JPS637396Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は複動プレスとトランスフアプレスとの
間において成形品を搬送する成形品搬送装置に関
するものである。

従来、この種の成形品搬送装置としては複動プ
レスで成形した成形品をトランスフアプレスに向
けて搬送し、エアシリンダで作動するセンタリン
グガイド及びストツパによつて搬送方向の位置決
めをし、その後にトランスフアプレスのトランス
フアフイーダに搬送している。

このために、成形品を搬送方向に位置決めする
ためにエアシリンダで作動するセンタリングガイ
ドやストツパ等の複雑な構造の位置決め手段を設
けているから全体構造が複雑となつてしまう。

また、成形品を直線状に搬送する構造であるか
ら複動プレスとトランスフアプレスのフイードラ
イン（金型高さ）を同一としなければならず、金
型の設計に重大な制限が加えられてしまう。

本考案は上記の事情に鑑みなされたものであ
り、その目的は複動プレスとトランスフアプレス
のフイードラインの高さが一致してなくとも簡単
な構造で複動プレスで成形した成形品を位置決め
してトランスフアプレスに搬送できるようにした
成形品搬送装置を提供することである。

以下図面を参照して本考案の実施例を説明す
る。

第１図は全体正面図であり、複動プレスＡとト
ランスフアプレスＢとが連続して配設され、複動
プレスＡの上下金型１・２で成形した成形品Ｃを
本考案に係る搬送装置ＤでトランスフアプレスＢ
のトランスフアフイーダ３のトランスフアバ４に
搬送する。

ここで、複動プレスＡのフイードライン（つま
り、加工位置）イはトランスフアプレスＢのフイ
ードライン（つまり、加工位置）ロよりも低くな
つている。

前記搬送装置Ｃは第２図・第３図に示すように
構成してある。

つまり、上下動及び左右動自在なる移動体５に
把持機構６と成形品支持台７とを設け、移動体５
を図示しない駆動機構によつて図示の下方位置と
仮想線で示す上方位置とに上下動自在でかつ図示
の中間位置と仮想線で示す複動プレスＢに向つた
第１位置と点線で示すトランスフアバー４に向つ
た第２位置とに往復動自在とする。

そして、移動体５が第２位置となつた時に成形
品支持台７と対向する下方位置に成形品受台８を
シリンダ９で上下動自在に設けると共に、前記成
形品支持台７の移動径路の両側に一対のガイド１
０・１０を並設し、かつ前記成形品受台８の上方
位置に一対のトランスフアバー４・４を臨ませ
る。

そして、前記移動体５の中間位置の搬送方向中
間位置にターンオーバ１１を設ける。

前記把持機構６は本体６ａに伸縮自在に設けた
可動部６ｂに一対のクランプ爪６ｃ，６ｃを設け
た構造であり、前記ターンオーバ１１は回転軸１
１ａにフオーク１１ｂを放射状に設けた構造であ
り、両者とも従来公知のものであつて詳細構造を
省略する。

前記成形品受台８は搬送方向両側に一対の位置
決め用の突起８ａ，８ａを有して中央部８ｂが低
くなつている。

次に作動を説明する。

図示の状態から移動体５を第１位置に移動し、
可動部６ｂを伸長して成形品Ｃをクランプ爪６
ｃ，６ｃでクランプした後に移動体５を上方位置
とする。

そして、可動部６ｂを縮少すると同時に移動体
５を第２位置に向けて移動して成形品Ｃをターン
オーバ１１のフオーク１１ｂ内に挿入し、クラン
プ爪６ｃ，６ｃをアンクランプして移動体５を下
方位置とする。

この状態で回転軸１１ａを180度回転してフオ
ーク１１ｂ内の成形品Ｃを一対のガイド１０・１
０上に載置し、移動体５を上昇して成形品支持台
７で成形品Ｃを支持するとともに移動体５を第２
位置に向けて移動させる。

第２位置に達したら移動体５を下降してガイド
１０上に成形品Ｃを載置する。

そして、シリンダ９により成形品受台８を上昇
させて一対の突起８ａ，８ａによつて成形品Ｃを
搬送方向に位置決めして成形品受台８上に載置
し、さらに成形品受台８を上昇して一対のトラン
スフアバー４・４まで成形品Ｃを上昇させ、一対
のトランスフアバー４・４を対向接近して成形品
ＣをクランプしてトランスフアプレスＢに搬送す
る。

このようであるから、複動プレスＡで成形した
成形品Ｃを搬送方向に位置決めし一対のトランス
フアバー４・４まで搬送できる。

また、成形品受台８を上昇して成形品を支持す
るだけで成形品を搬送方向に位置決め、簡単な構
造で複動プレスＡとトランスフアプレスＢのフイ
ードラインの高さが異なつても成形品を位置決め
して搬送できる。

本考案は以上の様になり、複動プレスで成形し
た成形品を移動体５の把持機構６で取り出してタ
ーンオーバ１１に送り込み、そのターンオーバ１
１を回転して反転させて一対のガイド１０，１０
上に載置し、その成形品を移動体５の成形品支持
台７で一対のガイド１０，１０に沿つて成形品受
台８まで搬送し、その成形品受台８で搬送方向に
位置決めしながら一対のトランスフアバー４・４
まで上昇させ、その後に成形品を一対のトランス
フアバー４，４でトランスフアプレスに搬送でき
る。したがつて、複動プレスとトランスフアプレ
スのフイードライン高さが一致しなくとも簡単な
構造で複動プレスで成形した成形品を搬送方向に
位置決めしてトランスフアプレスの一対のトラン
スフアバー４，４に搬送できると共に、成形品を
反転して搬送できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すものであり、第１
図は全体正面図、第２図は要部の正面図、第３図
は平面図である。 Ａは複動プレス、Ｂはトランスフアプレス、Ｃ
は成形品、４はトランスフアバー、８は成形品受
台、８ａ，８ａは突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複動プレスＡとトランスフアプレスＢとを間隔
   を置いて配設すると共に、そのトランスフアプレ
   スＢ側には一対のトランスフアバー４，４を配設
   し、複動プレスＡ側には、複動プレスＡ側に把持
   機構６を備えトランスフアプレスＢ側に成形品支
   持台７を備えた移動体５を、複動プレスＢ側に向
   つた第１位置とトランスフアプレスＢ側に向つた
   第２位置と上方位置と下方位置とに亘つて移動自
   在に設けると共に、該移動体５の第１位置と第２
   位置との中間位置にターンオーバ１１を回転自在
   に設け、前記トランスフアバー４とターンオーバ
   １１との間に一対のガイド１０，１０をトランス
   フアバー４より下方となるように配設すると共
   に、該一対のガイド１０，１０間における下方位
   置に、上部に搬送方向両側に位置決め用の一対の
   突起８ａ，８ａを有する成形品受台８を前記トラ
   ンスフアバー４に向けて上下動自在に設けたこと
   を特徴とする成形品搬送装置。