JPH01208292A - 非対称船尾形状船 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野： 本発明は、船長／船巾比の大きいコンテナ船等（以下、
やせ型船と称する。）はもとより、船長／船巾比が小さ
い肥大船において、操縦性を低下させることなく推冬効
率を向上さること力“できるように、船尾を特定の非対
称とした船型に係るものである。

従来技術とその課題： 各種の大型船では推進効率を向上させるための配慮がな
されている。特に、プロペラとの関連で、直接、推進効
率の向上を図ることができる便益上、船尾船型について
は押挿の方策が提案されている。たとえば、船尾端を船
体中心線に関して非対称とした船型もその１例である。

非対称船尾船型の具体例を第７図（正面線図）、第８図
（側面図）に示す。この従来技術では、船体中心線（６
）上にあるプロペラ軸（３）を含む船尾端（１）をＳ字
形にひねり、船尾端（１）が部分的に船体中心線（６）
の両側に完全に分布した船尾ひねυ部（７）に形成され
ている。このような船尾船型の採用により、船尾から見
て左廻りの回転流を生せしめ、右廻りのプロペラ（２）
によってこれを吸収し、もってプロペラ後流中の回転成
分を減少させることによって推進効率の向上を図るもの
である。

しかし、上記したＳ字形船尾端とした船尾ひねり部（７
）をもつ船型につき水槽試験で効果を確認したところ、
このような船型はコンテナ船等のやせ型船に対しては馬
力低減効果が認められるが、肥大船に対してはあまシ効
果が認められなかった。

課題の解決手ｇ″： 肥大船に、従来のＳ字形σ船尾ひねり部を形成しても、
第９し１に示すよとに肥大船の船尾まわシには強いピル
−渦（１１）が生Ｉており、これがプロペラ円（４）内
に入り、プロペ　と逆廻りの回転流が形成されるのを弱
めている。さらに、やせ型線の正面図を示す第７図のＸ
−Ｘ視に相当するような部分を、肥大船について想定す
れば第１θ図に示すごとくなり、肥大船ではもともと水
線部における舷側のしぼり角度が大きいのに、右舷では
これがますます大きくなり、船尾流線（２）が乱れ船尾
端（１）付近に剥離流α場を生ずる可能性がある。

本発明では、船尾端の形状を改善することによシ、この
部域での剥離流を防止し、さらにビルジ渦が船尾端の両
側に分布し、プロペラの回転方向と同方向の渦成分が生
じてプロペラと逆１Ｊｉ　Ｄの回転流を減殺するのを抑
止した。

発明の構成： 本発明は、両舷のビルジ渦をプロペラ軸の左舷側に導き
、プロペラ円内に有効に左廻りの回転流を生じさせるも
のである。そのために、船尾端を左舷側に偏向させて船
尾偏向部を形成するか、或いは船尾端に左舷側を指向す
るスケグを付設して実質的に船尾偏向部を形成するので
ある。

すなわち、推進効率を向上させるために、主として肥大
船の船尾を非対称に形成するに際し：船尾端が、プロペ
ラ軸を中心として一方に偏っており； このようにした船尾端のカーブの上・下端が船体中心船
と交わっている； 構成が特徴となっている。また、これと同効を達するた
めに、 主船体を可能な限り対称に形成し； プロペラアパーチュア内においてスケグを設け、このス
ケグのプロペラ軸より上部と下部とが、船体中心線を挾
んで相対向する側に位置する；構成としてもよい。さら
に、 船尾端が、プロペラ軸を中心として一方に偏って、船尾
端のカーブの上・下端が船体中心線と交わっており； プロペラアパーチュア内にスケグを設け、このスケグの
プロペラ軸より上部と下部とが、船体中心線を挾んで相
対向する側に位置する；１′１η成も本発明に含まれる
。

実施例： 以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。

第１図、第２図、第３図に請求項１の発明が例示されて
いる。この実施例では、第２図に示すような舵（５）、
プロペラ（２）及びプロペラ軸（３）をもつ船の船尾部
を、第１図の正面線図に示すように船尾端（１）を偏向
し、彎曲した船尾偏向部翰となるようにしである。そし
て、この偏った船尾端（１）はプロペラ軸（３）を中上
・とじて、プロペラ円（４）の回転方向と反対側の舷側
に位置し、カーブした船尾端（１）の上端及び下端が船
体中心線（６）とそれぞれ交わっている。

第４図、第５図、第６図は請求項２の発明の実施例であ
る。この実施例では、第６図に示すように船尾流線＠の
うち、剥離を生じ易い船体部分（第４図のＭ−Ｗ視断面
部分）を可能な限シ対称としである。そして、第４図、
第５図に示すようにプロペラアパーチュア（イ）部に非
対称なスケグ■υを設置する。すなわち、スケグＱ１）
のプロペラ軸（３）より上部並びに下部が船体中心線（
６）を挾んで相対向する側に位置するようにし、船尾偏
向部翰を形成しである。又、この実施例ではスケグ翰の
工作上、船尾端（１）は直線が基本となる。

さらに請求項３の発明は、船尾端を偏向させてその上端
及び下端を船体中心と交わらせると共に、上部及び下部
が非対称となったスケグを設置し、複合船尾偏向部とし
たものである。

発明の作用・効果： 船尾形状を上記のごとくした船型では、請求項１の発明
ではプロペラ軸部を中心として船尾端を左舷に偏らせて
あり、第３図に示すように、ビルジ渦αυのうち右側の
ものを大きくしてプロペラ円（４）内に有効に左まわり
の回転流を生じさせ、右回転のプロペラ円（４）の推進
効率を向上させている。

彎曲した船尾端（１）の上端並びに下端が船体中心線に
交わっていることは、不要な部分はできるだけ対称に近
づけ、操縦性（直進時のあて舵）に与える影響を極小と
することに貢献する。

また、請求項２又は３の発明におけるスケグによっても
、伴流分布の悪化はないことが水槽試験の結果確認され
ている。むしろ、スケグを装備することは、水流の増速
効果によりウェーク・ピークが減少する、いわゆるスケ
グ効果を生じ、船尾振動の問題を軽減している。

本発明の非対称船尾形状船は、非対称にする部域が船尾
部の最小部域に限られ、主機の位置も在来の普通船型と
変らないから、在来船からの改造も容易である。

さらに、本発明は肥大船のみならず、やせ型船にも適用
し得るものであり、産業上の利用性は太きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の正面線図、第２図は側面図、
第３図はプロペラ面内流向を示す図、第４図は別の実施
例の正面線図、第５図は側面図、第６図は第４図の■−
１１／Ｉ視断面部を示す図である。第７〜１０図は従来
例を示す図で、第７図は従来の非対称船尾船の正面線図
、第８図はその側面図、第９図はそのプロペラ面内流向
を示す図、第１０図は第７図のＸ−Ｘ視断面部を示す図
である。 （１）・・・船尾端　　　　　（２）・・・プロペラ（
３）・・・プロペラ軸　　　（４）・・・プロペラ円（
５）・・・舵　　　　　　　（６）・・・船体中心線（
７）・・・船尾ひねシ部　　α→・・・ビルジ渦α２・
・・船尾流線　　　　α枠・・・剥離流−・・・船尾偏
向部　　　０υ・・・スケグ（イ）・・・プロペラアパ
ーチュア 出　願　人　　財団法人日本造船技術センター出　願　
人　　株式会社サノヤス １輛先晦 ン 第２図 牟几→ 肉眺房勾忰　　　Ａ睡村媒 第４図 フ０υ々ラアＩマー！ｒ失ア ２ｆ　スグフパ 第５図 第　Ｇ　図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　船舶の推進効率を向上させるための船尾の構造にお
   いて： 船尾端が、プロペラ軸を中心として一方に 偏つており； この偏つた船尾端のカーブの上・下端が、 船体中心線とプロペラ軸の上方及び下方において交わつ
   ている； ことを特徴とする非対称船尾形状船。 ２　主船体を可能な限り対称に形成し； プロペラアパーチュア内においてスケグを 設け、このスケグのプロペラ軸より上部と下部とが、船
   体中心線を挾んで相対向する側に位置する； ことを特徴とする非対称船尾形状船。 ３　船尾端が、プロペラ軸を中心として一方に偏つて、
   船尾端のカーブの上・下端が船体中心線と交わつており
   ； プロペラアパーチュア内にスケグを設け、 このスケグのプロペラ軸より上部と同じく下部とが、船
   体中心線を挾んで相対向する側に位置する； ことを特徴とする非対称船尾形状船。