JP5814844B2

JP5814844B2 - 熱交換換気システム

Info

Publication number: JP5814844B2
Application number: JP2012069967A
Authority: JP
Inventors: 兼芳大嶋
Original assignee: Mitsubishi Electric Corp
Current assignee: Mitsubishi Electric Corp
Priority date: 2012-03-26
Filing date: 2012-03-26
Publication date: 2015-11-17
Anticipated expiration: 2032-03-26
Also published as: JP2013200102A

Description

本発明は、室外空気を室内へ供給し、室内空気を室外へ排出しながら、各空気を熱交換させる熱交換換気システムに関するものである。

近年、住宅の高気密、高断熱化により住宅からの排気と住宅内への給気を適切に行なう全般換気設備が必須となっている。全般換気の目的は、建物内の適切な室内環境の維持のため、絶えず必要な換気量を確保し、室内で発生する汚染物資を排出し、新鮮な外気を取り入れることにある。

このような、全般換気では、住宅からの排気と住宅内への給気を常時（２４時間）機能させることが必要であり、省エネルギー化の推進が求められている。そこで、室内空気と室外空気との間で熱交換させながら換気を行う熱交換換気によって、空調負荷などを軽減して省エネルギー化が図られる場合がある。

熱交換換気では、例えば、熱交換効率を高めて、省エネルギー性を高めるために、複数の熱交換器を直列配置し、排気送風機を室内空気が直接室外に排出されるよう配置し、給気送風機を室外空気が直接室内に供給されるよう配置して室内空気と室外空気との間で効率よく熱交換させるための熱交換換気装置が用いられたものがある（例えば特許文献１）。

特開２００６−３３７０１５号公報（［００５８］、図４）

しかしながら、特許文献１に示す技術によれば、複数の熱交換器の室内空気経路（ＲＡ→ＥＡ）と室外空気経路（ＯＡ→ＳＡ）を各々直列になるように連通させたうえで、室内空気経路（ＲＡ→ＥＡ）と室外空気経路（ＯＡ→ＳＡ）が複数の熱交換器を空気が対向して流れるように、室内空気の排気送風機及び室外空気の給気送風機を各々の熱交換器の最下流側に配置している。このため、室内空気経路（ＲＡ→ＥＡ）と室外空気経路（ＯＡ→ＳＡ）が互いに隣接する部位で内部圧力分布により、室内空気経路（ＲＡ→ＥＡ）から室外空気経路（ＯＡ→ＳＡ）へ室内の汚染空気が室外の新鮮空気側に漏入して、有効換気量率が低下して換気効率が悪くなるという問題があった。また、室外空気が室内へ吹き出される吹出部の近傍に給気送風機が位置するため、当該給気送風機の騒音が室内へ伝播しやすいという問題があった。

本発明は、上述したような課題を解決するためになされたものであり、室内の汚染空気が室外の新鮮空気側に漏入することを抑制し、室内に給気される空気中の室外空気の割合を示す有効換気量率を向上させて換気効率を向上し、室内への騒音伝播を抑制することができる熱交換換気システムを得ることを目的とする。

本発明に係る熱交換換気システムは、室外空気吸込口、室外空気吹出口、室内空気吸込口及び室内空気吹出口をそれぞれ備えた本体と、前記本体内に配置された複数の熱交換器と、前記室外空気吸込口から前記複数の熱交換器を直列に経由して前記室外空気吹出口に至る室外空気経路を形成する給気送風機と、前記室内空気吸込口から前記複数の熱交換器を直列に経由して前記室内空気吹出口に至る室内空気経路を形成する排気送風機と、を有し、前記本体は、各々の内部に熱交換器が配置された少なくとも室外側本体と室内側本体とに分離して構成され、前記室外側本体及び前記室内側本体の相互の前記室外空気経路と前記室内空気経路は連通手段により連通し、前記給気送風機は、前記室外空気経路に複数配置された熱交換器の間であって前記室内側本体内部に配置され、前記排気送風機は、前記室内空気経路の最後段の熱交換器の下流側に配置され、前記本体の内部には、前記室外空気経路と前記室内空気経路とを隔離する隔壁が設けられ、前記室外空気経路における圧力が前記室内空気経路における圧力よりも高圧となるように構成されているものである。

本発明は、室外空気経路に複数配置された熱交換器の間に、給気送風機が配置される構成としている。このため、室内の汚染空気が室外の新鮮空気側に漏入することを抑制し、室内に給気される空気中の室外空気の割合を示す有効換気量率を向上させて換気効率を向上し、室内への騒音伝播を抑制することができる熱交換換気装置及び熱交換換気システムを得ることができる。

本発明の実施の形態１に係る熱交換換気装置の内部構成図である。本発明の実施の形態２に係る熱交換換気システムの内部構成図である。

以下に、実施の形態１に係る熱交換換気装置５０を図１に基づいて説明し、実施の形態２に係る熱交換換気システム１００を図２に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態１，２により本発明が限定されるものではない。

実施の形態１．
図１は、本発明の実施の形態１に係る熱交換換気装置５０の内部構成図である。
以下、図１を用いて本実施の形態１を説明する。

熱交換換気装置５０は、室外空気を室内へ供給し、室内空気を室外へ排出しながら、熱交換換気を行い、室内で発生する汚染物資を排出し、新鮮な外気を取り入れて建物内の適切な室内環境を維持するものである。

図１に示されるように、熱交換換気装置５０は、本体１と、熱交換器２ａ，２ｂと、排気送風機９と、給気送風機１０と、第１の隔壁１２ａと、第２の隔壁１２ｂと、第３の隔壁１２ｃとを備えている。熱交換器２ａ，２ｂ、排気送風機９、給気送風機１０、第１の隔壁１２ａ、第２の隔壁１２ｂ及び第３の隔壁１２ｃは本体１内に設けられている。また、本体１の側壁には、室外空気吸込口３（ＯＡ）、室外空気吹出口４（ＳＡ）、室内空気吸込口６（ＲＡ）、及び室内空気吹出口７（ＥＡ）が形成されている。また、本体１内に設けられた給気送風機１０の室内側には、吹出口１０ａが形成されている。なお、第１の隔壁１２ａと、第２の隔壁１２ｂと、第３の隔壁１２ｃとを総称して隔壁１２と呼称することがある。

排気送風機９は、送風運転の開始により室内空気吸込口６（ＲＡ）から本体１内に流入した室外の空気を、熱交換器２ｂ，２ａの室内空気流路を直列に経由して室内空気吹出口７（ＥＡ）に導くものであり、これにより室内空気経路８（ＲＡ→ＥＡ）が形成される。排気送風機９は、室内空気経路８の最後段の熱交換器（熱交換器２ａ）の下流側に配置されている。

給気送風機１０は、送風運転の開始により室外空気吸込口３（ＯＡ）から本体１内に流入した室外の空気を、熱交換器２ａ，２ｂの室外空気流路を直列に経由して室外空気吹出口４（ＳＡ）に導くものであり、これにより室外空気経路５（ＯＡ→ＳＡ）が形成される。給気送風機１０は、室外空気経路５に配置された熱交換器２ａ，２ｂの間に配置されている。

第１の隔壁１２ａ、第２の隔壁１２ｂ及び第３の隔壁１２ｃは、室外空気経路５と室内空気経路８とを隔離するためのものである。このように隔壁１２が本体１内に設けられていることで、室外空気経路５及び室内空気経路８が連通して新鮮な室外空気に汚染物質を含む室内空気が混入することを抑制している。

図１に示される○＋（○の枠内に＋が描かれた符号）および○−（○の枠内に−が描かれた符号）は、室外空気経路５及び室内空気経路８の各部位における熱交換換気装置５０が設置された空間に対する圧力の正負を示し、○＋は正圧、○−は負圧を示す。同一部位における○＋および○−の符号の数は、正圧及び負圧の度合いを示し、○＋の数の最大のものが最高圧力であり、○−の数の最大のものが最低圧力である。なお、図１に示される太矢印は、内部圧力の差異による空気の漏入の方向を示す。

ここで、室外空気経路５（ＯＡ→ＳＡ）を構成する部品と、室内空気経路８（ＲＡ→ＥＡ）を構成する部品との間には微小な隙間が設けられている。このため、従来の熱交換換気装置では、室外空気経路と室内空気経路との間の圧力の差異によって、上述した微小な隙間を介して（高圧力の部位から低圧力の部位に部品間の微小な隙間を介して漏入が生じて）、新鮮な室外空気と汚染物質を含む室内空気が相互に混合していた。

また、従来の熱交換換気装置では、その内部で、複数の熱交換器が配置された室内空気経路（ＲＡ→ＥＡ）と、複数の熱交換器が配置された室外空気経路（ＯＡ→ＳＡ）とを各々直列になるように連通させている。そして、室内空気経路（ＲＡ→ＥＡ）と、室外空気経路（ＯＡ→ＳＡ）が熱交換器に対向するように、室内空気の排気送風機及び室外空気の給気送風機を熱交換器の最下流側に配置している。このため、室内空気経路（ＲＡ→ＥＡ）と室外空気経路（ＯＡ→ＳＡ）が互いに隣接する部位で内部圧力分布により、第１の隔壁、第２の隔壁、及び第３の隔壁において、室内空気経路の汚染空気が室外空気経路の新鮮空気側に漏入する。また、給気送風機は室外空気の吹出部に設置されているため騒音が室内へ伝播しやすくなる。

これに対して、本実施の形態１に係る熱交換換気装置５０は、給気送風機１０が、室外空気経路５に複数配置された熱交換器２ａ，２ｂの間に配置されている。このため、図１のように室外空気経路５の内部圧力分布は正圧の領域が増加して、従来のように第１の隔壁１２ａ、第２の隔壁１２ｂ、第３の隔壁１２ｃにおいて室内の汚染空気が室外の新鮮空気側に漏入することがなくなる。また、給気送風機１０は従来よりも室外側（室外空気吸込口３側及び室内空気吹出口７側）に置かれることになるため、室内における送風による空力騒音が軽減する。

なお、本実施の形態１では、本体１内に熱交換器２ａ，２ｂを設ける構成としているが、これに限定されない。例えば、３つ以上の熱交換器を設けて構成してもよい。

実施の形態２．
図２は、本実施の形態２に係る熱交換換気システム１００の内部構成図である。
以下、図２を用いて本実施の形態２を説明する。

本実施の形態２においては、実施の形態１の本体１が分離して構成されている。詳しくは、本体１は、内部に熱交換器２ａが配置された室外側本体１ａと、内部に熱交換器２ｂを配置された室内側本体１ｂとに分離して構成されている。室外側本体１ａ及び室内側本体１ｂは、室内空気経路８の熱交換器２ａ，２ｂの間の部分で分離されている。また、室外側本体１ａ及び室内側本体１ｂの相互の室外空気経路５と室内空気経路８は、一対のダクト１６により連通している。また、吹出口１０ａは、室外側本体１ａの内部且つ熱交換器２ａよりも室外空気経路５の下流側に設けられている。

以上のように、本実施の形態２に係る熱交換換気システム１００は、給気送風機１０は、室外空気経路５の給気送風機１０の吹出口１０ａ及び室外空気経路５に複数配置された熱交換器２ａ，２ｂの間に配置されている。このため、実施の形態１と同様に、換気効率を向上しつつ、室内への騒音伝播を抑制することができる。

また、本実施の形態２に係る熱交換換気システム１００は、本体１は、各々の内部に熱交換器２ａ，２ｂが配置された室外側本体１ａと室内側本体１ｂとに分離して構成されている。そして、室外側本体１ａと室内側本体１ｂの相互の室外空気経路５と室内空気経路８は連通したうえで、室外側本体１ａと室内側本体１ｂが離隔されて配置されている。このため、熱交換換気装置５０の設置スペースを建物内部に分散することにより、設置が容易になる。

なお、本実施の形態２では、上述したように、室外側本体１ａの内部に熱交換器２ａが設けられ、室内側本体１ｂの内部に熱交換器２ｂが設けられている。このため、室外側本体１ａ、室内側本体１ｂは、それぞれ熱交換換気装置として機能する。

また、本実施の形態２では、本体１が室外側本体１ａと室内側本体１ｂとに分離して構成されているが、これに限定されず、本体１をより多く分割させて構成してもよい。

また、本実施の形態２では、室外側本体１ａの内部に給気送風機１０が設けられる構成としているが、これに限定されず、室内側本体１ｂの内部且つ熱交換器２ｂよりも室外空気経路５の上流側に給気送風機１０が設けられる構成としてもよい。

また、本実施の形態２では、室外側本体１ａと室内側本体１ｂとをダクト１６で連通させる構成としたが、これに限定されず、他の手段により室外側本体１ａと室内側本体１ｂとを連通させる構成としてもよい。

このように、実施の形態１に係る熱交換換気装置５０および実施の形態２に係る熱交換換気システム１００は、室内空気と室外空気との間で熱交換を行わせながら換気を行う熱交換換気に有用である。

１本体、１ａ室外側本体、１ｂ室内側本体、２ａ，２ｂ熱交換器、３室外空気吸込口、４室外空気吹出口、５室外空気経路、６室内空気吸込口、７室内空気吹出口、８室内空気経路、９排気送風機、１０給気送風機、１０ａ吹出口、１２隔壁、１２ａ第１の隔壁、１２ｂ第２の隔壁、１２ｃ第３の隔壁、１６ダクト、５０熱交換換気装置、１００熱交換換気システム。

Claims

室外空気吸込口、室外空気吹出口、室内空気吸込口及び室内空気吹出口をそれぞれ備えた本体と、
前記本体内に配置された複数の熱交換器と、
前記室外空気吸込口から前記複数の熱交換器を直列に経由して前記室外空気吹出口に至る室外空気経路を形成する給気送風機と、
前記室内空気吸込口から前記複数の熱交換器を直列に経由して前記室内空気吹出口に至る室内空気経路を形成する排気送風機と、
を有し、
前記本体は、
各々の内部に熱交換器が配置された少なくとも室外側本体と室内側本体とに分離して構成され、前記室外側本体及び前記室内側本体の相互の前記室外空気経路と前記室内空気経路は連通手段により連通し、
前記給気送風機は、
前記室外空気経路に複数配置された熱交換器の間であって前記室内側本体内部に配置され、
前記排気送風機は、
前記室内空気経路の最後段の熱交換器の下流側に配置され、
前記本体の内部には、前記室外空気経路と前記室内空気経路とを隔離する隔壁が設けられ、前記室外空気経路における圧力が前記室内空気経路における圧力よりも高圧となるように構成されている
ことを特徴とする熱交換換気システム。