JPH0120456Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は建物の間仕切り壁に建てつけ、ドア
ー等の開口部を構成する二重壁用戸枠装置に関す
るものである。

一般にこの種の二重間仕切り壁に建てつける戸
枠は、枠の下端に設けた取付け用足金物を床面等
にビス止め等の固定手段で取付するが、この場合
は、足金物が外部に露出して邪魔になつたり、大
変に見苦しい欠点と、戸枠の組立が非常に面倒で
施工が複雑となる欠点等がある。

この考案はこの様な各欠点を改良せしめたもの
であつて、戸枠を所定位置に簡単確実に装置で
き、且つ壁パネルとの組立を極めて容易確実とす
るものである。そして、この主たる構成とする所
は、戸枠を左右の縦枠と上部の横枠とによつて構
成し、前記縦枠には戸受辺に戸当り段部を形成す
ると共に、表裏の側辺とによつて略断面コ字状に
形成する。この側辺の間には戸受辺の内面より延
長した相対するパネル当受壁を各形成してある。
このパネル当受壁には隔壁を架設すると共に、前
記戸受辺の内面と該隔壁とに併行して相対向する
係止突部を突出して係合溝を各形成してある。前
記係合溝には固定金具の挿入起立辺を挿着すると
共に、固定金具の水平な取付底部を床面に固定し
たものである。

従つて、この考案によれば、二重壁構造よりな
る間仕切り壁の戸枠が簡単な施工で短時間に組立
設置できるばかりか、縦枠を垂直に立設できるか
ら壁パネルの張設が正確となる等の効果がある。

次に、この考案の実施例を図面について説明す
ると、戸枠Ａは、アルミニウム等の軽金属を押出
成形等の手段で長手棒状に形成した左右の縦枠
１，１と上部の横枠２との組立によつて構成さ
れ、前記縦枠１，１は、ドアー１４に接する戸受
辺３と表裏の側辺４，４とによつて断面略コ字状
に形成されている。該戸受辺３には長手方向に戸
当り段部５を形成する。また、前記側辺４，４間
で戸受辺５の内面には相対するパネル当受壁６，
６を各々延長して形成する。前記パネル当受壁
６，６には所定位置に隔壁７を架設すると共に、
隔壁７に併行して相対向する係止突部８，８を突
設して係合溝９，９を各形成する。

また、戸受辺３の内面と併行して相対するパネ
ル当受壁６，６より係止突部８，８を突設して間
に係合溝９，９を各々形成してある。固定金具１
０は、床面１９に取付けられる取付底部１１と、
係合溝９，９……に挿嵌される二辺の挿入起立辺
１２，１２とより断面略Ｆ字状に構成される。１
３は、軟質合成樹脂等の弾性を有する構成材料よ
り形成された戸当り部材で、この戸当り部材１３
は戸当り段部５に嵌着されている。１５は、取付
底部１１に穿設した釘穴、１６は、前記側辺４，
４の端部を内方に屈曲した屈曲当辺で、この屈曲
当辺１６，１６とパネル当受壁６，６間には、各
種の壁パネル１７，１７の側辺が挿嵌される嵌入
溝１８，１８が形成されている。

この考案は上述の如き各構成からなり、この戸
枠装置を組立使用するには、床面１９の予め墨出
しされた基準線に合わせて固定金具１０を釘止め
固定し、該固定金具１０の挿入起立辺１２，１２
に縦枠１の係合溝９，９を嵌装した状態に組立さ
れる。そして、パネル当受壁６，６と屈曲当辺１
６，１６との間に壁パネル１７，１７を挿嵌張設
せしめる。

また、ドアー１４は縦枠１の一方に螺着され、
戸当り部材１３にドアー１４の開放端が当受する
ものである。更に、横枠２は左右の縦枠１，１の
上端に適宜の手段を以つて組立固定するものであ
る。

以上説明した如く、この考案によれば、戸枠と
壁パネルとを固着手段を以つて構成する従来の方
法に比べ、床面に固定した固定金具によつて縦枠
を立設固定し、該縦枠に横枠を固定するので戸枠
が能率的に構成できる効果と、縦枠に壁パネルを
挿入して張設するので、壁パネルの側面を切削修
正して張設するわずらわしさが解消され、能率的
に施工できるという効果がある。

また、縦枠は、略断面コ字状の側辺間に相対す
るパネル当受壁を各形成し、その間に隔壁を架設
して全体を一体成型したので、著しく強靭化し、
安定よく起立固定され、剛性の大きい戸枠を構成
でき、且つ、二重の壁パネルとの嵌装組立を確実
容易にすると云う効果がある。また、パネル当受
壁には、戸受辺の内面と該隔壁とに併行して相対
向する係止突部を設けて係合溝を各々形成したこ
とにより、固定金具の挿入起立辺との係合を簡単
強固に嵌着でき、戸枠が所定位置より倒れたり傾
斜したりするのを完全に防止する優れた実利的な
効果がある。更に、戸受辺に戸当り段部を形成せ
しめたことにより、軟質合成樹脂製等からなる緩
衝性のある戸当り部材を極めて簡便に装着できる
と云う便利さがある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の戸枠装置を示す正面図、第
２図は第１図Ａ−Ａ線の横断平面図、第３図は縦
枠と固定金具との分解斜面図である。符号Ａは戸
枠、１は縦枠、２は横枠、３は戸受辺、４は側
辺、５は戸当り段部、６はパネル当受壁、７は隔
壁、８は係止突部、９は係合溝、１０は固定金
具、１２は挿入起立辺、１４はドアー、１７は壁
パネルである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 間仕切り壁の床面に立設される二重壁用戸枠装
   置に於いて、戸枠は左右の縦枠と上部の横枠とに
   よつて構成され、前記縦枠には戸受辺に戸当り段
   部を形成すると共に、表裏の側辺とによつて略断
   面コ字状に形成せしめ、該側辺間に戸受辺の内面
   より延長した相対するパネル当受壁を各々形成せ
   しめ、該パネル当受壁には隔壁を架設すると共
   に、戸受辺の内面と隔壁とに併行した相対向する
   係止突部を突設して係合溝を各々形成せしめ、該
   係合溝には固定金具の挿入起立辺を挿着させて固
   定金具の水平な取付底部を床面に固定した事を特
   徴とする二重壁用戸枠装置。