JPH0121171B2 - - Google Patents
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- JPH0121171B2 JPH0121171B2 JP57067472A JP6747282A JPH0121171B2 JP H0121171 B2 JPH0121171 B2 JP H0121171B2 JP 57067472 A JP57067472 A JP 57067472A JP 6747282 A JP6747282 A JP 6747282A JP H0121171 B2 JPH0121171 B2 JP H0121171B2
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Landscapes
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Moulding By Coating Moulds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、ポリアミドイミド樹脂(以下PAIと
いう)薄板の成形方法に関するものである。
いう)薄板の成形方法に関するものである。
PAIは、耐熱性、耐薬品性、高温時における機
械的性質、電気的性質にすぐれ、含窒素高極性型
合成樹脂としてポリイミド樹脂とともに近年とく
に注目されている。PAIはまた、ポリイミド樹脂
と異なつて可撓性にすぐれているのでコールドパ
ンチング性がよく、熱、電気の絶縁材料、プリン
ト基盤あるいは摺動材料としてもきわめて有望で
ある。
械的性質、電気的性質にすぐれ、含窒素高極性型
合成樹脂としてポリイミド樹脂とともに近年とく
に注目されている。PAIはまた、ポリイミド樹脂
と異なつて可撓性にすぐれているのでコールドパ
ンチング性がよく、熱、電気の絶縁材料、プリン
ト基盤あるいは摺動材料としてもきわめて有望で
ある。
しかし、PAIはこのようにすぐれた特性を有し
ている反面、そのワニスを出発材料として用いる
場合、 (イ) 高沸点極性溶剤(N−メチル−2−ピロリド
ン、沸点204℃)を使用しているので、溶剤除
去の困難さがあり、また溶剤残留量が成形性を
大きく左右して成形条件の設定をいちじるしく
困難なものとしていること、 (ロ) 金型への固着があり、離型が困難であるこ
と、 (ハ) 成形物が薄板の場合には、反りや歪みを生じ
やすいこと、 など、きわめて成形性に問題があり、満足のゆく
成形物が得がたいというのが実情である。
ている反面、そのワニスを出発材料として用いる
場合、 (イ) 高沸点極性溶剤(N−メチル−2−ピロリド
ン、沸点204℃)を使用しているので、溶剤除
去の困難さがあり、また溶剤残留量が成形性を
大きく左右して成形条件の設定をいちじるしく
困難なものとしていること、 (ロ) 金型への固着があり、離型が困難であるこ
と、 (ハ) 成形物が薄板の場合には、反りや歪みを生じ
やすいこと、 など、きわめて成形性に問題があり、満足のゆく
成形物が得がたいというのが実情である。
本発明者らは、上記(イ)(ロ)項の問題について解決
をはかると同時に、とくに上記(ハ)項の反りや歪み
を防止する手段について鋭意研究し本発明をなす
に至つたものである。
をはかると同時に、とくに上記(ハ)項の反りや歪み
を防止する手段について鋭意研究し本発明をなす
に至つたものである。
すなわち、無機質繊維の織布、不織布からなる
耐熱基材に、PAIワニスを含浸塗布し、これを溶
剤の沸点以下の温度に加温して溶剤の大部分を除
去し、指触乾燥状態の樹脂加工基材を得た。つい
で該樹脂加工基材の1枚を用いるかまたは2枚以
上を重ね合わせて溶剤の沸点以下の温度に加熱加
圧して一次成形物得、該一次成形物を耐熱多孔質
シートを介して押圧板間に挾持し、全体を溶剤の
沸点以上の温度にまで徐々に昇温させて溶剤を除
去せしめるとともに樹脂の硬化を進めることを特
徴とした反り歪みのないPAI薄板の成形方法を提
供するものである。
耐熱基材に、PAIワニスを含浸塗布し、これを溶
剤の沸点以下の温度に加温して溶剤の大部分を除
去し、指触乾燥状態の樹脂加工基材を得た。つい
で該樹脂加工基材の1枚を用いるかまたは2枚以
上を重ね合わせて溶剤の沸点以下の温度に加熱加
圧して一次成形物得、該一次成形物を耐熱多孔質
シートを介して押圧板間に挾持し、全体を溶剤の
沸点以上の温度にまで徐々に昇温させて溶剤を除
去せしめるとともに樹脂の硬化を進めることを特
徴とした反り歪みのないPAI薄板の成形方法を提
供するものである。
本発明において、PAI薄板とは、基材入りPAI
シートまたはPAI積層板を含めてこのように呼ぶ
ものである。
シートまたはPAI積層板を含めてこのように呼ぶ
ものである。
本発明に使用されるPAIは、たとえば日本ロー
デイア社の「ローデフタール」、米国アモコ社の
「AIシリーズPAI」、大日精化社の「AI630、
AI602」、日立化成社の「HI400、HI404」など、
おおむねPAI固形分が30〜40重量%(以下いずれ
も重量%)のN−メチル−2−ピロリドン(沸点
204℃)を溶剤としてワニスを好適なものとして
例示することができる。
デイア社の「ローデフタール」、米国アモコ社の
「AIシリーズPAI」、大日精化社の「AI630、
AI602」、日立化成社の「HI400、HI404」など、
おおむねPAI固形分が30〜40重量%(以下いずれ
も重量%)のN−メチル−2−ピロリドン(沸点
204℃)を溶剤としてワニスを好適なものとして
例示することができる。
耐熱基材は、ガラス繊維、アスベスト繊維、炭
素繊維、チタン酸カリ繊維からなる織布または不
織布などで、おおむね10〜102ミクロンオーダー
のものが用いられる。
素繊維、チタン酸カリ繊維からなる織布または不
織布などで、おおむね10〜102ミクロンオーダー
のものが用いられる。
本発明に使用される押圧板は、通常、金属板が
用いられるが、一次成形物を十分に覆うことので
きる大きさで、かつ一次成形物の硬化進行にとも
なつて生ずる変形を押える重さがあればよい。
用いられるが、一次成形物を十分に覆うことので
きる大きさで、かつ一次成形物の硬化進行にとも
なつて生ずる変形を押える重さがあればよい。
耐熱多孔質シート、PAIの成形温度(最高300
℃)で変質したり、いちじるしい熱収縮や熱膨張
をすることのない材料であればよい。本発明者ら
は、アスベストペーパー、ガラスペーパーなどを
用いて良好な結果を得ているが、このほか、これ
らの織布または炭素繊維、チタン酸カリ繊維から
なる織布、不織布なども有効に使用することがで
きる。
℃)で変質したり、いちじるしい熱収縮や熱膨張
をすることのない材料であればよい。本発明者ら
は、アスベストペーパー、ガラスペーパーなどを
用いて良好な結果を得ているが、このほか、これ
らの織布または炭素繊維、チタン酸カリ繊維から
なる織布、不織布なども有効に使用することがで
きる。
樹脂加工基材を得るには、つぎのようにする。
すなわち、上述した耐熱基材にロールコーター
を用いてPAIワニスを含浸塗布せしめ、ついでこ
れを溶剤の沸点以下の温度で加温乾燥して、指触
乾燥状態の樹脂加工基材を得る。この状態におい
て樹脂と溶剤の合量が樹脂加工基材中に占める割
合は少くとも50%以上とする。またこの状態にお
けるPAI固形分と溶剤の割合は、前者が60〜80%
であり後者が20〜40%である。
を用いてPAIワニスを含浸塗布せしめ、ついでこ
れを溶剤の沸点以下の温度で加温乾燥して、指触
乾燥状態の樹脂加工基材を得る。この状態におい
て樹脂と溶剤の合量が樹脂加工基材中に占める割
合は少くとも50%以上とする。またこの状態にお
けるPAI固形分と溶剤の割合は、前者が60〜80%
であり後者が20〜40%である。
ついで、この樹脂加工基材を用いて一次成形物
を得るには、つぎのようにする。
を得るには、つぎのようにする。
すなわち、樹脂加工基材を1枚用いるかあるい
は2枚以上を重ね合わせてプレスの熱板間に挾
み、10〜40Kg/cm2の加圧下で175〜195℃の温度に
数分間保持せしめる。
は2枚以上を重ね合わせてプレスの熱板間に挾
み、10〜40Kg/cm2の加圧下で175〜195℃の温度に
数分間保持せしめる。
この工程において溶剤はさらに除去され、PAI
と溶剤の含量に対して残留溶剤はおおむね6〜12
%となる。このようにして得られた一次成形物
は、未だPAIが完全に硬化されていないので、機
械的強度の低いものである。
と溶剤の含量に対して残留溶剤はおおむね6〜12
%となる。このようにして得られた一次成形物
は、未だPAIが完全に硬化されていないので、機
械的強度の低いものである。
この一次成形物を、完全硬化させてPAI薄板を
得るに際し、反りや歪みのない薄板を得る点に本
発明の特徴があり、その具体的手段はつぎのとお
りである。
得るに際し、反りや歪みのない薄板を得る点に本
発明の特徴があり、その具体的手段はつぎのとお
りである。
すなわち、102〜103ミクロンオーダーのアスベ
ストペーパーあるいはガラスペーパーを介して押
圧板間に上記一次成形物を挾持させる。
ストペーパーあるいはガラスペーパーを介して押
圧板間に上記一次成形物を挾持させる。
一次成形物の板厚が0.1〜2mm程度の場合では、
この押圧板による押圧力は10-1〜10g/cm2程度と
きわめてわずかでよい。
この押圧板による押圧力は10-1〜10g/cm2程度と
きわめてわずかでよい。
押圧板によつて挾持されたものを一組として、
あるいはこれを複数枚重ねて熱風乾燥炉内で溶剤
の沸点以上の温度にまで徐々に昇温させて、全加
温時間として数時間ないし10数時間を費やして一
次成形物の硬化を進める。
あるいはこれを複数枚重ねて熱風乾燥炉内で溶剤
の沸点以上の温度にまで徐々に昇温させて、全加
温時間として数時間ないし10数時間を費やして一
次成形物の硬化を進める。
このようにして得られたPAI薄板は、反りや歪
みが全くなく色調も一定で、きわめて均質なもの
である。また硬化時に耐熱多孔質シートへの附着
もない。
みが全くなく色調も一定で、きわめて均質なもの
である。また硬化時に耐熱多孔質シートへの附着
もない。
これは、一次成形物中に残存している溶剤の除
去が耐熱多孔質シートを通して円滑に行なわれる
こと、そして一次成形物の熱膨張および成形収縮
には何んら支障をきたすことなくこれを逃がし、
反りや歪みは完全に機制されたためと考えられ
る。
去が耐熱多孔質シートを通して円滑に行なわれる
こと、そして一次成形物の熱膨張および成形収縮
には何んら支障をきたすことなくこれを逃がし、
反りや歪みは完全に機制されたためと考えられ
る。
因みに、上述した一次成形物を耐熱多孔質シー
トを介在させることなくプレスの熱板間に挾んで
(熱板には離型剤吹付け)上記昇温条件に硬化を
進めたものは、得られたPAI薄板に反りや歪みは
なかつたが、薄板表面に斑紋様のしみを生ずるこ
とが多かつた。これは溶剤の円滑な逸散が損わ
れ、該部分において溶材の蒸発、凝縮が繰返され
たためと推定される。
トを介在させることなくプレスの熱板間に挾んで
(熱板には離型剤吹付け)上記昇温条件に硬化を
進めたものは、得られたPAI薄板に反りや歪みは
なかつたが、薄板表面に斑紋様のしみを生ずるこ
とが多かつた。これは溶剤の円滑な逸散が損わ
れ、該部分において溶材の蒸発、凝縮が繰返され
たためと推定される。
以下実施例について説明する
N−メチル−2−ピロリドンを溶剤とした固形
分38%のPAIワニスを、ロールコーターを用いて
厚さ0.1mmのガラス織布(日東紡社製WE10G104)
に含浸塗布したのち、熱風乾燥炉を通過させて指
触乾燥状態の樹脂加工基材を得た。
分38%のPAIワニスを、ロールコーターを用いて
厚さ0.1mmのガラス織布(日東紡社製WE10G104)
に含浸塗布したのち、熱風乾燥炉を通過させて指
触乾燥状態の樹脂加工基材を得た。
このものの成分組成は、
ガラス織布基材 30%
PAI固形分 56%
N−メチル−2−ピロリドン 14%
であり、濃縮されたワニス中に占めるPAI固形分
80%。溶剤20%であつた。
80%。溶剤20%であつた。
この樹脂加工基材を1辺が300mmの正方形に切
断したものを4枚重ね合わせて、プレスの熱板間
に挾み、 成形温度 185℃ 成形圧力 30Kg/cm2 保持時間 15分 の条件で加熱加圧して一次成形物を得た。この工
程で溶剤はさらに除去されて、PAI固形分88%、
溶剤12%となつた。(全体の組成は、基材32%、
PAI固形分60%、溶剤8%) このようにして得られた一次成形物を、厚さ
0.4mmのアスベスト紙(十条製紙社製、商品名ア
スパール)を介して、厚さ2mmのアルミニウム押
圧板間に挾持し、これを熱風乾燥炉内に収納し
て、以下の条件で硬化を進めた。
断したものを4枚重ね合わせて、プレスの熱板間
に挾み、 成形温度 185℃ 成形圧力 30Kg/cm2 保持時間 15分 の条件で加熱加圧して一次成形物を得た。この工
程で溶剤はさらに除去されて、PAI固形分88%、
溶剤12%となつた。(全体の組成は、基材32%、
PAI固形分60%、溶剤8%) このようにして得られた一次成形物を、厚さ
0.4mmのアスベスト紙(十条製紙社製、商品名ア
スパール)を介して、厚さ2mmのアルミニウム押
圧板間に挾持し、これを熱風乾燥炉内に収納し
て、以下の条件で硬化を進めた。
150℃ 2時間
170℃ 2時間
180℃ 2時間
200℃ 2時間
220℃ 2時間
250℃ 2時間
最終処理後、室温にまで冷却し、押圧板間から
PAI薄板を取出した。
PAI薄板を取出した。
このPAI薄板を、相対向する辺の中央部で2分
割し、縦300mm(原寸)、横150mmの短冊片とした
ものを定盤の上に置いて反りを観察した。該短冊
片と定盤との間には隙間がほとんど認められず、
0.5mm単位のスケールによる隙間の測定は不可能
であつた。
割し、縦300mm(原寸)、横150mmの短冊片とした
ものを定盤の上に置いて反りを観察した。該短冊
片と定盤との間には隙間がほとんど認められず、
0.5mm単位のスケールによる隙間の測定は不可能
であつた。
これに対して比較のために行なつた自由状態で
硬化されたPAI薄板は、同様の試験の結果、短冊
片中央部において、小さいものでも1.0〜2.5mm、
大きいものでは6〜8.5mmの隙間があり、PAI薄
板に反りを生じていることが測定された。
硬化されたPAI薄板は、同様の試験の結果、短冊
片中央部において、小さいものでも1.0〜2.5mm、
大きいものでは6〜8.5mmの隙間があり、PAI薄
板に反りを生じていることが測定された。
本発明は、以上に述べたようにきわめて簡単な
方法で、反りや歪のないPAI薄板を得ることがで
きるという効果がある。
方法で、反りや歪のないPAI薄板を得ることがで
きるという効果がある。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ガラス繊維、アスベスト繊維、炭素繊維、チ
タン酸カリ繊維のいずれか一種または二種以上を
用いた織布、不織布からなる耐熱基材に、ポリア
ミドイミド樹脂ワニスを含浸塗布し、これを溶剤
の沸点以下の温度に加温して溶剤の大部分を除去
し指触乾燥状態の樹脂加工基材を得、ついで該樹
脂加工基材の1枚を用いるかまたは2板以上を重
ね合わせて溶剤の沸点以下の温度に加熱加圧して
一次成形物を得、該一次成形物を耐熱多孔質シー
トを介して押圧板間に挾持し、全体を溶剤の沸点
以上の温度にまで徐々に昇温させて溶剤を除去せ
しめるとともに樹脂の硬化を進めることを特徴と
したポリアミドイミド樹脂薄板の成形方法。 2 耐熱多孔質シートが、ガラス繊維、アスベス
ト繊維、炭素繊維、チタン繊維からなる通気性を
有する不織布または織布であることを特徴とした
特許請求の範囲第1項記載のポリアミドイミド樹
脂薄板の成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57067472A JPS58185245A (ja) | 1982-04-23 | 1982-04-23 | ポリアミドイミド樹脂薄板の成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57067472A JPS58185245A (ja) | 1982-04-23 | 1982-04-23 | ポリアミドイミド樹脂薄板の成形方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58185245A JPS58185245A (ja) | 1983-10-28 |
JPH0121171B2 true JPH0121171B2 (ja) | 1989-04-20 |
Family
ID=13345931
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP57067472A Granted JPS58185245A (ja) | 1982-04-23 | 1982-04-23 | ポリアミドイミド樹脂薄板の成形方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58185245A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6977884B2 (ja) * | 2018-06-01 | 2021-12-08 | 株式会社Ihi | プリプレグから繊維強化プラスチックを製造する方法 |
-
1982
- 1982-04-23 JP JP57067472A patent/JPS58185245A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58185245A (ja) | 1983-10-28 |
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