JP3282439B2 - 射出圧縮成形方法および制御装置 - Google Patents

射出圧縮成形方法および制御装置

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JP3282439B2 JP10503895A JP10503895A JP3282439B2 JP 3282439 B2 JP3282439 B2 JP 3282439B2 JP 10503895 A JP10503895 A JP 10503895A JP 10503895 A JP10503895 A JP 10503895A JP 3282439 B2 JP3282439 B2 JP 3282439B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低圧型締した金型内に溶
融樹脂を射出充填し、この充填された樹脂圧によって金
型が若干開き、その後型締側で圧縮を行うようにした射
出圧縮成形方法および制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の射出圧縮成形は次のような方法で
行われていた。 (1)トグル機構が伸び切った状態で型締を完了すると
ともに、この状態で金型に所定の隙間を確保しておく。
そして溶融樹脂を金型内に射出充填後、可動盤あるいは
固定盤に別途付設した圧縮専用の油圧シリンダなどによ
り圧縮を行う。 (2)トグル機構が伸び切らない状態下でトグル機構の
クロスヘッド位置と可動盤の変位量(型開量、型締力)
の幾何学的関係を用いて、射出充填によって金型が開く
型締力設定値をクロスヘッドの後退移動位置に換算した
設定値に基づいて制御を行い、この制御によりトグル機
構を停止させて型締を行った後金型内に溶融樹脂を射出
充填し、その後トグル機構の再駆動により伸び切った状
態にして圧縮を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の射出
圧縮成形では、次のような問題があった。すなわち、 (1)トグル機構側には何ら特別な改造を必要としない
が、トグル機構とは別に圧縮専用の油圧シリンダなどの
成形機への組込み改造が必要なため、成形機の複雑・コ
スト高を招く。そのため、圧縮機構のみをユニット化し
て、成形機の可動盤または固定盤に脱着可能とする方法
も考えられるが、圧縮ユニット取付に伴い成形機への重
量増負担、金型取付有効範囲の縮小により、成形機本体
の機能低下を招くため、成形可能範囲が限定されてしま
う。
【0004】(2)トグル機構のクロスヘッド位置と可
動盤の変位量の幾何学的関係は取付る金型の厚さに応じ
た型厚設定値と、金型の大きさに応じた型締完了時の最
大発生型締力を増減調整させるダイハイト調整値の組合
せによって関係式は無限大に存在するため、使用する金
型毎に幾何学的関係に基づいて計算しなければならず、
操作性は極めて悪く、非現実的である。さらに、射出圧
縮成形で最も重要な型開量の制御はあくまでも演算推定
値による型締力設定であるので、実際の成形時の射出充
填によって金型が開く型開量を正確に制御しておらず、
そのため高圧型締切替に際しては、金型内の樹脂流速の
変化がないように、射出側と型締側の連動操作などの高
度なタイミング制御を必要とし、高品質な成形品を安定
して供給することは困難である。
【0005】本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされ
たもので、本発明の目的は、現行のトグル機構の成形機
を大幅に改造することなく、高精度な型開量制御によ
り、高品質の製品を安定して連続的に供給するようにし
た射出圧縮成形方法および制御装置を提供するものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では上記目的を達
成するために、本発明に係る第1の発明ではタイバー伸
び量検出部を備えたトグル式の型締機構を有する射出成
形機を用いておこなう射出圧縮成形方法であって、あら
かじめ金型キャビティ内に充填した樹脂圧によって樹脂
の冷却固化収縮量に相当する型開量まで金型が開いた際
におけるタイバー伸び量を設定値として、前記トグル機
構が伸び切らない状態で低圧型締を行い、射出充填中の
タイバーの伸び量が前記設定値に達したことを検知後、
射出充填工程を停止させるとともにトグル機構を伸び切
った状態にして高圧型締を行う。また第2の発明では、
第1の発明においてタイバー伸び量を、タイバー端面か
ら反端面側へ向けて照射した超音波信号が反射する時間
検出するようにした。さらに、第3の発明では、射出
充填を制御する射出制御部と、型締を制御する型締制御
部を有し、樹脂の冷却固化収縮量に相当する型開量を設
定する型開量設定部と、射出充填中のタイバー伸び量の
検出をタイバーに組込んだ超音波センサと該センサから
の信号をカウントする超音波受発信部からなるタイバー
伸び量検出部で行い、前記型開量設定部の設定値と、前
記タイバー伸び量検出部の検出信号に基づいて前記射出
制御部へ射出充填停止信号と前記型締制御部へ型締増圧
信号をそれぞれ発生させる比較制御部を有する構成にし
た。
【0007】
【作用】低圧型締状態で射出充填を行い、射出充填に伴
う型開挙動すなわちタイバー伸び量が、樹脂の冷却固化
収縮量に相当する型開量設定値に達した後、射出充填動
作を停止させるとともに、高圧型締状態にして圧縮工程
を行うことにより、金型へ樹脂はほぼ満充填(ジャスト
パック)の状態であるため、圧縮工程切替に際しても、
金型内の樹脂流速の不連続に起因するフローマークなど
の欠陥発生は皆無となる。したがって、従来必要とされ
ていた圧縮工程切替の極めて高度なタイミング制御が不
要となる。また、型締側の型開量基準で射出充填量を制
御しているので、計量値の変動、チェックリングの作動
変動などの射出側に起因する充填量の誤差要因を排除で
きるため、成形品重量のバラツキは極めて小さくなる。
【0008】射出圧縮成形で最も重要な型開量(タイバ
ーの伸び量)の制御をタイバーに組込んだタイバー伸び
量検出部で行っていることにより、型厚設定値、ダイハ
イト調整値の影響を全く受けず、高精度な型開量(タイ
バー伸び量)が直接検出できるので、高精度な射出圧縮
成形の制御が可能となる。さらに、タイバー伸び量の検
出を超音波信号を用いて行い、タイバー反端面の反射波
信号の反射時間で制御していることにより、タイバー内
部を伝幡する超音波信号は極めて高速であるため、タイ
バー伸び量の、検出応答性は極めて高く、成形動作に対
応した連続検出が可能である。また、超音波信号の処理
を反射時間のカウントのみで行っているため、複雑な演
算処理を必要とせず、高精度な型開量検出が簡単なソフ
ト・ハードで可能となる。
【0009】
【実施例】以下に、本発明に係る射出圧縮成形方法およ
び制御装置について図面を用いて詳細に説明する。
【0010】図1は本発明に係る射出成形機の制御図、
図2はトグル式型締装置におけるタイバー伸び量と設定
型締力の関係図、図3は超音波信号の検出概念図、図4
は制御フロー図である。
【0011】本実施例における射出成形装置100は、
トグル式型締装置50、射出装置40および制御部60
から構成されている。
【0012】図1はトグル式の型締装置50を備えた射
出成形装置100を示し、中心線より上半分は射出充填
前の低圧型締状態を示し、中心線より下半分は圧縮工程
完了後の高圧型締状態を示している。図1におけるトグ
ル式型締装置50は、リンクハウジング1、固定盤(固
定プラテン)2、可動盤(可動プラテン)3、金型4
(固定金型4bおよび可動金型4a)、キャビティ5、
トグル機構6、クロスヘッド7、型締シリンダ(ダイロ
ックシリンダ)8、ピストンロッド9およびガイドロッ
ド10より構成される。
【0013】ダブルトグル式の型締装置50を備えた射
出成形装置100では、図1に示すように、可動盤3と
リンクハウジング1との間に3つのトグルリンク6a、
6b、6cからなる上下一対のトグル機構6を備え、リ
ンクハウジング1の外端面の略中心部に型締シリンダ
(ダイロックシリンダ)8を装着し、型締シリンダ8の
ピストンロッド9の先端をクロスヘッド7に連結し、該
クロスヘッド7を進退自在に挿通したガイドロッド10
に沿って前後進させるとともに、該クロスヘッド7を介
して前記トグル機構6を作動させ、固定盤2に対して可
動盤(可動プラテン)3を移動して型締動作を行うよう
になっている。符号11はタイバーを示す。
【0014】次に、射出装置40について述べる。本実
施例における射出装置40はバレル41内にスクリュ4
2が配設され、ホッパ43内の樹脂原料が供給ゾーン、
圧縮ゾーンにおいて加熱圧縮され、計量ゾーンにおいて
溶融計量され、そして射出ゾーンを経てノズル44内へ
射出されるように構成されている。
【0015】そして、バレル41の外周面には樹脂原料
を外部加熱するためのヒータが設けられており、樹脂原
料がスクリュ42の回転によって前方へ送られるように
なっている。
【0016】符号46は射出シリンダ、47は正逆転用
モータであってスクリュ42に直結されており、スクリ
ュ42を正逆回転するようになっている。
【0017】次に、制御部60について述べる。制御部
60は型締制御部61、型締シリンダストロークセンサ
62、射出制御部63、型開量設定部64、タイハー伸
び量検出部65、超音波受発信部66、比較制御部6
7、油圧制御弁68、69、油圧供給源70a、70
b、超音波センサ71およびタイマ72から構成されて
いる。
【0018】射出制御部63は射出シリンダ46の動作
を制御する油圧制御弁69、シャットオフバルブ73お
よび比較制御部67にそれぞれ接続されている。
【0019】また、型締工程および射出充填工程におけ
るタイバー伸び量の検知とタイバー11に組込まれた超
音波受発信部66はタイバー伸び量検出部65に接続さ
れ、このタイバー伸び量検出部65と型開量設定部64
は比較制御部67に接続されている。
【0020】型締シリンダ8のピストンロッド9途上の
反クロスヘッド7側には型締シリンダストロークセンサ
62が配設され型締制御部61に接続されており、設定
型締圧に達した時の型締シリンダ8のストロークを検知
して、その位置を保持することにより型締シリンダ8の
動作を固定させるための手段として用いる。そして、型
締制御部61は比較制御部67に接続されている。
【0021】タイマ72は比較制御部67内に内蔵され
ており、起動するタイマ72の設定時間に達すると、射
出制御部63側では射出装置40の計量開始が行われ、
型締制御部61側では冷却完了を知らせるようになって
いる。
【0022】以上のように構成された射出圧縮成形装置
の作用について述べる。
【0023】金型キャビティ容積とキャビティ投影面積
および充填する樹脂物性などから算出される射出充填に
よって樹脂の冷却固化収縮量に相当する型開量をタイバ
ー伸び量として型開量設定部64で設定する。
【0024】この場合、トグル機構6は伸び切らない状
態であり、図2を用いてタイバー伸び量と設定型締力の
関係について詳しく説明する。
【0025】すなわち、トグル式型締装置50における
型締力の発生原理は、トグル機構6を駆動させて可動盤
3を前進させ、可動金型4aと固定金型4bがタッチし
た状態(この時、トグル機構6は未だ伸び切っていな
い、K0 値)からさらに可動盤3を固定盤2側へ押圧さ
せてタイバー11を伸延させることによって(型締シリ
ンダ8を前進させる)型締力が発生する。そして、トグ
ル機構6が最も伸び切った状態で型締力は最大値(ただ
し、金型保護のため金型サイズによりキャビティ投影面
積に応じた型締力値にダイハイト調整した場合、Kma
x値)を示し、この時、タイバー11は最大値(△lm
ax値)まで伸びていることになる。
【0026】このタイバー11が伸びることを利用して
射出圧縮成形を行う場合、タイバー11の最大許容伸び
量(△lmax値)が、射出充填圧による型開量の調整
可能な範囲となる。
【0027】ここで、任意の初期型締状態(ただし、型
開挙動を容易とするため型締力は低い程良い、K1 値)
で射出充填を開始した場合、樹脂の冷却固化収縮量に相
当する型開量をS値とすると、タイバー伸び量は△l1
値から△l2 値へ変化する。したがって、初期型締状態
のタイバー伸び量(△l1 値)と、射出充填中のタイバ
ー伸び量の変化(△l1 →△l2 )を検出することによ
り、正確な型開量(S値)の制御ができる。
【0028】なお、初期型締状態が多少変動したとして
も、その時のタイバー伸び量(△l 1 ′値)を基準とし
て型開量(S値)を加算したタイバー伸び量(△l2
値)で制御を行うため、全く影響を受けることはない。
(トグル機構の幾何学的関係に基づいて行う、型締制御
方式では、型締力とタイバー伸び量の関係が直線関係で
ないため型締力の補正は極めて難しい。)
【0029】次に、タイバー伸び量を超音波信号を用い
て計測する場合について図3を用いて述べる。
【0030】タイバー11の端面に取付けた超音波セン
サ71から反端面へ向けて照射した超音波信号は、タイ
バー内部を伝播してタイバー反端面で反射して再び超音
波センサ71へ戻る。この状態を例えばデジタルオシロ
グラフスコープを用いて画面で観察すると超音波センサ
71からの発信信号は、送信波信号としてピーク値を示
し、また、反射した超音波センサ71への受信信号は反
射波信号としてピーク値を示す。
【0031】ここで、図2に示す型締力K0 値(タイバ
ー伸び量△l0 値)の時の反射波信号(△l0 値)の反
射時間(t0 値)と比較して、型締力Kmax値(△l
max値)の時の反射波信号(△lmax値)の反射時
間(tmax値)は△tmax値程長くなる。すなわ
ち、タイバー内部を伝幡する超音波信号の伝幡速度(タ
イバー材質を鋼とすると約5300m/sec)は、通
常の成形機を使用する環境条件では一定であるため、外
乱因子の影響を全く受けず、タイバー伸び量(△lma
x値)=反射時間の変化量(△tmax値)として計測
できる。
【0032】したがって、初期型締状態(K1 値)の時
の反射波信号(△l1 値)の反射時間(t1 値)を基準
に、型開量(S値)に相当する反射時間の変化量(△t
値、これは、超音波信号の伝幡速度とタイバー長さから
算出するかまたは、△lmax値と△tmax値が直線
関係であることを利用して算出する。)を加算した反射
波信号(△l2 値)の反射時間(t2 値)をモニタして
おくことにより(射出充填により反射波信号は△l1
△l2 へ変化する)、正確な型開量制御ができる。
【0033】さらに、超音波信号の検出は反射波信号の
反射時間を計測するのみとしているので、実際には、図
3の説明で用いたデジタルオシロスコープなどは不要で
あり、超音波センサ71と超音波信号で受発信して反射
時間をカウントする機能を付加した超音波受発信部66
の簡単なソフト・ハード構成でよく、コストダウンも可
能となる。
【0034】なお、超音波信号を用いてタイバー伸び量
を検出するメリットとして次のようなことが考えられ
る。 超音波信号の伝幡速度が極めて速いため、検出応答性
が高く、その結果、短時間の射出充填中の型開挙動を遅
れることなく検出できる。 超音波信号の伝幡速度が極めて速いため、検出分解能
が高く、高精度な型開量の検出ができる。 実用範囲内における超音波信号の伝幡速度への変動が
ほとんどなく、外乱要因に強い信頼性の高い計測ができ
る。 超音波センサをタイバーに固定するだけで計測できる
ため、成形機の改造を全く必要としない。また、超音波
センサは極めて小さいためスペース的に無駄を生じさせ
ない。
【0035】因みに、超音波計測のスペックとしては次
のものが望ましい。 超音波センサ … 周波数=5MHz、センサ径=1
/2インチ ・周波数は高い程、直進性が高くなるが、伝幡距離が短
くなる。 ・センサ径が小さい程、ビーム性は高くなるが、信号レ
ベルが低くなる。 超音波受発信部… 超音波信号をパルス制御できるも
の。
【0036】なお、図3は説明しやすいように、送信波
信号と反射波信号を同位相で示したが、実際の反射波信
号は以下の理由により逆位相である。
【0037】
【数1】
【0038】ここでZ1 とZ2 は超音波信号が伝播する
物体の音響インピーダンス(kg/m2 ・s)を示し、
反射波信号はタイバー(Z1 )→空気(Z2 )を経由す
ることにより、タイバー11(鉄製)のZ1 は45.3
×106 、空気のZ2 は4×102 であるためこれを上
記式に代入すると音圧反射率(Rp)は負となり逆位相
となる。
【0039】次に、図4を用いて本実施例の成形動作を
説明する。
【0040】(1)あらかじめ設定した初期型締設定値
(K1 値)に基づいて、型締制御部61は型締シリンダ
8の油圧を制御して型締を行う。この際の型締力の検出
は、例えばタイバーに組込んだロードメータなどの型締
力検出センサにより行う。なお、超音波信号の反射時間
を用いて型締力検知することも可能である。 (2)初期型締力設定値(K1 値)に達したら、型締動
作を停止・保持させる。この場合の型締保持は、例えば
型締シリンダ8のストローク値を型締シリンダストロー
クセンサ62で検出し、型締シリンダ8の油圧を制御し
て、型締シリンダ8位置保持制御を行う。
【0041】(3)同時に、タイバー伸び量検出部で初
期型締状態のタイバー伸び量(△l1の反射波信号、△
1 の反射時間t1 値)を検出して原点設定するととも
に、先に型開量設定部で設定した樹脂の冷却固化収縮量
に相当する型開量(タイバー伸び量、S1 値=反射時間
差、△t値)を加算した比較設定値(t1 値)を型開設
定部へ記憶させる。 (4)初期型締完了後、射出充填を行う。射出充填に伴
う型開挙動(タイバーの伸長状態)をタイバー伸び量検
出部でモニタする。 (5)タイバー伸び量が比較設定値(t1 値)に達した
ことを検知後、比較制御部は射出制御部へ射出充填停止
信号を、型締制御部へ型締増圧(圧縮)開始信号を発信
する。こうすることにより、金型4へ樹脂がほぼ満充填
(ジャストパック)の状態であるため、圧縮工程切替に
際しても、金型内の樹脂流速の不連続に起因するフロー
マーク等の欠陥発生は皆無である。したがって、従来必
要とされていた圧縮工程切替の極めて高度なタイミング
制御が不要となる。また、型締側の型開量基準で射出充
填量を制御していることで、計量値およびチェックリン
グ作動の変動などの射出側に起因する充填量の誤差要因
を排除できるため、成形品の重量バラツキは極めて小さ
い高品質を得ることが達成できる。
【0042】(6)射出充填停止動作は、以下の2通り
の方法が採用できる。 射出シリンダの前進動作を停止・保持させる(保圧切
替動作)。 樹脂充填通路を遮断させる(シャットオフバルブ閉動
作)。
【0043】(7)圧縮工程および射出側制御は、タイ
バー伸び量が比較設定値(t1 値)に達したことを検知
して、起動するタイマ72の設定時間で行う。 計量開始……ゲートシールする時間を基準とし、シャ
ットオフバルブ73が組込まれている場合では、シャッ
トオフバルブ73閉動作完了時間。 冷却完了……樹脂温度、金型冷却能力、成形品形状な
どによって樹脂の冷却時間を算出し、圧縮完了時間とす
る。 (8)冷却完了後、型開き動作を行って製品取出しをす
る。
【0044】
【発明の効果】以上説明したことからも明らかなよう
に、本発明に係る射出圧縮成形方法および制御装置で
は、 (1)低圧型締状態で射出充填を行い樹脂の冷却固化収
縮量に相当する型開量設定値に達すると同時に、射出充
填を停止させるとともに、高圧型締状態にして圧縮を行
うことにより、金型内の樹脂はジャストパック状態であ
るので、樹脂流れの不連続に起因するフローマークなど
の欠陥発生が皆無となり、その結果圧縮工程切替に際し
ての極めて高度なタイミング制御が不要となり、操作性
を簡単とする。 (2)型締側で射出充填量を制御しているので、計量値
およびチェックリングの作動変動などの射出側に起因す
る充填量誤差要因が排除できるため、高品質な成形品を
安定して供給できる。 (3)射出圧縮成形で最も重要な型開量(タイバー伸び
量)制御を、超音波信号を用いて直接行っているので、
外乱因子に対して変動のない高応答・高精度な型開量制
御ができ、その結果、極めて高品質な成形品を連続して
供給できる。 (4)現行トグル式型締成形機に超音波センサを取付け
るだけでよいので大幅な成形機の改造を全く必要とせ
ず、ワンタッチで高精度制御可能な射出圧縮成形機へ変
換でき、大幅なコストダウンが図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る射出成形機の制御図である。
【図2】トグル式型締装置におけるタイバー伸び量と設
定型締力の関係図である。
【図3】超音波信号の検出概念図である。
【図4】制御フロー図である。
【符号の説明】
1 リンクハウジング 2 固定盤 3 可動盤 4 金型 4a 可動金型 4b 固定金型 5 キャビティ 6 トグル機構 7 クロスヘッド 8 型締シリンダ 9 ピストンロッド 10 ガイドロッド 11 タイバー 40 射出装置 41 バレル 42 スクリュ 43 ホッパ 44 ノズル 46 射出シリンダ 47 正逆転用モータ 48 射出ピストン 50 トグル式型締装置 60 制御部 61 型締制御部 62 型締シリンダストロークセンサ 63 射出制御部 64 型開量設定部 65 タイバー伸び量検出部 66 超音波受発信部 67 比較制御部 68、69 油圧制御弁 70a、70b 油圧供給源 71 超音波センサ 72 タイマ 73 シャットオフバルブ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タイバー伸び量検出部を備えたトグル式の
    型締機構を有する射出成形機を用いておこなう射出圧縮
    成形方法であって、 あらかじめ金型キャビティ内に充填した樹脂圧によって
    樹脂の冷却固化収縮量に相当する型開量まで金型が開
    た際におけるタイバー伸び量を設定値として、前記トグ
    ル機構が伸び切らない状態で低圧型締を行い、射出充填
    中のタイバーの伸び量が前記設定値に達したことを検知
    後、射出充填工程を停止させるとともにトグル機構を伸
    び切った状態にして高圧型締を行うことを特徴とする射
    出圧縮成形方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のタイバー伸び量を、タイバ
    ー端面から反端面側へ向けて照射した超音波信号が反射
    する時間で検出するようにしたことを特徴とする射出圧
    縮成形方法。
  3. 【請求項3】射出充填を制御する射出制御部と、型締を
    制御する型締制御部を有し、樹脂の冷却固化収縮量に相
    当する型開量を設定する型開量設定部と、射出充填中の
    タイバー伸び量の検出をタイバーに組込んだ超音波セン
    サと該センサからの信号をカウントする超音波受発信部
    からなるタイバー伸び量検出部で行い、前記型開量設定
    部の設定値と、前記タイバー伸び量検出部の検出信号に
    基づいて前記射出制御部へ射出充填停止信号と前記型締
    制御部へ型締増圧信号をそれぞれ発生させる比較制御部
    を有することを特徴とする射出圧縮成形制御装置。
JP10503895A 1995-04-28 1995-04-28 射出圧縮成形方法および制御装置 Expired - Fee Related JP3282439B2 (ja)

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