JPH01195012A - 射出成形機の射出保持圧切換方法およびその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） この発明は射出成形機の射出工程における充填工程で金
型のキャビティ内に溶融樹脂が充填されていることを検
出して射出保持圧工程へ切換えるようにした射出成形機
の射出保持圧切換方法およびその装置に関する。

（従来の技術） 従来、割出成形機において充填工程から射出保持圧工程
への切換方法は、今までにいくつかの方法が知られてい
る。すなわち、（Ａ）、射出スクリュが前もって設定さ
れた位置に到達したときに切換える位置制御方法。（Ｂ
）、射出開始と同時にカウントを開始するタイマを用い
てカウント完了時に切換える時間制御方法。（Ｃ）、射
出シリンダを駆動する油圧回路の圧力を検出し、前もっ
て設定された圧力に到達したときに切換える油圧力制御
方法。（Ｄ）、金型のキャビティ内の樹脂圧力を検出し
、前もって設定された圧力に到達しＩＣとぎに切換える
樹脂圧力制御方法。

（発明がｗ？決しようとする課題） ところで、前述した従来技術のうち、（Ａ）の位置制御
方法および（Ｂ）の時間制御方法では、金型のキャビテ
ィ内に溶融樹脂が充填される充填状態に無関係に位置又
は時間で射出保持圧に切換えてしまうので、必ずしも品
質の安定した製品を得ることが出来なかった。

又、（Ｃ）の油圧力制御方法では、金型で発生した溶融
樹脂の温度や粘度の変化などの外乱や、射出成形機の油
圧系以外の例えばシリンダ温度などの外乱が発生した場
合に、全く応答性が悪く上）本の（Ａ＞位置制御方法や
（Ｂ）の時間制御方法程ではないにしても不良品が発生
していた。

さらに、（Ｄ）の樹脂圧力制御方法では、金型のキャビ
ティ内に充填される溶融樹脂の圧力を検出するので、樹
脂温度の変化に対づる応答性が悪く、樹脂温度が上昇し
て樹脂粘度が低下した場合には、パリが発生して金型を
破損させる恐れがあった。又、金型のキャビティ内に充
填される樹脂の圧力を検出する圧力センサを設置Ｊ−る
場所に制限があり、実際検出している場所の圧力が成形
品部の圧力と同じ圧力値を示しているとは限らなかった
。

この発明は上記問題点を改善するため、各射出成形ごと
の充填工程における充填状態を所望の状態に保つ様に検
出して射出保持圧切換を行えるようにした射出成形機の
射出保持圧切換方法およびその装置を提供することにあ
る。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） この発明は上記目的を達成するために、射出成形機にお
ける金型のキャビティに溶融樹脂を充填させる充填工程
で、前記金型の外部から超音波をキャビティ内部へ照射
し、キャビティ内部における充填の有無を超音波による
反射波又は透過波の波形パターンで検出し、充填の右が
検出されると、保持圧工程へ切換える射出成形機の射出
保持圧切換方法である。

又、この発明は、割出成形機で溶融樹脂をキャビティ内
へ充填される金型と、その金型の外部に設けられ前記キ
ャビティ内における溶融樹脂の充填状態を検出するため
の超音波振動子と、その超音波振動子に超音波を発振さ
せるための超音波発振機と、予めキャビティ内に溶融樹
脂を充填して超音波によって得られた正常な反射波又は
透過波の波形パターンを記憶させる正常反射波形パター
ンデータベースと、前記超音波を超音波振動子からキャ
ビティ内へ照射しその反射波又は透過波の波形パターン
を超音波発振機で受けた実際の波形パターンと前記正常
波形パターンデータベースに記憶されている正常波形パ
ターンとを比較する比較器と、その比較器で実際の波形
パターンが正常波形パターンにほぼ一致した場合に充填
工程から保持圧工程へ切換えるための工程切換装置と、
を備えてなる射出成形機の剣山保持圧切換装置を構成し
た。

（作用） この発明の射出成形機の射出保持圧切換方法およびその
装置を採用することにより、金型のキャビティに溶融樹
脂を充填させる工程で、金型の外部から超音波をキャビ
ティ内部へ照射し、キャビティ内に充填される溶融樹脂
の有無が超音波による反射波又は透過波の波形パターン
で検出される。その波形パターンにより充填布ずなわち
溶融樹脂布と検出されると、保持圧工程へ切換えられる
。而して過大圧によるパリや未充填によるヒケなどの成
形不良をなくし、常に安定した成形品となる。

（実施例） 以下、この発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

まず、第４図および第５図を参照するに、金型１と金型
３との間には溶融樹脂Ｐを充填させるためのキャビティ
５が形成されている。その金型１の外側７には超音波振
動子（以下、探触子と呼ぶ。

）９が取付けられ、その探触子９には図示省略の超音波
発振機が接続されている。

その探触子９で例えば５ＭＨ２の正弦波をパルス状に発
振さぜ、その探触子９から超音波を照射すると、超音波
が金型１、溶融樹脂Ｐおよび金型３に伝播される。伝播
した超音波は、金型１と溶融樹脂Ｐの境界面１１や溶融
樹脂Ｐと金型３の境界面１３で反射される。

第４図は探触子９を取付（′Ｊだ位置の金型１と金型３
との間に溶融樹脂Ｐが到達していない状態を示している
。この状態においては境界面１１で超音波をすべて反射
してしまうため、第６図に示されているように、送信波
１５と境界面１１からの第１次反射波１７と第２次反射
波１９のみの反射波形が形成される。

第５図は探触子９を取付けた位置の金型１と金型３との
間に溶融樹脂Ｐが到達した状態を示している。この状態
においては第７図に示されているように、溶融樹脂Ｐに
伝わり境界面１３で反射してきた第１次反射波２１や第
２次反射波２３が前記第１次反射波１７と第２次反射波
１９との間に形成される。

このように、探触子９を取付けた位置の金型１と金型３
との間に溶融樹脂Ｐが有るか無いかの違いによって超音
波による反射波形が第６図、第７図に示す如く異なるた
め、超音波による反射波の波形パターンを比較すること
によって、金型１と金型３との間に溶融樹脂Ｐが有るか
無いかを検出することができる。

又、第４図および第５図においては、金型３の外側８に
前記探触子９とは別の探触子１０を取付けて、探触子９
から照射された超音波の透過波を別の探触子１０で受信
する方法でも対応できる。

すなわち、第４図および第５図においては探触子９から
照射された超音波の透過波を別の探触子１０で受信し、
その透過波の波形は第６図および第７図に示した波形と
ほぼ同様の波形を示すから、透過波の波形パターンを比
較することによって、金型１と金型３との間に溶融樹脂
Ｐが有るか無いかを検出Ｊることができる。

上述した超音波による反射波又は透過波の波形パターン
から溶融樹脂の有無を検出する原理を応用して本実施例
が達成されている。

第１図には射出成形機における射出工程を説明する概略
図が示されている。第１図において、型閉め装置２５に
おける複数のタイロッド２７には固定盤２つが装着され
固定されている。その固定盤２９の前部第１図において
左部には固定側金型３１が取付けられている。

前記タイロッド２７には前後動自在な可動盤３３が装着
されており、その可動盤３３の前部には可動側金型３５
が取付けられている。前記固定側金型３１と可動側金型
３５との間にはキャビティ３７が形成されており、固定
側金型３１のほぼ中央部にはキャビティ３７に溶融樹脂
Ｐを充填させるためテーパ形状のスプール３つが前後方
向へ形成されている。

上記構成により、可動盤３３を第１図の左側から右側へ
図示省略の型閉めシリンダにより移動せしめることによ
って型閉め操作が行なわれることになる。又、キャビテ
ィ３７内に溶融樹脂Ｐを充填させて射出工程が終了した
後、図示省略の型閉めシリンダを左側へ移動せしめるこ
とにより型開操作が行なわれることになる。

射出装置７！１１には射出シリンダ４３が設けられてお
り、その射出シリンダ４３内には左右方向へ移動自在な
射出ピストン４５が装着されている。

その射出ピストン４５に一体化されたラム４７が左右方
向へ延伸して左方へ突出されている。そのラム４７の前
部外周部には図示省略の油圧モータなどにより回転可能
なスクリュ４つが設けられており、そのラム４７の周囲
にはシリンダ５１が左右方向へ延伸して設け゛られてい
る。前記固定盤２９のほぼ中央部に形成された円錐形状
の孔２９Ｇにはシリンダ５１の前部に取付けられたノズ
ル５３が臨んでいる。

上記構成により、スクリュ４９を回転せしめて図示省略
のホッパから樹脂を送り、射出シリンダ４３を作動させ
て射出ピストン４５を介してラム４７を前進第１図にお
いて左側へ移動せしめることにより、溶融樹脂Ｐがノズ
ル５３から射出されスプール３つを通ってキャビティ３
７内に充填されることになる。

前記射出シリンダ４３には、射出ピストン４５を挾んで
前部シリンダ室５５と後部シリンダ室５７が形成されＣ
いる。前部シリンダ室５５には管路５９の一端が接続さ
れ、管路５９の他端は４ポ一ト３位置の電磁方向切換弁
６１のＡポートに接続されている。電磁方向切換弁６１
にはソレノイドＳＱＬ＋　、５ＱＬ２が備えられている
。

電磁方向切換弁６１のＰポートにば管路６３の一端が接
続されており、管路６３の他端は電磁流量制御弁６５に
接続されている。その電磁流量制御弁６５にば管路６７
の一端が接続されており、その管路６７の他端は油圧ポ
ンプＯＰに接続されている。その油圧ポンプＯＰは連結
された電動機Ｍにより駆動される。その油圧ポンプＯＰ
には管路６９の一端が接続されており、その管路６９の
他端はフィルタＦを介して油タンク下に連通されている
。

前記後部シリンダ室５７には管路７１の一端が接続され
ており、管路７１の他端は電磁方向切換弁６１のＢポー
トに接続されている。電磁方向切換弁６１のＴポートに
は管路７３の一端が接続されており管路７３の他端は油
タンク下に連通されている。

上記構成により、油圧ポンプＯＰを電動機Ｍにより作動
させると、油タンクＴ内の油がフィルタＦ、管路６９を
介して管路６７に吐き出される。

管路６７内の油は電磁流量制御弁６５により油の流量が
制御されて管路６３へ流れる。管路６３に流れた油は電
磁方向切換弁６１のソレノイドＳＯＬｌをＯＮにすると
、ＰボートとＢポートとが連通し、管路７１を通り後部
シリンダ室５７に送り込まれて、ラム４７が左方向へ移
動して溶融樹脂Ｐがノズル５３を通ってキャビティ３７
内に射出される。

前記可動側金型３５の外部には超音波の探触子７５が、
場合によっては探触子７５と相対向した可動側金型３５
の外側には探触子７６が設けられており、その探触子７
５および探触子７６には超音波の正弦波をパルス状に発
振させるだめの超音波発振機７７が接続されている。そ
の探触子７５から照射されたパルス状の超音波は第２図
および第３図に示す如く、可動側金型３５の境界面３５
１」１　と境界面３５Ｈ２からそれぞれ第１次反射波形
、第２次反射波形を受けて探触子７５で受は取られる。

又、探触子７５から照射されたパルス状の超音波は第２
図おにび第３図に点線で示した探触子７６で透過波形と
して受（ブ取られる。

この場合、キャビティ３７内に溶融樹脂Ｐが完全に充填
されているかどうかを超音波の反射波又は透過波の波形
パターンによって第４図から第７図で示した原理に基づ
き検出しようとするものである。なお、波形パターンと
は波の形と波の高さとを含んだパターンを意味している
。

探触子７−５から超音波を照射させる位置は、スプール
３９から溶融樹脂が充填される入口より離れている位置
がよい。特に、溶融樹脂Ｐはキャビティ３７内へ充填入
口から徐々に流動して充填してい＜　７ｊめ、最後に溶
融樹脂Ｐが流動して到達する位置すなわち、第３図の斜
線で示した最終充填位置（溶融樹脂Ｐの末端位置）Ｓで
充填状態すなわち溶融樹脂Ｐの有無を検出するのが最適
である。

この最終充填位置Ｓは、得ようとする製品の形状によっ
て異なるため、予め試打ちにより確認される。

前記超音波発振機７７には増巾装置７９を介して比較装
置８１が接続されている。その比較装置８１には正常波
形データベース８３が接続されている。その正常波形デ
ータベース８３には、予め試打ちなどによって例えば最
終充填位置Ｓに溶融樹脂Ｐが密着した状態で充填され、
製品が良品となったときの超音波による反射波例えば第
７図に示したような反射波の波形パターンや、超音波に
よる透過波の波形パターンが各製品の形状および溶融樹
脂Ｐの種類ごとに記憶されている。

前記比較装置８１には工程切換装置８５が接続されてお
り、その工程切換装置８５には充填工程用圧力設定信号
発信装置８７．保持圧工程用圧力設定信号発信装置８９
が接続されている。工程切換装置８５には増巾装置９１
を介して電磁圧力制御弁９３が接続されており、その電
磁圧力制御弁９３は前記管路６７の途中に接続されてい
る。

上記構成により、可動側金型３５の外部に設けられた探
触子７５から超音波をキャビティ３７内の最終充填位置
Ｓへ照射して、境界面３５Ｈ＋。

３５Ｈ２からの第１次、第２次反射波を探触子７５で受
は取り、又は、透過波を探触子７６で受は取る。その反
射波又は透過波は超音波発振機７７を介して増巾装ｆｉ
７９で増巾して実際の反射波又は透過波の波形パターン
が比較装置８１に取込まれる。

比較装置８１には正常波形パターンデータベース８３に
記憶されていた正常な反射波又は透過波の波形パターン
が予め取込まれているから、比較装置８１で実際の反射
波又は透過波の波形パターンと正常な反射波又は透過波
の波形パターンとが比較される。例えば、正常な反射波
形パターンを第７図に示した反射波形パターンとし、実
際の反射波形パターンがやはり第７図に示した反射波形
パターンであれば、実際の反射波形パターンは正常な反
射波形パターンとほぼ一致するので、最終充填位置Ｓに
溶融樹脂Ｐが入り込んでいることになり充填状態は正常
と判断する。

その正常である旨の信号が工程切換装置８５に取込まれ
ることにより、充填工程用圧力設定信号発信装置８７か
ら保持圧工程用圧力設定信号発信装置８つに切換り、そ
の保持圧工程用圧力設定信号発信装置８９で保持圧工程
用圧力設定信号が出力され増巾装置９１を介して電磁圧
力制御弁９３に取込まれる。而して、電磁流量制御弁６
５の作動が停止し、電磁圧力制御弁９３が作動して射出
保持工程に切換わり、射出シリンダ４３の後部シリンダ
室５７Ｂに圧力が加わって射出保持圧状態となる。

前記比較装置８１で正常な反射波形パターンを第７図に
示した反射波形パターンとし、実際の反射波形パターン
が第６図に示したような反射波形パターンであれば、実
際の反射波形パターンは正常な反射波形パターンと一致
しないから、最終充填位置Ｓに溶融樹脂Ｐが入り込んで
いないので充填状態は異常と判断する。その異常である
旨の信号が出ると正常になるまで待つかあるいはある一
定の時間経過後にアラームを出して不良とみなして処理
される。

このように、最終充填位置Ｓへ超音波を照射して実際の
反射波又は透過波の波形パターンを検出し、その実際の
反射波又は透過波の波形パターンと正常な反射波又は透
過波の波形パターンとを比較することによって、キャビ
ティ３７内に溶融相脂Ｐが正常に充填されたかどうかを
検出することができる。而して、キャビティ３７内の最
終充填位置Ｓに溶融樹脂Ｐが充填したことを検出した上
で保持圧工程に切換えるようにしたので、キャビティ３
７の寸法に対して安定した品質の製品が得られる。又、
樹脂温度が変化して充填される樹脂の粘度が変化しても
、パリを発生させたり、あるいは金型を破損させること
がなくなる。さらに、圧力センサのように取付位置にあ
まり制限がなく金型の外部より充填状態の検出ができる
。延いては、不良品の検出にもつながり、製品の品質が
向上する。

なお、この発明は前述した実施例に限定されることなく
、適宜の変更を行なうことにより、その他の態様で実施
し得るものである。本実施例においては探触子７５．探
触子７６を使用して充填状態を検出する例で説明してい
るが、さらに発展させて探触子７５．探触子７６を複数
使用し複雑かつ細かな充填状態の検出を行なえるように
対応することも可能である。

［発明の効果］ 以上のごとき実施例の説明より理解されるように、この
発明によれば、特許請求の範囲に記載されたとおりの構
成であるから、金型キャビティ内に溶融樹脂が充填した
ことを検出した上で保持圧工程に切換えるようにしたの
で、金型キャビティの寸法に対して安定した品質の製品
を得ることができる。又、樹脂温度が変化して充填され
る樹脂の粘度が変化しても、パリを発生させたり、ある
いは金型を破損させることがなくなる。さらに、圧力セ
ンサのように取付位置にあまり制限がなく金型の外部よ
り充填状態の検出ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明を実施した一実施例の射出酸−Ｉ線に
沿った断面図である。 第４図および第５図は金型内に溶融樹脂が充填されたか
どうかを検出するための説明図、第６図および第７図は
、第４図および第５図で検出された反射波形の状態を示
す図である。 ３１・・・固定側金型 ３５・・・可動側金型 ３７・・・キャビブイ ７５．７６・・・探触子 ７７・・・超音波発振機 ８１・・・比較装置 ８３・・・正常波形データベース ８５・・・工程切換装置 代理人　　弁理上　　三　好　保　男 第２図 ノ　　　ノ Ｐ 第３図 第４図 第５図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）射出成形機における金型のキャビティに溶融樹脂
   を充填させる充填工程で、前記金型の外部から超音波を
   キャビティ内部へ照射し、キャビティ内部における充填
   の有無を超音波による反射波又は透過波の波形パターン
   で検出し、充填の有が検出されると、保持圧工程へ切換
   えることを特徴とする射出成形機の射出保持圧切換方法
   。
2. （２）前記充填の有無がキャビティの内部の最終充填位
   置で検出されることを特徴とする請求項１記載の射出成
   形機の射出保持圧切換方法。
3. （３）射出成形機で溶融樹脂をキャビティ内へ充填され
   る金型と、その金型の外部に設けられ前記キャビティ内
   における溶融樹脂の充填状態を検出するための超音波振
   動子と、その超音波振動子に超音波を発振させるための
   超音波発振機と、予めキャビティ内に溶融樹脂を充填し
   て超音波によつて得られた正常な反射波又は透過波の波
   形パターンを記憶させる正常波形パターンデータベース
   と、前記超音波を超音波振動子からキャビティ内へ照射
   しその反射波又は透過波の波形パターンを超音波発振機
   で受けた実際の波形パターンと前記正常波形パターンデ
   ータベースに記憶されている正常波形パターンとを比較
   する比較器と、その比較器で実際の波形パターンが正常
   波形パターンにほぼ一致した場合に充填工程から保持圧
   工程へ切換えるための工程切換装置と、を備えてなるこ
   とを特徴とする射出成形機の射出保持圧切換装置。