JPH0117246Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［利用分野］ 本考案は粘着テープを用いた清掃用具、特に、
粘着テープの粘着面にゴミ等を付着させる形式の
所謂、粘着式清掃用具に関するものである。

［従来技術及びその問題点］ この種清掃用具として、すでに、実開昭57−
108763号や実開昭55−83066号に記載の清掃用具
があり、このものは、柄に回動自在に取付けた筒
体内にロール状の粘着テープ（以下粘着テープロ
ールという）を収容して、前記筒体内に前記粘着
テープロールを回動自在に軸支し、前記筒体の胴
部に形成したスリツトから粘着テープを引き出せ
るようにするとともに、前記粘着テープの端部を
前記筒体のスリツト内に具備させた粘着テープ端
止着片に貼着固定するようにしたものである。

このものでは、筒体内の粘着テープロールから
引き出された粘着テープがその粘着面が表面とな
つた状態で筒体表面を被覆することとなり、被清
掃面で前記筒体を転がすと、ゴミ等が粘着面に付
着する。

そして、この従来のものでは、筒体に捲回させ
た一巻分の粘着テープの粘着面の付着力が低下し
たときには、その部分を切断除去して新たな部分
をスリツトから引き出して、その端部を粘着テー
プ端止着片に貼着固定すると、筒体に捲回される
粘着テープが新規なものに置き換わり、粘着力の
十分な粘着面が表面に位置することとなる。

このように上記従来のものでは、通常の粘着テ
ープロールがそのまま使用できるとともに、粘着
面の粘着力が低下したときには、新たな粘着テー
プを筒体に捲回装着できる利点がある。

ところが、この従来のものでは、粘着テープ端
止着片によつてのみ、粘着テープが筒体の表面に
装着固定されるものであり、一方筒体内に収容さ
れる粘着テープロールはこの筒体内において回動
自在に軸支されているものであるから、清掃用具
を使用している間に、筒体に捲回させた粘着テー
プが緩んでくるという不都合がある。

また、同じ理由から筒体に粘着テープを巻き付
ける際に、これを強く巻き付けることができない
という不都合がある。

［課題］ 本考案は、このような、「柄２に回動自在に装
着した筒体１内に粘着テープロール３を回動自在
に装着し、前記筒体の胴部に内外に貫通し且前記
粘着テープロールから引き出された粘着テープ３
ａを引き出せるようにしたスリツト１３を設け、
このスリツト内に粘着テープ端止着片を配設し、
前記スリツトから引き出した粘着テープ３ａを筒
体に捲回させてその端部３ｂを前記粘着テープ端
止着片に止着するようにした粘着式清掃用具」に
おいて、使用中に筒体に捲回させた粘着テープが
緩まないようにするとともに、前記捲回状態にお
いて、粘着テープが筒体に強く巻き付けられるよ
うにすることを課題とする。

［技術的手段］ 上記課題を解決するために講じた本考案の技術
的手段「筒体１を一端開放の筒体とし、この筒体
１内に収容される粘着テープロール３の芯管３１
の端部に栓５の中央の突出部を圧入するとともに
この栓５を筒体１の開放端部内に位置させ、前記
栓５の外周径を筒体１に丁度嵌入される程度の大
きさとするとともにその外周面全域にノコ刃状部
５４を形成し、粘着テープ端止着片を揺動枠６の
軸片６３とし、前記軸片６３の両端から同方向に
突出させ且弾性材料からなるアーム６１，６２を
筒体１の両端部においてスリツト１３の近傍で揺
動自在に軸支し、スリツト１３の側壁で且前記ア
ームの支点部と対向するスリツト壁１４の両端部
に前記アームの先端が揺動阻止状態に係合する係
合部を形成し、一方のアーム６１の内側に前記ノ
コ刃状部５４にワンウエイ係合する爪６４を突出
させるとともに、このノコ刃状部５４と爪６４と
を粘着テープロール３の巻き戻し阻止方向に係合
させ、前記アーム６１，６２の側面形状をアーム
の先端がスリツト壁１４の両端部に係合した状態
において筒体１の外周面から突出しないような形
状に設定し、これらアームを前記係合状態におい
てスリツト１３につづいて筒体１の両端部に形成
した切欠部内に位置するようにした」ことであ
る。

［作用］ 本考案の上記技術的手段は次のように作用す
る。

粘着テープロール３から引きはがされてスリツ
ト１３から引き出された粘着テープ３ａは、筒体
１に周囲に捲回されてその端部３ｂは軸片６３に
巻き付けられて止着され、この状態で粘着テープ
３ａは筒体１の外周面に巻き付けれられた状態に
ある。この状態で前記粘着テープ３ａが緩んでい
る場合は栓５を巻き締めると粘着テープロール３
が回転してアーム６１の爪６４とノコ刃状部５４
とのワンウエイ係合により任意の巻き締め状態に
ロツクされる。

［実施例］ 以下、本考案の実施例を第１図から第４図に基
いて説明する。

第１図から第４図に示す実施例のものは、筒体
１を柄２に回動自在に取付けるようにしたもの
で、柄の先端に屈曲片２１を連設して、さらに、
との先端に粘着テープロール３の回動支点となる
支点軸２２を前記柄２に対して直角方向に突出さ
せ、この支点軸に筒体１の一方に設けた筒軸１１
が回り対偶する。

この筒軸は既述の軸部に対応し、この筒軸１１
に粘着テープロール３の芯管３１が外嵌する。

筒体１は一方が円板状部１２で閉塞された形状
となつているが、前記筒軸１１はこの円板状部１
２の中心に突設され、さらに筒体１の胴部には、
開放端から前記円板状部１２にかけてスリツト１
３が設けられている。このスリツト１３の一方の
スリツト壁１４の両端部はこれに対向するスリツ
ト壁に向つて僅かに突出し、この突出部には第２
図及び第４図に示すような凹部１５が形成されて
いる。そして、この凹部１５，１５相互の間隔が
粘着テープロール３の幅よりも僅かに大きくなる
ように筒体１の幅を設定してある。

前記スリツトと対応するように、揺動枠６が筒
体１に装備され、この揺動枠６は、スリツト１３
内に長手方向にわたつて挿入される軸片６３と、
この軸片の両端から延長させた一対のアーム６
１，６２とから構成され、これらアームの端部が
筒体１の前端部においてスリツト１３の近傍で回
動自在に軸支されるとともに、筒体１のスリツト
壁１４の対向部に配設した切欠部内に前記アーム
６１，６２が丁度収容されるようになつている。
又、前記アーム６１，６２の全体形状は筒体１の
胴部曲率と一致する曲率の円弧状体に形成され、
合成樹脂などの弾性材料によつて成形されてい
る。そして、これらアーム６１，６２の全長はそ
の支点部から１５までの間隔に一致させてあり、
一方の筒体１の開放端側に位置する６１の内面に
は係合用の爪６４が突設されている。

次に、前記筒体１の開放端部は栓５によつて閉
塞されるようになつており、この栓５は粘着テー
プロール３の芯管３１に装着されるようになつて
いる。このため、前記栓５は円板状に形成されて
その中央から一方に筒状突起５３を突出させてあ
り、周縁部には、前記筒状突起５３とは反対側に
突出する環状部を具備させその外周面全域にノコ
刃状の突起を連続させてノコ刃状部５４としてあ
る。そして、このノコ刃状部５４の頂部の成す直
径を筒体１の内径よりも僅かに小さく設定し、前
記筒状突起５３の直径を粘着テープロール３の芯
管３１の内径に圧入される程度の直径に設定して
ある。

尚、以上に詳記した筒体１の幅は粘着テープロ
ール３の幅よりも大きく、筒体１に装着される揺
動枠６の軸片６３の長さが粘着テープロール３の
幅よりも僅かに大きくなるように前記筒体１の幅
（長さ）が設定されているから、上記栓５の粘着
テープロール３に装着してこの結合体を筒体１内
に収容し、粘着テープロール３の芯管３１を筒軸
１１に回動自在に外嵌すると、栓５の周縁のノコ
刃状部５４が筒体１の開放端側に位置するアーム
６１の内周側に位置することとなる。そして、こ
のアーム６１の内面に形成した爪６４が前記ノコ
刃状部５４と対向することとなる。ここで、前記
ノコ刃状部５４と爪６４の係合関係はワンウエイ
係合する関係にあり粘着テープロール３の巻き戻
し方向においては爪６４とノコ刃状部５４相互が
回動不能に係合するように爪とノコ刃の形状を特
定してある。

この実施例では、粘着テープ３ａを筒体１の外
周面に捲回させるには、先ず、筒体１内に装着さ
れた粘着テープロール３から粘着テープ３ａを引
き剥がしてスリツト１３から引き出し、第２図の
ごとく、予め立上がらせた状態の揺動枠６の軸片
６３に前記粘着テープ３ａの端部３２を内側から
捲回させ、粘着面相互を接合する。そのご、アー
ム６１，６２を倒すと、第２図、第３図のよう
に、粘着テープ３ａがその粘着面３ｃを外面に向
けた状態で筒体１に捲回されることとなる。そし
て、アーム６１，６２の先端はスリツト壁１４の
両端部に形成した凹部１５，１５に嵌入係合し、
アーム６１，６２の弾性力によりこれらアームの
先端部は係合状態に維持されることとなる。

このとき、爪６４とノコ刃状部５４とは係合状
態にあり、粘着テープ３ａが緩んでいる場合に
は、栓５を逆転させて巻締める。これにより、粘
着テープ３ａは緩むことなく、筒体１に巻き締め
られ且この状態にロツクされることとなる。これ
は、巻き戻し方向の力が粘着テープロール３に作
用したとしても、粘着テープロール３の芯管３１
と栓５の筒状突起５３とは圧入状態にあつて、栓
５と粘着テープロール３とは相対回動しにくい関
係にあり、しかも、栓５と筒体１とはアーム６１
とノコ刃状部５４とのワンウエイ係合により、巻
き戻し方向に回動しないようにロツクされている
からである。

［効果］ 本考案は上記構成であるから次の特有の効果を
有する。

筒体１の外周に巻き付けられた粘着テープ３ａ
は巻き締め状態に維持されるから使用中にこれが
緩むことがなく、しかも、粘着テープ３ａの巻き
付け時にも、緩むこともなくしつかりと強く巻き
付けることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の分解斜視図、第２図は
粘着テープを装着した状態の要部の側面図、第３
図は粘着テープを装着した状態のＸ−Ｘ断面図、
第４図はＹ−Ｙ断面図であり、図中、 ２……柄、３ｂ……端部、１……筒体、３１…
…芯管、３……粘着テープロール、５……栓、３
ａ……粘着テープ、５４……ノコ刃状部、１３…
…スリツト、６……揺動枠、６１，６２……アー
ム、６３……軸片、６４……爪、１４……スリツ
ト壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 柄２に回動自在に装着した筒体１内に粘着テー
   プロール３を回動自在に装着し、前記筒体の胴部
   に内外に貫通し且前記粘着テープロールから引き
   出された粘着テープ３ａを引き出せるようにした
   スリツト１３を設け、このスリツト内に粘着テー
   プ端止着片を配設し、前記スリツトから引き出し
   た粘着テープ３ａを筒体に捲回させてその端部３
   ｂを前記粘着テープ端止着片に止着するようにし
   た粘着式清掃用具において、筒体１を一端開放の
   筒体とし、この筒体１内に収容される粘着テープ
   ロール３の芯管３１の端部に栓５の中央の突出部
   を圧入するとともにこの栓５を筒体１の開放端部
   内に位置させ、前記栓５の外周径を筒体１に丁度
   嵌入される程度の大きさとするとともにその外周
   面全域にノコ刃状部５４を形成し、粘着テープ端
   止着片を揺動枠６の軸片６３とし、前記軸片６３
   の両端から同方向に突出させ且弾性材料からなる
   アーム６１，６２を筒体１の両端部においてスリ
   ツト１３の近傍で揺動自在に軸支し、スリツト１
   ３の側壁で且前記アームの支点部と対向するスリ
   ツト壁１４の両端部に前記アームの先端が揺動阻
   止状態に係合する係合部を形成し、一方のアーム
   ６１の内側に前記ノコ刃状部５４にワンウエイ係
   合する爪６４を突出させるとともに、このノコ刃
   状部５４と爪６４とを粘着テープロール３の巻き
   戻し阻止方向に係合させ、前記アーム６１，６２
   の側面形状をアームの先端がスリツト壁１４の両
   端部に係合した状態において筒体１の外周面から
   突出しないような形状に設定し、これらアームを
   前記係合状態においてスリツト１３につづいて筒
   体１の両端部に形成した切欠部内に位置するよう
   にした粘着式清掃用具。