JPH01176098A - 高耐食性電気複合めっき鋼板 - Google Patents

高耐食性電気複合めっき鋼板

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JPH01176098A
JPH01176098A JP33405687A JP33405687A JPH01176098A JP H01176098 A JPH01176098 A JP H01176098A JP 33405687 A JP33405687 A JP 33405687A JP 33405687 A JP33405687 A JP 33405687A JP H01176098 A JPH01176098 A JP H01176098A
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plating layer
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corrosion
particles
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Teruaki Isaki
輝明 伊崎
Makoto Yoshida
誠 吉田
Masami Osawa
大澤 正巳
Yukinobu Higuchi
樋口 征順
Hisaaki Sato
佐藤 久明
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、めっき層中に無機物又は有機物の薄膜で被覆
処理(この処理をマイクロカプセル化と呼ぶことにする
)された腐食阻止微粒子とSiO□。
TiO□等の微粒子とを混合して含有する高耐食性電気
複合めっき鋼板に関するものである。
(従来の技術) 近年、北米、欧州をはじめとする冬期寒冷地においては
、道路凍結防止のため、岩塩や塩化カルシウムなどが散
布されており、自動車が使用される環境は増々厳しいも
のになっている。−二のような環境において、一定期間
赤錆発生なし、孔あきなしを満足する高耐食性自動車用
めっき鋼板の開発が急務である。これに対して、2つの
開発の動きがある。すなわち、米国、カナダのような電
力コストの安価な国での厚目付電気めっき鋼板の開発と
日本のように電力コストが高く溶接性、めっき加工密着
性等に対するユーザーの要求が厳しい国での薄目付で高
耐食性な電気めっき鋼板の開発がある。本発明は、後者
に関するもので、薄目付電気めっき鋼板は、現在までに
、Zn−Fe、 Zn−Ni、Zn−Mn等亜鉛合金め
っき鋼板およびZn又はZn−Ni合金めっき層上にク
ロメート+有機樹脂塗装を施こした有機複層電気めっき
鋼板が開発されている。
しかし、上記合金めっきおよび有機複層電気めっき鋼板
は20〜30g/m”程度の薄目付であり、現在国内外
自動車メーカーの目標の“耐外面端5年(自動車外面部
に赤錆が5年間発生しないこと)″−″耐孔封孔10年
(自動車外面および内面からの孔あきが10年間生じな
いこと)″特に゛′耐封孔き10年”を満足するまでに
至っていないと言われている。そこで、最近では、さら
に高耐食性を有するめっき鋼板として、めっき層中に腐
食阻止の性質を持った微粒子を分散共析させためっき鋼
板いわゆる高耐食性複合めっき鋼板の製造が検討されて
いる。
(発明の解決しようとする問題点) 複合めっき鋼板は分散共析する微粒子によってめっき層
に種々の性質を与えることが可能であり、新しい機能を
もつめっき鋼板として多く使用される傾向にある。例え
ば、最近高耐食性を発揮する複合めっき鋼板が特開昭6
0−96786号公報、特開昭60−211094〜2
11096号公報等多くの特許公報によって紹介されて
いる。
特開昭60−96786号公報は、ZnやZn−Ni合
金めっき層中に、防錆顔料(例えばPbCr0..5r
CrO+、ZnCr0.、 BaCr0.、 Zn、(
PO,)2等)を分散共析させた複合めっき鋼板とその
製造法が記されている。この複合めっき鋼板は、前記合
金めっきや有機複層電気めっきに比べて耐外面端や謝礼
あきに対してすぐれた耐食性を有するものと評価するこ
とができる。しかしながら、特開昭60−96786号
公報のように難溶性クロム酸塩の防錆顔料のみ(水溶液
中で、はとんど溶解しない)を含有しためっき鋼板は、
本発明者らが目標とする耐食性レベルに至っていない。
本発明者らの腐食促進試験結果を第1図に示す。ここで
溶融亜鉛めっき(90g/m2)は謝礼あき10年レベ
ルにあり、比較材として使用した。
図から、Znめっき中にBaCr0.粒子のみを分散さ
せた複合めっき鋼板■は、溶融亜鉛めっき鋼板(90g
/m”)■に比べ謝礼あき性が劣っている。また、難溶
性クロム酸塩等の防錆顔料が充分に分散析出しためっき
層を得ることは困難である。この理由は本発明者らの推
測によると難溶性クロム酸塩等の防錆顔料は、亜鉛めっ
き洛中において表面電位がほぼゼロであるため、鋼板を
陰極にして電解処理しても浴中Zn’″ゝイオンが優先
析出し、防錆顔料のめっき層への析出が起こり難く、そ
の結果、安定した耐食性を有する複合めっき鋼板が得ら
れない。また、特開昭60−211095号公報には、
Zn−Ni合金めっき層中に、クロム、アルミナ(Al
□0.)、シリカ(Sin2)等を分散共析させた複合
めっき鋼板が示されている。この公報では、めっき浴中
のクロム供給源として塩化クロム(CrC1,)を使用
しているが、塩化クロムがめつき浴中で溶解し、Cr3
+イオンを放出する。この浴中で鋼板を陰極にして電解
処理すると、金属クロムおよび酸化クロム(Cr20.
・nH3O)が析出し、めっき層はZn−Ni−Cr 
(+Cr2O,・nH3O)となり、さらに、アルミナ
やシリカを共析した複合めっき鋼板を製造する。この複
合めっき鋼板は、Zn−Ni合金めっきやZn−N1−
Cr(+Cr2O,・nH,O)めっき層に比べ、耐食
性向上幅が小さく、第1図に2n−Ni−Cr−Al□
O,系複合めっき鋼板の腐食促進試験結果を示すように
、耐孔あき10年を満足するまでには至っていない。す
なわち、Zn−Ni−Cr−Al2O,系複合めっき鋼
板も溶融亜鉛めっき鋼板(90g/m2)の耐孔あき性
に及ばない。
第1図は本発明複合めっき鋼板および比較材の無塗装材
の複合腐食試験50サイクル実施後の腐食深さ結果を示
す。
(注)複合腐食試験サイクル内容は 注 評価サンプル 1 : Zn−0,3%BaCr0.複合めっき鋼板(
特開昭60−96786号公報条件にてめっき)2:Z
n−1%Ni−1%Cr−1%Al、O,複合めっき鋼
板(特開昭60−211095号公報条件にてめっき)
3 : Zn−10%Co−4%BaCr0. (Si
n、薄膜コート)(本発明による複合めっき) 4:溶融亜鉛厚めつき(90g/m” )(問題点を解
決するための手段) そこで、本発明者らは、より高耐食性を有する複合めっ
き鋼板開発の必要性を痛感し、鋭意検討した結果、第1
図に示すように極薄膜で表面被覆することによりマイク
ロカプセル化された微粒子とSin、、 Tie2. 
Cr2O,、Al、03. ZrO2,5n02゜5b
205 の微粒子又はコロイド粒子を分散共析させため
っき層を施しためっき鋼板■は、自動車用防錆鋼板とし
てすぐれた特性を有し、特に耐錆性、耐孔あき性にすぐ
れていることを見い出した。
すなわち本発明の要旨は、 (1)鋼板の片面又は両面に無機物又は有機物の極薄膜
で被覆した腐食阻止微粒子と、5in2. Tie、。
Cr2O,、Al、O,、ZrO2,SnO,、Sb、
05 の微粒子あるいはそのコロイド粒子の1種又は2
種以上を混合して含有する亜鉛又は亜鉛合金めっき層を
有してなることを特徴とする高耐食性電気複合めっき鋼
板。
(2)鋼板の片面又は両面に無機物又は有機物の極薄膜
で被覆した腐食阻止微粒子と、Sin、、 Tie2゜
Cr2O3,Al、03. ZrO□、 SnO2,5
b20.の微粒子あるいはそのコロイド粒子の1種又は
2種以上を混合して含有する亜鉛又は亜鉛合金めっき層
を有し、その上にZn、 Fe、 Co、N1、計、C
rの1種又は2種以上からなる薄電気めっき層1〜5g
/ m有してなることを特徴とする高耐食性電気複合め
っき鋼板。
(3)鋼板の片面又は両面に無機物又は有機物の極薄膜
で被覆した腐食阻止微粒子と、5in2. Tie、。
Cr2O,l Al、03−、 ZrO,、SnO□、
 5b2os の微粒子あるいはそのコロイド粒子の1
種又は2種以上を混合して含有する亜鉛又は亜鉛合金め
っき層を有し、その上に有機樹脂皮膜又はクロメート処
理後に有機樹脂皮膜或はクロムイオンを含有した有機樹
脂皮膜のいずれかを有してなることを特徴とする高耐食
性電気複合めっき鋼板。
(4)鋼板の片面又は両面に無機物又は有機物の極薄膜
で被覆した腐食阻止微粒子と、SiO□、T10□。
Cr20HA12o31 ZrO,、SnO□、 Sb
、O,の微粒子あるいはそのコロイド粒子の1種又は2
種以上を混合して含有する亜鉛又は亜鉛合金めっき層を
有し、その上にFe、 Co、Ni、 Mn、 Crの
1種又は2種以上からなる電気めっき層1〜5g/ m
1″を有し、その上に有機樹脂皮膜又はクロメート処理
後に有機樹脂皮膜、クロムイオンを含有した有機樹脂皮
膜のいずれかを積層したことを特徴とする高耐食性電気
複合めっき鋼板である。
(作 用) 本発明の複合めっき鋼板の構造について詳細に説明する
。第2図(a)、(b)、(c)、(d)は本発明複合
めっき鋼板モデルの断面図を示したものである。
第2図(a)において、 1は鋼板で、通常の表面処理用鋼板製造工程を経て表面
清浄された薄鋼板である。
2は、亜鉛又は亜鉛合金めっき層で、鋼板1の片面又は
両面に付着される。ここで亜鉛合金めっきとは、Znと
Co、 Mn、 Cr、 Sn、 Sb、 Pb+、N
i、Moの1種又は2種以上から成るものを言う。
3は、マイクロカプセル化された各種微粒子である。
4は亜鉛又は亜鉛合金めっき層■に分散析出したSin
、、 Tie2. Cr2O,、Al2O3,ZrO2
,SnO2゜sb、 o、の1種又は2種以上の微粒子
またはそのコロイド粒子である。
マイクロカプセル化される腐食阻止微粒子は、難溶性ク
ロム酸塩微粒子(PbCrO,、SrCrO4、BaC
rO4,ZnCrO4等)、易溶性クロム酸塩(Cry
、、Na2CrO4、K、 Cry、 、に20・4Z
n0・4CrO3等)、アルミ化合物(Zn−A1合金
粉末、A1□0.・2SiO□・2H20等)、リン酸
塩(Zn3(PO4)2・2H20等)、モリブデン化
合物(znO−ZnMoO4,CaOMoO4・29M
00イPbCrO4・PbM004・PbSO4等)、
チタン化合物(Tie2・N1O−8b201等)をは
じめとした無機物粒子、弗素樹脂、ポリプロピレン樹脂
等の有機物粒子のいずれでもよい。
上記のような微粒子をマイクロカプセル化する極薄膜は
、5in2、Tie、、Al2O,、ZrO2等の1種
又は2種以上から成る無機物やエチルセルロース、アミ
ノ樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリエチレン、ポリスチ
レン等の有機物質から成る。その膜厚は、10人〜1μ
(望ましくは10人〜500人)がよい。膜厚が1μを
超えると薄膜材質の性質が顕著に現れ(例えばSin、
では粒子の凝集が起こりやすい)るため、めっき性がや
や劣化し、また逆に10人より薄くなると、被覆性が劣
化するため1粒子の溶解を抑制する効果が低下する傾向
にある。粒子をマイクロカプセル化することにより、次
の作用が発生する。上記微粒子自体は、めっき浴中で表
面電位がゼロあるいはわずかに帯電しているにすぎない
ため電気泳動作用を利用する電気めっき法においては、
めっき層への充分な分散共析を確保できない。しかし、
5in2、Tie□、Al2O3、ZrO,等の微粒子
又はコロイド粒子は、それ自体電位を持っており、この
性質は、微粒子表面に被覆処理された場合でも変化する
ことがないため、マイクロカプセル化することにより微
粒子に電位を持たせることが可能である。このため、微
粒子のめっき層への分散共析量を向上させることができ
る。
マイクロカプセル化の2つ目の利点は、めっき浴中で微
粒子の溶解を抑制することである。例えば、難溶性クロ
ム酸塩微粒子は、微量ではあるがめつき浴に溶解し、C
r’+イオンを放出する。このCr6+イオンが一定濃
度以上になると、微粒子の析出量が低下したり、めっき
外観が黒く粉体状を呈し、めっき密着性も劣化する。そ
こでマイクロカプセル化によって、微粒子の溶解を抑制
し、長時間安定しためっき鋼板を得ることが可能になる
マイクロカプセル化の3つ目の利点は、微粒子のみの分
散共析よりも耐食性を向上する。その理由は、微粒子の
持つ腐食阻止性質がそのままマイクロカプセル化後も有
効に働いているためと思われる。
分散微粒子およびマイクロカプセル化微粒子の腐食阻止
作用について詳細に述べる。
微粒子をめっき層に分散共析させることにより、めっき
層の耐食性が向上する理由は、次のように考えられる。
難溶性クロム酸塩微粒子を分散共析させた場合は、腐食
環境において、めっき層の腐食進行に伴い分解し、Cr
G +イオンを放出する。このCr’+イオンがめつき
層金属と反応して、耐食性にすぐれたクロム化合物やク
ロム酸化物又は水酸化物を形成する。これにより高耐食
性が向上する。
さらに、このクロム化合物層が破壊されてもめっき層全
体に微粒子が均一分散していることから、再び上記形成
反応が繰り返えされ、耐食性が維持される。
次に、マイクロカプセル化微粒子を使用した場合耐食性
が一層向上する。マイクロカプセル化によるSun、等
の皮膜は完全密閉型ではなく、多孔質となっているため
、Cr’+イオンが少量ずつ溶出して、クロム化合物に
よる防錆皮膜を形成して耐食性を向上させることはカプ
セル化しない微粒子の作用と同じである。しかしながら
、マイクロカプセル化した難溶性クロム酸塩微粒子の場
合、カプセル化しない難溶性クロム酸塩微粒子に比べC
S 1″イオンの溶出速度が抑えられることにより(発
明者らの実験によると173〜1/10の速度となる)
、防錆皮膜形成寿命がそれだけ延長する大きな特徴があ
る。自動車内防錆鋼板の謝礼あき寿命は前述の如く10
年という長期を目標としたものであり、実験で実施する
腐食促進試験も1〜3ケ月の長期にわたるものである。
従って、めっき層中の分散粒子が一時的にCr′+イオ
ンを放出してクロム化合物による厚い防錆皮膜を形成す
るよりも、徐々にCr’+イオンを放出して薄い防錆皮
膜を繰り返し生成する方が、長期の防食性を発揮する。
なお、代表例として難溶性クロム酸塩微粒子から溶出す
るCr’+イオンの防食作用について述べたが、リン酸
塩化合物から溶出するPO43−イオン、モリブデン化
合物から溶出するMob、”−イオンについても作用は
同じである。マイクロカプセル化された微粒子の含有量
は、発明者らの実験によると、めっき付着量の0.1〜
30wt%がよい(望ましくは0.5〜20wt%がよ
い)。0.1%より低ければ、耐食性向上に効果が小さ
く、また30%を超えるとめつき加工密着性が劣化する
傾向にある。
さらに、マイクロカプセル化された微粒子と同時にめっ
き層に分散共析される5in2. TiO□。
Crz031 Al2O3t ZrO,t 5n021
5bzOs の微粒子は、難溶性クロム酸塩微粒子と違
って、腐食阻止作用は小さい。しかし、マイクロカプセ
ル化された粒子が析出しない部分に析出することで、部
分めっき層の腐食進行を抑制する。つまり、めっき暦に
対して、腐食因子の攻撃に対するバリアー効果を有する
ものである。5i02等微粒子の含有量はめつき付着量
の0.1〜30vt%がよい(望ましくは、0.5〜2
0wt%がよい)。0.1%より低ければ耐食性の向上
効果がなく、30%を越えるとめつき加工密着性が劣化
する傾向にある。但し、マイクロカプセル化微粒子と5
i02等微粒子の加算含有量は、めっき付着量の30%
を越えない方がよい。次に、マイクロカプセル化された
微粒子や5i02等の微粒子のめっき層への分散共析量
を促進するための添加剤としてもTie2コロイド、A
l2O,コロイド、5in2コロイド、ZrO,:lO
OF2SnO,コロイド、5b2o、コロイド等の添加
が有効である。
マイクロカプセル化により、微粒子の表面電位コントロ
ールが可能なことは前述したが、5in2薄膜の場合は
、微粒子は“負゛′の電位を有することになる。鋼板を
陰極として電解処理する電気めっき法においては、5i
n2薄膜力プセル化微粒子はめっき層へ析出し難い。そ
のため上記添加剤により、めっき層への分散共析量を増
大させる必要がある。
例えば、A1□03コロイドは、正の電荷を有し、何ら
かの作用(明確ではない)により、5in2薄膜でカプ
セル化された微粒子の表面に吸着を起こす。
これにより、微粒子は正の電荷(電位)を有することに
なり、電解時に容易に陰極へ引きつけられる。すなわち
、めっき層への充分な析出が可能となる。他のコロイド
粒子についても同様な反応が起っていると考えられる。
こうして得られた複合めっき層は、前述したように耐錆
性、謝礼あき性については充分な性能を示すが、塗装前
処理として実施する化成処理の皮膜結晶を阻害する場合
がある。例えば、マイクロカプセル化された難溶性クロ
ム酸塩微粒子を含有した複合めっき層は、カプセル化さ
れても、皮膜は完全な密閉型でなく多孔質のため微粒子
の性質を保持している。化成処理として行なわれるリン
酸塩処理はクロム上では反応しないため皮膜結晶が粗大
化したり、スケ(結晶が形成されない)を発生し、塗装
後の塗料密着性や塗装後の謝礼あきにバラツキを生ずる
要因となる。そのため、自動車外板等の塗装を施こすよ
うな場合には、第2図(b)で示すように複合めっき層
上にZn、 Fe、 Co。
Ni、 Mn、 Crの1種又は2種以上からなる電気
薄めっき層■を1〜5g/rrf施こす。この電気めっ
き層■がIg/mより少ない場合は複合めっき層を完全
にカバーすることが難しくなり、また5g/mを越える
と、めっき加工密着性がやや劣化傾向にあるため、上記
範囲でコントロールする方がよい。この電気めっき層■
は、Zn、 Fe、 Co、Mn、 Crの1種又は2
種以上から成るめっき層を多層処理してもよい。但しそ
の場合の全付着量は、1〜5g/mでコントロールする
のは前記理由と同じである。
また化成処理を行なわない場合は、第2図(c)および
(d)で示すように有機樹脂やクロメート処連接に有機
樹脂皮膜、クロムイオンを含有した有機樹脂皮膜のいず
れかの皮膜■を複合めっき層あるいは電気薄めっき層■
の上に施こすことにより、塗装後の塗料密着性や謝礼あ
き性を確保することができる。この作用は、腐食阻止微
粒子を包みこんでいるカプセルの材質がSiO□、Ti
O□等の無機物や有機物であるため、それらを含有した
複合めっき層上に処理される樹脂との結合性(−〇・・
・H等の化学結合が発生すると考えられる)が強くなる
。樹脂皮膜と塗料との密着性は良好であり、樹脂塗装を
施された複合めっき鋼板の塗料密着性も良好である。
あるいはさらに耐食性を向上させるために、複合めっき
層上にクロムメート処理を行なうこともよい。しかし、
クロメート処理のみでは自動車生産工程での脱脂、化成
処理工程においてクロメート皮膜中のクロム(特にCr
@+イオン)の溶出が懸念される。クロムの溶出は、公
害衛生的に大きな社会問題となるため、溶出はほぼゼロ
に抑えなければならない。クロメートの手法によってク
ロムの溶出に差が生ずることが知られている(溶出大←
塗布型クロメート〉反応型クロメート〉電解クロメート
→溶出小)が、耐食性能は溶出性の逆の順になる。この
ため要求される耐食性能等に応じて使い分けが必要とな
る。しかし、いずれのクロメート処理においてもクロム
の溶出が起こるため、クロメート処理後には樹脂塗装に
よって被覆することが必要となる。またクロムを樹脂塗
料の中に含有させておいてその塗料を鋼板上に塗装し焼
き付けることでクロムを樹脂中に固定化することで溶出
防止を行なうこともできる。
ここで言う有機樹脂とは、エポキシ系、エポキシフェノ
ール系、水溶性アクリルエマルジョン系樹脂等であり、
その塗装処理法は、ロールコート法、静電霧化法、カー
テンフロー法等のいずれでもよい。その時の樹脂液組成
は樹脂分が5〜50重量%であり、またクロムを含有す
る場合はその樹脂分の1〜20重量%のクロムイオンを
含有したものが使用される。しかし、その皮膜厚が0.
1μより少ないとクロメート中のクロムの溶出防止能が
著しく低下し、また2μを越えると溶接が難しくなるた
め、0.1〜2μの範囲でコントロールすることが望ま
しい。
次に本発明を実施例に基づいて説明する。
冷延鋼板をアルカリ脱脂し、10%硫酸で酸洗した後、
水洗し、以下の条件により電気複合めっきを実施した。
めっきは卓上ポンプで液循環を行ないながら、各種微粒
子のめっき浴中添加量を変化させて、浴中pH=2の硫
酸酸性亜鉛又は亜鉛合金めっき浴中にて、鋼板を陰極と
して電解処理することにより行なった。例えば Zn−Co−BaCr04(SiOz薄膜コート粒子)
複合めっきの場合には、 次に、複合めっきの上に行なう薄電気めっきにライては
、硫酸酸性浴系で、Zn、 Fe、 Co、 Ni、 
Mn、Crの硫酸塩を適当量添加(Znめっきの場合は
、添加なし)しためっき浴を用いて、全付着量が1〜5
g/ボの範囲で実施した。
また、樹脂塗装およびクロムを含有した樹脂塗装は、樹
脂として水溶性アクリルエマルジョン系を用い、ロール
コート法により実施した。また、クロメート処理樹脂塗
装については、ロールコート法にて樹脂塗装を行ない、
クロメートについては塗布、反応および電解のいずれの
タイプでも行なった。
このようにして製造した種々の本発明複合めっき鋼板に
ついては、以下の性能評価試験を行なった。
(1)耐食性 ■処理:無塗装および塗装材(Full−dip型化成
処理→カチオン電着塗装→スクラッチ傷)■評価:複合
腐食試験(OCT) 50サイクル後の赤錆発生率と腐
食深さ測定 (注)CCT:塩水噴霧(35℃x 6Hr)、乾燥(
70℃、60%x 4Hr)、湿潤(49℃、〉95%
X 4Hr)、冷凍(−20℃X 4Hr)の順に行い
、これを1サイクルとする複合腐食試験 (2)塗料密着性 ■処理: Full−dip型化成処理→3コート塗装
→温水浸漬(40℃XIO日間) ■評価:試験後2mmのゴバン目×100マスを入れ、
テーピングにより塗膜剥離率を測定(3)赤錆発生率の
評価は、次のように行なった。
◎・・・赤錆発生率 0% ○・・・  J+    5%以下 Δ・・・  〃   5〜20% ×・・・  〃20〜50% XX・・・  9505以上 (4)腐食深さの評価は次のようである。
◎・・・腐食深さ  Orats O−n    0.1mm以下 Δ−#    0.1〜0.3nv+ X −I    O,3〜0.5mm XX・・・  #    0.5m+a以上(5)塗料
密着性の評価は次のようである。
◎・・・塗膜剥離率 0% O・・・  〃   5%以下 Δ・・・  〃   5〜20% ×・・・  II    20〜50%XX・・・  
9505以上 第1表に評価結果を示す。これから明らかなように、本
発明の複合めっき鋼板は比較材に比べて諸性能にすぐれ
た高耐食性複合めっき鋼板であることがよくわかる。
(発明の効果) 本発明鋼板は腐食阻止微粒子をSin、等の極薄膜で表
面被覆したものを使用することにより亜鉛又は亜鉛合金
めっき層中に分散共析された電気めっき鋼板で又Sin
、、 Tie、、 Cr、O,、Al、03. ZrO
2゜5n02.5b20.等の微粒子は前記マイクロカ
プセル化された粒が析出しない部分に析出することで腐
食進行を抑制し、Tie、、 Al、03t Sin、
 ZrO2,SnO,。
5b205等のコロイドは前記の分散共析量を促進し、
耐外面端や、謝礼すきに対して効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明複合めっき鋼板および比較材の腐食深さ
結果、 第2図は本発明の複合めっき鋼板モデルの断面図を示す
。 代理人 弁理士 吉 島   寧 第1図 評価サンプル

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)鋼板の片面又は両面に無機物又は有機物の極薄膜
    で被覆した腐食阻止微粒子と、SiO_2、TiO_2
    、Cr_2O_3、Al_2O_3、ZrO_2、Sn
    O_2、Sb_2O_5の微粒子あるいはそのコロイド
    粒子の1種又は2種以上を混合して含有する亜鉛又は亜
    鉛合金めっき層を有してなることを特徴とする高耐食性
    電気複合めっき鋼板。(2)鋼板の片面又は両面に無機
    物又は有機物の極薄膜で被覆した腐食阻止微粒子と、S
    iO_2、TiO_2、Cr_2O_3、Al_2O_
    3、ZrO_2、SnO_2、Sb_2O_5の微粒子
    あるいはそのコロイド粒子の1種又は2種以上を混合し
    て含有する亜鉛又は亜鉛合金めっき層を有し、その上に
    Zn、Fe、Co、Ni、Mn、Crの1種又は2種以
    上からなる薄電気めっき層1〜5g/m^2有してなる
    ことを特徴とする高耐食性電気複合めっき鋼板。 (3)鋼板の片面又は両面に無機物又は有機物の極薄膜
    で被覆した腐食阻止微粒子と、SiO_2、TiO_2
    、Cr_2O_3、Al_2O_3、ZrO_2、Sn
    O_2、Sb_2O_5の微粒子あるいはそのコロイド
    粒子の1種又は2種以上を混合して含有する亜鉛又は亜
    鉛合金めっき層を有し、その上に有機樹脂皮膜又はクロ
    メート処理後に有機樹脂皮膜或はクロムイオンを含有し
    た有機樹脂皮膜のいずれかを有してなることを特徴とす
    る高耐食性電気複合めっき鋼板。 (4)鋼板の片面又は両面に無機物又は有機物の極薄膜
    で被覆した腐食阻止微粒子と、SiO_2、TiO_2
    、Cr_2O_3、Al_2O_3、ZrO_2、Sn
    O_2、Sb_2O_5の微粒子あるいはそのコロイド
    粒子の1種又は2種以上を混合して含有する亜鉛又は亜
    鉛合金めっき層を有し、その上にFe、Co、Ni、M
    n、Crの1種又は2種以上からなる電気めっき層1〜
    5g/m^2を有し、その上に有機樹脂皮膜又はクロメ
    ート処理後に有機樹脂皮膜、クロムイオンを含有した有
    機樹脂皮膜のいずれかを積層したことを特徴とする高耐
    食性電気複合めっき鋼板。
JP33405687A 1987-12-29 1987-12-29 高耐食性電気複合めっき鋼板 Granted JPH01176098A (ja)

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US07/284,120 US4910095A (en) 1987-12-29 1988-12-14 High corrosion resistant plated composite steel strip
CA000586933A CA1334018C (en) 1987-12-29 1988-12-22 High corrosion resistant plated composite steel strip and method of producing same
AU27516/88A AU601094B2 (en) 1987-12-29 1988-12-22 High corrosion resistant plated composite steel strip and method of producing same
EP88312413A EP0323756B1 (en) 1987-12-29 1988-12-29 Corrosion-resistant plated composite steel strip and method of producing same
DE3851425T DE3851425T2 (de) 1987-12-29 1988-12-29 Mit korrosionsbeständigem Verbundmaterial plattiertes Stahlblech und Verfahren zu seiner Herstellung.
KR1019880017830A KR910007162B1 (ko) 1987-12-29 1988-12-29 고내식성 전기복합도금강판 및 그 제조방법
US07/437,439 US5082536A (en) 1987-12-29 1989-11-16 Method of producing a high corrosion resistant plated composite steel strip

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54159342A (en) * 1978-06-08 1979-12-17 Nippon Steel Corp Manufacture of corrosion resistant zinc composite- electroplated steel products
JPS60141898A (ja) * 1983-12-29 1985-07-26 Nippon Steel Corp 複合電気めつき鋼板及びその製造方法
JPS61127900A (ja) * 1984-11-22 1986-06-16 Kawasaki Steel Corp 複合めつき方法

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