JPH01208432A - ブレージングシート及び熱交換器 - Google Patents

ブレージングシート及び熱交換器

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JPH01208432A
JPH01208432A JP3328788A JP3328788A JPH01208432A JP H01208432 A JPH01208432 A JP H01208432A JP 3328788 A JP3328788 A JP 3328788A JP 3328788 A JP3328788 A JP 3328788A JP H01208432 A JPH01208432 A JP H01208432A
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aluminum alloy
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仁志 三浦
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橋浦 光夫
Masao Nishimura
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    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B15/00Layered products comprising a layer of metal
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐食性に優れたブレージングシート及び該ブ
レージングシートを用いたアルミニウム製熱交換器に関
する。
〔従来技術〕
従来、ドロンカップ型のアルミニウム製熱交換器に使用
するブレージングシートとしては、AI!。
−Mn系のアルミニウム合金を芯材とした材料が知られ
ている。また、この従来のブレージングシートは、腐食
環境が厳しい条件で使用される場合には腐食による孔食
が生じ易いことも知られている。
そこで、孔食が生じないブレージングシートを提供する
ための試みが幾つかなされている0例えば、特公昭62
−40412号公報には、「高強度アルミニウム真空ブ
レージングシート」が開示されている。この真空ブレー
ジングシートは、−定量のZn、Mg、Mn、Crなど
を含有するアルミニウム合金を芯材とし、その片面には
拡散防止層a及びろう材を、また他の片面には拡散防止
層すのみを有する合計4層構造のクラツド材からなるも
のである。
上記拡散防止層aは、純アルミニウム又はMn1.5重
量%以下と通常の不純物と残部アルミニウムとからなる
アルミニウム合金である。また。
上記ろう材は、Af−St−Mg系からなるアルミニウ
ム合金ろう材である。また、上記拡散防止層すは、上記
a層と同様の純アルミニウム又はアルミニウム合金であ
る。
ところで、ブレージングシートをプレート材として使用
するドロンカップ型熱交換器(後述する第1図)は、一
般にブレージングシートを所定の形状にプレス成形し、
その成形物であるプレートをそれぞれ2つ1組でろう付
けしてlユニットの液体タンク形成部分とチューブ部分
とを作製する。
そして、これらのユニットをフィンと交互にサンドイン
チ構造に多数積層して、ろう付け加熱により接合し、そ
の全体を構成する。このろう付けは。
上記ブレージングシートの表面のろう材をフィンと接合
することにより行うものである。そして。
このとき使用する上記フィンは、一般にAf−Mn−S
i系又はAl−Mn−Zn−3n系のアルミニウム合金
が使用される。
〔解決しようとする課題〕
しかしながら、上記フィンに使用されるアルミニウム合
金は、上記ブレージングシートの芯材よりも電極電位が
卑である。そのため、従来のブレージングシートは、ド
ロンカップ型熱交換器のプレート材として使用する場合
、上記フィンの犠牲腐食作用の働きによりプレート材の
耐食性向上を図ってきている。
しかし、従来のブレージングシートにおいては。
特にフィンが接合されていないプレート材の部分。
例えばタンク部分には、犠牲腐食作用が働く上記フィン
が接触していないため、耐食性が低下する。
その結果、タンク部分などのように、フィンが接合され
ていない部分に孔食を生ずる場合がある。
それ故、上記従来のブレージングシートよりも更に耐食
性に優れたブレージングシート、更には耐食性に優れた
熱交換器の出現が要望されている。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたも
ので、耐食性に優れたブレージングシート及びこれを用
いたアルミニウム製熱交換器を提供しようとするもので
ある。
〔課題の解決手段〕
本発明におけるブレージングシートは、下記に示す組成
からなる第1アルミニウム合金を芯材とし、該芯材の両
面に純アルミニウム又はCu(銅)含有量が0.25重
量%以下である第2アルミニウム合金からなる中間層を
クラッドし、更にその両面にAN(アルミニウム)−S
i(シリコン)系又はAj!−Si −Mg (マグネ
シウム)系のろう材をクラッドしてなることを特徴とす
る耐食性に優れたブレージングシートにある。
即ち、上記第1アルミニウム合金は、Cub。
2〜0.7重量%と、 Mn (?ンガン)1.5重量
%以下、MgO05重量%以下、Cr(クロム)0.2
重量%以下、Ti(チタン)0.2重量%以下、Zr(
ジルコン)0.2重量%以下の群より選ばれたいずれか
1種又は2種以上の金属と9通常の不純物と、残部アル
ミニウムとからなるアルミニウム合金である。
本発明にかかるブレージングシートは、N潔に言えば、
特定組成の芯材の両面に特定の中間層を。
更にその上にろう材をクラッドした5層からなる複合材
である。そして、上記中間層は、該ブレージングシート
を熱交換器のフィン等にろう付け加熱接合する際に芯材
中のCuを外方へ拡散させるための、Cufi度勾配形
成層としての役割を有する。
しかして、芯材としては、前記第1アルミニウム合金を
使用する。ここにCuを0. 2〜0. 7%(重量比
、以下同じ)としたのは、この範囲を外れるとブレージ
ングシートの耐食性が著しく低下するからである(第5
図〜第7図参照)、また。
Mnを1. 5%以下としたのはMnをそれ以上含有す
ると成形性が悪化するため、Mg’E0.5%以下とし
たのはMgをそれ以上含有すると成形性が悪化するため
、更にCr、Ti、Zrを0.2%以下としたのはCr
、Ti、Znをそれ以上含有すると鋳造不可能になるた
めである。
また、該芯材両面には、芯材のCuを拡散するための中
間層をクラッドする。この中間層は、上記Cufi度勾
配形成層としての役割を有する純アルミニウム、又は第
2アルミニウム合金により形成する。上記純アルミニウ
ムは9通常の不可避的な不純物を含有していても良い。
また、上記第2アルミニウム合金は0.25%以下のC
uを含有している。これは、上記芯材から中間層へCu
を拡散し易くするためである。Cu含有量を0.25%
以下としたのは、これより多くするとろう材加熱によっ
て芯材中より拡散してくるCuとの合計のCuiが多く
なりすぎ、耐食性が劣化するためである。
また、更に該中間層の両面には所定のろう材をクランド
する。該ろう材としては、従来も用いられているAj!
−Si系合金又はAI!、−Si −Mg系合金ろう材
を使用する。
しかして、上記の芯材、中間層及びろう材からなる5N
は互いにクラッドされている。かかるクラッドは、これ
らの5層の材料を積層し、約500°Cの高温下で高温
圧延することなどにより、互いに結合することにより行
う。
次に、上記ブレージングシートを用いた熱交換器につき
述べる。
該熱交換器は、プレート材としてブレージングシートを
用い、該ブレージングシートにフィンをろう付けしてな
るドロンカップ型のアルミニウム製熱交換器において、
上記ブレージングシートは。
下記に示す組成からなる第1アルミニウム合金を芯材と
し、該芯材の両面に純アルミニウム又はCU含有量が0
.25重量%以下である第2アルミニウム合金からなる
中間層をクラッドし、また更にその両面にA/!−Si
系又はAI!、−Si−Mg系のろう材をクラッドして
なり、かつ該ブレージングシートは内側から表面に至る
にしたがってCU含有量が漸次減少していることを特徴
とする耐食性に優れたアルミニウム製熱交換器である。
また、上記第1アルミニウム合金は、Cub。
2〜0.7重量%と、Mn1.5重量%以下9Mg0.
5重量%以下,Cr0.2重量%以下、Ti0.2重量
%以下、Zr0.2重量%以下の群より選ばれたいずれ
か1種又は2種以上の金属と。
通常の不純物と、残部アルミニウムとからなるアルミニ
ウム合金である。
即ち、上記熱交換器は、前述したブレージングシートを
そのプレート材として用いるものである。
そして、ここに更に重要なことは、該熱交換器において
はフィンと接合されているプレート材、即ちブレージン
グシートは内側から表面に至るにしたがって徐々にその
Cu含有量が減少していることである(第3図参照)、
シかして、ブレージングシートにおけるCu含有量は、
その基材としての芯材中においては中央及びその周辺部
はろう付け加熱の前とほぼ同様のCu含有量を有してい
るが、その外側は中間層に向かうにしたがって減少して
いる。更に、中間層においては芯材と接している側はそ
の接している部分の芯材外面と同様のCu含有量を示し
、外面へ至るにしたがって減少している。更に、ろう材
においては中間層と接している部分はその接している部
分の中間層と同様のCu含有量を示し1表面に至るにし
たがって減少している。しかして、後述のごとく、上記
のごときCu含有量の漸次減少が熱交換器の耐食性向上
に大きく貢献しているのである。
また、芯材、中間層、ろう材の材質、クラッド等に関し
ては前記ブレージングシートにおいて説明したものと同
様である。
次に、前記ブレージングシートを用いたもう1つの熱交
換器について述べる。
該熱交換器は、プレート材としてブレージングシートを
用い、該ブレージングシートにフィンをろう付けしてな
るドロンカップ型のアルミニウム製熱交換器において、
該熱交換器は、前記第1アルミニウム合金を芯材とし、
該芯材の両面に純アルミニウム又はCu含有量が0.2
5重量%以下である第2アルミニウム合金からなる中間
層をクラッドし、更にその両面にAf!−Si系又はA
N−Si−Mg系のろう材をクラッドしてなるブレージ
ングシートを用いてなると共に、該ブレージングシート
にフィンをろう付け加熱により接合してなることを特徴
とする耐食性に優れたアルミニウム製熱交換器である。
即ち、上記熱交換器は前述したブレージングシートをそ
のプレート材として用い、これとフィンとをろう付け加
熱により接合したものである。かかるろう付け加熱によ
って5プレート材としてのブレージングシートとフィン
とがろう付けされると共に、該ブレージングシートはそ
の中央から外部にかけてCuが拡散し、漸次Cu含有量
が減少している状態となる。また、芯材、中間層、ろう
材、クラッド等に関しては、前記ブレージングシートに
おいて説明したものと同様である。
〔作用及び効果〕
本発明にかかるブレージングシートは、Cu含有量0.
2〜0.7%など前記特定組成の芯材の両面に、純Al
又はCu含有量0.25%以下の第2アルミニウム合金
からなる中間層をクラッドし、更にその両面に特定のろ
う材をクラッドしてなるものである。しかして、該ブレ
ージングシートは、これを例えば熱交換器のプレート材
として用い、ろう付け加熱によりフィンと接合する場合
には、このろう付け加熱時の高温度(例えば580〜6
30°C)により、その芯材中のCuが中間層及びろう
材の方向に拡散する。
そして、その拡散の結果、前記のごとくブレージングシ
ート中のCu含有量が中央付近から外表面に向かって漸
次減少した状態となる(第3図参照)。このCu含有量
の漸次減少は、上記中間層を芯材とろう材との間に介在
させたことによって形成される。つまり、中間層はCu
を拡散させるための濃度勾配形成層としての役目を果た
すものであり、このことはまた後述のごとくブレージン
グシートの耐食性向上に大きな貢献をする層としての価
値を有する。
しかして、上記のごときCuの濃度勾配の形成により、
該ブレージングシートの電極電位分布は。
第4図に示すごとくその表面から内部に向かって貴とな
るよう構成される。かかる電位勾配の形成によって、最
表面のろう材及びその内側の中間層が、芯材の犠牲腐食
合金として作用することとなり、そのために芯材の孔食
を防止することとなる。
それ故、熱交換器において該ブレージングシートとフィ
ンとが接触していない部分(例えば、タンク部分)にお
いても優れた耐食性が発揮されるのである。
上記のごとく9本発明によれば、耐食性に優れたブレー
ジングシートを提供することができる。
また、該ブレージングシートは、自動車用熱交換器1例
えばラジェータ1 ヒーター、クーラーコンデンサーな
どの製造に、優れた耐食性を有するAl合金製ブレージ
ングシートとして用いることができる。
また、上記ブレージングシートを用いた熱交換器につい
ては、上記ブレージングシートにフィンをろう付けした
もので、熱交換器を構成しているプレート材としてのブ
レージングシートは内側から外側に向かってCu含有量
が漸次減少している。
つまり、前記のごときCuの濃度勾配層が形成されてい
る。それ故、前記のごとく、ろう材及び中間層がろう付
けの犠牲腐食合金として作用することになり、プレート
材は耐食性が向上する。したがって、耐食性に優れた熱
交換器を提供することができる。
また、前記もう1つの熱交換器に関しても、前記ブレー
ジングシートをプレート材として用い。
該プレート材にフィンをろう付け加熱により接合してい
るので、このろう付け加熱の際に上記のごときCuの濃
度勾配層が形成される。そのため。
上記と同様にろう材層及び中間層が犠牲腐食合金として
作用する。したがって、耐食性に優れた熱交換器を提供
することができる。
〔実施例〕
本発明の実施例にかかるアルミニウム製熱交換器につい
て、第1図〜第7図を用いて説明する。
各実施例に先立って、まず本例の熱交換器につき示す。
本例の熱交換器1は、第1図に示すごとく、熱交換を行
うコア一部7と冷媒等を流出入するためのパイプ8とこ
の両者を連結するタンク9とからなる。また、上記コア
一部7にはプレート材6で形成したチューブ61の間に
多数のフィン71が併設されている。
そして、プレート材6はチューブ61の部分においては
フィン71と接合しているが、上下のタンク9の部分で
はフィン71が接合されていない。
上記熱交換器は、いわゆるドロンカップ型熱交換器と称
されるもので、概路次のようにして作製する。即ち、長
板状のブレージングシートの両端部分を深く、その間は
浅くプレス成形して、この成形物であるプレートを2つ
1組でろう付けして1ユニツトのタンク部分とチューブ
部分とを形成する。そして、このユニットを多段積層す
ると共にタンク9を連通させる。そして、そのチューブ
61の部分における間隙にフィン71をろう付けする。
しかして、第2図に示すごとく、ブレージングシート5
は第1アルミニウム合金で作成した芯材2と、その両面
に形成された濃度勾配層の役割を有する中間層3と、そ
の両面に形成されたろう材層4との合計5層よりなる。
実施例1〜4 第1表に示す芯材、中間層及びろう材を用いて。
4種類のブレージングシートを作製した0次いで。
上記のごとくしてドロンカップ型熱交換器を作製した。
そして、この4種の熱交換器につき腐食性評価のための
CASS試験を行った。
第1表−(1) 第1表−(2) 上記芯材2としては、上記第1表に示すごとく。
大別して実施例1.2及び3,4において、2種類のア
ルミニウム合金を使用する。即ち、実施例1及び2にお
いては、AIV、−1,2%Mn−0.5%Cu(7)
アルミニウム合金を使用した。
他方、実施例3及び4において、芯材2としては、Al
−0,8%Mn0.3%Cu−0,1%Crのアルミニ
ウム合金を使用した。
また、比較例として、芯材にはA3003 (JIS規
格)のアルミニウム合金を使用した。この合金は,Cu
0.05〜0.2%、Mn1.O〜1、 5%等を含有
している。なお、比較例においては、中間層は形成せず
、ろう材を芯材の両面にクランドした。これは腐食性の
対比を明確にするためである。
次に、中間層3としては、実施例1及び3においては、
上記A3003を、また実施例2及び4においては、A
l070のアルミニウム合金を使用した。この合金は,
Cu0.04%、Mn0.04%、Mg0.03%等を
含有している。
そして、ろう材4としては、実施例1〜4のいずれの場
合においても、A4104アルミニウム合金を使用した
。この合金は,Cu0.04%。
Mn0.04%、Mg1.2%等を含有している。
しかして、上記芯材、中間層、ろう材は前記のごとく5
層に重ねて、約500°Cにて圧延しクラッドしてブレ
ージングシートとした。また、熱交換器作製時において
該ブレージングシートのプレートとフィンのろう付けは
600°Cにおいて行った。更に、このフィンはAI!
−1,3%Mn−0.05%Sn合金を用いた。
上記CASS試験は、金属の腐食を評価するためのもの
で、その概要は次の通りである。即ち。
サンプル材に対し、NaCj!5%、CuC1z 0.
026%溶液を酢酸でpH3に調整した腐食液を連続噴
霧し、このときの温度を50°Cに保つものである。
上記CASS試験の結果は、第1表に示した。
同表より知られるごとく1本発明に関する実施例1〜4
のいずれの場合も、700時間を経ても洩れが発生する
ことなく、またプレート材6に孔食は生じなかった。こ
れに対し比較例は、約300時間でプレート材6に孔食
を生じ、洩れるに至った。
このように1本例にかかる熱交換器1のプレート材6が
洩れを発生しなかった理由は、主として次のように考え
られる。
即ち、第3図に示すごとく、ブレージングシート5にお
ける中間層3には、ろう付加熱時に芯材2からCuが拡
散移動する。そのため5中間N3はCuの濃度勾配層を
形成し、そのCufi度分布は、第3図に示すようにな
る。即ち、同図において、芯材2は、その両端部を除い
てCulfi度が約0.5%であるが両端部ではCu濃
度が低下している。また、中間層3では、外方向(ろう
材層4の方向)に向かうにしたがって漸次Cufi度が
Oに近づく。また、ろう材層4においては、殆どCua
度は0になる。この結果、ブレージングシート5の電極
電位は、第4図に示す分布となる。即ち、芯材2におい
ては、その中央部付近の電極電位は約−710mvで貴
であるのに対し、外へ向かうにしたがって低い電位とな
る。更に、中間層3においては、電極電位は外部に向か
うにしだがって低下する。また、ろう材層4は、電極電
位が約−750mvとなり、卑となる。
このように電極電位勾配が形成されることによって、中
間層3及びろう材層4は芯材2に対し。
犠牲腐食作用が働き、芯材の腐食防止の役割を果たすこ
とになる。そのため、芯材2は、腐食されることなく、
シたがって孔食を生ずることはない。
したがって、プレート材6において、フィンと接触して
いない部分も優れた耐食性を有することになる。
実施例5〜7 次に、芯材2と中間層3との組成割合を変化させ1種々
のブレージングシートを作製し、孔食腐食テストを行っ
た。
上記ブレージングシートにおける各層の組成及びその結
果を、第2表〜第4表並びに第5図〜第7図を用いて説
明する。
即ち、厚み0.4f111の芯材2と、その両面にそれ
ぞれ厚み0.005mmの中間N3とろう材層4とをク
ラッドした1合計板厚み0.6−のブレージングシート
5を作成した。
次に、このブレージングシート5を温度600°Cにお
いて3分間真空加熱処理した。この処理は。
ブレージングシートをフィンとろう付けして熱交換器を
製造する際の加熱に相当し、この加熱によって前記のご
とく芯材中のCuが拡散する。
その後、ブレージングシート5を800+++mmX1
00aのサイズに切断した。このようにして作成した平
板をテストピースとして、上記CASS試験による金属
腐食テストを行った。
以下、実施例5〜7に関する。各層の材質を第2〜4表
に示す。
第2表 実施例5にかかるブレージングシートNα5−1ないし
5−4は、上記第2表に示すごとく、芯材2としてはい
ずれの場合もAl1−1.2%Mn−0,5%Cuを使
用した。また、中間層3及びろう材4は、上表に示す通
りである。なお、Nα5−2、に5−4に示す0.3C
uとは、0,3%のCuを更に含有させたものである(
以下同じ)。
第3表 実施例6においては、芯材中のMn及びCu量を実施例
5よりも少なくしている。
第4表 実施例7においては、Cu量を実施例6よりも更に少な
くした。
これらのブレージングシートを上記CASS試験のテス
トピースとして使用し、第5図〜第7図に示すごとき、
金属腐食の試験結果を得た。同口は、縦軸に最大孔食深
さ(mm)を、また横軸に試験時間(Hr)を取ったも
のである。
第5図に示す実施例5において、その試料Nα5−1及
びNα5−3は、試験時間約450時間においても最大
孔食深さは0.1mm以下であった。これに対し、Nα
5−4は450時間経過時には最大孔食深さは約0.4
mmであり、N(15−2!よ0. 6閣にも達して孔
がおいていた。この結果から明らかなように、芯材2は
Aj!−1,2Mn−0,5Cuのアルミニウム合金を
、また中間層3はA3003又はAl070のアルミニ
ウム合金を使用したもの(Nα5−1.Nα5−3)が
耐食性に優れていることが分かる。しかして、に5−2
.Nn5−4が耐食性に劣る理由は、中間層に0. 3
%ものCuを更に含有させているためである。
次に、第6図に示す実施例6において、そのNα6−1
は試験時間約450時間において、最大孔食深さは約0
. 2m+a、 Nα6−3は約0.1fiII11テ
アった。これに対し、Nα6−2及びNα6−4は、い
ずれも孔がおいていた。この結果から明らかなように、
芯材2はAN−0,8Mn−0,3Cu(7)アルミニ
ウム合金を、また中間N3はA3003及びAl070
のアルミニウム合金を使用したもの(Nα6−1.N1
16−3)が耐食性に優れていることが分かる。しかし
て、Nα6−2.Nn6−4が耐食性に劣る理由は、中
間層に0.3%ものCuを更に含有させているためであ
る。
また、第7図に示す実施例7においては、そのNα7−
1−Nα7−4のいずれも試験時間約450時間におい
て孔が明いていた。この結果から明らかなように、芯材
2としてA/!−0,8Mn−0.ICuのアルミニウ
ム合金は、Cu量が低く、耐食性に劣ることが分かる。
即ち、上記実施例5及び6にかかるクランド材に比較し
て、Cuが僅か0.1%しか含有されていないアルミニ
ウム合金を芯材とする場合には、耐食性が極めて低いこ
とが分かる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第7図は本発明の実施例を示し、第1図は熱交
換器の斜視図、第2図はブレージングシートの断面図、
第3図は各層におけるCu濃度を示すグラフ、第4図は
各層における電極電位を示すグラフ、第5図〜第7図は
実施例5ないし7におけるブレージングシートのCAS
S試験結果で。 試験時間(Hr)と最大孔食深さ(ffIl)との関係
を示すグラフである。 ■・・・熱交換器。 2・・・芯材。 3・・・中間層。 4・・・ろう材。 5・・・ブレージングシート。 6・・ ・プレート材。 61・・・チューブ 7・・・コア一部。 71・ ・・フィン。 8・・・パイプ。 9・・・タンク。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1) 下記に示す組成からなる第1アルミニウム合金
    を芯材とし,該芯材の両面に純アルミニウム又はCu含
    有量が0.25重量%以下である第2アルミニウム合金
    からなる中間層をクラッドし,更にその両面にAl−S
    i系又はAl−Si−Mg系のろう材をクラッドしてな
    ることを特徴とする耐食性に優れたブレージングシート
    。 上記第1アルミニウム合金は,Cu0.2〜0.7重量
    %と,Mn1.5重量%以下,Mg0.5重量%以下,
    Cr0.2重量%以下,Ti0.2重量%以下,Zr0
    .2重量%以下の群より選ばれたいずれか1種又は2種
    以上の金属と,通常の不純物と,残部アルミニウムとか
    らなるアルミニウム合金。
  2. (2) プレート材としてブレージングシートを用い,
    該ブレージングシートにフィンをろう付けしてなるドロ
    ンカップ型のアルミニウム製熱交換器において, 上記ブレージングシートは,下記に示す組成からなる第
    1アルミニウム合金を芯材とし,該芯材の両面に純アル
    ミニウム又はCu含有量が0.25重量%以下である第
    2アルミニウム合金からなる中間層をクラッドし,また
    更にその両面にAl−Si系又はAl−Si−Mg系の
    ろう材をクラッドしてなり,かつ該ブレージングシート
    は内側から表面に至るにしたがってCu含有量が漸次減
    少していることを特徴とする耐食性に優れたアルミニウ
    ム製熱交換器。 上記第1アルミニウム合金は,Cu0.2〜0.7重量
    %と,Mn1.5重量%以下,Mg0.5重量%以下,
    Cr0.2重量%以下,Ti0.2重量%以下,Zr0
    .2重量%以下の群より選ばれたいずれか1種又は2種
    以上の金属と,通常の不純物と,残部アルミニウムとか
    らなるアルミニウム合金。
  3. (3) プレート材としてブレージングシートを用い、
    該ブレージングシートにフィンをろう付けしてなるドロ
    ンカップ型のアルミニウム製熱交換器において、  該熱交換器は、下記に示す組成からなる第1アルミニ
    ウム合金を芯材とし、該芯材の両面に純アルミニウム又
    はCu含有量が0.25重量%以下である第2アルミニ
    ウム合金からなる中間層をクラッドし、更にその両面に
    Al−Si系又はAl−Si−Mg系のろう材をクラッ
    ドしてなるブレージングシートを用いてなると共に、該
    ブレージングシートにフィンをろう付け加熱により接合
    してなることを特徴とする耐食性に優れたアルミニウム
    製熱交換器。  上記第1アルミニウム合金は、Cu0.2〜0.7重
    量%と、Mn1.5重量%以下、Mg0.5重量%以下
    、Cr0.2重量%以下、Ti0.2重量%以下、Zr
    0.2重量%以下の群より選ばれたいずれか1種又は2
    種以上の金属と、通常の不純物と、残部アルミニウムと
    からなるアルミニウム合金。
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