JPH0118066B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0118066B2
JPH0118066B2 JP56108008A JP10800881A JPH0118066B2 JP H0118066 B2 JPH0118066 B2 JP H0118066B2 JP 56108008 A JP56108008 A JP 56108008A JP 10800881 A JP10800881 A JP 10800881A JP H0118066 B2 JPH0118066 B2 JP H0118066B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydroxyphenylglycine
salt
optically active
acid
supersaturated solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP56108008A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5810544A (ja
Inventor
Ichiro Senhata
Shigeki Yamada
Chikara Ppongo
Ryuzo Yoshioka
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tanabe Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Tanabe Seiyaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tanabe Seiyaku Co Ltd filed Critical Tanabe Seiyaku Co Ltd
Priority to JP56108008A priority Critical patent/JPS5810544A/ja
Priority to DE8282303339T priority patent/DE3264412D1/de
Priority to EP82303339A priority patent/EP0070114B1/en
Priority to US06/392,535 priority patent/US4434107A/en
Publication of JPS5810544A publication Critical patent/JPS5810544A/ja
Publication of JPH0118066B2 publication Critical patent/JPH0118066B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C227/00Preparation of compounds containing amino and carboxyl groups bound to the same carbon skeleton
    • C07C227/30Preparation of optical isomers
    • C07C227/34Preparation of optical isomers by separation of optical isomers

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は光学活性p―ヒドロキシフエニルグリ
シン及びその塩の新規製法に関する。
光学活性p―ヒドロキシフエニルグリシン、特
にそのD体は半合成ペニシリン誘導体および半合
成セフアロスポリン誘導体の製造原料として重要
な物質である。
p―ヒドロキシフエニルグリシンはα―アミノ
酸の一種であるが、天然には存在せずまた合成し
て得られるp―ヒドロキシフエニルグリシンは
DL体であるためその光学活性体を得るには更に
光学分割が必要である。そのためp―ヒドロキシ
フエニルグリシン光学分割法としては優先晶出に
よる種々の方法が報告されており、例えばp―ト
ルエンスルホン酸塩(特開昭50−111033号)、O
―トルエンスルホン酸塩(特開昭52−87137号)、
スルホサリチル酸塩(特開昭52−87140号)、ベン
ゼンスルホン酸塩及びp―エチルベンゼンスルホ
ン酸塩(特開昭53−103453号)、2―ナフトール
―6―スルホン酸塩(特開昭53−103453号)、β
―ナフタレンスルホン酸塩(特開昭53−28140号)
として光学分割する方法が知られている。しかし
ながらこれらの優先晶出法は工業的に有利な方法
ではあるが、なお技術的に種々の制約を有する。
例えばDL体の過飽和溶液から優先晶出法により
1方の光学活性体のみを晶出させるのであるか
ら、他方の光学活性体は過飽和状態のまま液相に
溶存する。そのため析出晶の分離・取得は他方の
光学活性体の自然起晶の生じる以前に行なわなけ
ればならない。また一方の光学活性体の結晶の接
種及び同結晶と同種活性体の晶出操作は接種しな
い方の光学活性体が液相中で過飽和状態のまま安
定に溶存している条件下で行なわねばならないた
め1回の操作で得られる光学活性体の取得量は当
然少なく、DL体に対して10%程度である。そし
て更には、いずれか一方の光学活性体のみを必要
とする場合も同光学活性体の取得後液相中には他
方の光学活性体がいまだ過飽和状態で存在するこ
とからこれを系外へとり出さなければ所望の光学
活性体についての次の光学分割が実施できない。
本発明者らはかかる状況に鑑み鋭意研究を重ね
た結果、(1)光学活性p―ヒドロキシフエニルグリ
シン塩は脂肪族もしくは芳香族アルデヒドと低級
脂肪酸の存在下溶液中ですみやかにラセミ化され
ること;(2)固体状態にある光学活性p―ヒドロキ
シフエニルグリシン塩は脂肪族もしくは芳香族ア
ルデヒドと低級脂肪酸とを含有する溶液中に溶存
する該アミノ酸塩のラセミ化条件下でもラセミ化
されず十分安定であること;しかも(3)該アミノ酸
塩のラセミ体の過飽和溶液からは、脂肪族もしく
は芳香族アルデヒドと低級脂肪酸とを含有する溶
液中に溶存する光学活性体がラセミ化される条件
下においても、いずれか一方の光学活性p―ヒド
ロキシフエニルグリシン塩結晶を効率良く優先的
に晶出させることが可能であることを見出し、併
せてかかるラセミ化反応の条件下に光学活性p―
ヒドロキシフエニルグリシン塩の優先晶出とラセ
ミ化反応とが併行して進行するため優先晶出中の
液相は常に実質的にDL体の溶液として得られ、
その結果、過飽和にあつたDL体は全て一方の光
学活性体塩に転換し、従来の優先晶出法に伴う欠
点をたくみに克服し得ることを見出した。
即ち、本発明によればDL―p―ヒドロキシフ
エニルグリシン塩の過飽和溶液にいずれか一方の
光学活性p―ヒドロキシフエニルグリシン塩の結
晶を存在させ、脂肪族もしくは芳香族アルデヒド
と低級脂肪酸の共存下に、該過飽和溶液から上記
結晶と同種の光学活性p―ヒドロキシフエニルグ
リシン塩を優先晶出させつつ該過飽和溶液中に溶
存する他方の光学活性p―ヒドロキシフエニルグ
リシン塩をラセミ化させることにより過飽和にあ
るDL体塩を光学活性p―ヒドロキシフエニルグ
リシン塩に転換取得することができ、必要とあれ
ばさらに該塩を脱酸処理して光学活性p―ヒドロ
キシフエニルグリシンを製することができる。
かかる優先晶出とラセミ化を同時に行なつて
DL体塩を光学活性体温に転換する光学活性p―
ヒドロキシフエニルグリシン塩の製造方法は従来
全く知られていない。
本発明に用いられるDL―p―ヒドロキシフエ
ニルグリシン塩はDL―p―ヒドロキシフエニル
グリシンを優先晶出により光学分割し得る塩であ
れば特に限定されず、例えばDL―p―ヒドロキ
シフエニルグリシンと芳香族スルホン酸との塩を
好適に用いることができ、かかる芳香族スルホン
酸塩としては具体的には例えばベンゼンスルホン
酸、p―トルエンスルホン酸、O―トルエンスル
ホン酸、スルホサリチル酸、p―エチルベンゼン
スルホン酸、2―ナフトール―6―スルホン酸、
β―ナフタレンスルホン酸等との塩があげられ
る。
本発明においては、かかるp―ヒドロキシフエ
ニルグリシン塩は予め該塩を調製して用いてもよ
く、又、p―ヒドロキシフエニルグリシンと上記
酸を別々に反応系に添加して用いてもよい。後者
の場合には優先晶出の操作中にその反応系中で塩
を形成させることができ、該塩が溶解することに
より過飽和となつて引き続き優先晶出、ラセミ化
を行なうことが可能となる。
ラセミ化に際しては、DL―p―ヒドロキシフ
エニルグリシン塩(以下、単に原料DL体塩と称
する)の低級脂肪酸含有過飽和溶液に脂肪族もし
くは芳香族アルデヒドを存在させ光学活性p―ヒ
ドロキシフエニルグリシン塩(以下、単に光学活
性体塩と称する)を接種して室温乃至加温下にか
く拌することにより接種した光学活性体塩と同種
の塩が析出し、しかも他方の光学活性体塩は同一
条件下で容易にラセミ化し順次DL体塩の過飽和
溶液を形成する。従つてこの順次新らたに形成さ
れる過飽和溶液からも同種の光学活性体の塩が既
に析出している結晶を種晶として更に晶出する。
即ち、本発明方法によれば優先晶出とラセミ化が
単に同時に行なわれるだけではなく、液相中に溶
存する晶出しない方の光学活性体塩がラセミ化さ
れて原料DL体塩に変換しつつこれからも所望の
光学活性体塩を得ることができるものであり、反
応開始時の過飽和分のDL体塩を実質上すべてい
ずれか所望の光学活性塩に転換させることができ
る。
本発明の優先晶出及びラセミ化を併行して行な
う操作(以下、単に転換操作という)は低脂肪酸
と脂肪族もしくは芳香族アルデヒドの共存下に実
施するので、当該転換操作は無溶媒で実施するこ
とができ、又、遊離アミノ酸を併用してラセミ化
速度を更に高めることもできる。当該転換操作は
まず原料DL体塩、アルデヒド、脂肪酸、要すれ
ば遊離アミノ酸および/又は溶媒を任意の順序で
混合し加熱下に溶解して行なう。ついでこれを冷
却あるいは濃縮して得られる過飽和溶液に光学活
性体塩の種晶を接種しかく拌することにより接種
した光学活性体塩と同種の光学活性体塩が晶出す
ると共に他方の光学活性体塩のラセミ化が好適に
進行する。接種する光学活性体塩はその使用目的
から当然高純度のものが望ましい。又、その使用
量も多いほど晶出速度も大きいが通常、原料DL
体塩に対し約0.5〜5W/W%用いるのが適当であ
る。当該転換操作は室温から過飽和溶液の還流温
度の範囲で実施できるが、一般的には約50〜100
℃で行なうのが好ましい。
かかる本発明方法に用い得る低級脂肪酸として
は例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸又は吉
草酸の如き炭素数1〜5の低級脂肪酸が好まし
く、とりわけ酢酸又はプロピオン酸が好ましい。
脂肪酸の濃度は特に限定されないが通常は約
50V/V%以上、とりわけ約80V/V%以上の濃
度で用いるのが好ましい。
上記の脂肪酸溶液中に存在させる脂肪族又は芳
香族アルデヒドのうち脂肪族アルデヒドとしては
例えばホルムアミド、アセトアルデヒド、プロピ
オンアルデヒド、n―ブチルアルデヒド、i―ブ
チルアルデヒド、n―バレリルアルデヒド、カプ
ロンアルデヒド、n―ヘプチルアルデヒド、アク
ロレイン又はメタクロレインの如き炭素数1〜7
の飽和もしくは不飽和脂肪族アルデヒドを用いる
ことができる。芳香族アルデヒドとしては例えば
ベンズアルデヒド;サリチルアルデヒド、m―ヒ
ドロキシベンズアルデヒド、p―ヒドロキシベン
ズアルデヒドの如き水酸基を有するベンズアルデ
ヒド;O―ニトロベンズアルデヒド、p―ニトロ
ベンズアルデヒドの如きニトロ基を有するベンズ
アルデヒド;5―ニトロサリチルアルデヒドの如
きニトロ基及び水酸基を有するベンズアルデヒ
ド;アニスアルデヒドの如きアルコキシ基を有す
るベンズアルデヒド;バニリンの如き水酸基及び
アルコキシ基を有するベンズアルデヒド等の置換
又は非置換ベンズアルデヒド、ナフトールアルデ
ヒド、フエニルアクロレイン、フルフラール、ニ
トロフルフラール等を用いることができる。
これらのうち、例えばベンズアルデヒド、サリ
チルアルデヒド、ニトロベンズアルデヒドの如き
置換又は非置換ベンズアルデヒドを用いるのがと
りわけ好ましい。これらのアルデヒドは原料DL
体塩に対し約1〜5W/W%用いるのが適当であ
る。又、本発明において液相中の過飽和光学活性
体塩のラセミ化を更に促進させるために添加する
アミノ酸としては遊離のアミノ酸であればいかな
るアミノ酸であつても用いることができ、又、光
学活性体であつてもラセミ体であつても用いるこ
とができる。通常、p―ヒドロキシフエニルグリ
シンを用いれば得られる光学活性体塩中に異種ア
ミノ酸が混入する恐れがないという利点がある。
遊離アミノ酸は原料DL体塩に対し約0.1〜3W/
W%用いるのが適当である。
転換操作において用い得る溶媒としては前記の
原料DL体塩、低級脂肪酸及びアルデヒドに対し
不活性であり、光学活性体塩を優先的に晶出させ
得るものであればよく、かかる溶媒としては例え
ば水、ベンゼン、トルエン等をあげることができ
る。
かくすることにより過飽和に相当するDL体塩
をすべて所望する光学活性体塩に転換して取得す
ることができる。本発明においてはDL体塩の過
飽和分が転換反応の対象となるから更に効果的に
実施するためには引き続きDL体塩の過飽和を賦
与すればよい。例えば転換操作終了後の反応液に
許容される過飽和度に相当する原料DL体塩を加
えてこのDL体塩のみを加温溶解せしめて過飽和
溶液を調製し上記転換操作を実施すればよい。ま
た転換操作を実施しながら反応系に遊離DL体を
けん濁させておき、これに酸を加えて造塩して過
飽和を賦与してもよい。更には転換操作終了後の
反応液を再び冷却するか、濃縮するか又は溶媒を
加えて反応液中の溶存原料DL体塩の濃度を過飽
和とすることにより上記転換操作を引き続き行な
うことができる。
上記のいずれの方法によるときも既に析出して
いる光学活性体塩の結晶はそのまま種晶となるの
で好都合である。
かくして得られる光学活性体塩はろ過、遠心分
離等公知の方法により採取することができる。ま
た必要とあれば得られる光学活性p―ヒドロキシ
フエニルグリシン塩はアルカリ処理、或いはイオ
ン交換樹脂処理等の如き常法の脱酸処理をするこ
とによつて遊離の光学活性p―ヒドロキシフエニ
ルグリシンとすることができる。更に、分離した
酸は再び原料DL体塩の原料として使用すること
ができる。
上記の如く、本発明方法によれば転換対象の
DL体塩をすべてD体塩又はL体塩のどちらか一
方に転換して光学活性体塩もしくは光学活性体を
製することができる。
しかも本発明方法は上記の如く不要の光学活性
体塩を所望の光学活性塩に転換させつつ光学活性
体塩を製するものであるから、例えば原料DL体
塩を反応系に加えていくだけで連続的に該原料を
所望の光学活性体塩として製することができる。
従つて、従来法では一旦所望の光学活性体を優先
晶出させた後その反応液から再度所望の光学活性
体塩の優先晶出を行なう為には、これに先立つて
反応液中に溶存する所望しない他方の光学活性体
塩を除去する操作が必要であつたが本発明方法で
はかかる煩雑な処理を全く必要としない。加えて
本発明による時は所望の光学活性体塩の優先晶出
と同時にラセミ化が進行するので、例えば過飽和
溶液中に溶存する他方の光学活性体塩の自然起晶
を避けながら所望の光学活性体塩の優先晶出を行
なわねばならないといつた従来法の技術的な制約
もうけないという利点をも併せ有する。以上の如
く本発明方法は何ら煩雑な処理を要せずわずか1
工程で高収率に所望の光学活性体塩を製すること
ができる点で産業上極めて有用性の高いものであ
る。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明
する。
実施例 1 DL―p―ヒドロキシフエニルグリシンベンゼ
ンスルホン酸塩27.2gおよびn―ブチルアルデヒ
ド1.1mlを95%酢酸100mlに還流下溶解しグリシン
0.6gを加えて10℃に保つた。これにD―p―ヒ
ドロキシフエニルグリシンベンゼンスルホン酸塩
0.4gを接種し同温度で90分かく拌した。析出晶
をろ取し少量の酢酸で洗浄・乾燥することにより
D―p―ヒドロキシフエニルグリシンベンゼンス
ルホン酸2.6gを得た。
〔α〕25 D−67.5゜(C=1,H2O)光学純度98.0% 一方、母液には旋光性はなく、冷却し析出した
結晶をろ取することによりDL―p―ヒドロキシ
フエニルグリシンベンゼンスルホン酸塩20.2gを
得た。
〔α〕25 D0.0゜(C=1,H2O)従つて上記反応後
における液相では接種しない方のL体は完全にラ
セミ化されたことが明らかである。
実施例 2 DL―p―ヒドロキシフエニルグリシンp―ト
ルエンスルホン酸塩38.0gおよびサリチルアルデ
ヒド1.3mlを95%酢酸100mlに還流下溶解しグリシ
ン0.8gを加え100℃に保つた。これにD―p―ヒ
ドロキシフエニルグリシンp―トルエンスルホン
酸塩0.4g接種し同温度で90分かく拌した。析出
晶をろ取し、少量の酢酸で結晶を洗浄し乾燥する
ことによりD―p―ヒドロキシフエニルグリシン
p―トルエンスルホン酸塩3.1gを得た。
〔α〕25 D−64.6゜(C=1,H2O)光学純度97.1%
であつた。
一方、母液には旋光性はなく、冷却し析出した
結晶をろ取することによりDL―p―ヒドロキシ
フエニルグリシン・p―トルエンスルホン酸塩
17.1gを得た。
〔α〕25 D0.0゜(C=1,H2O)従つて上記反応後
における液相では接種しない方のL体は完全にラ
セミ化されたことが明らかである。
実施例 3 DL―p―ヒドロキシフエニルグリシンO―ト
ルエンスルホン酸塩19.0gおよびベンズアルデヒ
ド1.0mlを95%酢酸100mlに還流下溶解し100℃に
保つた。これに遊離DL―p―ヒドロキシフエニ
ルグリシン5.0gを加えけん濁した、D―p―ヒ
ドロキシフエニルグリシンO―トルエンスルホン
酸1.0gを接種した。この混液にかく拌下O―ト
ルエンスルホン酸2水和物5.0gを無水酢酸5.0ml
に溶解した溶液を1.5時間を要して加えた。この
間にけん濁していたDL―p―ヒドロキシフエニ
ルグリシンは溶解し、D―p―ヒドロキシフエニ
ルグリシンO―トルエンスルホン酸塩が析出し
た。更に同温度で1時間かく拌した後析出晶をろ
取することによりD―p―ヒドロキシフエニルグ
リシンO―トルエンスルホン酸塩9.7gを得た。
〔α〕25 D−64.1゜(C=1,H2O)光学純度96.2% 一方、母液には旋光性はなく室温まで冷却し析
出晶をろ取することによりDL―p―ヒドロキシ
フエニルグリシンO―トルエンスルホン酸塩13.7
gを得た。
〔α〕25 D0.0゜(C=1,H2O) 実施例 4 DL―p―ヒドロキシフエニルグリシンベンゼ
ンスルホン酸塩27.2gおよびサリチルアルデヒド
1.3mlを95%酢酸100mlに還流下溶解しグリシン
0.6gを加え100℃に保つた。これにD―p―ヒド
ロキシフエニルグリシンベンゼンスルホン酸2.0
gを接種し1時間かく拌した。ついで反応混合物
に粉砕したDL―p―ヒドロキシフエニルグリシ
ンベンゼンスルホン酸塩結晶を2.0g加え外浴温
を113℃にあげ10分間かく拌しDL体結晶を溶解し
た。この時既に析出していたD―p―ヒドロキシ
フエニルグリシンベンゼンスルホン酸塩は結晶の
ままであつた。これにサリチルアルデヒド0.6ml
を加え再び100℃で1時間かく拌する。ついで反
応混合物に更にDL―p―ヒドロキシフエニルグ
リシンベンゼンスルホン酸塩結晶2.0gを加え溶
解後サリチルアルデヒド0.6mlを加え100℃で1時
間かく拌した。析出晶をろ取することによりD―
p―ヒドロキシフエニルグリシンベンゼンスルホ
ン酸塩8.3gを得た。
〔α〕25 D−67.4゜(C=1,H2O)光学純度97.8% 一方、母液からはDL―p―ヒドロキシフエニ
ルグリシンベンゼンスルホン酸塩19.3gが回収さ
れた。
〔α〕25 D0.0゜(C=1,H2O) 実施例 5 (1) DL―p―ヒドロキシフエニルグリシンO―
トルエンスルホン酸塩19.0gを95%酢酸100ml
に還流下溶解し100℃に保つた。これにサリチ
ルアルデヒド1.3mlを加え更にDL―p―ヒドロ
キシフエニルグリシン結晶51.0gを加えけん濁
した。10分後、この混液にかく拌下D―p―ヒ
ドロキシフエニルグリシンO―トルエンスルホ
ン酸塩2.0gを接種し、ついでO―トルエンス
ルホン酸塩2水和物62.5gを無水酢酸62.5mlに
溶解した溶液を5.0ml/hrの速度で注入した。
接種後5時間目にサリチルアルデヒド1.3ml、
更に20時間目に0.7mlを追加した。
注入終了後(21時間目)同温で2時間かく拌
したのち析出晶をろ取することによりD―p―
ヒドロキシフエニルグリシンO―トルエンスル
ホン酸塩82.8gを得た。
〔α〕25 D−64.9゜(C=1,H2O)光学純度97.4
% 一方、母液から室温下析出した結晶を回収す
ることによりDL―p―ヒドロキシフエニルグ
リシンO―トルエンスルホン酸塩18.2gが得ら
れた。
〔α〕25 D0.0゜(C=1,H2O) (2) 本反応で得られたD―p―ヒドロキシフエニ
ルグリシン・O―トルエンスルホン酸塩82.8g
を水230mlに加熱溶解した後、水酸化ナトリウ
ム水溶液でPH6に調整し氷冷下にかく拌し晶析
させる。析出晶をろ取し水洗乾燥することによ
りD―p―ヒドロキシフエニルグリシンを34.7
gを得た。
〔α〕25 D−158.2゜(C=1,N−HCl)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 DL―p―ヒドロキシフエニルグリシン塩の
    過飽和溶液にいずれか一方の光学活性p―ヒドロ
    キシフエニルグリシン塩の結晶を存在させ、脂肪
    族もしくは芳香族アルデヒドと低級脂肪酸の共存
    下に、該過飽和溶液から上記結晶と同種の光学活
    性p―ヒドロキシフエニルグリシン塩を優先晶出
    させつつ該過飽和溶液中に溶存する他方の光学活
    性p―ヒドロキシフエニルグリシン塩をラセミ化
    させることを特徴とする光学活性p―ヒドロキシ
    フエニルグリシン塩の製法。 2 脂肪族アルデヒドとして炭素数1〜7の脂肪
    族アルデヒド、もしくは芳香族アルデヒドとして
    水酸基、ニトロ基、アミノ基、メトキシ基を置換
    基として有することもあるベンズアルデヒドを、
    又、低級脂肪酸として炭素数1〜3の飽和脂肪酸
    をそれぞれ用い、p―ヒドロキシフエニルグリシ
    ン塩としてp―ヒドロキシフエニルグリシンと芳
    香族スルホン酸との塩を用いる特許請求の範囲第
    1項記載の方法。 3 脂肪族アルデヒドがn―ブチルアルデヒドで
    あり、芳香族アルデヒドがサリチルアルデヒドも
    しくはベンズアルデヒドであり、低級脂肪酸が酢
    酸であり、p―ヒドロキシフエニルグリシン塩
    が、p―ヒドロキシフエニルグリシンのO―トル
    エンスルホン酸塩、p―トルエンスルホン酸塩も
    しくはベンゼンスルホン酸塩である特許請求の範
    囲第1項又は第2項記載の方法。 4 p―ヒドロキシフエニルグリシン塩の過飽和
    溶液に遊離アミノ酸を共存させて行なう特許請求
    の範囲第1項、第2項又は第3項記載の方法。 5 光学活性p―ヒドロキシフエニルグリシン塩
    の優先晶出後の溶液にDL―p―ヒドロキシフエ
    ニルグリシン塩を添加溶解するか又はDL―p―
    ヒドロキシフエニルグリシンと酸を加えることに
    よつて更にDL―p―ヒドロキシフエニルグリシ
    ン塩の過飽和溶液を得、このものについて更に優
    先晶出とラセミ化を引き続き実施する特許請求の
    範囲第1項、第2項、第3項又は第4項記載の方
    法。 6 DL―p―ヒドロキシフエニルグリシン塩の
    過飽和溶液にいずれか一方の光学活性p―ヒドロ
    キシフエニルグリシン塩の結晶を存在させ、脂肪
    族もしくは芳香族アルデヒドと低級脂肪酸の共存
    下に、該過飽和溶液から上記結晶と同種の光学活
    性p―ヒドロキシフエニルグリシン塩を優先晶出
    させつつ該過飽和溶液中に溶存する他方の光学活
    性p―ヒドロキシフエニルグリシン塩をラセミ化
    させ、析出した結晶を採取し、ついで脱酸処理す
    ることを特徴とする光学活性p―ヒドロキシフエ
    ニルグリシンの製法。
JP56108008A 1981-07-09 1981-07-09 光学活性p−ヒドロキシフエニルグリシン塩の製法 Granted JPS5810544A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP56108008A JPS5810544A (ja) 1981-07-09 1981-07-09 光学活性p−ヒドロキシフエニルグリシン塩の製法
DE8282303339T DE3264412D1 (en) 1981-07-09 1982-06-25 A process for preparing an optically active p-hydroxyphenyl-glycine or a salt thereof
EP82303339A EP0070114B1 (en) 1981-07-09 1982-06-25 A process for preparing an optically active p-hydroxyphenyl-glycine or a salt thereof
US06/392,535 US4434107A (en) 1981-07-09 1982-06-28 Process for preparing an optically active p-hydroxyphenylglycine or a salt thereof

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP56108008A JPS5810544A (ja) 1981-07-09 1981-07-09 光学活性p−ヒドロキシフエニルグリシン塩の製法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5810544A JPS5810544A (ja) 1983-01-21
JPH0118066B2 true JPH0118066B2 (ja) 1989-04-03

Family

ID=14473645

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP56108008A Granted JPS5810544A (ja) 1981-07-09 1981-07-09 光学活性p−ヒドロキシフエニルグリシン塩の製法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US4434107A (ja)
EP (1) EP0070114B1 (ja)
JP (1) JPS5810544A (ja)
DE (1) DE3264412D1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB8421964D0 (en) * 1984-08-30 1984-10-03 Beecham Group Plc Chemical process
JPH054494Y2 (ja) * 1987-05-30 1993-02-04
EP0499376A1 (en) * 1991-01-31 1992-08-19 Hoechst Celanese Corporation Precipitation-induced asymmetric transformation of chiral alpha-amino acids and salts thereof
WO2005082850A1 (ja) * 2004-02-27 2005-09-09 Ajinomoto Co., Inc. モナティンの製造方法
JP2007284349A (ja) * 2004-07-27 2007-11-01 Ajinomoto Co Inc モナティンまたはその塩の製造方法
KR20160022618A (ko) * 2014-08-20 2016-03-02 주식회사 아미노로직스 D-아르기닌의 제조 방법
KR20170029965A (ko) * 2015-09-08 2017-03-16 주식회사 아미노로직스 D-아르기닌의 제조 방법

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE795874A (fr) * 1972-02-25 1973-08-23 Glaxo Lab Ltd Procede de preparation d'esters optiquement actifs d'alpha-amino-acides
GB1532151A (en) * 1976-01-13 1978-11-15 Tanabe Seiyaku Co Optical resolution of p-hydroxyphenylglycine
US4401820A (en) * 1981-01-23 1983-08-30 Tanabe Seiyaku Co., Ltd. Process for racemizing optically active α-amino acids or a salt thereof

Also Published As

Publication number Publication date
DE3264412D1 (en) 1985-08-01
US4434107A (en) 1984-02-28
JPS5810544A (ja) 1983-01-21
EP0070114B1 (en) 1985-06-26
EP0070114A1 (en) 1983-01-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3854765B2 (ja) 長鎖ジカルボン酸の精製方法
EP0007116B1 (en) Method for resolving racemic 6-methoxy-alpha-methyl-2-naphthalene acetic acid into its enantiomers and resolving medium
US4415504A (en) p-Hydroxyphenylglycine.α-phenylethanesulfonate, process for production thereof and utilization thereof in resolution of p-hydroxyphenylglycine
JPH0118066B2 (ja)
US4172846A (en) Process for separating a mixture of an optically active phenylglycine amide and an optically active phenylglycine
EP0450684B1 (en) A process for the preparation of D-(-)-4-hydroxyphenylglycine and L-(+)-4-hydroxyphenylglycine, starting from D.L.-4-hydroxyphenylglycine
US3391187A (en) Purification of malic acid
JP2646343B2 (ja) アスパラギン酸アンモニウムからl−アスパラギン酸を製造する方法
KR0160757B1 (ko) 라세미 혼합물로부터의 l-아미노산 회수방법
Hongo et al. Asymmetric transformation of DL-p-hydroxyphenylglycine by a combination of preferential crystallization and simultaneous racemization of the o-toluenesulfonate.
EP0158301B1 (en) Process for producing optically active phenylalanine
JP2971291B2 (ja) 光学活性2−アミノ酪酸の製法
JPH0574583B2 (ja)
US4698432A (en) Process for the resolution of (±) 2-[2'-(p-fluorophenyl)-5'-benzoxazolyl]-propionic acid
JPS63145256A (ja) 光学活性ホモフエニルアラニンの製造法及び中間体
JPS59128364A (ja) 光学活性アラニンの製法
JPS60156654A (ja) 光学活性フエニルアラニンの新規製造法
JPS6261584B2 (ja)
JPS6261585B2 (ja)
JP3316917B2 (ja) 新規フェニルアラニン塩結晶とその製造法
JPS5829941B2 (ja) 光学活性p−ヒドロキシフェニルグリシンの製法
JPH07116115B2 (ja) 光学活性アスパラギン酸β−メチルエステル塩の製法
JPH04266864A (ja) L−ドーパの製造法
JPH035382B2 (ja)
JPS591702B2 (ja) 光学活性トリプトフアン・p−フエノ−ルスルホン酸塩の製法