JPH0117063B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は給気流と排気流の間で熱交換しながら
居室の換気を行う空調換気扇に関するものであ
る。

従来例の構成とその問題点 近年、住宅は省エネルギーの見地から冷暖房負
荷の軽減や防音性の向上のために気密性が非常に
高くなつており、衛生上換気がますます重要にな
つてきている。そこで、給気流と排気流の間で熱
交換をしながら居室の換気を行なう空調換気扇が
普及しつつある。

以下、第１図および第２図にもとづいて、上述
した従来の空調換気扇について説明を行なう。

図において、１０１は外かくであり、この外か
く１０１には室内側吸込口１０２、室外吐出口１
０８、室外側吸込口１１２、室内側吐出口１１４
が設けられている。そして室内側吸込口１０２よ
り室外側吐出口１０８に至る排気通風路Ａ−
A′と室外側吸込口１１２より室内側吐出口１１
４に至る給気通風路Ｂ−B′が形成されている。
前記排気通風路Ａ−A′と給気通風器Ｂ−B′は交
差し、その交差部分に熱交換器１０５が設けられ
ている。この交換器１０５は伝熱板１０６と間隔
板１０７を隣接する流れの方向が直交するように
交互に積層して構成されている。そして前記排気
通風路Ａ−A′と、給気通風路Ｂ−B′には電動機
１０４で駆動させられる排気用羽根１０３と、給
気用羽根１１３が設けられている。そして壁１１
０には排気用屋外フード１０９と給気用屋外フー
ド１１１を取付けてある。

以上のように構成された空調換気扇において、
室内空気は排気通風路Ａ−A′を通つて、室外へ
排気される。つまり、外かく１０１の室内側吸込
口から排気羽根１０３により熱交換器１０５内に
入り、熱交換器１０５の伝熱板１０６を介して有
効な熱エネルギーを給気される室外空気に与えた
後、室外側吐出から排気用屋外フード１０９を経
て室外に排気される。

一方、室外空気は給気通風路Ｂ−B′を通つて
室内に給気される。つまり、給気用屋外フード１
１１から外かく１０１の室外側吸込口１１２を経
て給気用羽根１１３により熱交換器１０５内に入
り、熱交換器１０５の伝熱板１０８を介して排気
される室内空気の持つ有効な熱エネルギーを受け
取り室内側吐出口１１４から室内に給気される。

このように構成された従来の空調換気扇は、熱
交換器１０５が１個だけ外かく１０１内に設けら
れているので十分な熱交換率を得るためには、ど
うしても熱交換器１０５が大きくなり外かく１０
１も大きくなつて、居住空間を有効に利用でき
ず、熱交換器１０５を小さくすれば十分な熱交換
効率が得られなくなるという欠点を有していた。

発明の目的 本発明は上記欠点に鑑み、小形で熱交換効率の
高い空調換気扇を提供する。

発明の構成 本発明は空調換気扇本体内と、屋外フード内に
も熱交換器を設け、空調換気扇本体内の熱交換器
を小さくすることにより、本体を小形化し、熱交
換効率を高めるものである。

実施例の説明 以下本発明の実施例について、第３図および第
４図を参照しながら説明する。

図において１は壁１０の室内側に配設された外
かくであり、壁１０の室外側には屋外フード９を
配設してある。前記外かく１には室内側吸込口２
と、室外側吐出口８と、室外側吸込口１５および
室内側吐出口１７が形成され、前記室内側吸込口
２から室外側吐出口８に至る排気通風路Ａ−
A′と、室外側吸込口１５から室内側吐出口１７
に至る給気通風路B″−Ｂが形成されている。
この排気通風路Ａ−A′と給気通風路B″−Ｂは
交差しており、この交差部に熱交換器５ａが設け
られている。前記熱交換器５ａは伝熱板６ａと間
隔板７ａを、隣接する流れの方向が直交するよう
に交互に積層して構成されている。また前記排気
通風路Ａ−A′および給気通風器B″−Ｂには電
動機４によつて駆動される排気用羽根３と給気用
羽根１６が設けてある。

一方、屋外フード９は排気側開口１１と、屋外
フード吐出口１２と、屋外フード吸込口１３と、
給気側開口１４を設けてあり、前記排気側開口１
１から屋外フード吐出口１２に至る屋外フード排
気通風路A″−Ａと、屋外フード吸込口１３か
ら給気側開口１４に至る屋外フード給気通風路Ｂ
−B′を形成している。そして前記屋外フード排
気通風路A″−Ａと屋外フード給気通風路Ｂ−
B′の交差する部分には熱交換器５ｂを配設して
いる。さらに、前記屋外フード排気通風路A″−
Ａは外かく１側の排気通風路Ａ−A′と連通さ
せられ、また、屋外フード給気通風路Ｂ−B′は、
同じく外かく１側の給気通風路B″−Ｂに連通
している。なお、屋外フード９は前記各内部要素
とともに屋外部分１９を形成している。

以上のように構成された空調換気扇において、
室内の空気は排気通風路Ａ−A′及び屋外フード
排気風路A″−Ａを通り室外に排気される。つ
まり、外かく１の室内側吸込口２から、電動機４
により駆動される排気用羽根３により熱交換器５
ａ内に入り、熱交換器５ａの伝熱板６ａを介して
有効な熱エネルギーを給気される室外空気に与え
た後、外かく１の室外側吐出口８を経て、屋外フ
ード９の排気開口１１から熱交換器５ｂに入り、
再び給気される室外空気に残りの有効な熱エネル
ギーを与えた後、屋外フード９の屋外フード吐出
口１２から室外に排気される。

一方、室外の空気は屋外給気風路Ｂ−B′及び
給気通風路B″−Ｂを通り室内に給気される。
つまり、屋外フード９の屋外フード吸込口１３か
ら熱交換器５ｂ内に入り、伝熱板６ｂを介して排
気される室内空気から有効な熱エネルギーを受け
取り、屋外フード９の給気側開口１４から、外か
く１の室外側吸込口１５から電動機４により駆動
される給気用羽根１６により熱交換器５ａ内に入
り、伝熱板６ｂを介して、再び排気される室内空
気から有効な熱エネルギーを受け取り外かく１の
室内側吐出口１７から室内に給気される。したが
つて、本体１８内の熱交換器５ａと屋外部分１９
の熱交換器５ｂと２個の熱交換器を有するので、
本体１８の熱交換器５ａを小さくすることがで
き、本体１８全体の大きさも小さくすることがで
きる。よつて室内の空間を有効に利用できる。ま
た、２個の熱交換器５ａ，５ｂにより伝熱板６
ａ，６ｂの面積が十分取ることができるので熱交
換効率も高くなる。また、屋外部分１９にも熱交
換器５ｂを設けることにより全体の通風路が長く
複雑になることにより、外部騒音の侵入を防止す
る効果を向上する。

発明の効果 このように本発明によれば、本体の熱交換器と
は別に屋外部分の屋外フード内にも熱交換器を設
けることにより、本体の熱交換器を小さくするこ
とができ、そして本体全体も小形化できるので室
内空間を有効に利用できる。また、屋外部分の屋
外フード内にも熱交換器を設けるので熱交換器の
大きさも十分になるので熱交換効率が向上し、通
風路が長く複雑になることにより外部騒音の侵入
防止の効果も向上するなど得られる実用的効果が
大なる空調換気扇を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の空調換気扇の断面図、第２図は
熱交換器の斜視図、第３図は本発明による空調換
気扇の一実施例の断面図、第４図は同熱交換器の
斜視図である。 １……外かく、２……室内側吸込口、３……排
気用羽根、４……電動機、５ａ，５ｂ……熱交換
器、８……室外側吐出口、９……屋外フード、１
１……排気側開口、１２……屋外フード吐出口、
１３……屋外フード吸込口、１４……給気側開
口、１５……室外側吸込口、１６……給気用羽
根、１７……室内側吐出口、１８……本体、１９
……屋外部分。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 本体の外かくに室内と連通する室内側吸込口
   と室内側吐出口および室外と連通する室外側吸込
   口と室外側吐出口とを形成し、この外かく内に前
   記室内側吸込口と室外側吐出口を連通し、かつ排
   気用羽根と電動機を設けた排気通風路と、前記室
   外側吸込口と室内側吐出口とを連通し、かつ給気
   用羽根と電動機を設けた給気通風路とを一部は交
   差し、他の部分は互いに区隔されるように設け、
   前記排気通風路と給気通風路が交差する部分に熱
   交換器を設け、前記本体に屋外フードを設けると
   ともに、この屋外フードには前記室外側吐出口と
   連通する排気側開口と前記室外側吸込口と連通す
   る給気側開口と、室外と連通する屋外フード吐出
   口と屋外フード吸込口とを設け、さらに前記排気
   側開口と屋外フード吐出口とを結び、かつ前記排
   気通風路に継がる屋外フード排気通風路と、前記
   屋外フード吸込口と給気側開口とを結び、かつ前
   記給気通風路に継がる屋外フード給気通風路とを
   一部が交差し他の部分が互に区隔されるように設
   け、前記屋外フード排気通風路と屋外フード給気
   通風路が交差する部分に熱交換器を設けた屋外部
   分からなる空調換気扇。