JPH0118339Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は射出成形に用いられる金型を固定盤
と可動盤との間に横方向から出入する際に使用さ
れる金型出入装置に関するものである。

（従来の技術） 従来の装置は固定盤と可動盤との間の下部タイ
バーに一対のローラ搬器を架設し、そのローラ搬
器の側部にリフトローラを配設しただけで、ロー
ラ搬器の間隔は一定であつた。

（考案が解決しようとする問題点） このため金型厚に応じてローラ搬器の間隔を調
整することができず、その使用範囲は金型厚によ
つて制限される欠点があり、大小様々な型厚の金
型を同一操作のもとに出入することができない問
題を有する。

（問題点を解決するための手段） この考案は上記従来技術の問題点を解決するた
めに考えられたものであつて、その手段は固定盤
と可動盤との内側の下部タイバー間に、金型出入
用の複数のローラと、そのローラ間にあつて金型
を上下動する油圧作動の複数のリフトピンとを上
部に備えた２個の金型受台を、それぞれ型開閉方
向に移動自在に配設し、その一対の金型受台を間
隔調整部材により連繋するとともに、一方の金型
受台に型開閉方向への移動装置を設けてなること
にある。

（作用及び実施例） 上記構成の金型出入装置にあつては、固定盤と
可動盤とにそれぞれ配設した一対の金型受台の間
隔を、受台相互を連繋する間隔調整部材をもつて
自由に変更でき、また位置も移動装置により型開
閉方向に変えることができ、これにより金型厚の
大小に左右されず、金型の出入を行うことができ
る。

更にこの考案を図示の実施例により詳細に説明
する。

図中１は機台２上の固定盤、３はタイバー４，
４に挿通して固定盤１に対設した可動盤で、両盤
の内側上下にはクランプ６，７が設けてある。

８は固定盤１と可動盤３との間に位置させた金
型出入装置で、下部タイバー４，４の間に、型開
閉方向に移動自在に配設した２個の金型受台９，
９を、間隔調整自在に連繋したものからなる。

この一対の金型受台９，９は、下部タイバー
４，４と平行にして機台２上に敷設した軌道１０
に移動自在に取付けてある。またそれぞれの金型
受台９、の上部には金型１１を横方向へ出入する
ための複数のローラ１２と、そのローラ間にあつ
て金型１１を上下動する２個のリフトピン１３及
びその油圧シリンダ１４が垂直に設けてある。

また一対の金型受台９，９は回動自在なねじ軸
１５により一体的に連繋されており、かつねじ軸
１５の一端部には回動用のモータ１６が、一方の
金型受台９に止着して連結してあり、このねじ軸
１５の回動によつて双方の間隔を金型厚に応じて
調整できるようにしてある。

１７は一方の金型受台９と機台２とにわたり設
けた移動シリンダで、固定盤１に設けたロケート
リング穴１８と、金型１１に突設したロケートリ
ング１９の着脱に使用される。

次に金型の搬入について説明すると、まず側方
に配置した搬台２０側のロツド２０ａにより金型
出入装置８に金型１１を押込む。金型１１は各ロ
ーラ１２，１２により金型受台９，９上を固定盤
側のストツパ２１に当るまで、充分に開かれた固
定盤１と可動盤３との間を横方向に移動する（第
１図）。

上記ストツパ２１に金型１１が接したならば、
金型１１の押込みを止め、油圧シリンダ１４を作
動してリフトピン１３を上昇させ、金型１１を所
定の高さまで持上げる。そして移動シリンダ１７
の作動により金型出入装置８を固定盤側に寄せて
ロケートリング穴１８とロケートリング１９との
嵌合を行う。

上記嵌合がセンサーなどにより確認されたなら
ば、可動盤３を前進移動させて、可動盤側のロケ
ートリング穴１８ａに金型１１の他側面のロケー
トリング１９ａを嵌合し、更にクランプ６，７を
もつて固定する（第２図）。しかるのち上記リフ
トピン１３を下降して金型１１の搬入を完了す
る。

また金型１１を搬出する場合には、まず金型１
１が途中で分離しないように一体にロツクしてか
ら、リフトピン１３を上昇し、金型１１を支え
る。次にクランプ６，７を解除して可動盤３を後
退移動する。これにより固定盤１と可動盤３との
間が充分に開かれる。

上記移動シリンダ１７を作動して金型出入装置
８を移動し、金型１１を固定盤１から離してロケ
ートリング１９を外すとともに、側方の上記搬台
２０のローラ搬器と、金型受台９，９のローラ１
２との位置を一致させる。

しかるのちリフトピン１３を下降し、金型側面
にフツクした搬台側の上記ロツド２０ａをもつ
て、金型１１を横方向に移動させ、搬台２０の上
に引出して搬出を完了する。

（考案の効果） この考案は上述のように、複数のローラ及びリ
フトピンとを上部に有する一対の金型受台を、間
隔調整自在に連繋するとともに、型開閉方向への
移動装置を設けて、金型の搬出入を行えるように
したもので、金型の型厚に応じた間隔に金型受台
をセツトすることにより、金型の型厚に左右され
ず同一操作をもつて金型の搬出入を円滑に行うこ
とができる。

しかも固定盤あるいは可動盤の上下にクランプ
用の突辺があつても、その突辺を避けて金型を受
けることができ、またロケートリングや合せピン
等を有する従来構造の金型をも容易に搬出入する
ことができるなどの特長を有する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案に係る金型出入装置の１実施例
を、型締装置と共に示すもので、第１図は金型搬
入時の縦断正面図、第２図は金型をリフトアツプ
した際の縦断正面図、第３図は第１図の側面図、
第４図は金型を取付けた際の側面図である。 １……固定盤、２……機台、３……可動盤、４
……タイバー、８……金型出入装置、９……金型
受台、１０……軌道、１１……金型、１２……ロ
ーラ、１３……リフトピン、１５……ねじ軸、１
６……モータ、１７……移動装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 固定盤と可動盤との内側の下部タイバー間に、
   金型出入用の複数のローラと、そのローラ間にあ
   つて金型を上下動する油圧作動の複数のリフトピ
   ンとを上部に備えた２個の金型受台を、それぞれ
   型開閉方向に移動自在に配設し、その一対の金型
   受台を間隔調整部材により連繋するとともに、一
   方の金型受台に型開閉方向への移動装置を設けて
   なる金型出入装置。