JPH04103512U - 内外分離型空気調和機の室内機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 内外分離型空気調和機の室内機において，該
室内機を構成する熱交換器に対する空気の流通領域を増
やして熱交換作用に係る効率向上を図り，冷房或いは暖
房能力を向上させること。 【構成】 空気流通路２内において，熱交換器１５が，
側面視で角度が９０°以下の鋭角となるような略Ｖ字形
状に折り返して配備されている。これにより，空気流通
路２内において，熱交換器１５に対する空気の流通領域
を効果的に増やすことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は，内外分離型の空気調和機に係り，詳しくは，上記空気調和機を構成 する室内機の構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に，この種の室内機１では，例えば図４に示す如く，筐体１_a 内の空気流 通路２内に配備されたファン３を回転させることにより，上記筺体１_a の上方に 設けられた空気取入口４，５及びフィルタ６を通して室内から上記空気流通路２ 内に空気が取り入れられる。上記空気流通路２内に取り入れられた空気は，該空 気流通路２内に配備された熱交換器７を通過することにより熱交換され，冷却或 いは加温された後，空気吹出口８より上記室内に向けて吹き出される。 その結果，室内が冷房或いは暖房される。 なお，同図において９は，上記空気流通路２内に傾斜配備された上記熱交換器 ７からの凝縮水を回収するための水路である。 上記のような室内機１を具備した空気調和機においては，近年，そのコンパク ト化を図ることが求められ，それに伴う能力の低下を改善するために，例えば以 下に示すような室内機が提案されている。 例えば図５に示す室内機１０では，熱交換容量の増加を図ることを目的として ，空気流通路２内において熱交換器７に対して同じく熱交換器１１が重ね合わせ るようにして配設されている。 また，図６に示す室内機１２では，同じく熱交換容量の増加を図るべく，空気 流通路２内において，熱交換器１３が折り曲げるようにして配設されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが，上記従来の室内機１０においては，前述の如く，空気流通路２内に おける空気の流通方向に対して熱交換器７，１１が重ね合わせられていることか ら，空気抵抗が大きくなって風量が減少し，効果的には熱交換効率の増加を図り 得ない。 また，上記室内機１２においては，上記室内機１０の場合のように空気抵抗の 増加にはつながらないものの，熱交換部分の領域をあまり増加させることができ ず，上記室内機１０の場合と同様に効果的な能力の増加は図り得ない。 そこで，本考案の目的とするところは，熱交換器に対する空気の流通領域を効 果的に増加させて冷房或いは暖房時の能力を向上させることのできる室内機を提 供することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために，本考案が採用する主たる手段は，その要旨とする ところが，ファンを回転させることにより室内から取り込んだ空気を空気流通路 内に配備された熱交換器を通過させて熱交換した後に上記室内に向けて吹き出す ようにした内外分離型空気調和機の室内機において，上記熱交換器を，側面視で 角度が９０°以下の鋭角となるような略Ｖ字形状に折り返して配備した点に係る 内外分離型空気調和機の室内機である。

【０００５】

【作用】

本考案に係る室内機では，上記したように，熱交換器が，側面視で角度が９０ °以下の鋭角となるような略Ｖ字形状に折り返して配備されていることから，空 気流通路内において，空気抵抗を増加させることなく空気の流通領域を効果的に 増加させ得るように熱交換器を配設することができる。

【０００６】

【実施例】

以下添付図面を参照して，本考案を具体化した実施例につき説明し，本考案の 理解に供する。尚，以下の実施例は，本考案を具体化した一例であって，本考案 の技術的範囲を限定する性格のものではない。 ここに，図１は本考案の一実施例に係る室内機の概略構造を示す側面図，図２ は本考案の他の実施例に係る室内機の概略構造を示す側面図，図３は本考案の更 に他の実施例に係る室内機の概略構造を示す側面図である。 また，図４に示した前記従来の室内機１と共通する要素には，同一の符号を使 用すると共に，その詳細な説明を省略する。 この実施例に係る室内機１４は，図１に示す如く，従来の室内機１と基本的構 造をほぼ同様とし，この従来の室内機１との相違点は，熱交換器１５が，空気流 通路２内において，側面視で角度が９０°以下の鋭角となるような略Ｖ字形状に 折り返して配備されていることである。 即ち，上記熱交換機１５は，その頂部が上記空気流通路２内における空気の流 通方向上流側に向くように配備され，該熱交換器１５を構成する第１の熱交換器 １５_a が筐体１_a 内における前面側に，また，上記第１の熱交換器１５_a と共に 上記熱交換器１５を構成する第２の熱交換器１５_b がその背面側にそれぞれ配設 されている。 そして，上記第１の熱交換器１５_a からの凝縮水は水路９により回収され，上 記第２の熱交換器１５_b からの凝縮水は，上記筐体１_a の背面側内側に設けられ た水路１６により回収される。 上記のように構成された室内機１４においては，空気流通路２内に配備された ファン３が回転駆動されることにより，筐体１_a の上部に設けられた空気取入口 ４，５及びフィルタ６を通して室内空気が上記空気流通路２内に取り込まれる。

【０００７】 上記空気流通路２内に取り込まれた空気は，上記熱交換器１５を通過すること により熱交換されて冷却或いは加温され，上記筐体１_a の下部に設けられた空気 吹出口８を通して室内に向けて吹き出される。 この場合，熱交換器１５は上述の如く構成されていることから，上記空気流通 路２内において，該熱交換器１５に対する空気の流通領域を空気抵抗を増加させ ることなく効果的に増やすことができることから，その熱交換効率は飛躍的に向 上される。 その結果，当該空気調和機における冷房或いは暖房時の能力を向上させること ができる。 上記実施例に係る室内機１４においては，独立して構成された第１，第２の熱 交換器１５_a ，１５_b を組み合わせてなる熱交換器１５を用いた場合を例に説明 したが，図２に示す室内機１７のように，予め一体的にＶ字形状に組み立てられ た熱交換器１８を用いることも可能である。 そして，上記室内器１７の場合のように，筐体１_a の上部にのみ空気取入口１ ９を設けることにより，熱交換器１８や１５に対する空気の通過具合が均一化さ れ，熱交換作用をより効果的に行うことができる。 更に，本考案に係る室内機においては，図３に示す室内機２０の場合のように ，更に複数に分割された熱交換器２１を用いて構成することも可能である。 尚，上記各実施例においては，各熱交換器を，その頂部が空気流通路２内にお ける空気流通方向上流側に向くようにして配備した場合を例に説明したが，この 各頂部が空気流通方向下流側を向くように配設して構成することも可能である。

【０００８】

【考案の効果】

本考案に係る室内機は上記したように構成されているため，空気流通路内にお いて，熱交換器に対する空気の流通領域を効果的に増加させて冷房或いは暖房時 における能力を向上させることができる。 その結果，同一の冷房或いは暖房能力を確保しつつ装置全体のコンパクト化を 図ることも可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例に係る室内機の概略構造を
示す側面図。

【図２】 本考案の他の実施例に係る室内機の概略構造
を示す側面図。

【図３】 本考案の更に他の実施例に係る室内機の概略
構造を示す側面図。

【図４】 従来の室内機の概略構造を示す側面図。

【図５】 他の従来の室内機の概略構造を示す側面図。

【図６】 更に他の従来の室内機の概略構造を示す側面
図。

【符号の説明】

２…空気流通路 ３…ファン １４，１７，２０…室内機 １５，１８，２１…熱交換器 １５_a …第１の熱交換器 １５_b …第２の熱交換器

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ファンを回転させることにより室内から
   取り込んだ空気を空気流通路内に配備された熱交換器を
   通過させて熱交換した後に上記室内に向けて吹き出すよ
   うにした内外分離型空気調和機の室内機において，上記
   熱交換器を，側面視で角度が９０°以下の鋭角となるよ
   うな略Ｖ字形状に折り返して配備したことを特徴とする
   内外分離型空気調和機の室内機。