JPH01192536A - ポリイミド製ハニカムコア及びその製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、耐熱性の高いハニカムコアに関する。さらに
詳しくは、本発明は、サンドイッチ構遺体をなし、航空
機、鉄道車両、自動車、ホバークラフト、建築物等の構
造物の他、人工衛星などの宇宙構造物、例えば、人工衛
星の展開形の太陽電池パドルなどに好適に使用すること
のできる耐熱性のハニカムコアに関する。

［従来技術の説明］ 従来、アルミ箔などの金属箔製ハニカムコア（特公詔５
９−４０６２１号公報）、またｌよ、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステルなどの熱
可塑性樹脂からなるプラスチックフィルム製ハニカムコ
ア（特公昭５９−３２３０６号公報、特開昭６０−１９
０３４０号公報、および同６０−２４５５４７号公報）
１紙製ハニカムコアなどが、すでに、よ〈知られている
。

しかしながら、これまでに知られているハニカムコアは
、軽量性と耐熱性との双方において充分に満足できると
は言えない。

一方、芳香族ポリイミドは、材質として軽量性と耐熱性
との双方を備えたものではあるが、従来知られている芳
香族ポリイミドシートまたはフィルムは、高温に加熱し
ても簡単に屈曲変形性を示さないものであり、また、熱
可塑性を有していない、このために、シートまたはフィ
ルムを使用する展張法によるハニカムコアの製法におい
て、芳香族ポリイミドシート材相互を融着することは困
難であり、従来、芳香族ポリイミド製のハニカムコアは
、工業的に製造されたことがなく、従つて、一般に使用
されていない状態にある。

［発明の目的］ 本発明は、従来、工業的に製造することができなかった
芳香族ポリイミド製ハニカムコアを提供するものであり
、しかも、その芳香族ポリイミド製ハニカムコアを工業
的に製造することができる方法を提供するものである。

本発明は、特定の二次転移温度を有し、加熱変形性を有
する芳香族ポリイミドシート材からなり、それらによっ
てハニカム構造が形成されている。軽量で耐熱性を有し
、特に宇宙空間で使用する場合に耐放射線性に優れた、
所規な芳香族ポリイミド製ハニカムコア（ハニカム構造
体）、および前記の特定のシート材を使用して、展張法
によって、前記ハニカムコアを製造する方法に関する。

［発明の要旨］ 本発明は、２５０℃〜４００℃の範囲に二次転移温度を
有する芳香族ポリイミドシート材の複数枚が、断続的な
融着領域により積層・接合されている積層体であり、 前記積層体の各融着領域が、該シート材間の同一空隙層
内では一定間隔で配置されており、しかも、隣合う各空
隙層ではそれぞれ一定間隔で互いにずれて配置されてい
る状態にあり、さらに、その積層体が、８１層方向に展
張されていて、ハニカム構造が形成されていることを特
徴とするポリイミド製ハニカムコアに関する。

前記のハニカムコアは、２５０℃〜４００℃の範囲に二
次転移温度を有する芳香族ポリイミドシート材を多数枚
重ね合せ、該シート材間の融着領域が、該シート材間の
同一空隙層内では一定間隔で配置され、しかも隣合う各
空隙層ではそれぞれ一定間隔で互いにずれた状態で配置
されるように、前記各シート材を、加熱化に積層方向に
加圧して融着し、多数の断続的な融着領域を介して融着
・接合された積層体を形成し、 次いで、上記積層体を前記二次転移温度以上の温度で積
層方向に展張して、ハニカム構造体を形成する製法によ
り、有利に製造することができる。

本発明の好ましい態様は、下記の通りである。

（１）本発明のハニカムコアにおいては、前記シート材
が、ビフェニルテトラカルボン酸類を　、６０モル％以
上含有する芳香族テトラカルボン酸成分と、ベンゼン環
を２個以上含む芳香族ジアミン類を８０モル％以上含有
する芳香族ジアミン成分とから得られた芳香族ポリイミ
ドからなること。

（２）本発明のハニカムコアにおいては、前記積層体の
各融着領域が、前記シート材間の同一空隙層内では一定
間隔で配置されており、しかも、隣合う各空隙層ではそ
れぞれ一定間隔でかつ互いに前記間隔の半分づつずれて
配置されている状態にあること。

（３）本発明のハニカムコアの製造法においては、重ね
合せた前記シート材を、一定間隔毎に、加熱した一対の
熱板（ヒートシーラー）に挟んだ状態にて、該熱板間に
挟まれた部分を加熱・加圧して、融着すること。

（４）本発明のハニカムコアの製造法においては、上記
第３項記載の融着操作を、各シート材毎に逐次行なって
、積層体を形成すること。

（５）本発明のハニカムコアの製造法においては、前記
シート材の融着を、融着部を前記二次転移温度よりも１
０〜２００℃高い温度に加熱し、１〜２０００　ｋ　ｇ
　／　ｃ　ｒｎ’の範囲に加圧した状態に、０．１秒〜
２時間保持して行なうこと。

（６）本発明のハニカムコアの製造法においては、前記
積層体の展張を、前記二次転移温度よりも１〜２０℃高
い温度にて行なうこと。

［発明の詳細な記述］ 本発明で使用する芳香族ポリイミドシート材は、２５０
℃〜４００℃、好ましくは２６０℃〜３８０℃の範囲に
二次転移温度を有する芳香族ポリイミドシート材（この
明細書において芳香族ポリイミドフィルムも含む）であ
る。

なお、上記の二次転移温度は、例えば、レオメトリック
ス社製のメカニカルスペクトロメーターなどを使用して
動的粘弾性を測定する動的粘弾性測定法によって測定す
ることができる。

前記の芳香族ポリイミドシート材は、１００℃での引張
試験において測定された伸長率が１２０％以上、特に１
３０〜３００％程度であり、厚さが５〜５０００１ｊ、
ｍ、特に１０〜３０００ｇｍ、さらに好ましくは２０〜
２０００　ｐｍ程度であって、さらに、平面性を有する
長尺のシート材（幅が１〜５０ｍｍ、特に２〜４０ｍｍ
程度である帯状の長尺シート材が好適である）または該
長尺シート材を予め所定の寸法に裁断したシート材であ
ることが好ましい。

前記のシート材は、芳香族テトラカルボン酸成分と芳香
族ジアミン成分とを重合することによって得られる溶媒
可溶性ポリアミック酸またはポリイミドが、アミド系溶
媒、フェノール系溶媒などの有機極性溶媒に均一に溶解
しているポリマー溶液を、製膜用のドープ液として使用
して、溶液流延法などで製膜および加熱処理することに
よって製造されている、前述の二次転移温度を示す芳香
族ポリイミドシート材が好ましい。

前記のポリマー溶液の製造に使用することができる芳香
族テトラカルボン酸成分としては、例えば、２，３．３
’　、４’−または３，３°、４゜４゛−ビフェニルテ
トラカルボン酸、３，３°。

４．４°−ベンゾフェノンテトラカルポン酸、ビス（３
、４−カルボキシフェニル）メタン、２゜２−ビス（３
、４−カルボキシフェニル）プロパン、そして、それら
の芳香族テトラカルボン酸の二無水物、エステル化物、
塩など、あるいは、それらの化合物の混合物を挙げるこ
とができる。

本発明の製法において使用される前記シート材において
は、３．３’　、４．４”−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物などで代表されるビフェニルテトラカルボン
酸類を特徴とする特に好ましくは、全酸成分に対して６
０モル％以上、さらに好ましくは７０モル％以上を含有
する）芳香族テトラカルボン酸成分を使用して重合を行
い調製されたポリマー溶液から製膜されたビフェニルテ
トラカルボン酸系の芳香族ポリイミドシート材が、前述
の二次転移温度を好適に示し、成膜性およびハニカム構
造体の形成性、あるいはシート材自体の耐熱性、耐放射
線性、および機械的物性などの点において特に好ましい
。

前述のビフェニルテトラカルボン酸類を主成分とする芳
香族テトラカルボン酸成分においては、ビフェニルテト
ラカルボン酸類と共に、前述の種々の芳香族テトラカル
ボン酸類のほかに、ピロメリット酸またはその酸二無水
物が併用されていてもよい。

前記のポリマー溶液の製造に使用することができる芳香
族ジアミン成分としては、ベンゼン環を少なくとも２個
以上、特に２〜５個有する芳香族ジアミン化合物を主成
分として含有する芳香族ジアミン成分が好ましく、例え
ば、４．４゛−ジアミノジフェニルエーテル、３，４°
−ジアミノジフェニルエーテル、３，３゛−ジアミノジ
フェニルエーテルなどのジフェニルエーテル系ジアミン
化合物、４．４′−ジアミノジフェニルスルホン、３，
４°−ジアミノジフェニルスルホンなどのジフェニルス
ルホン系ジアミン化合物、４゜４°−ジアミノジフェニ
ルメタン、３．４′−ジアミノジフェニルメタン、３．
３′−ジアミノジフェニルメタンなどのジフェニルメタ
ン系ジアミン化合物、１．４−ビス（４−アミノフェノ
キシ）ベンゼン、オルソトリジン、オルソトリジンスル
ホンなどの芳香族°ジアミン化合物を挙げることができ
る。

本発明では、例えば、ビフェニルテトラカルボン酸類を
８０モル％以上含有する芳香族テトラカルボン酸成分と
、ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニルメ
タン、ジアミノジフェニルスルホンなどのベンゼン環を
２ｍ以上有する芳香族ジアミンを８０モル％以上含有す
る芳香族ジアミン成分とを、有機極性溶媒中、適当な重
合温度で重合して、高分子量の可溶性ポリマー（ビフェ
ニルテトラカルボン酸系の芳香族ポリアミック酸又は芳
香族ポリイミド）を生成させて得られるポリマー濃度５
〜３０重量％のポリマー溶液を調製し、前記ポリマー溶
液をドープ液として使用して、金属製ベルト、金属製ド
ラムのような、表面がモ滑な支持体の表面上に流延して
ポリマー溶液の薄膜を形成しく溶液流延法）、続いて、
５０〜３００℃の温度で、その薄膜から有機極性溶媒を
蒸発除去して（必要であれば、ボリアミー２り醜をイミ
ド環化して）、さらに必要であれば、最高３００℃〜６
００℃の温度まで加熱して固化膜を熱処理して均一な芳
香族ポリイミド膜を形成する方法によって得られたビフ
ェニルテトラカルボン酸系の芳香族ポリイミドシート材
が最適である。

前記のシート材の製造に使用するドープ液用の有機極性
溶媒としては、ボリアミー、り酸溶液においては１例え
ば、Ｎ−メチル−２−ピロリドン、ジメチルホルムアミ
ド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジ
エチルアセトアミド、ジメチルスルファミドなどのアミ
ド系溶媒を挙げることができ、ポリイミド溶液において
は、フェノール、クレゾール、ハロゲン化フェノール（
パラクロルフェノール等）などのフェノール系溶媒を挙
げることができる。

尚、本発明において、前記シート材の形成に使用する芳
香族ポリイミドまたは芳香族ポリアミック酸は、その対
数粘度が０．５〜７．０（ｆｉ定温度：５０℃、測定濃
度：０．５ｇ／１００ｍ１溶媒、溶媒：パラクロルフェ
ノール、またはＮ−メチル−２−ピロリドン）の範囲内
にあるものが好ましい。

以下、必要に応じて添付した図面を参、照しながら本発
明のハニカムコアの製造法について詳しく説明する。

第１図および第２図は１本発明のハニカムコアの製造法
における芳香族ポリイミドシート材を積層する工程の一
態様を示す断面図である。

まず、第１図に示すように、芳香族ポリイミドシート材
１ａ、１ｂを２枚、スペーサー３ａ、３ｂ、・・・を介
して重ね合せて、一定間隔毎に一対の棒状のヒートシー
ラー２ａ、２ａ′、２ｂ、２ｂ°、・ｈ−で挟んだ状態
にて、該挟んだ部分を加熱し、かつ、ｖｉ層方向に加圧
して、上記シート材２枚を融着・接合して積層体を形成
する。

上記積層体からスペーサーおよびヒートシーラーを取り
外し、次いで、第２図に示すように、ｖｉ層体４にさら
にシート材１ｃを、スペーサー３ａ、３ｂ、−・・を介
して重ね合せ、ヒートシーラー２ａ’、２ｂ’、５１１
ｓを積層体４の融着領域５ａ、５ｂ、・・・の間隙に挿
入して、一定間隔ごとに配置し、 上記ヒートシーラーと対をなす他方のヒートシーラー２
ａ、２ｂ、・・−を新たに重ね合せたシート材１ａの積
層体４と反対の側に、ヒートシーラー２ａ’、２ｂ’、
・・−と対向するように配置して、２枚のシート材を上
記一対のヒートシーラーに挟んだ状態にて、該挟んだ部
分を加熱し、かつ、１Ｍ層方向に加圧して、さらに積層
体にシート材を融着・接合する。

上述の、８ｂ層体にシート材を重ね合せて融着・接合す
るという操作を、新たに重ね合せるシート材毎に逐次性
なうことにより、さらに多数枚のシート材が、多数の断
続的な融着領域を介して融着・接合された積層体を形成
する。

上述の操作においては、対になったヒートシーラーを隣
合う空隙層内の融着領域、例えば融着領域５ａ、５ｂの
間隙部中央に配置することが好ましい、対になったヒー
トシーラーを上記のように配置して、シート材の融着操
作を行なうことにより、各融着領域が、前記シート材間
の同一空隙層内では一定間隔で配置されており、しかも
、隣合う各空隙層ではそれぞれ一定間隔でかつ互いに前
記間隔の半分づつずれて配置されている状態にある積層
体が得られる。

第３図は、上記の方法により得られる積層体を示す斜視
図である。

第４図は１本発明のハニカムコアの一態様を示す平面図
である。融着領域を配置する間隔は、第４図において、
多角形のハニカム構造の一辺Ａを形成するのに適当な長
さを適宜選択すればよく、例えば、５〜２０　ｍ　ｍ程
度の長さであればよい。

本発明の方法に使用する加熱手段としては、従来公知の
プラスチック溶接用ヒートシーラーを使用することがで
き、対になって前記シート材を挟んだ状態にて該シート
材を加熱および加圧できるものであればよく、その形状
については、特に限定するものではない、上記ヒートシ
ーラーの形状は、例えば、先端部にエツジを看していて
もよく、単に断面が円形の丸棒であってもよい、上記ヒ
ートシーラーは、前記シート材が該ヒートシーラーに融
着することを避けるために、剥離剤が塗布されているこ
とが好ましい。

前述の各シート材間の融着のための加熱・加圧処理は、
重ね合せたシート材の対になったヒートシーラーにはさ
まれた部分を、前記芳香族ポリイミドの二次転移温度よ
り１０〜２００℃、好ましくは２０〜１５（ｌ高い範囲
の温度に加熱し、１〜２０００ｋｇ／Ｃｒｎ″、好まし
くは１０〜５００ｋ　ｇ　／　ｃ　ｒｎ’、さらに好ま
しくは３０〜５０ｋｇ／ＣｒｒＩ′の範囲の圧力で加圧
した状態に、０．１秒〜２時間、好ましくは３０秒〜１
時間、さらに好ましくは１〜１０分間保持することによ
り、行なう。

上記ヒートシーラー間の加熱赤加圧により形成される、
前記シート材間の融着領域の長さは、０．１−２０ｍｍ
、さらに０．５〜１０ｍｍ程度の長さであることが好ま
しい。

上記の各シート材毎の融着操作は、第１図および第２図
に示すように、融着するシート材間の空隙層内に、該シ
ート材と融着することのないスペーサーを一定間隔毎に
配置し、該スペーサーの間隙部を上記ヒートシーラーに
て加熱・加圧して行なってもよく、あるいはスペーサー
を使用しなくてもよい、上記スペーサーは、新たに重ね
合せるシート材と隣合うシート材との空隙層内に一定間
隔にて配置することが好ましく、第２図に示すように、
該スペーサーの中央と隣合う空隙層内の融着領域の中央
とが一致するように配置することがさらに好ましい。上
記のスペーサーは、その配置および取り外しを、各シー
ト材の融着処理毎に逐次行なうことが好ましい、上記の
スペーサー材料としては、ガラス板、シリコン板、剥離
剤を塗布した銅および鉄などの金属板または鉄箔などの
無機系材料、および、ビフェニルテトラカルボン酸を主
成分とするテトラカルボンｍ成分と７エニレンジアミン
を主成分とするジアミン成分とから得られたポリイミド
、テフロンなどのシート状の耐熱性プラスチック材料を
挙げることができる。

上記スペーサーの大きさは、第４図に示すような、多角
形のハニカム構造の一辺Ａおよび融着領域５を形成する
のに適当な厚さおよび幅を適宜選択すればよく、例えば
、厚さ１〜１０００ｇｍ、Ｉｇ５〜５０ｍｍ程度の範囲
であればよい。

前記積層体が長尺状の積層体である場合には、次いで、
その幅方向に裁断し、所定の形状を有する積層体とする
。必要であれば、前記積層体または長尺状積層体をその
幅方向に裁断して得られる積層体を、さらに、融着部と
直交する方向（長尺状積層体の長手方向に対応）に裁断
して所定の形状を有する積層体としてもよい。前記の裁
断は、パントン−など従来公知の裁断装首を用いて行う
ことができる。

本発明の製造法においては、前述のようにして製造した
積層体を、前記二次転移温度以」二の温度で、特に二次
転移温度より１〜２０℃程度高い温度で、積層方向（第
４図に示すＷ方向）に、適当な展張力を加えて展張して
、第４図に示すようなハニカム構造を形成して、芳香族
ポリイミド製ハニカムコアを製造する。

本発明の製造法では、前述のように、積層体の上述の範
囲の温度での展張を行って、ハニカム構造を形成した後
、そのハニカム構造を保持した状態で、常温にまで冷却
して、芳香族ポリイミド製ハニカムコアを得ることが好
ましい。

本発明の製造法では、前記の冷却は、その条件などが特
に限定されるものではなく、公知の方法、条件などを採
用することができる。

以下、本発明の実施例を示す。

［実施例１］ ３．３’　、４．４’−ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物（ｓ−ＢＰＤＡ）と、４．４′−ジアミノジフェ
ニルエーテル（ＤＡＤＥ）とから得られた芳香族ポリイ
ミド（対数粘度：３．４）のパラクロルフェノール溶液
から溶液流延法で製膜された厚さ５０ＩＬｍ、幅２ｃｍ
、長さ３２ｃｍである帯状の芳香族ポリイミドシート（
動粘弾性測定法による二次転移温度；２８５℃、１００
℃での引張試験における伸長率：１３０％、二次転移温
度での引張試験における伸長率；２５０％）を２０枚用
意した。

上記芳香族ポリイミドシート材の上に、長尺状スペーサ
ー（ｓ−ＢＰＤＡとパラフェニレンジアミンとを等モル
重合させて得られた芳香族ポリイミド製シート、厚さ５
０ＩＬｍ、幅５ｍｍ、長さ４０ｍｍ）を、スペーサーの
長さ方向がシート材の幅方向と平行になるように、６ｍ
ｍ間隔で配置して、その上に別のシート材を積層した。

次いで、上記のスペーサーを挟み込んで積層したシート
材を、上記スペーサーの間隙部中央で、直径４ｍｍの丸
棒状の対になったヒートシーラーにて上下から挟み、３
００℃の加熱、および、３００ｋ　ｇ　／　ｃ　ｒｎ’
の圧力下に、５分間保持して、該ヒートシーラーに挟ま
れた部分の融着処理を行ない。

１か所の長さが約Ｉｎｍであり、相互の間隔が１０ｍｍ
の断続的な融着領域を介して融着・接合された積層体を
形成した。

次に、上記積層体からヒートシーラーおよびスペーサー
を取り外したのち、該積層体の上に別のスペーサーを配
置し、その上に別のシート材をさらに積層した。新しく
配置したスペーサーは、各スペーサーの中心線と、隣合
う空隙層内の各融着領域の中心線とが一致し、かつ前記
と同じ間隔になるように配置した０次いで、スペーサー
を挟み込んで積層したシート材を、前記と同様にして融
着・接合した。この融着操作をさらに１７枚のシート材
について、逐次性ない、前記ポリイミドシート２０枚か
らなる積層体を形成した。

次に、上記積層体を２９５℃の温度下で積層方向に展張
して、ハニカム構造体を形成して、最後に常温にまで冷
却して、芳香族ポリイミド製ハニカムコアを製造した。

前述のようにして製造された芳香族ポリイミド製ハニカ
ムコアは、２５℃での強度試験において、圧縮強度が４
．２ｋｇ／ｃｒｎ’以上であった。

これらの強度は、前記ハニカムコアが２００℃まで加熱
された状態においても、２５℃での初期値の７５％以上
が保持されており、さらに、前記ハニカムコアが一６０
℃まで冷却された状態においても、２５℃での初期値の
９０％以上が保持されていた。

［発明の作用効果］ 本発明は、高い機械的強度および優れた耐熱性を有し、
特に宇宙空間において使用する場合の耐放射線性に優れ
た芳香族ポリイミド製ハニカムコアを提供するものであ
り、また、本発明の製法は、特定の芳香族ポリイミドシ
ート材を使用して該シート材を相互に融着して、芳香族
ポリイミド製ハニカムコアを工業的に製造する方法を提
供するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本発明のハニカムコアの製造法に
おける芳香族ポリイミドシート材を積層する工程の一態
様を示す断面図、第３図は本発明のハニカムコアの製造
法により得られる芳香族ボリイミドシート材の積層体の
一態様を示す斜視図、第４図はハニカムコアの一態様を
示す平面図である。 ｌａ、ｌｂ、１ｃ：シート材、 ２ａ、２ａ’、２ｂ、２ｂ′： ヒートシーラー、 ３ａ、３ｂ＝スペーサー、 ４：積層体、　　５．５ａ、５ｂ：融着領域、Ａ：ハニ
カム構造を形成する一辺 特許出願人　　宇部興産株式会社 代　理　人　　弁理士　柳川泰男 第１図 第２図 第３図 第４図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、２５０℃〜４００℃の範囲に二次転移温度を有する
   芳香族ポリイミドシート材の複数枚が、断続的な融着領
   域により積層・接合されている積層体であり、 前記積層体の各融着領域が、該シート材間の同一空隙層
   内では一定間隔で配置されており、しかも、隣合う各空
   隙層ではそれぞれ一定間隔で互いにずれて配置されてい
   る状態にあり、さらに、その積層体が、積層方向に展張
   されていて、ハニカム構造が形成されていることを特徴
   とするポリイミド製ハニカムコア。 ２、２５０℃〜４００℃の範囲に二次転移温度を有する
   芳香族ポリイミドシート材を多数枚重ね合せ、該シート
   材間の融着領域が、該シート材間の同一空隙層内では一
   定間隔で配置され、しかも隣合う各空隙層ではそれぞれ
   一定間隔で互いにずれた状態で配置されるように、前記
   各シート材を、加熱下に積層方向に加圧して融着し、多
   数の断続的な融着領域を介して融着・接合された積層体
   を形成し、 次いで、上記積層体を前記二次転移温度以上の温度で積
   層方向に展張して、ハニカム構造体を形成することを特
   徴とするポリイミド製ハニカムコアの製造法。