JPH0120625B2 - - Google Patents
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- JPH0120625B2 JPH0120625B2 JP55080497A JP8049780A JPH0120625B2 JP H0120625 B2 JPH0120625 B2 JP H0120625B2 JP 55080497 A JP55080497 A JP 55080497A JP 8049780 A JP8049780 A JP 8049780A JP H0120625 B2 JPH0120625 B2 JP H0120625B2
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Landscapes
- Artificial Filaments (AREA)
- Nonwoven Fabrics (AREA)
Description
本発明は詰め綿、特に嵩特性、風合特性、保温
性が羽毛に近似した掛けふとん、キルテイング衣
料等の詰め綿用として最適な合成繊維に関する。 羽毛を中入綿として用いた掛けふとんやキルテ
イング衣料は下記の特長を有するため古くから欧
米などではよく用いられており最近では国内需要
も増加しつつある。 保温性が良好、嵩が高い、体に沿いやす
い、風合が良い、回復性が優れている。 しかるに良質の羽毛は水鳥(アヒル、ガチヨウ
など)を殺す必要があること、100%輸入に頼つ
ていること、採毛、撰別、消毒、脱脂、ふとん詰
めなどの工程がはん雑であることなどの理由によ
り、羽毛ふとんは価格が高く、一般消費者は容易
に講入することができないのが現状である。 一方合成繊維に羽毛の特性を付与する試みは従
来よりしばしばなされているが未だ成功したもの
はない。例えば特公昭52―28426号公報、同52―
50308号公報に示されるようにシリコーン系油剤
を通常の繊維に付着させて改質する方法は確かに
ドレープ性は若干改良できるが嵩が不充分で風合
も羽毛と全く異なり、圧縮回復性の乏しいものし
か得られない。また特公昭48―7955号公報、同51
―39134号公報に示されるように繊維集合状態を
球状あるいは放射状にする方法は確かに形態的に
は特異であるが羽毛の有する特性を何ら満足すべ
きものとはなつていない。 本発明者等は先に述べた羽毛の詰め綿としての
特性すべてを満足するポリエステル繊維について
鋭意検討した結果、従来のポリエステル繊維詰め
綿に関する常識を打ち破る新規な繊維を用いる必
要があることがわかつた。即ち嵩高性を向上せし
めるにはある限られた範囲の巻縮特性を有するフ
アインデニール繊維(従来の詰め綿用ポリエステ
ル繊維は4デニール以上のものばかりであり更に
はほとんどが6デニール以上である)を使用する
ことが必要である、ドレープ性についてはフアイ
ンデニール化によりある程度達成されるが、繊維
間静摩擦係数(以後μsと称する)を極力低下させ
ることにより(通常のカード開繊が不可能となる
ぐらい低くする必要のある場合もある)羽毛より
ドレープ性の優れたものさえ作成することができ
る、羽毛の風合は極く低荷重域での被圧縮応力が
著しく低いことにより特徴づけられこれはフアイ
ンデニール化、低μs化により達成されうる、羽毛
の高い圧縮回復性はその形態によるところが大き
く(例えば羽毛の小羽枝に存在する無数の節ある
いは小鈎と呼ばれるものの影響が大である)、合
成繊維では形態自体は真似るべくもないが、圧縮
回復性はμsを極力低くすることにより羽毛のそれ
に近づけることはできる、などを明らかにするこ
とにより本発明に到達した。即ち、本発明はエチ
レンテレフタレートを主たる繰返し単位とするポ
リエステルからなる繊維であつて、単繊維デニー
ルDが0.2〜3デニール、繊維間静摩擦係数μsが
0.14以下、巻縮数CN(コ/25mm)が4〜14、巻縮
率Ci(%)と巻縮数CNの比Ci/CNが0.6〜1.8で
あり、かつ横断面形状が複数個の突起を有し、本
文中で規定する断面変形比Sが5000/√以上
(但し、Dは単繊維デニールを示す)で、自己開
繊性を有することを特徴とする詰め綿用ポリエス
テル繊維である。 本発明でいうポリエステルは繰返し単位として
エチレンテレフタレート単位を80モル%以上含む
ポリマーであることが、コスト的に、あるいは紡
糸延伸性の点で必要であり、特に非対称冷却方式
の紡糸を行なう場合はポリエチレンテレフタレー
ト100%繊維であることが極めて有利である。 ポリマーの極限粘度(フエノール/テトラクロ
ルエタン=60/40混合溶媒中30℃で測定)は0.50
以上であることが異形形成性に有利であり、0.75
以下であることがポリマー重合生産性(極限粘度
を高くするには重合時間が長くなる)及び紡糸生
産性(紡系口金背圧背力が高い場合は口金交換周
期を短かくする必要がある)にとつて有利であ
る。より好ましい極限粘度の範囲は0.53〜0.68で
ある。 本発明の最大のポイントは従来の詰め綿として
は考えられなかつた特定の断面形状と特定の巻縮
を有するフアインデニールでかつ静摩擦係数の低
いポリエステル繊維を詰め綿として用いることに
ある。 単繊維デニールDは0.2ないし3デニールとす
ることがまず第一の要件であり、かくすることが
嵩高性、ドレープ性及び風合上必要である。この
意味では3デニール以下とすることが好ましい
が、0.2デニール未満では繊維間でのからみによ
り圧縮回復性が悪くなり、特にμsが低いものでは
ふとんの側地から繊維が抜けるいわゆる綿吹き現
象が多発するという問題がある。より好ましい範
囲は0.6〜1.4デニールである。 μsはレーダー法で測定した値であり、その値が
0.14以下でないとドレープ性、風合の乏しいもの
しか得られない。より好ましくは0.12以下であ
る。μsを下げる手段としては未延伸トウをシリコ
ーン系のオイル浴中に浸漬した後延伸熱処理する
方法、延伸トウに過剰のシリコーン系オイルを付
与した後、過剰分を適当な手段(ニツプローラな
ど)で除去する方法、同じく巻縮トウに付与する
方法、同じく短繊維に切断した後付与する方法な
どがあるが、いずれの方法にしろシリコーン系オ
イルを均一に付着させ、シリコーンを適度に架橋
反応させるべく熱処理を充分に行なう必要があ
る。シリコーン系オイルとしてはジメチルポリシ
ロキサン、ハイドロジエンメチルポリシロキサ
ン、アミノポリシロキサン、エポキシポリシロキ
サンなどを単独あるいは混合使用することが好ま
しいが、μsを0.14以下とするものであればこれら
に限定されるものではない。更に繊維に均一に付
着させるために適当量の分散剤、更には架橋反応
を迅速に行なわせるために適当量の触媒を添加す
ることが好ましい。なお付与するオイルは水性エ
マルジヨンであつてもストレート系であつてもよ
い。 繊維をフアインデニール化、低μs化するのみで
は詰め綿としては嵩の低いものしか得られず、そ
の巻縮特性が特定の範囲内にあることが必要であ
る。 即ち、巻縮数CN(コ/25mm)が4未満である
と巻縮が粗すぎて嵩が低く、逆に14を越すと巻縮
が細かすぎて嵩が低くなる。従つて最適なCNは
4〜14である。又、巻縮率CiはCNと相対的な意
味で低すぎても嵩が高くならず、高すぎるとドレ
ープ性、風合がむしろ悪くなる傾向にあり、Ci/
CNを0.6〜1.8とする必要がある。 上記特性を有する繊維はローラーカードと呼ば
れる製綿用の開繊維でウエブ形成することにより
最大の嵩と風合を呈するが、フアインデニール化
することによりカード通過性が悪くなり、特に2
デニール未満となると特定のカードでないと正常
な開繊が行なえなくなるとともに、μsが低いため
に開繊がたとえ行なえたとしても絡合性が低いた
めに正常なウエブ形成が行なえず特定の製綿機を
新規に考案する必要が出てくる。この問題を解決
するために本発明者等は通常の開繊機で綿を積極
的に開繊することなくあるいは開綿工程のみを通
したものをふとん等の側地に詰めるだけでも良好
な特性を有する合成繊維に関しても検討した結果
横断面形状が第1図a,bなどのように複数個の
突起(矢印で示す)を有し、断面変形比 S(S=繊維横断面輪かく長(cm)/繊維横断面積(
cm2)) (但し、中空繊維の場合の輪かく長は最外周長
とする)が5000/√(但しDは単繊維のデニー
ル)以上である異形あるいは異形中空である繊維
であればμsを低下させ前記した特定の巻縮特性を
付与する限りでは、トウが集束せずにいわゆる自
己開繊性を有することがわかつた。更には2成分
サイドバイサイド型などの複合繊維、非対称冷却
紡糸法による潜在巻縮繊維などの立体巻縮繊維を
用いる場合であつても自己開繊性を有することも
わかり、好ましくは上記異形断面繊維でかつ立体
巻縮性を有するものは、ほとんどカード開繊する
必要がなくなることさえも見出した。綿状のまま
ふとんに詰める方法はエヤーにより所定量の綿を
吹き込む方法が最も合理的である。 ここに言う、立体巻縮繊維とは、潜在巻縮能に
より発現した立体巻縮形態を有する繊維を言うも
ので、かかる立体立体巻縮形態とは、例えば非対
称冷却紡糸法や複合紡糸法により、繊維の断面方
向に構造的異方性を付与した繊維に弛緩処理や熱
処理等の巻縮発現処理を施すことにより発現する
波型三次元化した巻縮形態を意味する。この巻縮
の形態は、普通に行なわれる機材巻縮付与により
得られる二次元的な平面巻縮とは区別される。 本発明の繊維は特定の開繊維でないと積極的に
開繊できないが、繊維間がある程度ばらけている
ため積極的に開繊せずとも、ふとん又は衣料用な
ど製品としての特性は満足すべきものである。製
品特性としては次に述べるメジヤーで代用するこ
とができる。一般に羽毛あるいは羽毛ライク合成
繊維使いの製品はキルテイング加工を施してお
り、例えばふとんのようなものでも30cm×40cmの
小区画に分けて中綿が詰められている。従つて本
発明者等は通常、羽毛製品用に用いられる東洋紡
績(株)製ダウンプルーフ 織物(タテ、ヨコとも40
番手綿糸使いで織密度はそれぞれ120本/インチ
×110本/インチ、フランジシール法による通気
度が1.0c.c./cm2・sec)からなる布片2枚を縫い合
わせ30cm×40cmの一端のみ開いた布袋を作り、ふ
とん、衣料などの製品に詰める直前の合成繊維
(中綿)を48gだけ詰めた後、該開口端部も縫合
し、次いで全面を繰返し充分叩打して均一な厚さ
の枕状サンプルを作り、この枕状サンプルを評価
に供した。本発明における評価メジヤーは、次の
とおりである。 H0.2:枕状サンプルの上に30cm×40cmの方形の金
属板(重さ240g)を枕状サンプルと一致
する如くゆるやかに載置し、1分後の該サ
ンプルの高さ(金属板をのせたままの状態
で測定)をH0.2(単位cm)として示す。 H25:枕状サンプルの上に30cm×40cmの方形の金
属板(重さ30Kg)を枕状サンプルと一致す
る如くゆるやかに載置し、1分後の該サン
プルの高さ(金属板をのせたままの状態で
測定)をH25(単位cm)として示す。 δD:枕状サンプルの中心部分を東洋ボールドウイ
ン(株)社製テンシロンUMT―L試験機で
圧縮試験(圧縮板径150mmで50mm/minの
速度で圧縮)を行ない、得られる圧縮長―
応力パターン(チヤート速度50cm/min、
フルスケール100g/cm2)より、次式で求
める。 δD=0.2−0.1/h0.2−h0.1(g/cm2/cm) 〔上式中、h0.1、h0.2は、各々0.1g/cm2
及び0.2g/cm2応力での圧縮長の読み(単
位(m)を示す。〕 羽毛製品の特長の1つである嵩高性は0.2g/
cm2という低荷重下での高さ(H0.2)で表わされ、
良質の羽毛(いわゆるダウンの混率が多く、フエ
ザーの混率が少ないもの)ではH0.2の値が7.3cm
以上である。又、ドレープ性はH0.2/H25の値で
代用されこの値が高いほどドレープ性はよい。ち
なみに良質の羽毛ではH0.2/H25の値が6.5以上と
なる。 羽毛製品の風合は極く低荷重域(0.1〜0.2g/
cm2)の被圧縮応力(δD)が低いことにより特徴づ
けられ、良質羽毛の場合ではδDが0.4g/cm2/cm
以下である。 本発明のポリエステル繊維の繊維長は特には限
定されず、長繊維状であつてもさしつかえない。
又、短繊維状で使用する場合は繊維間の絡み合い
がなるべく少なくなる20〜48mm程度の繊維長であ
ることが好ましい。 実施例 1 極限粘度が0.62のポリエチレンテレフタレート
を第2図aの形状の細孔を96個有する紡糸口金を
通して常法に従つて溶融紡糸した。細孔の寸法及
び吐出量は目的とする完成わた単繊維デニールに
より変更した。又、紡糸冷却気流速は得ようとす
る巻縮の程度に応じ変更した。紡糸速度は1200
m/minである。次いでトウ状で延伸及び必要に
応じスタツフイングボツクスによる巻縮付与を行
なつた後、α,ω―ビス(トリメチルシロキサ
ン)―ポリジメチルシロキサン―メチルハイドロ
ジエンシロキサンコポリマー(25℃における粘度
が15000センチポイズ)の5wt%の水性エマルジ
ヨン中に浸漬し、ニツプローラで過剰のエマルジ
ヨンを除去し、しかる後150℃で熱処理し28mmの
長さに切断した。熱処理時間は一部のサンプルで
は繊維間静摩擦係数を変えるために変更した(熱
処理時間とμsの関係は第3図参照)。 かくして得られたわたの作成条件とデニール、
巻縮特性、静摩擦係数及び断面変形比Sを第1表
に示した。 以上のように作成したわたを各48gづつ計量し
たものをエヤーで吸引しつつ本文中に示すダウン
プルーフ 製の袋に密度が均一となるように吹き
込み枕状サンプルを作成した。作成したサンプル
のH0.2、H0.2/H25、δDを測定し第1表に示した。
又、第1表には羽毛を使用した場合についても併
記した。
性が羽毛に近似した掛けふとん、キルテイング衣
料等の詰め綿用として最適な合成繊維に関する。 羽毛を中入綿として用いた掛けふとんやキルテ
イング衣料は下記の特長を有するため古くから欧
米などではよく用いられており最近では国内需要
も増加しつつある。 保温性が良好、嵩が高い、体に沿いやす
い、風合が良い、回復性が優れている。 しかるに良質の羽毛は水鳥(アヒル、ガチヨウ
など)を殺す必要があること、100%輸入に頼つ
ていること、採毛、撰別、消毒、脱脂、ふとん詰
めなどの工程がはん雑であることなどの理由によ
り、羽毛ふとんは価格が高く、一般消費者は容易
に講入することができないのが現状である。 一方合成繊維に羽毛の特性を付与する試みは従
来よりしばしばなされているが未だ成功したもの
はない。例えば特公昭52―28426号公報、同52―
50308号公報に示されるようにシリコーン系油剤
を通常の繊維に付着させて改質する方法は確かに
ドレープ性は若干改良できるが嵩が不充分で風合
も羽毛と全く異なり、圧縮回復性の乏しいものし
か得られない。また特公昭48―7955号公報、同51
―39134号公報に示されるように繊維集合状態を
球状あるいは放射状にする方法は確かに形態的に
は特異であるが羽毛の有する特性を何ら満足すべ
きものとはなつていない。 本発明者等は先に述べた羽毛の詰め綿としての
特性すべてを満足するポリエステル繊維について
鋭意検討した結果、従来のポリエステル繊維詰め
綿に関する常識を打ち破る新規な繊維を用いる必
要があることがわかつた。即ち嵩高性を向上せし
めるにはある限られた範囲の巻縮特性を有するフ
アインデニール繊維(従来の詰め綿用ポリエステ
ル繊維は4デニール以上のものばかりであり更に
はほとんどが6デニール以上である)を使用する
ことが必要である、ドレープ性についてはフアイ
ンデニール化によりある程度達成されるが、繊維
間静摩擦係数(以後μsと称する)を極力低下させ
ることにより(通常のカード開繊が不可能となる
ぐらい低くする必要のある場合もある)羽毛より
ドレープ性の優れたものさえ作成することができ
る、羽毛の風合は極く低荷重域での被圧縮応力が
著しく低いことにより特徴づけられこれはフアイ
ンデニール化、低μs化により達成されうる、羽毛
の高い圧縮回復性はその形態によるところが大き
く(例えば羽毛の小羽枝に存在する無数の節ある
いは小鈎と呼ばれるものの影響が大である)、合
成繊維では形態自体は真似るべくもないが、圧縮
回復性はμsを極力低くすることにより羽毛のそれ
に近づけることはできる、などを明らかにするこ
とにより本発明に到達した。即ち、本発明はエチ
レンテレフタレートを主たる繰返し単位とするポ
リエステルからなる繊維であつて、単繊維デニー
ルDが0.2〜3デニール、繊維間静摩擦係数μsが
0.14以下、巻縮数CN(コ/25mm)が4〜14、巻縮
率Ci(%)と巻縮数CNの比Ci/CNが0.6〜1.8で
あり、かつ横断面形状が複数個の突起を有し、本
文中で規定する断面変形比Sが5000/√以上
(但し、Dは単繊維デニールを示す)で、自己開
繊性を有することを特徴とする詰め綿用ポリエス
テル繊維である。 本発明でいうポリエステルは繰返し単位として
エチレンテレフタレート単位を80モル%以上含む
ポリマーであることが、コスト的に、あるいは紡
糸延伸性の点で必要であり、特に非対称冷却方式
の紡糸を行なう場合はポリエチレンテレフタレー
ト100%繊維であることが極めて有利である。 ポリマーの極限粘度(フエノール/テトラクロ
ルエタン=60/40混合溶媒中30℃で測定)は0.50
以上であることが異形形成性に有利であり、0.75
以下であることがポリマー重合生産性(極限粘度
を高くするには重合時間が長くなる)及び紡糸生
産性(紡系口金背圧背力が高い場合は口金交換周
期を短かくする必要がある)にとつて有利であ
る。より好ましい極限粘度の範囲は0.53〜0.68で
ある。 本発明の最大のポイントは従来の詰め綿として
は考えられなかつた特定の断面形状と特定の巻縮
を有するフアインデニールでかつ静摩擦係数の低
いポリエステル繊維を詰め綿として用いることに
ある。 単繊維デニールDは0.2ないし3デニールとす
ることがまず第一の要件であり、かくすることが
嵩高性、ドレープ性及び風合上必要である。この
意味では3デニール以下とすることが好ましい
が、0.2デニール未満では繊維間でのからみによ
り圧縮回復性が悪くなり、特にμsが低いものでは
ふとんの側地から繊維が抜けるいわゆる綿吹き現
象が多発するという問題がある。より好ましい範
囲は0.6〜1.4デニールである。 μsはレーダー法で測定した値であり、その値が
0.14以下でないとドレープ性、風合の乏しいもの
しか得られない。より好ましくは0.12以下であ
る。μsを下げる手段としては未延伸トウをシリコ
ーン系のオイル浴中に浸漬した後延伸熱処理する
方法、延伸トウに過剰のシリコーン系オイルを付
与した後、過剰分を適当な手段(ニツプローラな
ど)で除去する方法、同じく巻縮トウに付与する
方法、同じく短繊維に切断した後付与する方法な
どがあるが、いずれの方法にしろシリコーン系オ
イルを均一に付着させ、シリコーンを適度に架橋
反応させるべく熱処理を充分に行なう必要があ
る。シリコーン系オイルとしてはジメチルポリシ
ロキサン、ハイドロジエンメチルポリシロキサ
ン、アミノポリシロキサン、エポキシポリシロキ
サンなどを単独あるいは混合使用することが好ま
しいが、μsを0.14以下とするものであればこれら
に限定されるものではない。更に繊維に均一に付
着させるために適当量の分散剤、更には架橋反応
を迅速に行なわせるために適当量の触媒を添加す
ることが好ましい。なお付与するオイルは水性エ
マルジヨンであつてもストレート系であつてもよ
い。 繊維をフアインデニール化、低μs化するのみで
は詰め綿としては嵩の低いものしか得られず、そ
の巻縮特性が特定の範囲内にあることが必要であ
る。 即ち、巻縮数CN(コ/25mm)が4未満である
と巻縮が粗すぎて嵩が低く、逆に14を越すと巻縮
が細かすぎて嵩が低くなる。従つて最適なCNは
4〜14である。又、巻縮率CiはCNと相対的な意
味で低すぎても嵩が高くならず、高すぎるとドレ
ープ性、風合がむしろ悪くなる傾向にあり、Ci/
CNを0.6〜1.8とする必要がある。 上記特性を有する繊維はローラーカードと呼ば
れる製綿用の開繊維でウエブ形成することにより
最大の嵩と風合を呈するが、フアインデニール化
することによりカード通過性が悪くなり、特に2
デニール未満となると特定のカードでないと正常
な開繊が行なえなくなるとともに、μsが低いため
に開繊がたとえ行なえたとしても絡合性が低いた
めに正常なウエブ形成が行なえず特定の製綿機を
新規に考案する必要が出てくる。この問題を解決
するために本発明者等は通常の開繊機で綿を積極
的に開繊することなくあるいは開綿工程のみを通
したものをふとん等の側地に詰めるだけでも良好
な特性を有する合成繊維に関しても検討した結果
横断面形状が第1図a,bなどのように複数個の
突起(矢印で示す)を有し、断面変形比 S(S=繊維横断面輪かく長(cm)/繊維横断面積(
cm2)) (但し、中空繊維の場合の輪かく長は最外周長
とする)が5000/√(但しDは単繊維のデニー
ル)以上である異形あるいは異形中空である繊維
であればμsを低下させ前記した特定の巻縮特性を
付与する限りでは、トウが集束せずにいわゆる自
己開繊性を有することがわかつた。更には2成分
サイドバイサイド型などの複合繊維、非対称冷却
紡糸法による潜在巻縮繊維などの立体巻縮繊維を
用いる場合であつても自己開繊性を有することも
わかり、好ましくは上記異形断面繊維でかつ立体
巻縮性を有するものは、ほとんどカード開繊する
必要がなくなることさえも見出した。綿状のまま
ふとんに詰める方法はエヤーにより所定量の綿を
吹き込む方法が最も合理的である。 ここに言う、立体巻縮繊維とは、潜在巻縮能に
より発現した立体巻縮形態を有する繊維を言うも
ので、かかる立体立体巻縮形態とは、例えば非対
称冷却紡糸法や複合紡糸法により、繊維の断面方
向に構造的異方性を付与した繊維に弛緩処理や熱
処理等の巻縮発現処理を施すことにより発現する
波型三次元化した巻縮形態を意味する。この巻縮
の形態は、普通に行なわれる機材巻縮付与により
得られる二次元的な平面巻縮とは区別される。 本発明の繊維は特定の開繊維でないと積極的に
開繊できないが、繊維間がある程度ばらけている
ため積極的に開繊せずとも、ふとん又は衣料用な
ど製品としての特性は満足すべきものである。製
品特性としては次に述べるメジヤーで代用するこ
とができる。一般に羽毛あるいは羽毛ライク合成
繊維使いの製品はキルテイング加工を施してお
り、例えばふとんのようなものでも30cm×40cmの
小区画に分けて中綿が詰められている。従つて本
発明者等は通常、羽毛製品用に用いられる東洋紡
績(株)製ダウンプルーフ 織物(タテ、ヨコとも40
番手綿糸使いで織密度はそれぞれ120本/インチ
×110本/インチ、フランジシール法による通気
度が1.0c.c./cm2・sec)からなる布片2枚を縫い合
わせ30cm×40cmの一端のみ開いた布袋を作り、ふ
とん、衣料などの製品に詰める直前の合成繊維
(中綿)を48gだけ詰めた後、該開口端部も縫合
し、次いで全面を繰返し充分叩打して均一な厚さ
の枕状サンプルを作り、この枕状サンプルを評価
に供した。本発明における評価メジヤーは、次の
とおりである。 H0.2:枕状サンプルの上に30cm×40cmの方形の金
属板(重さ240g)を枕状サンプルと一致
する如くゆるやかに載置し、1分後の該サ
ンプルの高さ(金属板をのせたままの状態
で測定)をH0.2(単位cm)として示す。 H25:枕状サンプルの上に30cm×40cmの方形の金
属板(重さ30Kg)を枕状サンプルと一致す
る如くゆるやかに載置し、1分後の該サン
プルの高さ(金属板をのせたままの状態で
測定)をH25(単位cm)として示す。 δD:枕状サンプルの中心部分を東洋ボールドウイ
ン(株)社製テンシロンUMT―L試験機で
圧縮試験(圧縮板径150mmで50mm/minの
速度で圧縮)を行ない、得られる圧縮長―
応力パターン(チヤート速度50cm/min、
フルスケール100g/cm2)より、次式で求
める。 δD=0.2−0.1/h0.2−h0.1(g/cm2/cm) 〔上式中、h0.1、h0.2は、各々0.1g/cm2
及び0.2g/cm2応力での圧縮長の読み(単
位(m)を示す。〕 羽毛製品の特長の1つである嵩高性は0.2g/
cm2という低荷重下での高さ(H0.2)で表わされ、
良質の羽毛(いわゆるダウンの混率が多く、フエ
ザーの混率が少ないもの)ではH0.2の値が7.3cm
以上である。又、ドレープ性はH0.2/H25の値で
代用されこの値が高いほどドレープ性はよい。ち
なみに良質の羽毛ではH0.2/H25の値が6.5以上と
なる。 羽毛製品の風合は極く低荷重域(0.1〜0.2g/
cm2)の被圧縮応力(δD)が低いことにより特徴づ
けられ、良質羽毛の場合ではδDが0.4g/cm2/cm
以下である。 本発明のポリエステル繊維の繊維長は特には限
定されず、長繊維状であつてもさしつかえない。
又、短繊維状で使用する場合は繊維間の絡み合い
がなるべく少なくなる20〜48mm程度の繊維長であ
ることが好ましい。 実施例 1 極限粘度が0.62のポリエチレンテレフタレート
を第2図aの形状の細孔を96個有する紡糸口金を
通して常法に従つて溶融紡糸した。細孔の寸法及
び吐出量は目的とする完成わた単繊維デニールに
より変更した。又、紡糸冷却気流速は得ようとす
る巻縮の程度に応じ変更した。紡糸速度は1200
m/minである。次いでトウ状で延伸及び必要に
応じスタツフイングボツクスによる巻縮付与を行
なつた後、α,ω―ビス(トリメチルシロキサ
ン)―ポリジメチルシロキサン―メチルハイドロ
ジエンシロキサンコポリマー(25℃における粘度
が15000センチポイズ)の5wt%の水性エマルジ
ヨン中に浸漬し、ニツプローラで過剰のエマルジ
ヨンを除去し、しかる後150℃で熱処理し28mmの
長さに切断した。熱処理時間は一部のサンプルで
は繊維間静摩擦係数を変えるために変更した(熱
処理時間とμsの関係は第3図参照)。 かくして得られたわたの作成条件とデニール、
巻縮特性、静摩擦係数及び断面変形比Sを第1表
に示した。 以上のように作成したわたを各48gづつ計量し
たものをエヤーで吸引しつつ本文中に示すダウン
プルーフ 製の袋に密度が均一となるように吹き
込み枕状サンプルを作成した。作成したサンプル
のH0.2、H0.2/H25、δDを測定し第1表に示した。
又、第1表には羽毛を使用した場合についても併
記した。
【表】
実験No.1のサンプルは嵩、風合、ドレープ性と
申し分のないものであるが、袋の生地として通気
度が1.0c.c./cm2・secという低い生地を用いた場合
でもわた吹きが多数生じ実用上問題がある。 以上の結果より明らかとなるように本発明に属
するもの(実験No.2,4,5,8)は羽毛に劣ら
ない好ましい特性を有するが、単繊維デニールが
0.1未満のもの(同No.1)はわた吹きのため実用
上問題がありCNが4未満のもの(同No.3)及び
14を越えるもの(同No.6)は嵩高性に乏しいもの
しか得られず、Ci/CNの値が1.8を越えるもの
(同No.9)は風合特性及びドレープ性に劣り、逆
に0.6未満であれば嵩高性に乏しくなる(同No.
6)。 又μsが0.14を越すもの(同No.7)はドレープ性
に劣り、デニールが3を越すもの(同No.10)は嵩
高性及び風合特性も悪いものしか得られないこと
も明らかとなつた。 実施例 2 実施例1と同じポリマーを第2図bの形状の細
孔を48個有する紡糸口金より紡糸温度を変えるこ
とによりすべて単繊維2.0デニールではあるが断
面変形比Sが異なるサンプル3種類を作成した。
延伸、熱処理、オイリングなどは実施例1と同様
に行ない、すべてのサンプルの巻縮特性、摩擦係
数をほぼ同一にした上で断面変形比Sの効果を検
討した。
申し分のないものであるが、袋の生地として通気
度が1.0c.c./cm2・secという低い生地を用いた場合
でもわた吹きが多数生じ実用上問題がある。 以上の結果より明らかとなるように本発明に属
するもの(実験No.2,4,5,8)は羽毛に劣ら
ない好ましい特性を有するが、単繊維デニールが
0.1未満のもの(同No.1)はわた吹きのため実用
上問題がありCNが4未満のもの(同No.3)及び
14を越えるもの(同No.6)は嵩高性に乏しいもの
しか得られず、Ci/CNの値が1.8を越えるもの
(同No.9)は風合特性及びドレープ性に劣り、逆
に0.6未満であれば嵩高性に乏しくなる(同No.
6)。 又μsが0.14を越すもの(同No.7)はドレープ性
に劣り、デニールが3を越すもの(同No.10)は嵩
高性及び風合特性も悪いものしか得られないこと
も明らかとなつた。 実施例 2 実施例1と同じポリマーを第2図bの形状の細
孔を48個有する紡糸口金より紡糸温度を変えるこ
とによりすべて単繊維2.0デニールではあるが断
面変形比Sが異なるサンプル3種類を作成した。
延伸、熱処理、オイリングなどは実施例1と同様
に行ない、すべてのサンプルの巻縮特性、摩擦係
数をほぼ同一にした上で断面変形比Sの効果を検
討した。
【表】
断面変形比Sが5000/√(この場合は3535cm
-1)未満のもの(実験No.13)は単繊維同士集束し
ており、綿のままで積極的な開繊をしない場合は
嵩の低いものしか得られなかつたが、Sが5000/
√以上のもの(実験No.11及び12)は少なくとも
低級羽毛(ダウン20%/フエザー80%)程度の嵩
を有することがわかつた。 実施例 3 実施例1と同じポリマーを用いて実施例1実験
No.3〜10と同じ口金より65g/minの吐出量で紡
出した。糸条の冷却を0.5m/secの冷却気流で行
なつた後、長さ1.5mで雰囲気温度195℃に加熱さ
れた加熱帯域(熱風ヒーター)中を通過させた後
油剤付与を行ない4000m/minの速度で引取つ
た。引取つたトウを合糸しつつ1mの長さに切断
し、アミノポリシロキサン(25℃で測定した粘度
が7500センチストークス)とエポキシポリシロキ
サン(25℃で測定した粘度が4000センチストーク
ス)を2段に分けてスプレーオイリングし、160
℃で5分間熱処理を行なつた。得られたトウの単
繊維特性及び均一に袋詰めした際の枕状サンプル
の特性を第3表に示す。
-1)未満のもの(実験No.13)は単繊維同士集束し
ており、綿のままで積極的な開繊をしない場合は
嵩の低いものしか得られなかつたが、Sが5000/
√以上のもの(実験No.11及び12)は少なくとも
低級羽毛(ダウン20%/フエザー80%)程度の嵩
を有することがわかつた。 実施例 3 実施例1と同じポリマーを用いて実施例1実験
No.3〜10と同じ口金より65g/minの吐出量で紡
出した。糸条の冷却を0.5m/secの冷却気流で行
なつた後、長さ1.5mで雰囲気温度195℃に加熱さ
れた加熱帯域(熱風ヒーター)中を通過させた後
油剤付与を行ない4000m/minの速度で引取つ
た。引取つたトウを合糸しつつ1mの長さに切断
し、アミノポリシロキサン(25℃で測定した粘度
が7500センチストークス)とエポキシポリシロキ
サン(25℃で測定した粘度が4000センチストーク
ス)を2段に分けてスプレーオイリングし、160
℃で5分間熱処理を行なつた。得られたトウの単
繊維特性及び均一に袋詰めした際の枕状サンプル
の特性を第3表に示す。
【表】
この例より明らかなように高速紡糸―延伸によ
つて特性の優れた繊維をより合理的に得ることが
可能であり、かつ長繊維状で使用しても単繊維の
特性が本発明の要件をすべて満足さえしていれば
優れた嵩高性、ドレープ性、風合特性を有する。
つて特性の優れた繊維をより合理的に得ることが
可能であり、かつ長繊維状で使用しても単繊維の
特性が本発明の要件をすべて満足さえしていれば
優れた嵩高性、ドレープ性、風合特性を有する。
第1図a,bは本発明のポリエステル繊維の好
ましい横断面形状を例示したものであり、aは突
起を5個有するほぼU字形の異形断面繊維、bは
突起を3個有する中空異形断面繊維である。第2
図a,bは、それぞれ第1図a,bの繊維を製造
するための紡糸口金細孔の平面図を示し、第3図
は本発明の実施例1におけるシリコーン油剤処理
後の熱処理時間と得られるポリエステル繊維の静
摩擦係数μsとの関係を示すグラフである。
ましい横断面形状を例示したものであり、aは突
起を5個有するほぼU字形の異形断面繊維、bは
突起を3個有する中空異形断面繊維である。第2
図a,bは、それぞれ第1図a,bの繊維を製造
するための紡糸口金細孔の平面図を示し、第3図
は本発明の実施例1におけるシリコーン油剤処理
後の熱処理時間と得られるポリエステル繊維の静
摩擦係数μsとの関係を示すグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 エチレンテレフタレートを主たる繰返し単位
とするポリエステルからなる繊維であつて、単繊
維デニールDが0.2〜3デニール、繊維間静摩擦
係数μsが0.14以下、巻縮数CN(コ/25mm)が4〜
14、巻縮率Ci(%)と巻縮数CNの比Ci/CNが0.6
〜1.8でありかつ横断面形状が複数個の突起を有
し、本文中で規定する断面変形比Sが5000/√
以上(但し、Dは単繊維デニールを示す)で自己
開繊性を有することを特徴とする詰め綿用ポリエ
ステル繊維。 2 潜在巻縮能により発現した立体巻縮形態を有
することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
のポリエステル繊維。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8049780A JPS576684A (en) | 1980-06-13 | 1980-06-13 | Polyester fiber for wadding |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8049780A JPS576684A (en) | 1980-06-13 | 1980-06-13 | Polyester fiber for wadding |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS576684A JPS576684A (en) | 1982-01-13 |
JPH0120625B2 true JPH0120625B2 (ja) | 1989-04-18 |
Family
ID=13719936
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8049780A Granted JPS576684A (en) | 1980-06-13 | 1980-06-13 | Polyester fiber for wadding |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS576684A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58129900U (ja) * | 1982-02-26 | 1983-09-02 | 東レ株式会社 | 詰物体 |
JPS58183187A (ja) * | 1982-04-19 | 1983-10-26 | 東洋紡績株式会社 | 中入綿 |
JPH0765263B2 (ja) * | 1987-01-24 | 1995-07-12 | 東洋紡績株式会社 | 開繊不織布 |
JP2771695B2 (ja) * | 1990-11-28 | 1998-07-02 | 三洋電機株式会社 | 高硬度被膜の形成方法 |
JP5746493B2 (ja) * | 2010-11-04 | 2015-07-08 | 帝人株式会社 | 立体捲縮短繊維及び詰綿並びに繊維製品 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5012321A (ja) * | 1973-06-08 | 1975-02-07 | ||
JPS50112154A (ja) * | 1974-02-18 | 1975-09-03 | ||
JPS52103263A (en) * | 1976-02-25 | 1977-08-30 | Mitsubishi Rayon Co | Method of producing feather quiltt like bedding |
JPS5390421A (en) * | 1977-01-18 | 1978-08-09 | Daiwa Spinning Co Ltd | Featherrlike polyester fiber |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5297209U (ja) * | 1976-01-20 | 1977-07-21 | ||
JPS6420624A (en) * | 1987-07-15 | 1989-01-24 | Matsushita Electric Works Ltd | Manufacture of semiconductor device |
-
1980
- 1980-06-13 JP JP8049780A patent/JPS576684A/ja active Granted
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5012321A (ja) * | 1973-06-08 | 1975-02-07 | ||
JPS50112154A (ja) * | 1974-02-18 | 1975-09-03 | ||
JPS52103263A (en) * | 1976-02-25 | 1977-08-30 | Mitsubishi Rayon Co | Method of producing feather quiltt like bedding |
JPS5390421A (en) * | 1977-01-18 | 1978-08-09 | Daiwa Spinning Co Ltd | Featherrlike polyester fiber |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS576684A (en) | 1982-01-13 |
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