JP3640704B2 - 加圧鋳造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、キャビティ内に充填された溶湯が凝固する段階において加圧ピンを前進させて溶湯を加圧する加圧鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ダイカスト法等の鋳造技術においては、溶湯の凝固収縮に伴って発生する引け,巣等の欠陥の発生を防止するために、キャビティ内に充填された溶湯が凝固する段階において溶湯を加圧する加圧鋳造が行われる。かかる加圧鋳造において効果的な加圧を行うためには、加圧ピン等の加圧手段を作動させるタイミングを適切に設定することが極めて重要である。
そこで、加圧ピンによる加圧のタイミングを適切に設定するための方法が開発されており、その一例が特開平4−182053号公報に開示されている。この公報に記載された技術においては、溶湯の充填後に加圧ピン駆動用油圧シリンダによって、まず加圧ピンを微速度で前進させる。そして、加圧ピンの受ける反発力が所定の圧力に達したときに溶湯が所定の凝固状態になったものと判定して、予め設定された高速度で加圧ピンを前進させて溶湯の加圧を行う。
このように、微速前進する加圧ピンの受ける反発力によって加圧のタイミングを検知して、加圧鋳造が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の従来技術においては、微速前進する加圧ピンの先端近傍にある溶湯の凝固状態のみを検出して加圧のタイミングを決定しており、加圧ピンが高速度で前進する時点で所定の凝固状態になっているのは加圧ピンの先端近傍の溶湯のみである。
このため、加圧ピンの先端に近い部分は適切な凝固状態のときに加圧されて十分な加圧効果が得られるが、それより前方のキャビティの中心部分においては加圧ピンが到達した時点では適切な凝固状態になっていないという事態が生ずる。すなわち、加圧ピンの前進速度に対して溶湯の冷却速度(凝固速度)が遅い場合には、加圧時点における凝固が不十分となって加圧効果が得られない。逆に加圧ピンの前進速度に対して溶湯の凝固速度が速い場合には、凝固が進行し過ぎて加圧ピンの加圧力が伝達されなくなる。
このように、従来の加圧鋳造装置においては、溶湯の一部分についての凝固状態検出結果に基づいて、予め決められた速度で加圧ピンの全ストロークを一度に加圧してしまうため、加圧しようとする溶湯の全体にわたって十分な加圧効果を得ることができないという問題点があった。
【0004】
そこで、本出願の請求項1,請求項2及び請求項3に係る発明においては、溶湯の凝固状態に応じて加圧の際の加圧ピンの前進速度を変化させることによって、加圧しようとする溶湯全体にわたって十分な加圧効果を得ることができる加圧鋳造方法を提供することを目的とする。
また、請求項2に係る発明においては、加圧ピン状態量に応じて加圧ピンの前進速度を補正することによって、加圧しようとする溶湯全体にわたってより適切な加圧を行うことができる加圧鋳造方法を提供することを目的とする。
また、請求項3に係る発明においては、微速前進による凝固状態の測定に要した時間から加圧の際の加圧ピンの前進速度を決定することによって、容易かつ確実に溶湯全体にわたって十分な加圧効果が得られる加圧鋳造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで上記の課題を解決するために、請求項1に係る発明においては、キャビティ内に充填された溶湯が凝固する段階で加圧ピンを前記キャビティ方向へ前進させて前記溶湯を加圧する加圧鋳造方法において、前記加圧ピンが前進する際に前記溶湯から受ける反発力を測定して該測定された反発力に応じて前記加圧ピンの前進速度を変化させる制御を前記加圧ピンの全ストロークにわたって繰り返し行うことを特徴とする加圧鋳造方法を創出した。
ここで、加圧ピンを前進させる手段としては、エアシリンダ,油圧シリンダ等の流体シリンダ機構や油圧モータ等、あるいは電動モータ等の電気的な駆動機構等が含まれる。
また、加圧ピンの受ける反発力を測定する手段としては、上記のエアシリンダ,油圧シリンダやその配管系に取り付けられた圧力センサ,温度センサ,超音波センサ等や、上記の油圧モータ,電動モータ等の回転駆動機構に設けられたトルク計等、さらに電気回路に取り付けられた電力計,電流計等が含まれる。
さらに、加圧鋳造において溶湯をキャビティ内に充填する方式としては、重力鋳造,減圧鋳造,差圧鋳造,ダイカスト鋳造等の種々の鋳造法が含まれる。
【0006】
また、請求項2に係る発明においては、キャビティ内に充填された溶湯が凝固する段階で加圧ピンを前記キャビティ方向へ前進させて前記溶湯を加圧する加圧鋳造方法において、前記加圧ピンが前進する際に前記溶湯から受ける反発力を測定して該測定された反発力を加圧ピン状態量で補正した値に応じて前記加圧ピンの前進速度を変化させる制御を前記加圧ピンの全ストロークにわたって繰り返し行うことを特徴とする加圧鋳造方法を創出した。
ここで、加圧ピン状態量とは、加圧ピンの前進に伴ってあるいは時間とともに変化する種々の物理量をいう。
【0007】
また、請求項3に係る発明においては、キャビティ内に充填された溶湯が凝固する段階で加圧ピンを前記キャビティ方向へ微速で前進させて該微速前進に伴って前記加圧ピンの受ける反発力を測定する微速前進工程と、前記反発力が所定の値に達した時点で前記加圧ピンを前記キャビティ方向へ高速で前進させて前記溶湯の加圧を行う加圧工程とを有する加圧鋳造方法において、前記加圧ピンの微速前進開始から前記反発力が前記所定の値に達するまでの時間に応じて前記加圧工程における前記加圧ピンの前進速度を決定することを特徴とする加圧鋳造方法を創出した。
【0008】
【作用】
さて、請求項1の発明に係る加圧鋳造方法は、キャビティ内に充填された溶湯が凝固する段階で加圧ピンをキャビティ方向へ前進させて溶湯を加圧する加圧鋳造方法である。
ここで、加圧ピンが溶湯の各部分を前進する際に受ける反発力を測定して、その反発力に応じて各部分における加圧ピンの前進速度が変化させられる。
すなわち、反発力が大きい部分においては溶湯の凝固が進行していることから、加圧ピンの前進速度が大きく調節されて大きな加圧力が加えられる。また、反発力が小さい部分においては溶湯の凝固が遅れていることから、加圧ピンの前進速度が小さく調節されて、溶湯が凝固するまで加圧力が加わらないように制御される。このようにして、速度が調節されながら加圧ピンが前進して、全ストロークの加圧が完了する。
これによって、溶湯の各部分の凝固状態に応じた前進速度で溶湯の各部分が加圧されるため、加圧ピンの加圧ストロークの各部分について確実に加圧効果が得られる。かかる制御が加圧ピンの全ストロークにわたって繰り返し行われるため、加圧しようとする溶湯全体について十分な加圧効果を得ることができる。
【0009】
また、請求項2の発明に係る加圧鋳造方法においては、溶湯が凝固する段階で加圧ピンをキャビティ方向へ前進させて溶湯を加圧するに際して、加圧ピンが受ける反発力だけでなく、これを加圧ピン状態量で補正した値に応じて各部分における加圧ピンの前進速度が変化させられる。
ここで、加圧ピン状態量とは、加圧ピンの前進に伴ってあるいは時間とともに変化する物理量であり、加圧ピンによる溶湯の加圧に影響を及ぼす種々の物理量が含まれる。
かかる加圧ピン状態量で反発力を補正して加圧ピンの前進速度を決定することによって、より精密に前進速度が制御される。そして、溶湯の各部分の凝固状態により精密に応じた前進速度で溶湯の各部分が加圧されるため、加圧ピンの加圧ストロークの各部分についてより確実かつ適切な加圧効果が得られる。かかる制御が加圧ピンの全ストロークにわたって繰り返し行われるため、加圧しようとする溶湯全体についてより適切な加圧を行うことができる。
【0010】
また、請求項3の発明に係る加圧鋳造方法は、微速前進工程と加圧工程とを有する加圧鋳造方法である。微速前進工程においては、キャビティ内に充填された溶湯が凝固する段階で加圧ピンがキャビティ方向へ微速で前進させられて、この微速前進に伴って加圧ピンの受ける反発力が測定される。これによって、加圧ピンの前方にある溶湯の凝固状態が検出される。また、加圧工程においては、測定された反発力が所定の値に達した時点で加圧ピンがキャビティ方向へ高速で前進させられて、溶湯の加圧が行われる。
ここで、加圧時の加圧ピンの前進速度は予め設定されておらず、微速前進工程における加圧ピンの微速前進開始から反発力が所定の値に達するまでの時間に応じて、加圧工程における加圧ピンの前進速度が決定される。
すなわち、当該時間が長い場合には溶湯の凝固速度が遅いのであるから、加圧ピンの前進速度を小さく設定して加圧ピンから離れた溶湯の領域が加圧効果のない状態のうちに加圧されないようにする。また、当該時間が短い場合には溶湯の凝固速度が速いのであるから、加圧ピンの前進速度を大きく設定して加圧ピンから離れた溶湯の領域が凝固してしまう前に加圧できるようにする。
これによって、加圧工程における加圧ピンの前進速度が溶湯の凝固速度に応じて適切に設定され、加圧しようとする溶湯全体について十分な加圧効果を得ることができる。また、本発明の方法においては加圧速度を決定する工程と加圧工程とを分けて、一様な速度で加圧を行う方式としているため、処理速度がそれほど速くなくても良く、簡単な制御系の構成によって実施することができる。
このようにして、容易かつ確実に溶湯全体にわたって十分な加圧効果が得られる加圧鋳造方法となる。
【0011】
【実施例】
実施例1
次に、本発明を具現化した実施例1について図1及び図2を参照して説明する。本実施例は、主として請求項1の発明に対応するものである。
まず、本実施例の加圧鋳造方法に用いられる加圧鋳造装置の全体構成を、図1を参照して説明する。図1に示されるように、本実施例における加圧鋳造装置2は加圧ピン10を有し、加圧ピン10の先端は図示しないキャビティに臨んでいる。この加圧ピン10の後端は加圧用油圧シリンダ4の油圧ピストン8に固定されており、油圧系の作動によって油圧ピストン8と一体に前後進する。
加圧鋳造装置2の油圧系は、油圧発生源20,電磁方向弁30,流量調整弁40及びこれらを接続する油圧配管等から構成されている。
油圧発生源20の圧力油は、油圧配管22A,電磁方向弁30,油圧配管22B,流量調整弁40,油圧配管22Dを介して、加圧用油圧シリンダ4の後室6Aに導かれる。
【0012】
流量調整弁40に接続された油圧配管22Bからは油圧配管22Cが分岐しており、油圧配管22Cの途中には逆流防止弁44が設けられている。この油圧配管22Cは、流量調整弁40と油圧シリンダ4の後室6Aとを結ぶ油圧配管22Dに合流している。
一方、加圧用油圧シリンダ4の前室6Bには油圧配管24が接続されており、前記電磁方向弁30,油圧配管26を介して、油タンク28に戻る油圧経路が構成されている。
流量調整弁40の開度と電磁方向弁30の弁室位置は、それぞれ制御信号線56及び制御信号線58を通じて制御コンピュータ50から送られる制御信号によって制御される。
【0013】
電磁方向弁30は三つの弁室34A,34B,34Cを有しており、電磁ソレノイド32の非作動時には、スプリング36の付勢力によって弁室34Cが各配管に接続される。
すなわち配管22Aと配管24、配管22Bと配管26が連通した状態となり、配管22A,24を経て加圧用油圧シリンダ4の前室6Bに油圧が供給される。この結果、油圧ピストン8が後退し、後室6A内の油は配管22D,逆流防止弁44,配管22C,22B,26を経て油タンク28に戻される。
一方、制御コンピュータ50によって電磁ソレノイド32が低い励磁力の状態に制御されると、各弁室がスプリング36の付勢力に抗して移動し、中央の弁室34Bが各配管に接続された図1の状態となる。すなわち、各配管22A,22B,24,26はいずれも閉状態のポートに接続され、加圧用油圧シリンダ4が油圧発生源20から遮断されるため、油圧ピストン8は停止する。
さらに、電磁ソレノイド32が高い励磁力の状態に制御されると、弁室34Aが各配管に接続され、油圧配管22A,22Bから流量調整弁40を経て加圧用油圧シリンダ4の後室6Aに油圧が供給される。これによって、油圧ピストン8が前進し、前室6B内の油は配管24,26を経て油タンク28に戻される。
【0014】
この際の油圧ピストン8(すなわち加圧ピン10)の前進速度は、加圧用油圧シリンダ4の後室6Aに供給される圧力油の流量によって決まる。圧力油の流量は、流量調整弁40の開度によって調節される。
前述の如く、流量調整弁40の開度は、制御信号線56を通じて制御コンピュータ50から電磁ソレノイド42に送られる制御信号によって制御される。
さらに、油圧配管22Dには圧力センサ46が取り付けられており、この圧力センサ46によって加圧用油圧シリンダ4の後室6Aに加わる油圧の大きさ、すなわち加圧ピン10の受ける圧力が測定される。圧力センサ46による測定データは、測定信号線54によって制御コンピュータ50に入力される。
また、加圧用油圧シリンダ4には位置センサとしての差動トランス12が設けられており、この差動トランス12によって、油圧ピストン8の移動量すなわち加圧ピン10の移動量が正確に測定される。この移動量の測定データも、測定信号線52によって制御コンピュータ50に入力される。
【0015】
さて、以上のような構造を有する加圧鋳造装置2を用いた加圧鋳造の手順について、図1を参照しつつ図2のフローチャートに従って説明する。図2は、本実施例の加圧鋳造装置2における加圧鋳造の手順を示すフローチャートである。
加圧鋳造の開始時点においては、加圧用油圧シリンダ4の油圧ピストン8は後退位置にある。また、電磁方向弁30は弁室34Bが各配管に接続された全閉状態になっており(図1に示される状態)、流量調整弁40の開度は、圧力油の流量が油圧ピストン8を微速度で前進させる流量になるように調節されている。
ステップS10で制御が開始されると、加圧鋳造装置2の図示しない射出プランジャが前進して、鋳造金型の湯口,ランナ,ゲートを通じてキャビティ内に溶湯が充填される。(ステップS12)。溶湯の充填完了から設定時間が経過した後に、溶湯の凝固状態の検出動作が開始される(ステップS14)。すなわち、電磁方向弁30が開かれ、流量調整弁40を経て微少量の圧力油が加圧用油圧シリンダ4の後室6Aに供給されて、加圧ピン10が微速前進を開始する。
【0016】
同時に、測定信号線54を通じて入力される圧力センサ46の測定値から、加圧ピン10が溶湯から受ける反発力が制御コンピュータ50において演算される。そして、この反発力に応じた加圧ピン10の前進速度が制御コンピュータ50の演算によって決定され、この前進速度になるように流量調整弁40の開度が調節される。このようにして、溶湯の反発力に応じた速度で加圧ピン10が前進する(ステップS16)。
続いて、差動トランス12で測定される加圧ピン10の移動量が設定されたストロークL1に達したか否かが判定される(ステップS18)。この設定ストロークL1は加圧ピンによる加圧ストロークの大きさであり、予め制御コンピュータ50のメモリ装置に記憶されている。ステップS18の判定がNOであれば、ステップS16に戻り、同様の制御に従ってさらに加圧ピン10が前進する。
ステップS18の判定がYESになったら、電磁方向弁30の弁室34Bが各配管に接続されて加圧ピン10が停止する。さらに一定時間経過後に弁室34Cが各配管に接続された状態に切り替えられ、加圧ピン10が後退して原位置に戻され(ステップS20)、加圧制御が終了する(ステップS22)。
溶湯が十分に冷却凝固した後に鋳造金型が開かれ、キャビティ内の鋳造品が取り出されて、一回の鋳造工程が完了する。
【0017】
このように、本実施例の加圧鋳造装置2においては、加圧ピン10が前進する際に溶湯から受ける反発力を測定して、測定された反発力に応じて加圧ピン10の前進速度が変化させられる。こうして速度が適宜変化させられながら加圧ピン10が前進して、全ストロークL1の加圧が完了する。
これによって、溶湯の各部分の凝固状態に応じた前進速度で加圧されるため、加圧ピン10の加圧ストロークL1の各部分について常に十分な加圧効果が得られる。かかる操作が加圧ピン10の全ストロークL1にわたって行われるため、加圧しようとする溶湯全体について十分な加圧効果を得ることができる。
このように、溶湯の凝固状態に応じて加圧の際の加圧ピン10の前進速度を決定することによって、加圧しようとする溶湯全体にわたって十分な加圧効果を得ることができる加圧鋳造方法となる。
【0018】
本実施例においては、加圧ピン10の移動量を測定するための位置センサとして差動トランス12を用いているが、加圧ピンの移動量を測定する手段としては、ポテンショメータ,リニアエンコーダ,レーザ計測機等の他の測定手段を用いることもできる。
また、加圧ピン10の前進速度の制御は、予め求められた圧力油の流量と油圧ピストンの前進速度との関係を用いて行っているが、実際の加圧ピン10の前進速度を測定して、この測定値に対してフィードバック制御を行う構成とすることもできる。これによって、加圧ピンの速度制御をさらに精密に行うことが可能になる。この際の速度測定方法としては、差動トランス12による移動量と時間から制御コンピュータ50によって前進速度を算出する方法を採ることもでき、また回転速度計等の直接速度を計る手段を付加しても良い。
【0019】
実施例2
次に、本発明を具現化した実施例2について図3及び図4を参照して説明する。本実施例は、主として請求項2の発明に対応するものである。本実施例の加圧鋳造方法に用いられる加圧鋳造装置の全体構成は、実施例1と同様であるため、必要に応じて図1を参照することとして説明を省略する。
まず、本実施例の加圧鋳造方法における加圧鋳造の手順について、図3を参照して説明する。図3は、本実施例の加圧鋳造方法における加圧鋳造の手順を示すフローチャートである。
図3に示されるように、本実施例における加圧鋳造の手順は、実施例1とほぼ同様である。図2の実施例1と異なるのは、ステップS14の加圧ピン10の微速前進による加圧タイミングの測定を行う代わりに、溶湯の射出充填(ステップS52)後、予め設定された時間T0が経過した後に直ちに加圧ピン10を前進させて加圧を開始する(ステップS54)点である。
【0020】
また、実施例1と同様に、加圧ピン10が前進する際の溶湯の反発力に応じて加圧ピン10の前進速度を制御する(ステップS56)が、この際に加圧ピン状態量に応じて加圧ピンの前進速度を補正する点でも異なっている。
ここで、加圧ピン状態量とは、加圧ピンの前進に伴ってあるいは時間とともに変化する種々の物理量をいう。具体的な加圧ピン状態量としては、加圧ピンの加速度,加圧ピンの前進速度,加圧ピンと金型との摺動抵抗,加圧ピンの先端の温度,さらには金型温度,油圧系の圧力油の温度,溶湯の射出温度,金型の冷却水の温度等が挙げられる。
【0021】
すなわち、実施例1においては、溶湯の反発力をxとすると、加圧ピン10の前進速度を決定するための油圧系のバルブ(流量調整弁40)の開度vは、次式(1)によって決定される。
v=f(x) …(1)
ここで、f(x)は反発力xの関数であり、xについての一次関数,二次関数を始めとして、鋳造加圧系の特性に応じて種々の関数が用いられる。
これに対して、本実施例のステップS56においては、上述した種々の加圧ピン状態量を用いて、バルブの開度vを補正する点に特徴がある。一例としては、加圧ピン10の加速度をu,加圧ピン10の前進速度をw,加圧ピン10と金型との摺動抵抗をy,加圧ピン10の先端の温度をzとすると、バルブ開度vは次式(2)によって決定される。
v={f(x),f(u),f(w),f(y),f(z)} …(2)
f(u),f(w),f(y),f(z)もそれぞれu,w,y,zの関数であり、u,w,y,zについての一次関数,二次関数を始めとして、鋳造加圧系の特性に応じて種々の関数が用いられる。
ここに例示した式(2)の他にも、加圧鋳造系の特性に応じて、必要な加圧ピン状態量を組み合わせて補正を行い、最適なバルブ開度vを求められるようにする。これによって、加圧ピン10の前進速度を最も適切な値に制御できる。
【0022】
具体的には、溶湯が射出充填されて(ステップS52)、設定時間T0が経過した後に加圧ピン10が前進を開始するが(ステップS54)、この時の前進速度はこの時点で加圧ピン10が溶湯から受けている圧力(射出圧力)に応じて、ステップS56と同様にして求められる。続いて、式(2)等の式に基づいて求められたバルブ開度vに流量調整弁40が調整されて、適切な速度で加圧ピン10が前進して加圧が実行される(ステップS56)。この際、後で図4について説明するように、加圧ピン10が前進を開始すると同時に溶湯から大きな反発力を受けるため、加圧ピン10の前進速度は急激に上昇する。従って、実際には、加圧ピン10は前進を開始すると同時に高速で前進して加圧が実行される。
このようなステップS56の制御に続いて、加圧ピン10の移動量が設定されたストロークL1に達したか否かが判定される(ステップS58)。この判定がNOの場合にば、ステップS56に戻って、同様の制御に従ってさらに加圧ピン10が前進する。
ステップS58の判定がYESになったら油圧系の作動によって加圧ピン10が停止し、さらに一定時間経過後に加圧ピン10が後退して原位置に戻され(ステップS60)、加圧制御が終了する(ステップS62)。
【0023】
かかる加圧鋳造方法によって得られる結果について、図4を参照して説明する。図4(A)は、本実施例の加圧鋳造方法における加圧の様子を示す断面図である。また、図4(B)は本実施例の加圧鋳造方法における加圧ピンのストロークの経時変化を示す図であり、図4(C)は加圧ピンが受ける圧力の経時変化を示す図である。
図4(A)に示されるように、加圧ピン10が実線で示される後退位置(原位置)に停止した状態でキャビティ14内に溶湯が射出されると、キャビティ14の壁面に接した部分から順次冷却固化していく。従って、図3のステップS54で設定時間T0が経過した時点では、キャビティ14及び加圧ピン10の近傍の溶湯16は凝固が進んだ状態にあり、一方キャビティ14の内部の溶湯18は未凝固状態となっている。
すなわち、加圧ピン10のストロークのうちA1の範囲では溶湯の凝固が進んでおり、A2の範囲では未凝固状態である。
【0024】
従って、図4(B),(C)に示されるように、溶湯が射出されてから設定時間T0の経過後に加圧ピン10が前進を開始すると、凝固が進んだ溶湯16から大きな反発力を受けるため、加圧ピン10は直ちに高速で前進してA1の範囲が加圧される。加圧ピン10がさらに前進してA2の範囲に入ると、溶湯18は未凝固状態であるため加圧ピン10の受ける反発力は小さくなり、前進速度も小さく制御される。
低速度で加圧ピン10がA3の範囲を前進する間に、内部の溶湯18の凝固が進み、加圧ピン10の受ける反発力も次第に大きくなっていく。これによって、加圧ピン10は次第に速度を上げながらA4の範囲を前進して、想像線で示されるようにストローク端に達する。
このようにして、加圧ピン10の受ける反発力を前述した加圧ピン状態量で補正した値に応じた速度で加圧ピン10が前進して、全ストロークの加圧が完了する。このように、溶湯の凝固状態及び加圧ピン状態量に応じて加圧の際の加圧ピン10の前進速度を決定することによって、加圧しようとする溶湯全体にわたってより適切な加圧を行うことができる。
【0025】
実施例3
次に、本発明を具現化した実施例3について図5〜図7を参照して説明する。本実施例は、主として請求項3の発明に対応するものである。
まず、本実施例の加圧鋳造方法に用いられる加圧鋳造装置の全体構成を、図5を参照して説明する。図5に示されるように、本実施例における加圧鋳造装置72の構成は、実施例1とほぼ同様である。
すなわち、加圧鋳造装置72の加圧ピン80は、加圧用油圧シリンダ74に供給される油圧によって油圧ピストン78と一体に前後進し、油圧系は、油圧発生源90,電磁方向弁100,流量調整弁110及びこれらを接続する油圧配管等から構成されている。また流量調整弁110の開度と電磁方向弁100の弁室位置は、それぞれ制御信号線126及び制御信号線128を通じて制御コンピュータ120から送られる制御信号によって制御される。
実施例1と異なるのは、制御コンピュータ120のメモリ装置122に設定圧力Pa,設定時間T1,検知時間T2,設定速度V1,加圧速度V2の各データの記憶領域が設けられており、これらのデータに基づいて加圧ピン80の前進速度(すなわち流量調整弁110の開度)が制御されることである。
また、本実施例の加圧用油圧シリンダ74には、加圧ピンの移動量を測定するための差動トランスが設けられていない。
【0026】
設定圧力Paは、充填された溶湯の凝固状態が加圧開始に適した状態のときに加圧ピン80の受ける反発力に相当する圧力である。この設定圧力Paのデータと、信号線124から入力される圧力センサ116による測定圧力とが制御コンピュータ120で比較されて、設定圧力Paに達したか否かが判定される。
設定時間T1は、溶湯の充填が完了してから加圧ピン80が微速前進して凝固状態の検出を開始するまでの待機時間であり、この値T1は予め定められている。設定時間T1が経過したことの判定は、制御コンピュータ120内のカウンタによって行われる。
また、検知時間T2は、加圧ピン80の微速前進による凝固状態検出(すなわち微速前進工程)を開始してから加圧ピン80の受ける反発力が設定圧力Paに達するまでの時間である。検知時間T2は加圧鋳造を実施する際に測定される値であり、この測定にも制御コンピュータ120内のカウンタが用いられる。
【0027】
設定速度V1は溶湯の凝固状態を検出するための微速前進工程における加圧ピン80の微速前進速度であり、この値V1は予め定められている。
さらに、加圧速度V2は加圧工程における加圧ピン80の前進速度である。
本発明においては、この加圧速度V2を従来技術のように予め定められた値とせず、加圧鋳造を実施する度に溶湯の凝固状態を考慮して毎回決定する点に特徴がある。
具体的には加圧速度V2の値は、以下に述べるように、検知時間T2の大きさに応じて制御コンピュータ120における演算によって決定される。
【0028】
さて、以上のような構造を有する加圧鋳造装置72を用いた鋳造工程について、図5を参照しつつ図6のフローチャートに従って説明する。図6は、本実施例の加圧鋳造方法の手順を示すフローチャートである。
ステップS30で制御が開始されると、加圧鋳造装置72の射出プランジャが前進して、鋳造金型の湯口,ランナ,ゲートを通じてキャビティ内に溶湯が充填される。(ステップS32)。溶湯の充填完了から設定時間T1が経過した後(ステップS34)に、溶湯の凝固状態の検出動作が行われる(ステップS36)。すなわち、加圧ピン80が設定速度V1で微速前進を開始する。これと同時に、制御コンピュータ120内のカウンタが作動して、検知時間T2の測定が開始される(ステップS38)。
続いて、加圧ピン80の受ける圧力(圧力センサ116による測定値)が設定圧力Paに達したか否かの判定が行われる(ステップS40)。この判定がYESになるまで加圧ピン80は微速前進を続け、設定圧力Paに達した時点で溶湯の加圧が開始される(ステップS42)。すなわち、加圧用油圧シリンダ4の後室6Aに多量の圧力油が供給され、加圧ピン80が設定速度V2で高速前進して溶湯の加圧が行われる。
【0029】
ここで、加圧ピン80の受ける圧力が設定圧力Paに達した時点で検知時間T2の測定(ステップS38)が終了し、測定された検知時間T2の値が制御コンピュータ120のメモリ装置122に格納される。制御コンピュータ120においては、この検知時間T2の値から、適切な加圧速度V2の値が演算によって決定される。
具体的には、検知時間T2が長い場合には、キャビティ形状,溶湯温度等の鋳造条件によって、キャビティ内部の溶湯の凝固速度が遅くなっていると考えられる。そこで、加圧ピン80の前進速度V2を小さく設定して、加圧ピン80から離れた溶湯の領域が加圧効果のない状態のうちに加圧されないようにする。
また、検知時間T2が短い場合には溶湯の凝固速度が速くなっていると考えられるから、加圧ピン80の前進速度V2を大きく設定して、加圧ピン80から離れた溶湯の領域が凝固してしまう前に加圧できるようにする。
【0030】
このようにして設定された前進速度V2となるように制御コンピュータ120によって流量調整弁110の開度が制御されて、加圧ピン80が高速で前進して加圧が開始される(ステップS42)。
そして、一定時間が経過した後に、電磁方向弁100の弁室104Bが各配管に接続されて加圧ピン80が停止する。さらに一定時間経過後に、弁室104Cが各配管に接続された状態に切り替えられ、油圧ピストン78とともに加圧ピン80が後退して原位置に戻され(ステップS44)、加圧制御が終了する(ステップS46)。
溶湯が十分に冷却凝固した後に鋳造金型が開かれ、キャビティ内の鋳造品が取り出されて、一回の鋳造工程が完了する。
このように本実施例の加圧鋳造方法においては、微速前進による凝固状態測定に要した時間T2から加圧工程における加圧ピン80の前進速度V2を決定することによって、加圧速度が溶湯の凝固速度に応じて適切に設定される。これによって、容易かつ確実に加圧しようとする溶湯全体にわたって十分な加圧効果を得ることができる加圧鋳造方法となる。
【0031】
かかる加圧鋳造方法によって得られる結果について、図7を参照して説明する。図7(A)は本実施例の加圧鋳造方法における加圧ピン80のストロークの経時変化を示す図であり、図7(B)は加圧ピン80が受ける圧力の経時変化を示す図である。図7(A),(B)においては、鋳造条件が異なるために溶湯の凝固速度が異なる三種類のケースa,b,c,について示している。
さて、溶湯の射出充填が完了してから設定時間T1が経過した後に、加圧ピン80が微速V1で前進して、凝固状態の検知がスタートする。図7(A)において、直線の傾斜は加圧ピン80の前進速度に対応する。ケースa,b,cのいずれについても、図7(A)におけるこの段階の直線の傾斜はV1である。
これに対して、図7(B)に示されるように、加圧ピン80が受ける圧力の経時変化は、各ケースa,b,cによって異なった曲線となる。すなわち、溶湯の凝固速度が速いケースaの場合には、加圧ピン80が受ける圧力が最も早く設定圧力Paに到達する(検知時間T2=Ta)。一方、溶湯の凝固速度が遅いケースcの場合には、加圧ピン80が受ける圧力が設定圧力Paに到達するのが最も遅く(検知時間T2=Tc)、中間の凝固速度のケースbの場合には、これらの中間の曲線を描く(検知時間T2=Tb)。
【0032】
設定圧力Paに達したときに溶湯が所定の凝固状態になったものと判定して、加圧ピン80が微速前進状態から高速前進状態に切り替えられ、加圧が行われる。上述の如く、制御コンピュータ120においては、それぞれの検知時間T2の値Ta,Tb,Tcに応じて、加圧速度V2が設定される。
すなわち、図7(A)に示されるように、短い検知時間Taの場合には大きい加圧速度V2=Vaに設定され、中間の検知時間Tbの場合には中間の加圧速度Vbに、また長い検知時間Tcの場合には小さい加圧速度Vcに設定される。
【0033】
先に述べた実施例1及び実施例2では、溶湯の各部分において反発力(凝固状態)の測定を行ってこれに応じて加圧ピンの前進速度を各部分ごとに変化させていた。これによって、加圧ピンのストロークの各部分についてきめ細かい速度制御が行われ、より優れた加圧効果をストローク全体にわたって得ることができるという長所がある。しかし、その一方、かかる制御は極めて迅速な処理が要求されるため、制御コンピュータの処理速度も高速でなければならず、また複雑な処理ソフトウェアが必要となるという短所をも有する。
これに対して、本実施例の加圧鋳造方法においては、従来の加圧鋳造方法と同様に、反発力を測定する微速前進工程と、加圧ピンを高速で前進させて溶湯の加圧を行う加圧工程とに分けて、微速前進工程の測定時間に応じて加圧工程における前進速度を決定する方式としている。従って、制御コンピュータの処理速度もそれほど高速でなくとも良く、従来技術とほぼ同様な構成で簡単かつ確実に、溶湯全体にわたって十分な加圧効果を得ることができるという利点がある。
【0034】
上記の各実施例においては、加圧ピンの油圧駆動手段として加圧用油圧シリンダ及び油圧ピストンを使用しているが、エアシリンダ,油圧モータ,電動モータ等の他の油圧駆動手段を用いることも可能である。
また、加圧ピンの受ける圧力を測定する方法として油圧配管に圧力センサを取り付けているが、その他の圧力測定手段を用いたり、加圧用油圧シリンダに直接圧力測定手段を取り付ける等の方式を用いても構わない。
加圧鋳造方法のその他の工程の内容や、加圧鋳造装置のその他の部分の構成,形状,大きさ,材料,数,接続関係等についても、上記の各実施例に限定されるものではない。
【0035】
【発明の効果】
請求項1に係る発明においては、溶湯の凝固状態に応じて加圧の際の加圧ピンの前進速度を決定する加圧鋳造方法を創出したため、溶湯の各部分の凝固状態に応じた前進速度で加圧されることによって、加圧ピンの加圧ストロークの各部分について常に十分な加圧効果が得られる。
これによって、加圧しようとする溶湯全体について十分な加圧効果を得ることができ、溶湯の凝固収縮に伴う引け,巣等の欠陥のない高品質の鋳造品が安定して得られる実用的な加圧鋳造方法となる。
さらに本発明の波及的な効果として、鋳造条件の変化に応じて加圧速度を設定しており、金型温度や溶湯温度等の鋳造条件の変動を吸収できるため、鋳造品の不良率が低減され、捨て打ち数も少なくできる。また、温度管理が不要になるため、周辺設備を低コスト化できるという優れた利点を有する。
さらに、従来の予め加圧速度を設定する方式においては、キャビティ形状等を考慮して適切な加圧速度としなければならないためにかなりの工数を必要としたが、本発明においては加圧ピンのストロークの各部分において最適な加圧速度を設定しつつ前進させるため、かかる工数を全く必要としない。
【0036】
また、請求項2に係る発明においては、加圧ピンが溶湯から受ける反発力を加圧ピン状態量で補正した値に応じて加圧の際の加圧ピンの前進速度を決定する加圧鋳造方法を創出したため、溶湯の各部分の凝固状態にさらに精密に応じたより適切な前進速度で加圧され、加圧ピンの加圧ストロークの各部分についてより適切な加圧を行うことができる。
これによって、加圧しようとする溶湯全体についてさらに適切な加圧を行うことができ、溶湯の凝固収縮に伴う引け,巣等の欠陥のない高品質の鋳造品がより安定して得られる実用的な加圧鋳造方法となる。
【0037】
また、請求項3に係る発明においては、微速前進による凝固状態測定に要した時間から加圧の際の加圧ピンの前進速度を決定する加圧鋳造方法を創出したために、加圧時の加圧ピンの前進速度が溶湯の凝固状態に応じて適切に設定され、加圧しようとする溶湯全体について十分な加圧効果を得ることができる。
これによって、簡単な構成で確実に溶湯全体を十分に加圧でき、引け,巣等の欠陥のない高品質の鋳造品が安定してしかも効率よく得られる。
さらに本発明の波及的な効果として、請求項1に係る発明と同様に、金型温度や溶湯温度等の鋳造条件の変動を吸収できるため鋳造品の不良率が低減されて捨て打ち数も少なくなり、温度管理が不要になるため周辺設備を低コスト化できるという優れた利点を有し、極めて実用的な加圧鋳造方法となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加圧鋳造方法の実施例1で用いられる加圧鋳造装置の全体構成を示す図である。
【図2】加圧鋳造方法の実施例1における加圧鋳造の手順を示すフローチャートである。
【図3】加圧鋳造方法の実施例2における加圧鋳造の手順を示すフローチャートである。
【図4】加圧鋳造方法の実施例2における加圧の様子を示す断面図及び加圧鋳造の結果を示す図である。
【図5】本発明に係る加圧鋳造方法の実施例3で用いられる加圧鋳造装置の全体構成を示す図である。
【図6】加圧鋳造方法の実施例3における加圧鋳造の手順を示すフローチャートである。
【図7】加圧鋳造方法の実施例3による加圧鋳造の結果を示す説明図である。
【符号の説明】
2,72 加圧鋳造装置
10,80 加圧ピン
Pa 所定の値
S36,S40 微速前進工程
S42,S44 加圧工程
V1 微速
V2 加圧ピンの前進速度
Claims (3)
- キャビティ内に充填された溶湯が凝固する段階で加圧ピンを前記キャビティ方向へ前進させて前記溶湯を加圧する加圧鋳造方法において、
前記加圧ピンが前進する際に前記溶湯から受ける反発力を測定して該測定された反発力に応じて前記加圧ピンの前進速度を変化させる制御を前記加圧ピンの全ストロークにわたって繰り返し行うことを特徴とする加圧鋳造方法。 - キャビティ内に充填された溶湯が凝固する段階で加圧ピンを前記キャビティ方向へ前進させて前記溶湯を加圧する加圧鋳造方法において、
前記加圧ピンが前進する際に前記溶湯から受ける反発力を測定して該測定された反発力を加圧ピン状態量で補正した値に応じて前記加圧ピンの前進速度を変化させる制御を前記加圧ピンの全ストロークにわたって繰り返し行うことを特徴とする加圧鋳造方法。 - キャビティ内に充填された溶湯が凝固する段階で加圧ピンを前記キャビティ方向へ微速で前進させて該微速前進に伴って前記加圧ピンの受ける反発力を測定する微速前進工程と、前記反発力が所定の値に達した時点で前記加圧ピンを前記キャビティ方向へ高速で前進させて前記溶湯の加圧を行う加圧工程とを有する加圧鋳造方法において、
前記加圧ピンの微速前進開始から前記反発力が前記所定の値に達するまでの時間に応じて前記加圧工程における前記加圧ピンの前進速度を決定することを特徴とする加圧鋳造方法。
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