JPH01217320A - 液晶セルの製造方法 - Google Patents

液晶セルの製造方法

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JPH01217320A
JPH01217320A JP4251788A JP4251788A JPH01217320A JP H01217320 A JPH01217320 A JP H01217320A JP 4251788 A JP4251788 A JP 4251788A JP 4251788 A JP4251788 A JP 4251788A JP H01217320 A JPH01217320 A JP H01217320A
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Katsuyuki Inoue
勝之 井上
Takaki Takato
孝毅 高頭
Masanori Sakamoto
正典 坂本
Kazuyuki Haruhara
一之 春原
Masataka Miyamura
雅隆 宮村
Masayoshi Okamoto
正義 岡本
Fumio Takeuchi
武内 文雄
Hisao Yamada
久雄 山田
Keiji Sakai
酒井 啓次
Tetsuo Aikawa
相川 哲男
Takao Kon
昆 隆夫
Yasuharu Tanaka
康晴 田中
Kazue Sekikawa
関川 一枝
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、液晶セル用シール剤及び液晶セルの製造方法
に関する。
(従来の技術) 一般に液晶セル(例えばカラー液晶セル)は、第1図に
示す構造になっている。即ち、図中の1は下部ガラス基
板である。この基板1の表面(内面)上には、薄膜トラ
ンジスタのゲート電極に接続された走査線及びドレイン
電極もしくはソース電極に接続された信号線2及びドレ
イン電極もしくはソース電極に接続された画素電極3が
形成されている。また、前記薄膜トランジスタ及び画素
電極3が形成された基板1の表面上には例1えばポリイ
ミド′からなる下部配向膜(図示せず)が被覆されてい
る。前記基板1には、上部ガラス基板4が所定の間隔を
あけて配置されている。この下部ガラス基板4の下面(
内面)には、ブラックマトリックス5で分離され、た複
数のカラーフィルタ6が設けられている。このカラーフ
ィルタ6を含む前記下部ガラス基板4の下面には、IT
O等からなる透明電極7が設けられ、かつ該透明電極7
上には例えばポリイミドからなる上部配向膜(図示せず
)が被覆されている。そして、前記各基板114の配向
膜間には枠状のシール部8が設けられ、かつこれら配向
膜及びシール部8で囲繞された空間内には液晶9が収容
されている。なお、前記下部ガラス基板1及び上部ガラ
ス基板4の上面には夫々偏向膜LOa 、 lObが設
けられている。
ところで、上述した液晶セルは次のような方法により製
造されている。まず、下部ガラス基板1の片面に薄膜ト
ランジスタ、画素電極3、走査線、信号線2を形成し、
その上にポリイミド膜を被覆し、ラビング処理して配向
膜を形成する。また、上部ガラス基板4の片面にブラッ
クマトリックス5で分離されたカラーフィルタ6を形成
した後、透明電極7を配置し、更にその上にポリイミド
膜を被覆し、ラビング処理して配向膜を形成する。
つづいて、前記上部ガラス基板4の配向膜上にシール剤
をスクリーン印刷等により枠状に印刷する。
なお、この枠状シール剤の一部には液晶を注入するため
の切欠部が形成されている。一方、下部ガラス基板1の
配向膜上に粒径が一定なアルミナ粉末やガラス繊維等の
スペーサを分散させる。次いで、前記ガラス基板1.4
をそれらの配向膜側に形成したシール剤及びスペーサが
当接するように貼り合わせ、更に加熱してシール剤を硬
化させることにより配向膜間にシール部8を形成する。
しかる後、シール部8の切欠部から配向膜及びシール部
8で囲繞された空間内に液晶9を注入し、シール部8の
切欠部を封口し4、更にガラス基板1.4の外側表面に
偏光板10a 、 lObを張付けて液晶セルを製造す
る。
上述した液晶セルの製造に際しシール工程で使用される
シール剤は、従来より種々の組成のものが知られている
が、次のような問題があった。即ち、シール時もしくは
液晶の注入時に配向膜上にシール剤に基づく汚染が発生
し、局部的な液晶の配向膜れを招く。シール剤中のイオ
ン性不純物の液晶内への混入によりしきい値電圧の増加
、リーク電流の増加を招く。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、上記従来の課題を解決するためになされたも
ので、シール部周辺の部材への汚染を防止した高信頼性
の液晶セル用シール剤、並びに高信頼性で高性能の液晶
セルを製造し得る方法を提供しようとするものである。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本願節1の発明は、エポキシ樹脂及びアミン系硬化剤を
主成分とする液晶セル用シール剤において、前記アミン
系硬化剤をそのアミノ基のモル数が前記エポキシ樹脂の
エポキシ基のモル数より大となるように配合したことを
特徴とする液晶セル用シール剤である。
上記エポキシ樹脂は、特に制限されないが、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂、ポリグリコール型エポキシ
樹脂、脂環式エポキシ樹脂を挙げることができ、これら
エポキシ樹脂は単独でも複数の組合わせで使用してもよ
い。特に好ましいエポキシ樹脂を具体的に例示すると、
シェル化学社製商品名のエピコー)H4、エピコート8
28、エピコート83B、エピコート1001、エピコ
ート1004、チバガイギー社製商品名のアラダイトG
Y252、アラダイトGY250、アラダイトGY26
0、アラダイトGY280、アラダイトG Y 807
1、アラダイトG Y 7071、ダウケミカルインタ
ーナショナル社製商品名のダウエボシキ樹脂337、ダ
ウエポシキ樹脂661、ダウエポシキ樹脂664、ダウ
エポシキ樹脂667等を挙げることかできる。これらは
、単独もしくは複数の組合わせで使用することができる
上記アミン系硬化剤は、特に制限されないが、芳香族ア
ミンか好ましい。かかる芳香族アミンを具体的に例示す
ると、メタフェニレンジアミン、4.4−メチレンジア
ニリン、ジアミノジフェニルスルフホン、メタキシレン
ジアミン、パラキシレンジアミン、イミダゾール、ベン
ジルジメチルアミン、)・リジメチルアミノメチルフェ
ノール、ジメチルアミノメチルフェノール等を挙げるこ
とができる。これらは、単独もしくは複数の組合わせて
使用することができる。
上記アミン系硬化剤をそのアミノ基のモル数が前記エポ
キシ樹脂のエポキシ基のモル数より大、つまりエポキシ
基に対するアミノ基のモル数の比(アミノ基/エポキシ
基)が1を越えるように配合した理由は、該(アミノ基
/エポキシ基)を1以下にするとシール剤を用いて液晶
セルを作製した場合、シール剤に基づく配向膜の汚染発
生を効果的に抑制できなくなるからである。アミン系硬
化剤の配合に際してのより好ましい(アミノ基/エポキ
シ基)は1.2〜1.8の範囲である。この場合、(ア
ミノ基/エポキシ基)が1.8を越えると、シール部の
耐湿性が劣化する恐れがある。
本願第1の発明に係わる液晶セル用シール剤は、前記成
分以外に必要に応じて粒径の揃った粉末シリカ、ガラス
繊維などのフィラー、増粘剤、力・ツブリング剤等の添
加物を配合することができる。
これらの添加物は、エポキシ樹脂100重量部に対し、
50重量部以下、好ましくは30重量部以下配合するこ
とが望ましい。
次に、本願第1の発明に係わる液晶セル用シール剤によ
る液晶セルの製造方法を説明する。
まず、配向処理が施された配向膜を有する基板上に本願
第1の発明に係わるシール剤をスクリーン印刷等の方法
により枠状に印刷する。この枠状シール剤の一部には、
液晶を注入するための切欠部が形成されている。つづい
て、同様に配向処理が施された配向膜を有する他方の基
板を前記基板にそれらの配向膜が対向するように貼り合
わせる。
なお、この貼り合わに先立ってシール剤が印刷されてい
ない他方の基板の配向膜上に粒径が一定なアルミナ粉末
、ガラス繊維、ミクロバール等のスペーサを分散させて
もよい。ひきつづき、加圧下で100〜200℃、好ま
しくは150〜180℃で30分間から2時間加熱処理
して配向膜間にシール部を形成する。この時、加熱温度
が100℃未満もしくは加熱時間が30分間未満の場合
では硬化が不十分となり、シール部の機械的特性が低下
する恐れがある。一方、加熱温度が180℃を越えると
シール部が熱劣化する恐れがある。次いで、シール部の
切欠部から配向膜及びシール部で囲繞された空間内に液
晶を注入し、シール部の切欠部を封口し、更に基板の外
側表面に偏光板を張付けて液晶セルを製造する。ここに
用いる液晶としては、例えばビフェニル型液晶、シップ
型液晶、エステル型液晶、シクロへキサ型液晶、アゾキ
シ型液晶などのネマチック型液晶を挙げることができる
。これらの液晶は、単独或いは2種以上の組合わせて使
用してもよい。
= 9− 本願第2の発明は、主剤と、異なる加熱条件で前記主剤
を硬化させる第1、第2の硬化剤とを主成分とすること
を特徴とする液晶セル用シール剤である。
上記主剤としては、例えばゴム系樹脂、アクリル系樹脂
、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ウレタ
ン系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂、塩化
ビニル系樹脂等を挙げることができるが、接着性、機械
的強度の観点からエポキシ系樹脂により主剤を形成する
ことが望ましい。かかるエポキシ系樹脂は、特に制限さ
れないが、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂、フェノールノボラック型エポキン樹脂、ポリ
グリコール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂を挙げ
ることができ、これらエポキシ樹脂は単独でも複数の組
合わせて使用してもよい。特に好ましいエポキシ樹脂を
具体的に例示すると、シェル化学社製商品名のエピコー
ト834、エピコー1−828、エピコー1−836、
エピコート1001、エピコー1−1004、チバガイ
ギー社製商品名のアラダイトGY252、アラダイトG
Y250、アラダイトGY280、アラダイトGY28
0、アラダイトG Y [71、アラダイトGY707
1、ダウケミカルインターナショナル社製商品名のダウ
エポシキ樹脂337、ダウエポシキ樹脂661、ダウエ
ポシキ樹脂664°、ダウエポシキ樹脂667等を挙げ
ることができる。これらは、単独もしくは複数の組合わ
せで使用することができる。
上記第1の硬化剤は、25℃から80℃未満の温度で前
記主剤を硬化させ始めるものが望ましい。この硬化剤は
、液体又は粉末の状態で使用される。
かかる第1の硬化剤としては、例えばメタフェニレンジ
アミン、4,4−メチレンジアニリン、ジアミノジフェ
ニルスルフホン、メタキシレンジアミン、バラキシレン
ジアミン、イミダゾール、ベンジルジメチルアミン、ト
リジメチルアミノメチルフェノール、ジメチルアミノメ
チルフェノール等を挙げることができる。これらは、単
独もしくは複数の組合わせで使用することができる。
上記第2の硬化剤は、80〜180℃の温度範囲で前記
主剤を硬化させ始めるものが望ましい。かかる第2の硬
化剤としては、例えばジシアンジアミド、2,6−キジ
レニルービゲラニドなどのシアンジアミド誘導体、BF
3 ・モノエチルアミンコンプレックス、BF3 ・ト
リエチルアミンコンプレックス、BF3・ピペリジンコ
ンプレックス、BF3 ・アニリンコンプレックス、B
F3 ・p−トルイジンコンプレックス、BF3・N−
メチルアニリンコンプレックス、BF3 ・N−エチル
アニリンコンプレックス、BF3 ・2,4−ジメチル
アニリンコンプレックス、BF3 ・ベンジルアミンコ
ンプレックス、BF3 ・N、N−ジメチルアニリンコ
ンプレックス、BF3 ・トリエタノールアミンコンプ
レックスなどのBF3コンプレックス;アジピン酸ジヒ
ドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒ
ドラジドなどのジヒドラジド類;テトラメチルグアニジ
ン、ブチリルグアニジン、ペンチルグアニジン、ヘキシ
ルグアニジンなどのグアニジン類;無水フタル酸、無水
マレイン酸、無水ドデシルコハク酸、無水へキサヒドロ
フタル酸、無水メチルナジック酸、無水ピロメ゛リット
酸、無水クロレンディック酸などの酸無水物;1,6−
ヘキジルジカルボン酸、1.7−へブチルジカルボン酸
、1.8−オクチルジカルボン酸、1,9−ノニルジカ
ルボン酸、1.10−デシルジカルボン酸、1.12−
ドデシルジカルボン酸、1.14−テトラデシルジカル
ボン酸などの直鎖二基基カルボン酸等を挙げることがで
きる。また、第2の硬化剤としては前記第1の硬化剤で
使用した芳香族アミンをゼラチン、セルロース系高分子
もしくは電界高分子からなるマイクロカプセル内に封入
したものも同様に使用できる。
上記第1の硬化剤の配合割合は、主剤100重量部に対
して0.1〜40重量部、第2の硬化剤の配合割合は主
剤100重量部に対して0.1〜40重量部とすること
が望ましい。この理由は、これら硬化剤の配合量を0,
1重量部未満にすると硬化が充分に進行せす、かといっ
てそれらの配合量が40重量部を越えると耐湿性が低下
する恐れがあるからである。
本願第2の発明に係わる液晶セル用シール剤は、前記成
分以外に必要に応じて粒径の揃った粉末シリカ、ガラス
繊維などのフィラー、増粘剤、カップリング剤等の添加
物を配合することができる。
これらの添加物は、主剤100重量部に対し、50重量
部以下、好ましくは30重量部以下配合することが望ま
しい。′      □ 更に、本願第3の発明は二枚の基板及びこれら基板間に
設けら□れたシール部によって囲繞された空間内に液晶
を充填した構造の液晶セルの製造において、   □ 主剤及び異なる加熱条件で該主剤を硬化させる第1、第
2の硬化剤を主成分とするシール剤を前記二枚の基板間
に配する工程と、 前記第1の硬化剤により前記二枚の基板間に配されたシ
ール剤を硬化せしめる工程と、前記第2の硬化剤により
前記部分硬化がなされたシール剤を完全に硬化せしめて
前記二枚の基板間に所定厚さのシール部を形成する工程
と、前記二枚の基板及びこれら基板間に設けられたシー
ル部によって囲繞された空間内に液晶を注入した後、封
止する工程と、 を具備したことを特徴とする液晶セルの製造方法である
上記主剤、第1の硬化剤及び第2の硬化剤は、夫々本願
節2の発明で説明したものが使用される。
次に、本願節3の発明である液晶セルの製造方法を詳細
に説明する。
まず、第1の硬化剤(25°Cから80°C未満の温度
で前記主剤を硬化させ始める硬化剤)を除く他のシール
剤成分、つまり主剤及び第2の硬化剤(80〜180°
Cの温度範囲で前記主剤を硬化させ始める硬化剤)、更
に必要に応じてフィラー、増粘剤、カップリング剤及び
溶剤を添加して混練ロールなとにより充分に混合分散す
る。つづいて、前記シール素材に第1の硬化剤を所定量
添加、好ましくは使用直前に添加し、スパチュラ等で充
分に混合、溶解してシール剤を調製する。こうして調製
されたシール剤は、室温で徐々に硬化する。但し、かか
るシール剤の室温での硬化時間(使用可能時間)は、成
分の種類及び組成比率により異なるか、6〜36時間と
広い時間幅での硬化時間の調節が可能であるため、印刷
機や液晶セルの組立て装置に合せてその使用可能時間を
決定すればよい。
次いで、配向処理が施された配向膜を有する基板上に前
記シール剤をスクリーン印刷等の方法により枠状に印刷
する。この枠状シール剤の一部には、液晶を注入するた
めの切欠部が形成されている。つづいて、同様に配向処
理か施された配向膜を有する他方の基板を前記基板にそ
れらの配向膜か対向するように貼り合わせる。なお、こ
の貼り合わに先立ってシール剤が印刷されていない他方
の基板の配向膜上に粒径が一定なアルミナ粉末、ガラス
繊維、ミクロパール等のスペーサを分散させてもよい。
ひきつづき、前記基板を加圧した状態にて電気炉等に設
置し、室温又は室温より高く80°C未満の温度まで昇
温しで30〜60分間加熱する。
この時、シール剤はその中に添加された低温硬化作用を
有する第1の硬化剤により主剤か僅かに硬化される。つ
まり、加熱によるシール剤の粘度低下を生じる前に部分
的な硬化反応が進行して溶融流れ、配向膜」二への滲み
出しか防止される。更に、加圧を続行しながら前記電気
炉内の温度を80〜200°C1好ましくは150〜1
80°Cまて昇温し、3[)分間から2時間加熱処理し
てシール剤中の高温硬化作用を有する第2の硬化剤によ
り主剤を充分に硬化させ、配向膜間にシール部を形成す
る。この時、加熱温度か80°C未満もしくは加熱時間
が30分間未満の場合では第2の硬化剤の硬化が不十分
となり、シール部の機械的特性が低下する恐れがある。
一方、加熱温度が180℃を越えるとシール部か熱劣化
する恐れがある。しかる後、シール部の切欠部から配向
膜及びシール部て囲繞された空間内に液晶を注入し、シ
ール部の切欠部を封口し、更に基板の外側表面に偏光板
を張付けて液晶セルを製造する。ここに用いる液晶とし
ては、前述したものと同様なネマチック型液晶を挙げる
ことができる。
= 17 − (作用) 本願節1の発明の液晶セル用シール剤は、アミン系硬化
剤をそのアミノ基のモル数かエポキシ樹脂のエポキシ基
のモル数より大、つまりエポキシ基に対するアミノ基の
モル数の比(アミン基/エポキシ基)が1を越えるよう
に配合した組成であるため、該シール剤を配向膜を有す
る基板間に介在させ、加熱硬化させることによって機械
的強度、耐湿性及び耐熱性に優れ、配向膜への汚染発生
を効果的に抑制し得るシール部を形成できる。
本願節2の発明の液晶セル用シール剤は、主剤と、異な
る加熱条件で前記主剤を硬化させる第1、第2の硬化剤
とを主成分とするため、該シール剤を配向膜を有する基
板間に介在させ、加圧しながら低温加熱することによっ
て、低温硬化作用を有する第1の硬化剤により主剤を僅
かに硬化し、加熱によるシール剤の粘度低下を生じる前
に部分的な硬化反応が進行して溶融流れ、配向膜上への
滲み出しを防止できる。つづいて、加圧を続行しながら
高温加熱を施すによって高温硬化作用を有す−18= る第2の硬化剤により主剤を充分に硬化させる。
こうした第1、第2の硬化剤による主剤の二段硬化反応
により主剤中の未硬化物の残留を防止でき、かつ加熱に
よるシール剤(シール部)の厚さ変動を抑制できる。従
って、シール剤のセル内への滲み出しを抑制でき、かつ
シール剤中の成分が液晶に溶出するのを抑制でき、更に
設計通りのセルギャップを得ることが可能で機械的強度
、耐湿製に優れたシール部を形成できる。
本願第3の発明によれば、主剤と、異なる加熱条件で前
記主剤を硬化させる第1、第2の硬化剤とを主成分とす
るシール剤を用いることによって、基板上の配向膜の配
向乱れ、シール剤中のイオン性不純物の液晶内への混入
を解消し、かっ配向膜間のシール効果の高いシール部を
形成でき、ひいてはしきい値電圧の増加、リーク電流の
増加のない高信頼性で高性能の液晶セルを高歩留りで製
造できる。
(発明の実施例) 以下、本発明の実施例を前述した第1図を参照して詳細
に説明する。
実施例1〜16 まず、−辺が50mmの下部ガラス基板1の片面に薄膜
トランジスタ、画素電極3、走査線、信号線2を形成し
、その上にポリイミド溶液(東し社製商品名; 810
 )を−辺が49mmの正方形となるようにスクリーン
印刷し、150℃で1時間加熱乾燥した後、ポリイミド
膜表面をラビング処理して配向膜を形成した。また、−
辺が50aの上部ガラス基板4の片面にブラックマトリ
ックス5で分離されたカラーフィルタ6を形成し、IT
Oからなる透明電極7を被覆し、更にその上にポリイミ
ド溶液(東し社製商品名−81O)を−辺が49mmの
正方形となるようにスクリーン印刷し、150℃で1時
間加熱乾燥した後、ポリイミド膜表面をラビング処理し
て配向膜を形成した。
次いで、前記上部ガラス基板4の配向膜上に下記第1表
に示す組成の16種のシール剤を夫々コーナ部に液晶注
入口となる幅5 mmの穴が開孔された一辺が48mm
、幅1.5mmの正方形の枠状にスクリーン印刷した後
、90℃、80分間の加熱、乾燥した。
一方、下部ガラス基板lの配向膜上に直径7aのガラス
繊維(スペーサ)を分散させた。
次いで、前記ガラス基板1.4をそれらの配向膜側に形
成した枠状シール剤及びスペーサが当接するように貼り
合わせた後、通常の液晶セル用封” 着治具を用いてガ
ラス基板1.4間に20に9/cdの圧力を加えながら
150℃、1時間の加熱を行なって枠状シー′ル剤を硬
化させることにより配向膜間にシール部8を形成した。
つづいて、ネマチック型の液晶9をシール部8の穴から
配向膜及びシール部8で囲繞された空間内に注入し、シ
ール部8の穴をUV硬化型接着剤で封口し、更にガラス
基板1.4の外側表面に偏向板10a 、1(lbを張
付けて16種のカラー液晶セルを製造した(第1図図示
)。
しかして、本実施例1〜16のカラー液晶セルについて
温度100℃の環境下で100時間放置し、放置後のリ
ーク電流の増加、しきい値電圧(v th)の増加及び
配向乱れの有無を測定した。また、各゛−21一 液晶セルについて温度80℃、湿度95%の環境下で1
00時間放置し、放置後のリーク電流の増加、しきい値
電圧(V th)の増加及び配向乱れの有無を測定した
。これらの結果を下記第2表に示した。
上記第2表から明らかなように芳香族アミンをそのアミ
ノ基のモル数がエポキシ樹脂のエポキシ基のモル数より
大、つまりエポキシ基に対するアミノ基のモル数の比(
アミノ基/エポキシ基)が1を越えるように配合した液
晶セル用シール剤を用いて製造された液晶セル(実施例
1〜16)は耐熱環境下及び耐湿環境下においても優れ
た特性を有することかわかる。
これに対し、エポキシ基に対するアミノ基のモル数の比
(アミノ基/エポキシ基)Vih)を1以下とした組成
のシール剤を用いた以外、実施例1と同様な方法で製造
した液晶セル(比較例1)について、同様な耐熱テスト
、耐湿テストを行なった。その結果、耐湿テストではリ
ーク電流、しきい値電圧(Vth)かいずれも増加し、
多数の配向膜れが確認された。
また、硬化剤として芳香族アミンに代えて酸無水物であ
る無水フタール酸、無水へキサヒドロフタール酸、無水
ピロメリット酸を使用した以外、実施例1と同様な組成
のシール剤を用い、同様な方法で製造した液晶セル(比
較例2〜4)について、同様な耐熱テスト、耐湿テスト
を行なった。
その結果、耐熱テス)・では配向膜れが生じ、かつ耐湿
テストではリーク電流、しきい値電圧(V th)がい
ずれも増加し、多数の配向膜れが確認された。
実施例17〜32 まず、主剤、第2の硬化剤及び添加剤を下記第3表に示
す割合で混合し、混練ロールにより充分に混合分散させ
た。つづいて、この混合物に液状の第1の硬化剤を同第
3表に示す割合で添加し、スパラチュラで混合、溶解し
て16種の液晶セル用シール剤を調製した。こうして調
製された各シール剤は、室温での硬化時間が6〜36時
間であった。
次いて、−辺が50mmの下部ガラス基板1の片面に薄
膜トランジスタ、画素電極3、走査線、信号線2を形成
し、その上にポリイミド溶液(東し社製商品名; 81
0 )を−辺が49mmの正方形となるようにスクリー
ン印刷し、150℃で1時間加熱乾燥した後、ポリイミ
ド膜表面をラビング処理して配向膜を形成した。また、
−辺が50mmの上部ガラス 26 一 基板4の片面にブラックマトリックス5で分離されたカ
ラーフィルタ6を形成し、ITOからなる透明電極7を
被覆し、更にその上にポリイミド溶液(東し社製商品名
、 810 )を−辺が49Mの正方形となるようにス
クリーン印刷し、150°Cで1時間加熱乾燥した後、
ポリイミド膜表面をラビング処理して配向膜を形成した
次いで、前記上部ガラス基板4の配向膜上に予め調製し
た下記第3表に示す組成の16種のシール剤を夫々コー
ナ部に液晶注入口となる幅5 mmの穴が開孔された一
辺が48mmz幅1.5aの正方形の枠状にスクリーン
印刷した後、90℃、80分間の加熱、乾燥した。一方
、下部ガラス基板1の配向膜上に直径7 mmのガラス
繊維(スペーサ)を分散させた。
次いで、前記ガラス基板1.4をそれらの配向膜側に形
成した枠状シール剤及びスペーサが当接するように貼り
合わせた後、通常の液晶セル用封着治具を用いてガラス
板1.4間に20に9/aAの圧力を加えながら下記第
3表に示す条件で第1段熱処理を行なって枠状シール剤
中の主剤を僅かに硬化させ、更に同第3表に示す条件で
第2段熱処理を行なうことにより配向膜間にシール部8
を形成した。つづいて、ネマチック型の液晶9をシール
部8の穴から配向膜及びシール部8て囲繞された空間内
に注入し、シール部8の穴をUV硬化型接着剤で封口し
、更にガラス基板1.4の外側表面に偏向板10a 、
 lobを張付けて16種のカラー液晶セルを製造した
(第1図図示)。
比較例5〜20 主剤、第1硬化剤及び添加剤を下記第5表に示す割合で
配合、混合した16種の液晶セル用シール剤を用いた以
外、実施例17と同様な方法によりカラー液晶セルを製
造した。但し、ガラス板間の枠状シール剤は140℃、
1時間の条件にて1回の熱処理で硬化させた。
比較例21〜26 主剤、第2硬化剤及び添加剤を下記第7表に示す割合で
配合、混合した6種の液晶セル用シール剤を用いた以外
、実施例]7と同様な方法によりカラー液晶セルを製造
した。但し、シール剤は180℃、1時間の条件にて1
回の熱処理で硬化させた。
しかして、本実施例17〜32、比較例5〜26のカラ
ー液晶セルについて温度100℃の環境下で100時間
放置し、放置後のリーク電流の増加、しきい値電圧(V
 th)の増加及び配向乱れの増加を測定した。また、
各液晶セルについて温度80℃、湿度95%の環境下で
100時間放置し、放置後のリーク電流の増加、しきい
値電圧(V th)の増加及び配向乱れの増加を測定し
た。更に、各液晶セルにおけるセルギャップ及びシール
部からのシール剤の滲み出し長さをシール部に沿って見
られる配向乱れ領域のシール量線からの幅として測定し
た。
これら実施例17〜32の結果を下記第4表、比較例5
〜20の結果を下記第6表に、比較例21〜26の結果
を下記第8表に夫々に示した。
上記第4表、第6表及び第8表から明らかな如く主剤に
第1、第2の硬化剤を配合した液晶セル用シール剤を用
いて製造された液晶セル(実施例17〜32)は耐熱環
境下及び耐湿環境下においても優れた特性を有すること
がわかる。しかも、セルギャップも狙値、である6、5
μm±0.5μmの範囲にあり、かつシール剤の滲み出
し長さも100μmと液晶への悪影響のない範囲内に止
どめることができることがわかる。これに対し、主剤に
第1の硬化剤のみを配合(添加剤は同様に配合)した液
晶セル用シール剤を用いて製造された液晶セル(実施例
5〜20)は耐熱環境下及び耐湿環境下においても優れ
た特性を有し、かつシール剤の滲み込み長さも液晶への
悪影響のない範囲内に止どめることができるものの、セ
ルギャップが狙値である6、5μm±0.5μmより著
しく厚くなることがわかる。また、主剤に第2の硬化剤
のみを配合(添加剤は同様に配合)した液晶セル用シー
ル剤を用いて製造された液晶セル(実施例21〜26)
はセルギャップが狙値である一’36 − 6.5μm±0.5μmの範囲内になるものの、耐熱テ
スト及び耐湿テストでリーク電流、しきい値電圧が増加
し、かつシール剤の滲み込み長さが長くなって多数の配
向乱れが生じることがわがる。
一方、主剤に第2の硬化剤のみを配合(添加剤は同様に
配合)した液晶セル用シール剤を用いて製造された比較
例21の液晶セル及び主剤に第1、第2の硬化剤を配合
した液晶セル用シール剤を用いて製造された実施例17
の液晶セルについて、シール部の一部を顕微鏡写真によ
り撮影した。その結果、写真を模式的に示した第2図、
第3図の模式図を得た。この第2図から明らかなように
、比較例21の液晶セルでは熱処理により正常に硬化さ
れたシール部11の内部側に未硬化シール剤の滲み出し
部分12が存在することが観察された。これに対し、実
施例17の液晶セルでは第3図に示すように第1段、第
2段の熱処理加熱により正常に硬化されたシール部11
のみしか観察されず、内部側への未硬化シール剤の滲み
出しは皆無であった。なお、第2図に対応する顕微鏡写
真(写真1)及び第3図に対応する顕微鏡写真(写真2
)を夫々参考資料として提出します。
[発明の効果] 以上詳述した如く、本発明によればシール部周辺の部材
介の汚染を防止し得る高信頼性の液晶セル用シール剤、
並びに耐熱環境下及び耐湿環境下でのリーク電流、しき
い値電圧の増加がなく、かつ配向乱れがなく、更に所定
のセルギャップを有する高信頼性、高性能の液晶セルを
製造し得る方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は一般的のカラー液晶セルを示す断面図、第2図
は比較例21の液晶セルにおけるシール部の一部を撮影
した顕微鏡写真の模式図、第3図は実施例17の液晶セ
ルにおけるシール部の一部を撮影した顕微鏡写真の模式
図である。 ■・・・下部ガラス基板、3・・・画素電極、4・・・
上部ガラス基板、6・・・カラーフィルタ、7・・・透
明電極、8・・・シール部、9・・・液晶、11・・・
硬化したシール部、12・・・未硬化シール剤の滲み出
し部分。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)、エポキシ樹脂及びアミン系硬化剤を主成分とす
    る液晶セル用シール剤において、前記アミン系硬化剤を
    そのアミノ基のモル数が前記エポキシ樹脂のエポキシ基
    のモル数より大となるように配合したことを特徴とする
    液晶セル用シール剤。
  2. (2)、主剤と、異なる加熱条件で前記主剤を硬化させ
    る第1、第2の硬化剤とを主成分とすることを特徴とす
    る液晶セル用シール剤。
  3. (3)、二枚の基板及びこれら基板間に設けられたシー
    ル部によって囲繞された空間内に液晶を充填した構造の
    液晶セルの製造において、 主剤及び異なる加熱条件で該主剤を硬化させる第1、第
    2の硬化剤を主成分とするシール剤を前記二枚の基板間
    に配する工程と、 前記第1の硬化剤により前記二枚の基板間に配されたシ
    ール剤を硬化せしめる工程と、 前記第2の硬化剤により前記部分硬化がなされたシール
    剤を完全に硬化せしめて前記二枚の基板間に所定厚さの
    シール部を形成する工程と、前記二枚の基板及びこれら
    基板間に設けられたシール部によって囲繞された空間内
    に液晶を注入した後、封止する工程と、 を具備したことを特徴とする液晶セルの製造方法。
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