JPH011760A - 剛直芳香族ポリマ−の分子複合材の製造方法 - Google Patents

剛直芳香族ポリマ−の分子複合材の製造方法

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JPH011760A
JPH011760A JP62-158631A JP15863187A JPH011760A JP H011760 A JPH011760 A JP H011760A JP 15863187 A JP15863187 A JP 15863187A JP H011760 A JPH011760 A JP H011760A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は剛直な芳香族ポリマーとマ) +Jラックスリ
マーとの分子複合材を製造する方法に関し、特に航空機
や自動車の構造材料として使用するのに適する分子複合
材の製造方法に関する。
〔従来の技術及び問題点〕
従来からガラス繊維、炭素繊維等で補強されたプラスチ
ック複合材が知られており、広く実用に供されている。
これらの複合材の強度は補強繊維自身の強度の他に繊維
とプラスチックとの界面強度により大きく影響される。
この界面強度は繊維とプラスチックとの接触面積に比例
するので、接触面積を大きくするために繊維のアスペク
ト比(長さと直径との比)を大きくする必要がある。
しかしながらこれらの繊維の細径化には限界があるので
、アスペクト比増大による強化には限界があった。また
繊維を織成することによる強化も行われているが、製造
工程が複雑になるという問題があった。
最近剛直ポリマーとして芳香族ポリアミド、いわゆるア
ラミドが開発され、強化繊維として使用されるようにな
った。しかしながら、芳香族ポリアミド自身は他の樹脂
との接着性が悪いので、複合材とするときには芳香族ポ
リアミド虫維の接着性を向上する必要があった。
特開昭57−195136号は、オレフィン系アイオノ
マー重合体40〜99.9重量部と、一般式−NH−A
r 、 NH−CO−Ar2−Co−及び/又は−NH
−Ar3−Co−により表わされる繰返し単位(Ar 
11 Ar 2+ Ar 3はそれぞれ二価のパラ配向
的芳香族基)よりなるパラ配向的全芳香族ポリアミド繊
維であって、その表面がN−置換変性された繊維60〜
0.1重量部とからなる芳香族ポリアミド繊維強化アイ
オノマー樹脂組成物を開示している。N−置換基はアル
キル基、アラルキル基、ヒドロキシアルキル基、カルボ
ン酸塩基等である。これらの置換基の導入により、全芳
香族ポリアミド繊維はアイオノマー樹脂に対して分散性
が改良されたり、接着性が改良されたりしている。しか
しながら、これらの置換基の導入により全芳香族ポリア
ミド繊維の強度が低下するという問題がある。その上強
化材は繊維状であるので、上述したようにアスペクト比
を余り大きくすることができず、強化には限界があると
いう問題があった。
以上の技術的背景において、最近芳香族ポリアミド等の
いわゆる剛直ポリマーを柔軟性を有するマトリックスポ
リマー中に分子レベルにまで微細に分散させることによ
り、いわゆる相互侵入型構造を有するポリマーブレンド
系複合材(分子複合材)を製造しようという試みが提案
された。このような分子複合材は剛直高分子の分子鎖を
一方向に配向させることにより強度を出す方式をとって
いないので、異方性が少な(、機械的強度、耐熱性及び
耐溶媒性等の物性に優れている。
特開昭61−5500号は実質的に2種以上の高分子物
質からなる複合体であって、構成高分子鎖の主要な部分
が少なくともポリ (p−フェニレンテレフタルアミド
)、これらの一部を2.6−ナフタレンあるいはp、 
 p’−ビフェニル等の芳香族残基に置換した共重合体
、ポリ (テレフタロイル−p−アミノベンゾイルヒド
ラジド)等の芳香族ポリアミド類およびその誘導体より
なる剛直な高分子鎖よりなり、かつその剛直性部分の高
分子鎖の実質上の長さが平均50Å以上である剛直な第
1の高分子物質と、ナイロン6、66、610.12等
のポリアミド類及びその誘導体よりなる実質的に屈曲性
高分子鎖によって構成される第2の高分子物質からなり
、かつ第2の高分子物質中で第1の剛直性高分子物質は
、1μm以下の微視的領域において一様に分散された状
態にあることを特徴とする剛直性高分子含有高分子複合
体を開示している。
しかしながら、この高分子複合体は剛直性高分子の濃硫
酸溶液にナイロン6等のマトリックス樹脂を溶解し、乾
燥、成形することにより形成されるもので、最終製品中
に硫酸が残留している。このため、この残留硫酸により
高分子複合体の物性が低下したり、実用に供したときに
接触する金属部品等を腐食するという問題がある。
また特開昭61−51016号は実質的に2種以上の高
分子物質からなる複合体であって、構成高分子鎖の主要
な部分が、少なくともポリ (テレフタロイル−p−ア
ミノベンゾイルヒドラジド)等の芳香族ポリアミド類お
よびその誘導体よりなる剛直な高分子鎖よりなり、かつ
その剛直性部分の高分子類の実質上の長さが平均50A
以上である剛直な第1の高分子物質と、ポリアクリロニ
トリルおよびその共重合体、誘導体、ポリメチルメタク
リレ−)・類、アクリル酸エステル共重合弾性体類、ポ
リスチレン頚、アクリロニトリルスチレン共重合体、ア
クリロニトリルスチレンブタジェン系共重合体等のポリ
スチレンおよびその共重合体類、ポリ酢酸ビニル類、ポ
リビニールホルマーノヘボリビニールアルコール類、ス
チレンブタジェンブロック共重合体類よりなる実質的に
屈曲性高分子鎖によって構成される第2の高分子物質か
らなり、かつ第2の高分子物質中で第1の剛直性高分子
物質は、1μm以下の微視的領域において一様に分散さ
れた状態にあることを特徴とする剛直性高分子含有高分
子複合体を開示している。しかしながら、この高分子複
合体においては剛直性高分子がポリアクリロニ) IJ
ル等と共重合したものであるので、剛直性高分子として
の優れた機械的強度が損われている。
さらに特開昭61−51053号は実質的に2種以上の
高分子物質からなる複合体であって、構成高分子類の主
要な部分が、少なくともハロゲン化ハイドロキノン、あ
るいはメチルハイドロキノン類とテレフタル酸からのポ
リエステル類および2.6−ジハイドロオキシナフタレ
ンとの共重合体等の芳香族ポリエステノベボリ (p〜
フェニレン)等のポリ芳香族よりなる剛直な高分子鎖よ
りなり、かつその剛直性部分の高分子鎖の実質上の長さ
が平均50Å以上である剛直な第1の高分子物質と、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンテレフタレート−ブチレンテレフタレ
ートブロック共重合体、ポリエチレンテレフタレートポ
リテトラメチレングリコールブロック共重合体、ポリエ
チレンテレフタレートポリエチレングリコールブロック
共重合体等のポリエステル類ないしその誘導体よりなる
実質的に屈曲性高分子鎖によって構成される第2の高分
子物質からなり、かつ第2の高分子物質中で第1の剛直
性高分子物質は、1μm以下の微視的領域において一様
に分散された状態にあることを特徴とする剛直性高分子
含有高分子複合体を開示している。しかしこの高分子複
合体にふいても剛直性高分子は共重合体であり、本来の
機械的強度を保有していない。
さらに米国特許第4.207.407号は下言己の柔軟
なコイル状複素環式ポリマーと剛直な芳香族複素環式ポ
リマーとからなるポリマーアロイを開示している。
コイル状複素環式ポリマー: 剛直な芳香族複素環式ポリマー: しかしながらコイル状複素環式ポリマーといえども剛直
性が高いので、得られるポリマーアロイは極めて硬く柔
軟性に乏しいものとなり、自動車等の構造材として用い
る場合に耐衝撃性が十分でない。
その上従来のいずれの分子複合体も剛直ポリマーの溶液
にマトリックスポリマーを配合する方法により形成され
ているので、剛直ポリマー分子とマトリックスポリマー
分子との相互侵入がまだ十分でないという問題がある。
さらに溶媒として濃硫酸を使用する場合、複合材の劣化
や金属部品の腐食という問題がある。
従って、本発明の目的は上記問題点のない剛直芳香族ポ
リマーの分子複合材を製造する方法を提供することであ
る。具体的には剛直芳香族ポリマー分子とマトリックス
ポリマー分子とが十分に相互侵入し合い、良好に分散し
ている分子複合材を製造する方法を提供することである
さらに本発明の目的は、剛直芳香族ポリマーの濃硫酸中
での液晶性を利用することなく、有機溶媒を用いて剛直
芳香族ポリマーの分子複合体を製造する方法を提供する
ことである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は剛直芳香族
ポリマーの前駆体ポリマーが有機溶媒に可溶であること
に注目し、前駆体ポリマーとマトリックスポリマーとを
有機溶媒に均一に溶解し、得られた均一混合物を加熱す
ると前駆体ポリマーがマトリックスポリマー中で剛直ポ
リマーとなり、もって良好に分散した分子複合材が得ら
れることを発見し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の剛直芳香族ポリマーとマトリックス
ポリマーとの分子複合材の製造方法は、剛直芳香族ポリ
マーの前駆体ポリマーとマトリックスポリマーとを有機
溶媒の均一溶液とし、前記有機溶媒を除去した後高真空
下又は不活性ガス雰囲気中で加熱することにより、前記
マトリックスポリマー中で前記前駆体ポリマーを剛直芳
香族ポリマーとすることを特徴とする。
本発明において分子複合体を構成する剛直芳香族ポリマ
ーは、主鎖に芳香族環を有するとともに、芳香族環の一
方の側又は両側に縮合環を有するものである。縮合環は
炭素原子の他に窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を単独
で又は組合せて含有する。このような剛直芳香族ポリマ
ーの具体例として、以下のものが挙げられる。
(1)ホリベンゾイミダゾベンゾビロロン(2)ポリビ
ベンゾイミダゾール (3)ポリベンズイミダゾールベンゾフェナントロリン (4)ポリビベンゾチアゾール (5〕  ポリビベンゾオキサゾール (6)ポリベンゾオキサゾール (7)ポリベンゾチアゾール (8)ポリベンゾオキサゾール (9)ポリベンゾイミダゾール これらの剛直芳香族ポリマーは以下に例示するように前
駆体ポリマーを経て生成される。なお剛直芳香族ポリマ
ーの種類によっては前駆体ポリマーからプレラダーポリ
マーを経て剛直芳香族ポリマー(ラダーポリマー)に環
化される。
(1)ポリベンゾイミダゾベンゾピロロンの合成例 II      II (前駆体ポリマー) (ラダー) (2)ポリベンゾイミダゾールの合成例(前駆体ポリマ
ー) (ステップラダー) (3)ポリベンズイミダゾールベンゾフエナント(前駆
体ポリマー) (ラダー) (4)ポリベンゾオキゾールの合成例 (前駆体ポリマー) (ステップラダー) (5)ポリベンゾオキサゾールの合成例(前駆体ポリマ
ー) (ステップラダー) (6)  ポリベンゾオキサゾールの合成例(前駆体ポ
リマー) (ステップラダー) (7)ポリベンゾチアゾールの合成例 (前駆体ポリマー) ・ (ステップポリマー) (8)ポリベンゾオキサゾールの合成例(前駆体ポリマ
ー) (9)ポリベンゾイミダゾールの合成例(前駆体ポリマ
ー) −との相溶性が良いことが必要である。このため剛直芳
香族ポリマーと類似の部位を有するナイロン6、ナイロ
ン66、ナイロン610 、ナイロン612等のポリア
ミドや、これらのポリアミドの分子中チアゾール環等が
入ったコポリアミドが好ましい。
コポリアミドの場合、上記縮合環からなる構造単位の割
合は全体の80%程度以内であるのが強度上好ましい。
剛直芳香族ポリマーとマトリックスポリマーとの配合比
は重量で5:95〜80:20の範囲が好ましい。剛直
芳香族ポリマーの配合比が5:95未満であると、分子
複合体にしたことによる効果が不十分であり、一方80
:20を超えると得られる分子複合体の機械的強度はか
えって低下するようになる。
より好ましい配合比は10:90〜80:20である。
剛直芳香族ポリマーの前駆体ポリマーと7トリツクスポ
リマーを溶解するのに用いる有機溶媒は両者に対して良
溶媒である必要があるが、それぞれに対して溶解力の大
きい溶媒からなる混合溶媒とすることができる。混合溶
媒の場合、各溶媒の沸点差が小さい必要がある。という
のは、沸点差が大きいために一方の溶媒だけ残留すると
相分離が起るからである。従って共沸混合物となるよう
な溶媒の組合せが最も好ましい。前駆体ポリマーに対す
る良溶媒としてはN、N−ジメチルアセトアミド、N−
メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルフォスフォリツ
ク等のアミド類、ジメチルスルフオキシド等がある。ま
たマトリックスポリマーに対する良溶媒としてはm−ク
レゾール、フェノール等がある。
なお前駆体ポリマーの溶液中に、前駆体ポリマーを安定
化する試薬としてLiC1,CaC1□等を5〜10重
量%添加してもよい。
前駆体ポリマー及びマトリックスポリマーの溶解は均一
溶液となる限りいかなる方法で行うこともできる。しか
し、均一溶液を生成する手法として、前駆体ポリマー及
びマトリックスポリマーのそれぞれの溶液をまず調製し
、次にそれらを混合して均一溶液とするのが好ましい。
この場合、前駆体ポリマー溶液の濃度は3〜20重量%
程度であり、マトリックスポリマー溶液の濃度は3〜6
0重量%程度である。
前駆体ポリマー溶液及びマ) IJックスポリマーの溶
液の調製及び混合は窒素ガス、アルゴンガス等の不活性
ガス雰囲気中又は真空中で行う必要がある。均一溶液を
調製後、溶媒を蒸発さ、せて乾燥する。
次に前駆体ポリマーとマトリックスポリマーとの複合体
を加熱し、前駆体ポリマーの縮合反応を起させる。縮合
反応には1段で最終的な縮合環を形成するものと、プレ
ラダーの段階を経て2段で最終的な縮合環を形成するも
のがある。1段反応の場合、加熱温度は130〜300
℃で加熱時間は2〜8時間程度であるのが好ましい。ま
た2段反応の場合、プレラダーポリマーへの加熱は13
0〜200℃で2〜8時間行い、プレラダーポリマーか
らラダーポリマーへの加熱は250〜300℃で2〜5
時間行うのが好ましい。
このように剛直芳香族ポリマーはマトリックスポリマー
中に分子レベルで均一に分散した前駆体ポリマーから縮
合反応により得られるので、剛直芳香族ポリマーとマト
リックスポリマーとは分子レベルで極めて良好に相溶し
ている。従って剛直芳香族ポリマー分子とマトリックス
ポリマー分子との界面における接着力不足に基づ(機械
的強度の低下という問題は解消された。
本発明の方法により得られる分子複合材は優れた機械的
強度とともに耐熱性等に優れており、かつ異方性が少な
いので、航空機や自動車等の構造材として使用するのに
適する。
〔実施例〕
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例1 市販のナイロン66(「レオナ170旧、旭化成工業■
製)3gをm−クレゾール14QmlとN、N−ジメチ
ルアセトアミド100m1との混合溶媒にアルゴン気流
下で溶解し、十分に撹拌した。これに、ポリベンゾイミ
ダゾベンゾピロロンの前駆体ポリマーであるポリアミド
アミノ酸(ηinh =14.2d1g−’)の20重
量%N、  N−ジメチルアミド溶液lQmlを加え、
十分に撹拌して均一溶液とした。高真空下で溶媒を蒸発
させ、黄色のペースト状フィルム状物を得た。これを高
真空下において160℃で8時間加熱してプレラダーポ
リマーとし、次いで300℃で3時間加熱してラダーポ
リマー(ポリベンゾイミダゾベンゾピロロン)とした。
得られた分子複合材フィルムは mmの厚さを有し、は
ぼ透明であった。
このフィルムの融点、引張強さ、伸度、引張弾性率及び
蟻酸に対する耐溶媒性を試験した。ナイロン66(レオ
ナ1700 )に対する試験結果とともに、結果を第1
表に示す。
第  1  表 注:(1)示差走査熱量計(理学813181()によ
り測定。
(2)品性DSS−5000により測定。
(3)           により測定。
(4)25℃の蟻酸中に72時間浸漬することにより測
定。
以上の結果から、本発明の分子複合材はナイロン66に
比較して優れた機械的強度、耐熱性及び耐溶媒性を有す
ることがわかる。
実施例2 実施例1の共通溶媒としてm−クレゾール140m1と
N−メチル−2−ピロリドン100m1との混合溶媒を
使用した以外は実施例1と同様にして、分子複合材フィ
ルムを作成した。試験結果を第2表に示す。
実施例3 市販のナイロン66(「レオナ1700J 、旭化成工
業■製)3gを、m−クレゾール140m1とN−メチ
ル−2−ピロリドン100m1との混合溶媒にアルゴン
気流下で溶解し、十分に撹拌した。これに、ポリベンゾ
イミダゾベンゾフェナントロリンの前駆体ポリマーであ
るポリアミドアミノ酸の20重量%N−メチル−2−ピ
ロリドン溶液(5重量%のLiC1含有) 10m1を
加え、十分に撹拌して均一溶液とした。高真空下で溶媒
を蒸発させ、黄色のペースト状フィルム状物を得た。こ
れを高真空下において160℃で8時間加熱してプレラ
ダーポリマーとし、次いで300℃で3時間加熱してラ
ダーポリマー(ポリベンゾイミダゾベンゾピロロン)と
した。得られた分子複合材フィルムは0.3mmの厚さ
を有し、はぼ透明であった。
このフィルムの融点、引張強さ、伸度、引張弾性率及び
蟻酸に対する耐溶媒性を試験した。結果を第2表に示す
第2表 46一 ポリベンゾイミダゾベンゾピロロンの20重量%N、N
−ジメチルアセトアミド溶液10m1に、実施例1と同
じナイロン66溶液320m1をアルゴンガス雰囲気中
で混合撹拌した。真空下で溶媒を除去することにより厚
さ0.3mmの複合材フィルムを得たが、海島構造が認
められた。これにより相分離が起っていることがわかる
本発明を以上の実施例により説明したが、本発明はそれ
らに限定されることなく、本発明の思想の範囲内で種々
の変更をし得るものである。
〔発明の効果〕
以上に詳述した通り、本発明の剛直芳香族ポリマーの分
子複合材の製造方法は、剛直芳香族ポリマーの前駆体ポ
リマーをマトリックスポリマーと有機溶媒の均一溶液と
して均一に混合しているので、得られた分子複合材中の
剛直芳香族ポリマーは極めて良好に分散している。これ
により剛直芳香族ポリマーとマトリックスポリマーとの
界面強度が向上し、分子複合材の機械的強度が向上する
のみならず、物性が著しく等方性となった。また本発明
の方法においては有機溶媒を使用しているので、濃硫酸
を使用する従来法のように分子複合材の物性の劣化や接
触する金属部品の腐食等の問題が生じない。
本発明の方法により得られる分子複合材は機械的強度に
優れているとともに、加工性、耐熱性及び耐溶媒性等に
も優れているので、航空機や自動車等の軽量かつ高強度
の構造材として使用するのに適している。
出 願 人 本田技研工業株式会社

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)剛直芳香族ポリマーとマトリックスポリマーとの
    分子複合材の製造方法において、前記剛直芳香族ポリマ
    ーの前駆体ポリマーと前記マトリックスポリマーとの有
    機溶媒の均一溶液を調製し、前記有機溶媒を除去した後
    高真空下又は不活性ガス雰囲気中で加熱することにより
    、前記マトリックスポリマー中で前記前駆体ポリマーを
    剛直芳香族ポリマーとすることを特徴とする方法。
  2. (2)特許請求の範囲第1項に記載の方法において、前
    記剛直芳香族ポリマーは主鎖に芳香族環及び縮合環を有
    することを特徴とする方法。
  3. (3)特許請求の範囲第2項に記載の方法において、前
    記縮合環がイミダゾール環、オキサゾール環、チアゾー
    ル環及びオキサジノン環の少なくとも1種であることを
    特徴とする方法。
  4. (4)特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかに記
    載の方法において、前記マトリックスポリマーがポリア
    ミド又はコポリアミドであることを特徴とする方法。
  5. (5)特許請求の範囲第4項に記載の方法において、前
    記コポリアミドがイミダゾール環、オキサゾール環又は
    チアゾール環を有するコポリマーであることを特徴とす
    る方法。
  6. (6)特許請求の範囲第1項及至第5項のいずれかに記
    載の方法において、前記剛直芳香族ポリマーと前記マト
    リックスポリマーとの重量比が5:95〜80:20で
    あることを特徴とする方法。
  7. (7)特許請求の範囲第1項乃至第6項のいずれかに記
    載の方法において、前記前駆体ポリマーの溶液と前記マ
    トリックスポリマーの溶液とをあらかじめ調製し、次い
    で混合することにより均一溶液とすることを特徴とする
    方法。
  8. (8)特許請求の範囲第1項乃至第7項のいずれかに記
    載の方法において、前記有機溶媒が前記前駆体ポリマー
    に対する良溶媒と前記マトリックスポリマーに対する良
    溶媒とからなる混合溶媒であることを特徴とする方法。
  9. (9)特許請求の範囲第8項に記載の方法において、前
    記混合溶媒がm−クレゾールとN,N−ジメチルアセト
    アミド及び/又はN−メチルピロリドンとからなること
    を特徴とする方法。
  10. (10)特許請求の範囲第1項乃至第9項のいずれかに
    記載の方法において、前記前駆体ポリマー溶液と前記マ
    トリックスポリマー溶液との混合を遮光状態において1
    20℃以下で行うことを特徴とする方法。
  11. (11)特許請求の範囲第1項乃至第10項のいずれか
    に記載の方法において、前記前駆体ポリマーと前記マト
    リックスとの混合物の加熱を130〜300℃で2〜5
    時間行うことを特徴とする方法。
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