を測定した。この結果を第1表
に示す。この表から明らかなように活性白土はタ
ール酸のタール塩基をほぼ全量吸着し、除去され
ることがわかる。
レノールなど)を製造する場合、回収タール酸か
ら不純物であるタール塩基類を除去する方法に関
するものである。 (従来の技術) タール酸中のタール塩基類を除去する従来の方
法は2つに大別することができる。その1つの方
法はタール酸のソーダ塩の段階で実施する方法で
あり、他の方法はソーダ塩を分解して得られたタ
ール酸の段階で実施する方法である。 前者の方法には、(1)タール酸のソーダ塩をター
ル塩基を含まない軟質炭化水素油で洗浄し、ター
ル塩基を抽出する方法、および(2)スチーム吹込み
によつてストリツピングする方法があるが、いず
れも良く知られている方法である。 後者の方法には、(3)硫酸で洗浄し、タール塩基
を抽出する方法、および(4)タール酸を蒸留すると
き第三物質を添加し、タール塩基を第三物質との
コンプレツクスとして蒸留残渣中に捕捉する方法
がある。硫酸洗浄法は良く知られている方法であ
るが、第三物質添加法には添加する第三物質とし
て(i)鉄、亜鉛、錫および銅の塩化物を添加する方
法(特公昭46―18024号)、および(ii)硫酸水素ナト
リウムを添加する方法(特開昭59―12987号)が
ある。 しかるに、コークス炉から発生するコールター
ル中からタール酸を回収する方法としては、一般
的にはコールタールを蒸留して得られる分留油の
うち、タール酸を多量に含む油を苛性ソーダ溶液
で洗浄してタール酸をソーダ塩として水相抽出
し、これを炭酸ガスおよび硫酸で分解して回収す
る。タール塩基類は上述する苛性ソーダ溶液によ
る抽出時に分留油より混入する。このために、得
られたタール酸は更に数回の精製蒸留を通じてフ
エノール、クレゾール、キシレノールなどを主成
分とする製品としている。これらの製品は合成樹
脂、可塑剤、医薬品などの原料として利用される
が、いずれもタール塩基類の含有を嫌うものであ
る。 上述するタール酸のソーダ塩の段階で除去する
方法の場合、(1)溶剤洗浄法では多量の精製抽出剤
を必要とすること、および(2)スチーム・ストリツ
ピング法では多量のスチームおよび熱を必要とす
ることからコスト高となる。 また、上述するタール酸の段階で除去する方法
の場合、(3)硫酸洗浄法では洗浄効率の低いわりに
はタール酸の損失が生ずること、および(4)第三物
質添加法では蒸留残渣を有効利用する場合に第三
物質自体が大きな不純物となることなどの多くの
問題がある。 また、タール塩基類の沸点範囲がタール酸の沸
点範囲と重なること、およびタール酸と共沸混合
物を形成することから精製蒸留操作でタール塩基
類を分離することは極めて困難である。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明は上述する問題点に着目し、コークス炉
から回収したタール酸に不純物として含まれてい
るタール塩基類を吸着剤処理により吸着除去する
ことを解決課題とし、上記タール塩基類を簡単
で、かつ効果的に吸着除去する方法を達成するこ
とを目的とする。 (問題点を解決するための手段) 本発明は前記目的を達成すべく幾多の研究の結
果、タール酸中に含まれているタール塩基類を除
去するのに、活性白土を吸着剤として用いること
により極めて簡単な吸着除去手段で、殆んど大部
分のタール塩基類を除去できる優れた方法を開発
し、本発明に到達した。 本発明者は、本発明を達成するのに当り、ター
ル塩基類の塩基性の性質に注目し、固体酸を有す
る吸着剤による吸着除去について探研した。一般
に、物質の吸着形式にはフアンデルワールス力
に起因する物理吸着と、化学結合力に起因する
化学吸着の二形式がある。種々の吸着剤を用いて
研究したところ、タール酸中のタール塩基の除去
に有効に作用する吸着形式が化学吸着であること
を見出し、固体酸を有する吸着剤の中から活性白
土が有効であることを確めた。 すなわち、本発明はタール酸中に含有するター
ル塩基類を除去する方法において、タール塩基類
を選択的に捕捉する吸着剤を用いることを特徴と
する。本発明において用いる吸着剤としては固体
酸を有する吸着剤、特に活性白土が好適である。 本発明において、タール酸中のタール塩基類の
吸着特性がどのようなものに起因するかを種々の
吸着剤について調べたところ、吸着剤の細孔径
が大きい程、吸着しやすくなるが、ある程度の大
きさまで大きくなると飽和すること、および同
一細孔径でも担体に塩基性の強い成分、例えば酸
化カルシウム、酸化マグネシウムなどを担持させ
ると吸着特性が好転することを確めた。このよう
な結果から、タール塩基類の吸着特性が物理吸着
よりは化学吸着の傾向を示していることを確め
た。その上で、固体酸を有する吸着剤、特に活性
白土が最適であることを確認した。 活性白土は、工業的には潤滑剤、油脂類および
種々の油の脱色精製剤として利用されており、シ
リカ・アルミナ系の醸性白土と呼ばれる粘土を鉱
酸、主として硫酸で酸処理して得られる天然質の
吸着剤である。 本発明の方法においてはコークス炉より回収し
たタール酸類を、必要吸着容量以上の活性白土と
接触し、常温以上の温度にてタール塩基類を吸着
処理することにより極めて簡単に脱塩基すること
ができる。 更に、本発明の方法は、他の脱塩基と独立に使
用することができるので、タール酸のソーダ塩の
段階において実施する脱塩基法で十分にタール塩
基を除去できない場合でも、本発明の方法によつ
て痕跡程度にまで脱塩基することができる。 また、本発明の方法は、独立使用のほかにター
ル酸の蒸留工程のいかなる段階においても用いる
ことができる。この場合、ある特定留分のみに脱
塩基の必要性がある場合には、その留分に対して
のみ本発明の方法を適用することにより他の脱塩
基工程の負担を軽減することができる。 以上のように、本発明の方法は単独に用いた場
合でも十分な効果を得ることができるけれども、
他の脱塩基法と併用しても望ましい効果を達成す
ることができる。 (発明の効果) 上述するように、本発明の方法はコークス炉よ
り回収したタール酸を吸着剤として活性白土を用
いて吸着処理することにより、殆んど大部分のタ
ール塩基類を極めて簡単で、かつ効果的に吸着除
去することができた。 (実施例) タール酸に含有するタール塩基類の吸着特性を
評価するために、吸着剤として本発明において用
いる活性白土のほかに、ゼオライト、モルデナイ
トおよび活性アルミナの3種の吸着剤を比較の目
的のために用いて測定した。本例で使用したター
ル酸はフエノール、クレゾールおよびキシレノー
ルの混合物であり、タール塩基類を155ppm(窒素
換算値)含有していた。 上記タール酸を上記各吸着剤と重量比で2:1
の割合に混し、室温で24時間放置した後、タール
酸中のタール塩基を測定した。この結果を第1表
に示す。この表から明らかなように活性白土はタ
ール酸のタール塩基をほぼ全量吸着し、除去され
ることがわかる。
【表】
Claims (1)
- 1 コークス炉より回収したタール酸を吸着剤と
して活性白土を用いて、かかる回収タール酸中に
含有するタール塩基類を吸着除去することを特徴
とするタール酸からタール塩基類を除去する方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7853785A JPS61236739A (ja) | 1985-04-15 | 1985-04-15 | タ−ル酸からタ−ル塩基類を除去する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7853785A JPS61236739A (ja) | 1985-04-15 | 1985-04-15 | タ−ル酸からタ−ル塩基類を除去する方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61236739A JPS61236739A (ja) | 1986-10-22 |
JPH0121819B2 true JPH0121819B2 (ja) | 1989-04-24 |
Family
ID=13664658
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7853785A Granted JPS61236739A (ja) | 1985-04-15 | 1985-04-15 | タ−ル酸からタ−ル塩基類を除去する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61236739A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2569592B2 (ja) * | 1987-09-04 | 1997-01-08 | 日本鋼管株式会社 | タール酸の精製方法 |
-
1985
- 1985-04-15 JP JP7853785A patent/JPS61236739A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61236739A (ja) | 1986-10-22 |
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