JP2000266480A - 熱交換器及び換気装置 - Google Patents

熱交換器及び換気装置

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JP2000266480A
JP2000266480A JP6616399A JP6616399A JP2000266480A JP 2000266480 A JP2000266480 A JP 2000266480A JP 6616399 A JP6616399 A JP 6616399A JP 6616399 A JP6616399 A JP 6616399A JP 2000266480 A JP2000266480 A JP 2000266480A
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JP
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air
ribs
heat exchanger
partition plate
inlet
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JP6616399A
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English (en)
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Katsuya Kasai
勝哉 葛西
Eisaku Okubo
英作 大久保
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D9/00Heat-exchange apparatus having stationary plate-like or laminated conduit assemblies for both heat-exchange media, the media being in contact with different sides of a conduit wall
    • F28D9/0062Heat-exchange apparatus having stationary plate-like or laminated conduit assemblies for both heat-exchange media, the media being in contact with different sides of a conduit wall the conduits for one heat-exchange medium being formed by spaced plates with inserted elements
    • F28D9/0068Heat-exchange apparatus having stationary plate-like or laminated conduit assemblies for both heat-exchange media, the media being in contact with different sides of a conduit wall the conduits for one heat-exchange medium being formed by spaced plates with inserted elements with means for changing flow direction of one heat exchange medium, e.g. using deflecting zones
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F3/00Plate-like or laminated elements; Assemblies of plate-like or laminated elements
    • F28F3/02Elements or assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with recesses, with corrugations
    • F28F3/04Elements or assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with recesses, with corrugations the means being integral with the element

Abstract

(57)【要約】 【課題】圧力損失の増大を抑制して換気量の減少を防止
すると共に、騒音の増加や送風機動力の増大を防止す
る。 【解決手段】平板状の多数の仕切板(220)が、各仕切
板(220)の間に空気通路(205,206)を形成するよう
に積層されて熱交換素子(210)を形成している。仕切
板(220)には、流入口(201,203)から空気通路(20
5,206)に流入した空気が、流入口(201,203)より広
がって流出口(202,204)へ流れ方向を変更して流れる
ように空気を案内する複数のリブ(230)を形成してい
る。リブ(230)は、空気の1つの流線に対する直交方
向のリブ数が、該流線に沿った複数箇所で異なるように
形成している。また、リブ(230)は、空気の流れ方向
に間隙(270)を有する不連続形状に形成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排出空気と導入空
気との間で顕熱及び潜熱の交換を行う熱交換器及び該熱
交換器を備えた換気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、全熱交換器には、換気装置に
設けられているものがある。該全熱交換器は、伝熱性と
透湿性とを有する四辺形の多数の仕切板を積層して構成
されている。更に、上記各仕切板の間には、導入空気通
路と排出空気通路とが交互に形成されている。該導入空
気通路及び排出空気通路には、それぞれ流入口と流出口
とが形成されている。
【0003】そして、室内へ供給される導入空気が導入
空気通路を流れる一方、室内から排出される排出空気が
排出空気通路を流れる。この流れの過程において、仕切
板を介して導入空気と排出空気との間で熱と水蒸気の授
受を行う。この授受によって換気による空調負荷の増大
を抑制している。
【0004】一方、全熱交換器には、特開平4−313
694号公報に開示されているように、長方形の多数の
仕切板を積層して形成されているものがある。該仕切板
の各短辺側には、導入空気通路及び排出空気通路の流入
口と流出口とがそれぞれ形成されている。
【0005】上記導入空気通路の流入口と排出空気通路
の流出口とが隣接し、導入空気通路の流出口と排出空気
通路の流入口とが隣接している。更に、上記各流入口及
び流出口が、仕切板の短辺の約半分に亘って開口してい
る。
【0006】そして、上記全熱交換器を換気装置のケー
シングに収納した際、換気装置全体の小型化を図るよう
にしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た全熱交換器では、流入口から流入した空気が流出口か
ら流出するまでの圧力損失が大きいという問題があっ
た。つまり、全熱交換器の1つの側面と対向側面とにそ
れぞれ流入口と流出口とを形成するため、空気が仕切板
の全面に亘って流れるように空気の流れ方向を変更させ
る必要がある。この空気の流れ方向の調整のため、圧力
損失が大きくなる。
【0008】この圧力損失が増大すると、換気装置にお
ける換気量が減少する。また、この換気量を所定量に維
持しようとすると、騒音の増加や送風機動力の増大を招
くことになる。
【0009】本発明は、斯かる点に鑑みて成されたもの
で、圧力損失の増大を抑制して換気量の減少を防止する
と共に、騒音の増加や送風機動力の増大を防止すること
を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、空気を案内す
るリブ形状を調整するようにしたものである。
【0011】具体的に、上記の目的を達成するために、
図28に示すように、第1の解決手段は、先ず、熱交換
素子(210)の各仕切板(220)に、流入口(201,203)
から仕切板(220)の間の空気通路(205,206)に流入
した空気が、該流入口(201,203)より広がり且つ方向
を変更して流出口(202,204)へ流れるように該空気を
案内する複数のリブ(230)が形成された熱交換器を対
象としている。加えて、上記リブ(230)は、空気の1
つの流線に対する直交方向のリブ数が、該流線に沿った
複数箇所で異なるように形成されている。
【0012】また、第2の解決手段は、先ず、熱交換素
子(210)の各仕切板(220)に、流入口(201,203)か
ら仕切板(220)の間の空気通路(205,206)に流入し
た空気が、該流入口(201,203)より広がり且つ方向を
変更して流出口(202,204)へ流れるように該空気を案
内する複数のリブ(230)が形成された熱交換器を対象
としている。加えて、上記リブ(230)は、空気の流れ
方向に間隙(270)を有する不連続形状に形成されてい
る。
【0013】また、第3の解決手段は、先ず、熱交換素
子(210)の略矩形状の各仕切板(220)に、流入口(20
1,203)から仕切板(220)の間の空気通路(205,20
6)に流入した空気を、仕切板(220)の1の対角線方向
に配置された流出口(202,204)へ流れるように該空気
を案内する複数のリブ(230)が形成された熱交換器を
対象としている。加えて、上記リブ(230)は、仕切板
(220)の他の対角線方向のリブ数が、流入口(201,20
3)及び流出口(202,204)におけるリブ数より多くな
るように形成されている。
【0014】また、第4の解決手段は、先ず、熱交換素
子(210)の各仕切板(220)に、流入口(201,203)か
ら仕切板(220)の間の空気通路(205,206)に流入し
た空気が、該流入口(201,203)より広がり且つ方向を
変更して流出口(202,204)へ流れるように該空気を案
内する複数のリブ(230)が形成された熱交換器を対象
としている。加えて、上記リブ(230)は、空気の流れ
方向に不連続形状に形成されると共に、上流側の流路
(222)の間に下流側のリブ(230)が位置している。
【0015】また、第5の解決手段は、上記第1の解決
手段において、リブ数が変化する部分では、上流側の流
路(222)の間に下流側のリブ(230)が位置している構
成としている。
【0016】また、第6の解決手段は、上記第1の解決
手段において、リブ(230)は、複数の間隙(270)が相
隣る仕切板(220)の間で重なるように形成された構成
としている。
【0017】また、第7の解決手段は、上記第1〜5の
何れか1の解決手段において、リブ(230)が、空気流
れの湾曲部分で長く形成された構成としている。
【0018】また、第8の解決手段は、上記第1〜8の
何れか1の解決手段における熱交換器(200)が、略矩
形体のケーシング(110)に収納された換気装置であ
る。そして、該ケーシング(110)には、一対の導入側
空気口(111,112)と一対の排出側空気口(112,114)
が形成されている。加えて、上記熱交換器(200)の一
組の流入口(201)と流出口(202)とが一対の導入側空
気口(111,112)に連通し、上記熱交換器(20)の他の
一組の流入口(203)と流出口(204)とが一対の排出側
空気口(113,114)に連通している。
【0019】〈作用〉上記の特定事項により、第1の解
決手段では、例えば、送風手段を駆動すると、導入する
空気が流入口(201)から空気通路(205)に流入し、各
流路(222)に分かれて流れる。一方、排出する空気が
流入口(203)から他の空気通路(206)に流入し、各流
路(222)に分かれて流れる。
【0020】具体的に、第8の解決手段では、導入する
空気が導入側空気口(111)からケーシング(110)に入
り、熱交換器(200)の空気通路(205)に流入する。一
方、排出する空気が排出側空気口(112)からケーシン
グ(110)に入り、熱交換器(200)の空気通路(206)
に流入する。
【0021】上記各空気は、リブ(230)に案内されて
各空気通路(205,206)を流れる。その際、リブ数が空
気の流れに沿って異なるので、空気が円滑に流れる。具
体的に、第3の解決手段及び第7の解決手段では、対角
線方向のリブ数が多く、また、湾曲部分のリブ(230)
の長さが長いので、空気が大きく曲がる箇所で空気が確
実に案内されることになる。
【0022】また、第2の解決手段及び第4の解決手段
では、リブ(230)が不連続形状に形成されているの
で、空気の偏流が回復する。具体的に、第4の解決手段
及び第5の解決手段では、流路(222)の間に下流側の
リブ(230)が位置しているので、2つの流路(222)の
空気が分流及び合流し、偏流が確実に回復する。
【0023】そして、上記仕切板(220)を挟んで流れ
る2つの空気の間で熱及び水蒸気の授受が行われる。特
に、第6の解決手段では、相隣る2つの仕切板(220)
におけるリブ(230)の間隙(270)が重なるので、伝熱
面積が大きく確保される。
【0024】その後、各空気通路(205,206)を流れた
各空気は、流出口(202,204)か流出し、ケーシング
(110)の導入側空気口(112)と排出側空気口(114)
から室内及び室外などに供給及び排出される。
【0025】
【発明の効果】したがって、本解決手段によれば、流線
と直交する直交方向のリブ数を流線に沿った複数箇所で
異なるようにしたために、偏流の防止を確実に図ること
ができる。
【0026】つまり、空気の偏流は、通路断面積や流れ
方向の変化の程度によって異なるため、リブ(230)の
間隔や形状、更にはリブ数を流入口(201,203)から流
出口(202,204)まで同じにしていると、偏流を防止す
ることができない。
【0027】例えば、空気の流れ方向が大きく曲がる箇
所では、リブ数を多くすることが好ましく、また、リブ
(230)の形状を流れ方向に沿った形状にすることが好
ましい。
【0028】また、通路断面が大きい箇所と小さい箇所
において、リブ数を同じにしていると、通路断面が小さ
い箇所では流路抵抗が大きくなる。また、通路断面が大
きい箇所では偏流が大きくなる。
【0029】更に、流れ方向の曲がりが大きい箇所と小
さい箇所において、リブ数を同じにしていると、曲がり
の小さい箇所では流路抵抗が大きくなる。曲がりの大き
い箇所では偏流が大きくなる。
【0030】本発明では、リブ数を空気の流れ方向に沿
って異なるようにしているので、流れ方向の曲がりが大
きい箇所などにおいて、必要数のリブ(230)を設ける
ことができる。したがって、流通抵抗の抑制を図ること
ができると同時に、偏流を抑制することができ、圧力損
失の低減を図ることができる。
【0031】また、上記リブ数が水力直径を維持するよ
うに設定された場合、圧力損失がより低減され、偏流の
抑制などとによって、換気装置における換気量の減少を
抑制することができると共に、騒音の増加や送風機動力
の増大を抑制することができる。
【0032】また、第2の解決手段及び第4の解決手段
によれば、リブ(230)を不連続形状に形成するように
したために、リブ数を流れ方向に沿って適宜に変更する
ことができる。この結果、上述したように、流通抵抗の
抑制及び偏流の抑制を図ることができる。
【0033】更に、リブ(230)の間の間隙(270)によ
って熱交換等を行うようにすることができる。この結
果、熱交換などの効率の向上を図ることができる。
【0034】また、第3の解決手段によれば、仕切板
(220)の対角線方向のリブ数が、流入口(201,203)
及び流出口(202,204)におけるリブ数より多くなるよ
うにしたために、流れ方向が大きく変化する部分に多数
のリブ(230)を設けることができ、偏流の防止を確実
に図ることができる。
【0035】また、第4の解決手段及び第5の解決手段
によれば、リブ数が変化する部分において、上流側の流
路(222)の間に下流側のリブ(230)が位置するように
したために、偏流が生じた空気の一部を合流させること
により、偏流の回復を図ることができ、より効率の向上
を図ることができる。
【0036】また、第6の解決手段によれば、複数の間
隙(270)が相隣る仕切板(220)の間で重なるようにし
たために、伝熱面積の拡大を図ることができ、効率の向
上をより図ることができる。
【0037】また、第7の解決手段によれば、リブ(23
0)が空気流れの湾曲部分で長く形成されているので、
空気をより確実に案内することができ、この結果、偏流
の抑制を図ることができる。
【0038】また、第8の解決手段によれば、熱交換器
(200)の圧力損失の低減を図ることができるので、換
気装置全体の小型化を図ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施形態1を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0040】図1に示すように、換気装置(10)は、全
熱交換器(20)をケーシング(11)に収納して構成され
ている。そして、上記換気装置(10)は、導入空気であ
る室外空気と排出空気である室内空気とを交換するよう
に構成されている。
【0041】上記ケーシング(11)は中空の直方体状に
形成されている。該ケーシング(11)には、一対の導入
側空気口である吸込口(14,15)と、一対の排出側空気
口である吹出口(17,18)とが形成されている。具体的
に、上記ケーシング(11)の室外側の側面(図1におけ
る左端面)には、導入側吸込口(14)と排出側吹出口
(18)とが左右に並んで形成されている。
【0042】また、上記ケーシング(11)の室内側の端
面(図1における右端面)には、導入側吹出口(15)と
排出側吸込口(17)とが左右に並んで形成されている。
上記導入側吸込口(14)と導入側吹出口(15)は互いに
対角の位置に形成され、上記排出側吸込口(17)と排出
側吹出口(18)もまた互いに対角の位置に形成されてい
る。
【0043】上記ケーシング(11)の内部には、該ケー
シング(11)の長手方向の中央部に位置して全熱交換器
(20)が配置されている。この全熱交換器(20)は、直
方体の熱交換素子(28)を備え、該熱交換素子(28)の
短辺側がケーシング(11)の長手方向に沿うようにケー
シング(11)内に設置されている。
【0044】上記ケーシング(11)の内部には、全熱交
換器(20)の両側方に隔壁(12)が1つずつ配置されて
いる。該隔壁(12)は、熱交換素子(28)の長辺側から
ケーシング(11)の長手方向に延びている。そして、上
記ケーシング(11)内の室外側及び室内側は、隔壁(1
2)によって導入通路(13)と排出通路(16)とに区画
されている。
【0045】上記導入通路(13)は、全熱交換器(20)
を介して導入側吸込口(14)と導入側吹出口(15)とに
連通し、上記排出通路(16)は、全熱交換器(20)を介
して排出側吸込口(17)と排出側吹出口(18)とに連通
している。
【0046】また、上記導入通路(13)と排出通路(1
6)には、ぞれぞれファン(19)が1つずつ設置されて
いる。具体的に、上記導入通路(13)には導入側吹出口
(15)に連続して導入側ファン(19)が設けられる一
方、排出通路(16)には排出側吹出口(18)に連続して
排出側ファン(19)が設けられている。そして、上記各
ファン(19)は、導入通路(13)及び排出通路(16)に
空気を流通させるための送風手段を構成している。
【0047】次に、図2〜図4を参照しながら、上記全
熱交換器(20)の構成について説明する。
【0048】上記全熱交換器(20)は、長方形状で平板
状の仕切板(21)を多数積層し、直方体に形成されてい
る。上記各仕切板(21)は、互いに所定の間隔を存して
積層され、該仕切板(21)の積層方向には仕切板(21)
を挟んで導入空気通路(22)と排出空気通路(25)とが
交互に区画形成されている。また、上記仕切板(21)
は、吸放湿性粉体を1種類又は複数種類含む紙から成
り、伝熱性と透湿性とを有するように構成されている。
尚、吸放湿性粉体の例としては、合成ゼオライト、天然
ゼオライト、合成シリカ、シリカゲル等が挙げられる。
【0049】上記各導入空気通路(22)及び各排出空気
通路(25)には、仕切板(21)の各長辺側に1つずつ所
定の流入口(23,26)と流出口(24,27)が設けられて
いる。該流入口(23,26)と流出口(24,27)が仕切板
(21)の長辺の端部から中央部に亘って形成されてい
る。
【0050】具体的に、上記導入空気通路(22)の流入
口(23)は、仕切板(21)の第1の長辺側に位置し、流
出口(24)は、第2の長辺側に位置している。そして、
導入側流入口(23)と導入側流出口(24)とは、互いに
対角の位置に形成されている。一方、上記排出空気通路
(25)の流入口(26)は、仕切板(21)の第2の長辺側
に位置し、流出口(27)は、第1の長辺側に位置してい
る。そして、上記排出側流入口(26)が導入側流出口
(24)の側方に、排出側流出口(27)が導側流入口(2
3)の側方にそれぞれ形成されている。
【0051】また、上記各空気通路(22,25)には、そ
れぞれ5つのリブ(40)が設けられている。該リブ(4
0)は、仕切板(21)に形成され、各空気通路(22,2
5)に6つの流路(30)を区画形成している。尚、上記
のリブ(40)及び流路(30)の数は例示であり、設計条
件に応じて適宜定めるようにすればよい。
【0052】図3に示すように、上記導入空気通路(2
2)には、5つの導入側のリブ(40)が設けられ、この
各リブ(40)によって流入口(23)から流出口(24)に
至る6つの流路(30)が区画形成されている。そして、
該流路(30)は、流入口(23)から流入する空気を、リ
ブ(40)の横断部(42)に沿って仕切板(21)の横断方
向へ流し、流出口(24)に導くように構成されている。
【0053】具体的に、上記各リブ(40)は、流入口
(23)から仕切板(21)の短辺に沿って延びる入口側の
並進部(41)と、該入口側の並進部(41)の終端から仕
切板(21)の長辺に沿って延びる横断部(42)と、該横
断部(42)の終端から流出口(24)まで仕切板(21)の
短辺に沿って延びる出口側の並進部(41)とによって形
成されている。
【0054】上記入口側の各並進部(41)は、流入口
(23)を幅方向に等分するように等間隔で配置されてい
る。上記出口側の各並進部(41)も、流出口(24)を幅
方向に等分するように等間隔で配置されている。更に、
上記入口側及び出口側の各並進部(41)は、上記各横断
部(42)の間隔が等間隔となるようにそれぞれ所定の長
さに形成されている。
【0055】一方、図4に示すように、上記排出空気通
路(25)には、5つの排出側のリブ(40)が設けられ、
この各リブ(40)によって流入口(26)から流出口(2
7)に至る6つの流路(30)が区画形成されている。そ
して、該流路(30)は、流入口(26)から流入する空気
を、リブ(40)の横断部(42)に沿って仕切板(21)の
横断方向へ流し、流出口(27)に導くように構成されて
いる。
【0056】具体的に、上記各リブ(40)は、流入口
(26)から仕切板(21)の短辺に沿って延びる入口側の
並進部(41)と、該入口側の並進部(41)の終端から仕
切板(21)の長辺に沿って延びる横断部(42)と、該横
断部(42)の終端から流出口(27)まで仕切板(21)の
短辺に沿って延びる出口側の並進部(41)とによって形
成されている。
【0057】上記入口側の各並進部(41)は、流入口
(26)を幅方向に等分するように等間隔で配置されてい
る。上記出口側の各並進部(41)も、流出口(27)を幅
方向に等分するように等間隔で配置されている。更に、
上記入口側及び出口側の各並進部(41)は、上記各横断
部(42)の間隔が等間隔となるようにそれぞれ所定の長
さに形成されている。
【0058】つまり、上記排出側のリブ(40)は、上記
導入側のリブ(40)を図3において左右反転させた形状
に形成されている。
【0059】上述のように、上記各空気通路(22,25)
には、所定の流路(30)が形成されている。この各流路
(30)に室外空気や室内空気を流すことによって、仕切
板(21)のほぼ全面に亘って室外空気及び室内空気と仕
切板(21)が接触している。また、所定形状のリブ(4
0)によって各流路(30)を形成するため、各流路(3
0)の流路長が等しくなる。このことによって、各流路
(30)に流れる空気の流量を均一化するようにしてい
る。
【0060】また、上記各空気通路(22,25)の流路
(30)の形状は、上記仕切板(21)の形状に対応して変
化する。つまり、各流路(30)のうち、並進部(41)に
沿う部分の幅は仕切板(21)の長辺の半分を6等分した
長さとなり、横断部(42)に沿う部分の幅は仕切板(2
1)の短辺を6等分した長さとなる。したがって、流路
(30)には幅の広い部分と狭い部分とが形成されてい
る。
【0061】一方、この様に流路(30)の幅が変化する
と、空気が流路(30)を流れる際の圧力損失の増大を招
く。このため、流路(30)の幅の変化を小さく留めるよ
うに、仕切板(21)の長辺の長さを短辺の長さの概ね
1.5倍から2.5倍の範囲とするのが好ましい。また、
更に好ましくは、仕切板(21)の長辺の長さを短辺の長
さの2倍とするのがよく、この場合には各流路(30)の
幅は変化しない。
【0062】〈換気動作〉次に、本実施形態の換気装置
(10)の動作について、冬季に暖房中の室内を換気する
場合を例に説明する。
【0063】上記換気装置(10)を運転すると、ファン
(19)の駆動によって、室外空気を吸込口(14)から導
入通路(13)に、室内空気を吸込口(17)から排出通路
(16)にそれぞれ吸い込む。導入通路(13)の室外空気
は、全熱交換器(20)の導入側流入口(23)に導かれて
導入空気通路(22)に流入し、各流路(30)に分かれて
流れる。一方、排出通路(16)の室内空気は、全熱交換
器(20)の排出側流入口(26)に導かれて排出空気通路
(25)に流入し、各流路(30)に分かれて流れる。
【0064】上記導入空気通路(22)に流入した室外空
気は、リブ(40)の入口側の並進部(41)に沿って流
れ、続いて流れの向きを変えて横断部(42)に沿って仕
切板(21)の横断方向に流れる。その後、該室外空気
は、再び流れの向きを変えて出口側の並進部(41)に沿
って流れ、流出口(24)に至る。
【0065】一方、上記排出空気通路(25)に流入した
室内空気は、リブ(40)の入口側の並進部(41)に沿っ
て流れ、続いて流れの向きを変えて横断部(42)に沿っ
て仕切板(21)の横断方向に流れる。その後、該室内空
気は、再び流れの向きを変えて出口側の並進部(41)に
沿って流れ、流出口(27)に至る。
【0066】ここで、室外空気は、冷たくて乾燥してい
るのに対し、室内空気は暖かく、湿度も高くて水蒸気を
多く含んでいる。そして、室外空気及び室内空気は、各
流路(30)において仕切板(21)と接触しつつ流れる。
その間に、該仕切板(21)を介して、室外空気と室内空
気との間で熱及び水蒸気の授受が行われる。
【0067】具体的に、上記仕切板(21)は伝熱性を有
するため、該仕切板(21)を介して室内空気から室外空
気へ熱が移動し、室外空気が暖められる。例えば、図3
の最上段の導入側の流路(30)と、図4の最上段の排出
側の流路(30)との間では、ほぼ対向流となって熱交換
が行われる。また、仕切板(21)は透湿性も有するた
め、該仕切板(21)を介して室内空気から室外空気へ水
蒸気も移動する。つまり、全熱交換器(20)では、室内
空気の熱を回収して室外空気を暖めると共に、室内空気
中の水蒸気を回収して室外空気に付与する。
【0068】その後、室外空気は、全熱交換器(20)の
流出口(24)からケーシング(11)内の導入通路(13)
へ流れ、吹出口(15)を通って室内に供給される。一
方、室内空気は、全熱交換器(20)の流出口(27)から
ケーシング(11)内の排出通路(16)へ流れ、吹出口
(18)を通って室外に排出される。そして、上記換気装
置(10)は、以上の動作によって、空調負荷の増大を抑
制しつつ室内の換気を行う。
【0069】〈実施形態1の効果〉以上のように、本実
施形態では、長方形状の仕切板(21)の各長辺側に空気
通路(22,25)の流入口(23,26)と流出口(24,27)
を形成している。したがって、上記各流入口(23,26)
及び流出口(24,27)の開口面積を充分に確保すること
ができる。このため、全熱交換器(20)の各空気通路
(22,25)へ空気が流入出する際に生ずる圧力損失を低
減することができ、空気が全熱交換器(20)を通過する
際の圧力損失を低減することができる。
【0070】つまり、従来の全熱交換器では、仕切板の
短辺側に各空気通路の流入口及び流出口を形成している
ため、開口面積を大きくすることができなかった。その
一方、換気量、即ち、室外空気及び室内空気の流量を常
にある程度確保する必要がある。このため、各流入口及
び流出口を流れる空気の流速が増大する。この結果、空
気が各空気通路に流入出する際の圧力損失が増大すると
いう問題があった。そして、空気が全熱交換器を通過す
る際の圧力損失が増大すると、換気装置による換気量が
減少し、また換気量を確保しようとすると騒音の増加や
送風機動力の増大を招くおそれがあった。
【0071】本実施形態では、上述したように、空気が
全熱交換器(20)を通過する際の圧力損失を低減するこ
とができき、換気量の減少の他、騒音の増加や送風機動
力の増大を防止することができる。
【0072】また、上記各空気通路(22,25)に所定の
流路(30)を形成しているため、各仕切部材(21)のほ
ぼ全面と室外空気及び室内空気とを均一に接触させるこ
とができる。このため、各仕切板(21)のほぼ全面を有
効に利用して、室外空気と室内空気との間における熱及
び水蒸気の授受を行うことができる。この結果、全熱交
換器の能力を確実に発揮させることができる。
【0073】つまり、従来の全熱交換器では、各流路の
屈曲を極力避けつつ仕切板の全面に亘って通路を形成す
るようにしている。この結果、各流路について、流入口
から流出口に至るまでの距離、即ち流路長が異なってい
た。このように各流路の流路長が異なると、各流路にお
ける流通抵抗、即ち圧力損失が互いに異なり、各流路に
空気が均等に流れなくなるという問題があった。そし
て、各流路における空気流量が異なると、仕切板の全面
を有効に利用して室外空気と室内空気との間で熱や水蒸
気のやりとりができず、全熱交換器の能力が十分に発揮
されないという問題があった。
【0074】本実施形態では、上述したように、各仕切
板(21)のほぼ全面を有効に利用しているので、全熱交
換器の能力を確実に発揮させることができる。
【0075】また、上述のような高性能の全熱交換器
(20)を用いて換気装置(10)を構成している。したが
って、該換気装置(10)によれば、空調負荷の増大を確
実に抑制しつつ、室内の換気を充分に行うことができ
る。
【0076】また、上記仕切板(21)の長辺側に各空気
通路(22,25)の流入口(23,24)及び流出口(26,2
7)を形成するようにしている。この結果、ケーシング
(11)内に全熱交換器(20)の側方に導入通路(13)及
び排出通路(16)を形成しても、ケーシング(11)の形
状が特定の方向に極端に細長くなることはない。このた
め、ケーシング(11)における特定方向の強度を特に高
くする必要がなく、ケーシング(11)の簡素化を図るこ
とができる。更には、換気装置(10)の設置場所の制約
を少なくすることができ、使い勝手を向上させることが
できる。
【0077】また、上記ケーシング(11)の簡素化を図
りつつ、各仕切板(21)の大きさをある程度に維持する
ことができ、仕切板(21)の数が過度に増加することは
ない。したがって、各空気通路(22,25)へ空気を均等
に分配することができ、伝熱面である仕切部材(21)の
表面を全て有効に利用して熱交換を行うことができる。
この結果、全熱交換器(20)の能力を確実に発揮させる
ことができる。
【0078】つまり、従来の全熱交換器では、仕切板の
短辺側に流入口及び流出口を設けていたため、熱交換器
の形状が長細い形状となっていた。一方、この熱交換器
をケーシング内に収納した場合、ケーシング内における
熱交換器の側方には、熱交換器に空気を分配するための
通路を設ける必要がある。したがって、上記の細長い熱
交換器をケーシングに収納する場合、ケーシングの形状
を長細い形状としなければならない。更に、ケーシング
内にファンを設置する場合には、ケーシングの形状が一
層長細い形状となってしまう。
【0079】本実施形態では、上述したように、ケーシ
ング(11)の形状が特定の方向に極端に細長くなること
はなく、上記ケーシング(11)の簡素化を図ることがで
きる。
【0080】
【発明の実施の形態2】本発明の実施形態2は、図5に
示すように、実施形態1のリブ(40)に円弧部(43a)
を形成したものである。その他の構成は実施形態1と同
様である。
【0081】具体的に、図5に示すように、本実施形態
の全熱交換器(20)は、各空気通路(22,25)のリブ
(40)に、並進部(41)及び横断部(42)に加えて円弧
部(43a)が形成されている。
【0082】上記導入空気通路(22)のリブ(40)は、
流入口(23)から仕切板(21)の短辺に沿って延びる入
口側の並進部(41)と、該入口側の並進部(41)の終端
から円弧状に延びる入口側の円弧部(43a)と、該入口
側の円弧部(43a)の終端から仕切板(21)の長辺に沿
って延びる横断部(42)と、該横断部(42)の終端から
円弧状に延びる出口側の円弧部(43a)と、該出口側の
円弧部(43a)の終端から導入側流出口(24)まで仕切
板(21)の短辺に沿って延びる出口側の並進部(41)と
によって形成されている。
【0083】尚、上記各リブ(40)は、上記実施形態1
と同様に、各並進部(41)の間隔と各横断部(42)の間
隔とがそれぞれ所定の等間隔となるように形成されてい
る。そして、該リブ(40)によって、流入口(23)から
流出口(24)に至る流路(30)が区画形成されている。
【0084】一方、図示しないが、上記排出空気通路
(25)のリブ(40)は、上記実施形態1の場合と同様
に、記導入空気通路(22)のリブ(40)を図5において
左右反転した形状に形成されている。そして、該リブ
(40)によって、流入口(26)から流出口(27)に至る
流路(30)が区画形成されている。
【0085】〈換気動作〉本実施形態では、換気装置
(10)を運転すると、室外空気と室内空気をそれぞれ吸
引する。そして、全熱交換器(20)において、室内空気
の熱を回収して室外空気を暖めると共に、室内空気中の
水蒸気を回収して室外空気に付与し、その後、室外空気
を室内に供給し、室内空気を室外に排出する。
【0086】本実施形態では、上記実施形態1とほぼ同
様にして室内の換気を行うが、全熱交換器(20)の導入
空気通路(22)及び排出空気通路(25)における空気の
流れが異なる。即ち、導入空気通路(22)に流入した室
外空気は、導入空気通路(22)のリブ(40)に沿って流
れ、導入側流出口(24)に導かれる。その際、入口側及
び出口側の円弧部(43a)に沿って滑らかに流れの向き
を変えるため、流れの剥離が低減する。また、排出空気
通路(25)に流入した室内空気も、排出空気通路(25)
のリブ(40)に沿って流れ、排出側流出口(27)に導か
れる。この場合も、該リブ(40)の円弧部(43a)によ
って流れの剥離が低減される。
【0087】〈実施形態2の効果〉本実施形態2によれ
ば、上記実施形態1で得られる効果に加えて以下の効果
が得られる。つまり、リブ(40)に円弧部(43a)を設
けているため、流路(30)内での流れの剥離を低減する
ことができる。この結果、流路(30)を流れる際の空気
の圧力損失を低減でき、空気が全熱交換器(20)を通過
する際の圧力損失を一層確実に低減することができる。
【0088】
【発明の実施の形態3】本発明の実施形態3は、図6及
び図7に示すように、実施形態1のリブ(40)に円弧部
(43b)及び接線部(44b)を形成したものである。その
他の構成については実施形態1と同様である。
【0089】具体的に、図6及び図7に示すように、本
実施形態の全熱交換器(20)は、各空気通路(22,25)
のリブ(40)に対し、並進部(41)及び横断部(42)に
加えて円弧部(43b)及び接線部(44b)が形成されてい
る。
【0090】上記導入空気通路(22)のリブ(40)は、
流入口(23)から仕切板(21)の短辺に沿って延びる入
口側の並進部(41)と、仕切板(21)の長辺に沿って延
びる横断部(42)と、流出口(24)まで仕切板(21)の
短辺に沿って延びる出口側の並進部(41)とを備えてい
る。また、上記リブ(40)には、横断部(42)の一端か
ら入口側の並進部(41)に向かって円弧状に延びる入口
側の円弧部(43b)と、該円弧部(43b)の終端から接線
状に延びて入口側の並進部(41)に連続する入口側の接
線部(44b)とが設けられている。
【0091】更に、上記リブ(40)には、横断部(42)
の他端から出口側の並進部(41)に向かって円弧状に延
びる出口側の円弧部(43b)と、該円弧部(43b)の終端
から接線状に延びて出口側の並進部(41)に連続する出
口側の接線部(44b)とが設けられている。
【0092】尚、上記各リブ(40)は、上記実施形態1
と同様に、各並進部(41)の間隔と各横断部(42)の間
隔とがそれぞれ所定の等間隔となるように形成されてい
る。そして、該リブ(40)によって、流入口(23)から
流出口(24)に至る流路(30)が区画形成されている。
【0093】一方、図示しないが、上記排出空気通路
(25)のリブ(40)は、上記実施形態1の場合と同様
に、上記導入空気通路(22)のリブ(40)を図6におい
て左右反転した形状に形成されている。そして、該リブ
(40)によって、流入口(26)から流出口(27)に至る
流路(30)が区画形成されている。
【0094】ここで、仕切板(21)をその長辺が短辺の
2倍よりも短くなる形状に形成すると、流路(30)のう
ちリブ(40)の並進部(41)に沿う部分の幅が狭くな
る。一方、本実施形態では並進部(41)に連続して接線
部(44b)を設けている。したがって、上記流路(30)
のうち流路幅が狭い部分の流路長は、図7に示す長さL
だけ短縮される。
【0095】〈換気動作〉本実施形態では、換気装置
(10)を運転すると、室外空気と室内空気をそれぞれ吸
引する。そして、全熱交換器(20)において、室内空気
の熱を回収して室外空気を暖めると共に、室内空気中の
水蒸気を回収して室外空気に付与し、その後、室外空気
を室内に供給し、室内空気を室外に排出する。
【0096】本実施形態では、上記実施形態1とほぼ同
様にして室内の換気を行うが、全熱交換器(20)の各空
気通路(22,25)における空気の流れが異なる。即ち、
導入空気通路(22)に流入した室外空気は、リブ(40)
に沿って流れ、流出口(24)に導かれる。その際、円弧
部(43b)及び接線部(44b)に沿って滑らかに流れの向
きを変えるため、流れの剥離が低減する。また、排出空
気通路(25)に流入した室内空気も、リブ(40)に沿っ
て流れ、流出口(27)に導かれる。この場合も、該リブ
(40)の円弧部(43b)及び接線部(44b)によって流れ
の剥離が低減される。
【0097】〈実施形態3の効果〉本実施形態3によれ
ば、上記実施形態1で得られる効果に加えて以下の効果
が得られる。
【0098】つまり、リブ(40)に円弧部(43b)を設
けているため、流路(30)内での流れの剥離を低減する
ことができる。したがって、流路(30)を流れる際の空
気の圧力損失を低減できる。また、リブ(40)に接線部
(44b)を設けているため、流路(30)のうち流路幅が
狭い部分を削減できる。この結果、流路(30)での圧力
損失を一層確実に低減することができ、空気が全熱交換
器(20)を通過する際の圧力損失が低減される。
【0099】−実施形態3の変形例−本実施形態は、以
下のような構成としてもよい。つまり、上述したリブ
(40)は、並進部(41)に連続して接線部(44b)を形
成し、横断部(42)に連続して円弧部(43b)を形成す
るようにしている。これに対して、図8及び図9に示す
ように、リブ(40)において、並進部(41)に連続して
円弧部(43b)を形成し、横断部(42)に連続して接線
部(44b)を形成するようにしてもよい。
【0100】
【発明の実施の形態4】本発明の実施形態4は、図10
及び図11に示すように、実施形態1のリブ(40)に円
弧部(43c)と第1及び第2接線部(44c,45c)とを形
成したものである。その他の構成については実施形態1
と同様である。
【0101】具体的に、図10及び図11に示すよう
に、本実施形態の全熱交換器(20)は、各空気通路(2
2,25)のリブ(40)に対し、並進部(41)及び横断部
(42)に加えて円弧部(43c)と第1及び第2接線部(4
4c,45c)とが形成されている。
【0102】上記導入空気通路(22)のリブ(40)は、
流入口(23)から仕切板(21)の短辺に沿って延びる入
口側の並進部(41)と、仕切板(21)の長辺に沿って延
びる横断部(42)と、導入側流出口(24)まで仕切板
(21)の短辺に沿って延びる出口側の並進部(41)とを
備えている。
【0103】また、上記リブ(40)には、円弧状に延び
る入口側の円弧部(43c)と、該円弧部(43c)の一端か
ら接線状に延びて入口側の並進部(41)に連続する入口
側の第1接線部(44c)と、該円弧部(43c)の他端から
接線状に延びて横断部(42)に連続する入口側の第2接
線部(45c)とが設けられている。
【0104】更に、上記リブ(40)には、円弧状に延び
る出口側の円弧部(43c)と、該円弧部(43c)の一端か
ら接線状に延びて出口側の並進部(41)に連続する出口
側の第1接線部(44c)と、該円弧部(43c)の他端から
接線状に延びて横断部(42)に連続する出口側の第2接
線部(45c)とが設けられている。
【0105】尚、上記各リブ(40)は、上記実施形態1
と同様に、各並進部(41)の間隔と各横断部(42)の間
隔とがそれぞれ所定の等間隔となるように形成されてい
る。そして、該リブ(40)によって、流入口(23)から
流出口(24)に至る流路(30)が区画形成されている。
【0106】一方、図示しないが、上記排出空気通路
(25)のリブ(40)は、上記実施形態1の場合と同様
に、上記導入空気通路(22)のリブ(40)を図10にお
いて左右反転した形状に形成されている。そして、該リ
ブ(40)によって、流入口(26)から流出口(27)に至
る流路(30)が区画形成されている。
【0107】ここで、仕切板(21)をその長辺が短辺の
2倍よりも短くなる形状に形成すると、流路(30)のう
ちリブ(40)の並進部(41)に沿う部分の幅が狭くな
る。一方、本実施形態ではリブ(40)に所定の接線部を
設けている。したがって、上記流路(30)のうち流路幅
が狭い部分の流路長は、図11に示す長さLだけ短縮さ
れる。
【0108】〈換気動作〉本実施形態では、換気装置
(10)を運転すると、室外空気と室内空気をそれぞれ吸
引する。そして、全熱交換器(20)において、室内空気
の熱を回収して室外空気を暖めると共に、室内空気中の
水蒸気を回収して室外空気に付与し、その後、室外空気
を室内に供給し、室内空気を室外に排出する。
【0109】上述のように、本実施形態では、上記実施
形態1とほぼ同様にして室内の換気を行うが、全熱交換
器(20)の各空気通路(22,25)における空気の流れが
異なる。即ち、導入空気通路(22)に流入した室外空気
は、リブ(40)に沿って流れ、流出口(24)に導かれ
る。その際、第1接線部(44c)と円弧部(43c)と第2
接線部(45c)とに沿って滑らかに流れの向きを変える
ため、流れの剥離が低減する。
【0110】また、排出空気通路(25)に流入した室内
空気も、リブ(40)に沿って流れ、流出口(27)に導か
れる。この場合も、該リブ(40)の第1接線部(44c)
と円弧部(43c)と第2接線部(45c)によって流れの剥
離が低減される。
【0111】〈実施形態4の効果〉本実施形態3によれ
ば、上記実施形態1で得られる効果に加えて以下の効果
が得られる。
【0112】つまり、リブ(40)に円弧部(43c)を設
けているため、流路(30)内での流れの剥離を低減する
ことができる。したがって、流路(30)を流れる際の空
気の圧力損失を低減できる。また、リブ(40)に第1及
び第2接線部(44c,45c)を設けているため、流路(3
0)のうち流路幅が狭い部分を削減できる。この結果、
流路(30)での圧力損失を一層確実に低減することがで
き、空気が全熱交換器(20)を通過する際の圧力損失が
低減される。
【0113】
【発明の実施の形態5】本発明の実施形態5は、図12
に示すように、実施形態2の全熱交換器(20)に分岐壁
(50)を設けたものである。その他の構成については実
施形態2と同様である。
【0114】具体的に、図12に示すように、本実施形
態の全熱交換器(20)は、リブ(40)に加えて、各導入
空気通路(22)及び各排出空気通路(25)の流路(30)
に所定の分岐壁(50)を設けたものである。
【0115】上記各空気通路(22,25)には、それぞれ
円弧部(43a)を有するリブ(40)が5つ設けられ、該
リブ(40)によって各空気通路(22,25)内に6つの流
路(30)が区画形成されている。そして、上記流路(3
0)の途中には、各リブ(40)の横断部(42)の間に位
置して、分岐壁(50)が1つずつ設けられている。
【0116】上記分岐壁(50)は、リブ(40)の横断部
(42)に沿って延びるように形成され、流路(30)を流
路幅方向に二分するように配置されている。したがっ
て、積層された状態で、仕切板(21)は、リブ(40)だ
けでなく分岐壁(50)によっても支えられている。
【0117】また、分岐壁(50)の各端部は、リブ(4
0)の円弧部(43a)に沿って円弧状に延びるように形成
されている。そして、流路(30)において空気が流れの
向きを変える際には、分岐壁(50)によって空気の流れ
を案内して流れの剥離を低減するようにしている。
【0118】一方、図示しないが、上記排出空気通路
(25)のリブ(40)は、上記実施形態1の場合と同様
に、上記導入空気通路(22)のリブ(40)を図12にお
いて左右反転した形状に形成されている。そして、該リ
ブ(40)によって、流入口(26)から流出口(27)
に至る流路(30)が区画形成されている。また、排出空
気通路(25)の分岐壁(50)も、リブ(40)と同様に、
導入空気通路(22)の分岐壁(50)を図12において左
右反転した形状に形成されている。
【0119】〈換気動作〉本実施形態では、換気装置
(10)を運転すると、室外空気と室内空気をそれぞれ吸
引する。そして、全熱交換器(20)において、室内空気
の熱を回収して室外空気を暖めると共に、室内空気中の
水蒸気を回収して室外空気に付与し、その後、室外空気
を室内に供給し、室内空気を室外に排出する。
【0120】上述のように、本実施形態では、上記実施
形態2とほぼ同様にして室内の換気を行うが、全熱交換
器(20)の各空気通路(22,25)における空気の流れが
異なる。即ち、導入空気通路(22)に流入した室外空気
は、リブ(40)に沿って流れ、流出口(24)に導かれ
る。その際、入口側及び出口側の円弧部(43a)に沿っ
て滑らかに流れの向きを変えると共に、分岐壁(50)に
よって案内されるため、流れの剥離が低減する。
【0121】また、排出空気通路(25)に流入した室内
空気も、リブ(40)に沿って流れ、流出口(27)に導か
れる。この場合も、該リブ(40)の円弧部(43a)や分
岐壁(50)によって流れの剥離が低減される。
【0122】〈実施形態5の効果〉本実施形態5によれ
ば、上記実施形態1で得られる効果に加えて以下の効果
が得られる。
【0123】つまり、リブ(40)に円弧部(43a)を設
けているため、流路(30)内での流れの剥離を低減する
ことができる。また、空気の流れを分岐壁(50)で案内
することによっても、剥離の低減が図られる。この結
果、流路(30)を流れる際の空気の圧力損失を低減で
き、空気が全熱交換器(20)を通過する際の圧力損失を
一層確実に低減することができる。
【0124】また、仕切板(21)を仕切壁によっても支
えるようにしている。このため、全熱交換器(20)の耐
久性を向上させることができる。
【0125】
【発明の実施の形態6】本発明の実施形態6は、実施形
態1が各空気通路(22,25)に連続したリブ(40)を設
けるのに代えて、図13及び図14に示すように、不連
続の並進リブ(60)と横断リブ(65)とを設けるように
したものである。その他の構成については実施形態1と
同様である。
【0126】具体的に、図13及び図14に示すよう
に、本実施形態の全熱交換器(20)は、各導入空気通路
(22)及び各排出空気通路(25)に並進リブ(60)と横
断リブ(65)とを設けて所定の流路(30)が形成されて
いる。
【0127】上記導入空気通路(22)には、導入側流入
口(23)から上記仕切板(21)の短辺に沿って延びる入
口側の並進リブ(60)が5つ設けられている。各並進リ
ブ(60)の終端には、仕切板(21)の中央部に向かって
(図13における下向き)円弧状に延びる円弧部(61)
と、該円弧部(61)から導入側流入口(23)に向かって
接線状に延びる接線部(62)とが形成されている。この
並進リブ(60)は、仕切板(21)の第1の短辺側から中
央部に向かって長さの順に、所定の等間隔で設けられて
いる。そして、入口側の並進リブ(60)によって、入口
側の並進流路(31)が区画形成されている。
【0128】また、上記導入空気通路(22)には、導入
側流出口(24)から上記仕切板(21)の短辺に沿って延
びる出口側の並進リブ(60)が5つ設けられている。各
並進リブ(60)の終端には、仕切板(21)の中央部に向
かって(図13における上向き)円弧状に延びる円弧部
(61)と、該円弧部(61)から導入側流出口(24)に向
かって接線状に延びる接線部(62)とが形成されてい
る。この並進リブ(60)は、仕切板(21)の長辺の
第2の短辺側から中央部に向かって長さの順に、所定の
等間隔で設けられている。そして、出口側の並進リブ
(60)によって、出口側の並進流路(31)が区画形成さ
れている。
【0129】また、上記導入空気通路(22)には、上記
仕切板(21)の長辺に沿って延びる横断リブ(65)が5
つ設けられている。各横断リブ(65)の各端部は、上記
並進リブ(60)の円弧部(61)に沿って円弧状に延びる
円弧端部(66)に構成されている。各横断リブ(65)
は、互いに所定の等間隔をおいて、円弧端部(66)が各
並進リブ(60)の間に位置するように設けられている。
つまり、各横断リブ(65)は、上記並進流路(31)の途
中まで延びている。そして、横断リブ(65)によって、
横断流路(32)が区画形成されている。
【0130】以上のようにして、並進流路(31)と横断
流路(32)とが形成されている。そして、該並進流路
(31)及び横断流路(32)によって、導入側流入口(2
3)から導入側流出口(24)に至る導入側の流路(30)
が構成されている。
【0131】一方、図示しないが、上記排出空気通路
(25)の並進リブ(60)及び横断リブ(65)は、上記実
施形態1の場合と同様に、上記導入空気通路(22)の並
進リブ(60)及び横断リブ(65)を図13において左右
反転した形状に形成されている。上記排出空気通路(2
5)には、並進リブ(60)によって並進流路(31)が形
成され、横断リブ(65)によって横断流路(32)が形成
されている。そして、該並進流路(31)及び横断流路
(32)によって、排出側流入口(26)から排出側流出口
(27)に至る排出側の流路(30)が構成されている。
【0132】〈換気動作〉本実施形態では、換気装置
(10)を運転すると、室外空気と室内空気をそれぞれ吸
引する。そして、全熱交換器(20)において、室内空気
の熱を回収して室外空気を暖めると共に、室内空気中の
水蒸気を回収して室外空気に付与し、その後、室外空気
を室内に供給し、室内空気を室外に排出する。
【0133】上述のように、本実施形態では、上記実施
形態1とほぼ同様にして室内の換気を行うが、全熱交換
器(20)の各空気通路(22,25)における空気の流れが
異なる。以下、導入空気通路(22)内の室外空気の流れ
を説明するが、排出空気通路(25)内の室内空気の流れ
も同様である。
【0134】導入空気通路(22)の流路(30)に流入し
た室外空気は、入口側の並進流路(31)を流れ、横断リ
ブ(65)に案内されて流れの向きを変え、横断流路(3
2)に流れる。その際、1つの並進流路(31)を流れる
室外空気が2つの横断流路(32)に分かれて流れると共
に、1つの横断流路(32)には2つの並進流路(31)か
ら室外空気が流入する。このため、横断流路(32)にお
ける流路幅方向の偏流が抑制される。
【0135】続いて、該室外空気は、横断リブ(65)に
案内されて流れの向きを変え、出口側の並進流路(31)
を流れて、導入側流出口(24)に導かれる。その際、1
つの横断流路(32)を流れる室外空気が2つの並進流路
(31)に分かれて流れると共に、1つの並進流路(31)
には2つの横断流路(32)から室外空気が流入し、並進
流路(31)での偏流が抑制される。また、室外空気は横
断リブ(65)に案内されて流れの向きを変えるため、流
れの剥離が低減する。
【0136】〈実施形態6の効果〉本実施形態6によれ
ば、上記実施形態1で得られる効果に加えて以下の効果
が得られる。
【0137】つまり、上記並進リブ(60)に円弧部(6
1)を、横断リブ(65)に円弧端部(66)をそれぞれ設
けているため、流路(30)内での流れの剥離を低減する
ことができる。したがって、流路(30)を流れる際の空
気の圧力損失を低減できる。また、並進リブ(60)に接
線部(62)を設けているため、流路(30)のうち流路幅
が狭い部分を削減できる。この結果、流路(30)での圧
力損失を一層確実に低減することができ、空気が全熱交
換器(20)を通過する際の圧力損失が低減される。
【0138】
【発明の実施の形態7】本発明の実施形態7は、上記各
実施形態の全熱交換器(20)では、各導入空気通路(2
2)及び各排出空気通路(25)の流入口(23,26)及び
流出口(24,27)を、互いに対角に位置に形成している
のに代えて、各空気通路(22,25)の流入口(23,26)
及び流出口(24,27)を、仕切板(21)の同じ側に形成
したものである。
【0139】つまり、導入空気通路(22)の流入口(2
3)及び流出口(24)が共に仕切板(21)の第1の短辺
寄りに形成され、排出空気通路(25)の流入口(26)及
び流出口(27)が共に仕切板(21)の第2の短辺寄りに
形成されている。
【0140】また、上記全熱交換器(20)の構成を変更
したことに伴って、換気装置(10)の他の構成が変更さ
れている。図15に示すように、本実施形態の換気装置
(10)は、上記各実施形態では、室内側の導入通路(1
3)と室外側の導入通路(13)とを対角の位置に形成し
たのに代えて、室内側の導入通路(13)と室外側の導入
通路(13)とを同じ側に形成している。尚、排出通路
(16)についても、同様である。
【0141】更に、本実施形態では、導入通路(13)の
側方に、全熱交換器(20)をバイパスする普通換気通路
(70)が形成されている。そして、上記換気装置(10)
は、室外空気を全熱交換器(20)に流すことなく室内に
供給する運転も可能に構成されている。尚、本実施形態
では導入通路(13)をケーシング(11)の同じ側に形成
しているため、普通換気通路(70)を簡素な直線状に形
成でき、構成の簡略化が図られている。
【0142】本実施形態の全熱交換器(20)は、上記各
実施形態と同様に、長方形状で平板状の仕切板(21)を
多数積層して成り、該仕切板(21)を挟んで導入空気通
路(22)と排出空気通路(25)とが交互に区画形成して
構成されている。そして、図16及び図17に示すよう
に、導入空気通路(22)の流入口(23)及び流出口(2
4)が共に仕切板(21)の第1の短辺寄りに形成され、
排出空気通路(25)の流入口(26)及び流出口(27)が
共に仕切板(21)の第2の短辺寄りに形成されている。
【0143】図16に示すように、上記導入空気通路
(22)には、5つのリブ(40)が設けられ、この各リブ
(40)によって流入口(23)から流出口(24)に至る6
つの流路(30)が区画形成されている。
【0144】具体的に、上記各リブ(40)は、流入口
(23)から仕切板(21)の短辺に沿って延びる第1の並
進部(41)、該第1の並進部(41)の終端から仕切板
(21)の長辺に沿って延びる第1の横断部(42)、該第
1横断部(42)の終端から仕切板(21)の短辺に沿って
延びる第2の並進部(41)、該第2の並進部(41)の終
端から仕切板(21)の長辺に沿って延びる第2の横断部
(42)、及び該第2の横断部(42)の終端から流出口
(24)まで仕切板(21)の短辺に沿って延びる第3の並
進部(41)の各部分によって形成されている。また、上
記仕切板(21)の短辺の中央からリブ(40)の横断部
(42)に沿って延びる一本の中央リブ(68)が設けられ
ている。
【0145】一方、図17に示すように、上記排出空気
通路(25)には、5つのリブ(40)が設けられ、この各
リブ(40)によって流入口(26)から流出口(27)に至
る6つの流路(30)が区画形成されている。
【0146】具体的に、上記各リブ(40)は、流入口
(26)から仕切板(21)の短辺に沿って延びる第1の並
進部(41)、該第1の並進部(41)の終端から仕切板
(21)の長辺に沿って延びる第1の横断部(42)、該第
1の横断部(42)の終端から仕切板(21)の短辺に沿っ
て延びる第2の並進部(41)、該第2の並進部(41)の
終端から仕切板(21)の長辺に沿って延びる第2の横断
部(42)、及び該第2の横断部(42)の終端から流出口
(27)まで仕切板(21)の短辺に沿って延びる第3の並
進部(41)の各部分によって形成されている。また、上
記仕切板(21)の短辺の中央からリブ(40)の横断部
(42)に沿って延びる一本の中央リブ(68)が設けられ
ている。
【0147】本実施形態の換気装置(10)を運転する
と、室外空気と室内空気をそれぞれ吸引する。そして、
全熱交換器(20)において、室内空気の熱を回収して室
外空気を暖めると共に、室内空気中の水蒸気を回収して
室外空気に付与し、その後、室外空気を室内に供給し、
室内空気を室外に排出する。以上のようにして、室内の
換気を行う。
【0148】
【発明の実施の形態8】上記全熱交換器(20)の他の実
施形態とては、図18に示すように、仕切板(21)の形
状を、長辺側が中央部に向かって膨らんだ形状としても
よい。尚、図18は、上記実施形態3に適用したものを
示している。
【0149】この実施形態によれば、流路(30)のうち
仕切板(21)の短辺に沿って延びる部分の流路長をあま
り延ばすことなく、仕切板(21)の面積が拡大すること
ができる。
【0150】つまり、流路(30)において流路幅が狭い
部分を短く維持しつつ、仕切板(21)の面積の拡大を図
ることができる。このため、空気が流路(30)を流れる
際の圧力損失を増大させることなく、仕切板(21)の面
積を拡大することができる。この結果、室外空気と室内
空気との間での熱交換等に供する部分の面積を拡大する
ことができ、全熱交換器(20)の能力向上を図ることが
できる。
【0151】また、上記実施形態1〜7では、導入空気
通路(22)において仕切板(21)の第1の長辺側の開口
(23)から第2の長辺側の開口(24)に向かって空気を
流す一方、排出空気通路(25)において仕切板(21)の
第2の長辺側の開口(26)から第2の長辺側の開口(2
7)に向かって空気を流すようにしている。
【0152】これに対して、排出空気通路(25)での空
気の流れを逆にし、導入空気通路(22)及び排出空気通
路(25)の両方において空気が仕切板(21)の第1の長
辺側から第2の長辺側に向かって流れるようにしてもよ
い。
【0153】
【発明の実施の形態9】次に、本発明の実施形態9を図
面に基づいて詳細に説明する。本実施形態は、図19に
示すように、ケーシング(11)に2つの全熱交換器(2
0)を収納したものである。
【0154】上記ケーシング(11)の室外側端面には、
導入空気である室外空気の2つの導入側吸込口(14)と
排出空気である室内空気の1つの排出側吹出口(18)と
が幅方向である左右方向に並んで形成され、排出側吹出
口(18)が中央部に形成されている。
【0155】また、上記ケーシング(11)の室内側端面
には、室内空気の2つの排出側吸込口(17)と室外空気
の1つの導入側吹出口(15)とが左右方向に並んで形成
され、導入側吹出口(15)が中央部に形成されている。
【0156】上記全熱交換器(20)は、ケーシング(1
1)の内部において、ケーシング(11)の前後方向の中
央部に配置されると共に、2つの全熱交換器(20)は、
ケーシング(11)の左右方向に連続するように配置され
ている。
【0157】尚、上記全熱交換器(20)の構造は、実施
形態1と同様であり、また、2つの全熱交換器(20)
は、ほぼ同一の構成に形成されているので、その詳細な
説明は省略する。
【0158】上記2つの全熱交換器(20)は、導入側流
入口(23)等が左右逆に位置するように構成されてい
る。つまり、図20の下方に位置する全熱交換器(20)
は、導入側流入口(23)が図20において下部に、導入
側流出口(24)が図20において上部に位置し、排出側
流入口(26)が図20において下部に位置し、排出側流
出口(27)が図20において上部に位置するように構成
されている。
【0159】また、図20の上方に位置する全熱交換器
(20)は、導入側流入口(23)が図20において上部
に、導入側流出口(24)が図20において下部に位置
し、排出側流入口(26)が図20において上部に位置
し、排出側流出口(27)が図20において下部に位置す
るように構成されている。
【0160】つまり、上記2つの全熱交換器(20)にお
ける導入側流出口(24)がケーシング(11)の中央部に
位置し、2つの全熱交換器(20)における排出側流出口
(27)がケーシング(11)の中央部に位置している。
【0161】一方、上記ケーシング(11)の内部におけ
る前後方向の両側部には、隔壁(12)が2つずつ配置さ
れている。該隔壁(12)は、ケーシング(11)の長手方
向に延びる板状の部材であって、ケーシング(11)内に
導入通路(13)と排出通路(16)とを区画形成してい
る。
【0162】つまり、上記ケーシング(11)の内部にお
ける全熱交換器(20)より室外側には、2つの導入通路
(13)と1つの排出通路(16)とが、図20において上
下方向に交互に位置するように形成されている。
【0163】そして、図20において、上部の導入通路
(13)は、上部の導入側吸込口(14)と上部の全熱交換
器(20)の導入側流入口(23)とを連通し、下部の導入
通路(13)は、下部の導入側吸込口(14)と下部の全熱
交換器(20)の導入側流入口(23)とを連通している。
また、図20において、中央の1つの排出通路(16)
は、排出側吹出口(18)と2つの全熱交換器(20)の
排出側流出口(27)とを連通している。
【0164】上記ケーシング(11)の内部における全熱
交換器(20)より室内側には、2つの排出通路(16)と
1つの導入通路(13)とが、図20において上下方向に
交互に位置するように形成されている。
【0165】そして、図20において、上部の排出通路
(16)は、上部の排出側吸込口(17)と上部の全熱交換
器(20)の排出側流入口(26)とを連通し、下部の排出
通路(16)は、下部の排出側吸込口(17)と下部の全熱
交換器(20)の排出側流入口(26)とを連通している。
また、図20において、中央の1つの導入通路(13)
は、導入側吹出口(15)と2つの全熱交換器(20)の導
入側流出口(24)とを連通している。
【0166】上記導入通路(13)と排出通路(16)とに
は、ぞれぞれファン(19)が設置されている。該ファン
(19)は、室内側の導入通路(13)と、室外側の排出通
路(16)とに設けられている。該ファン(19)は、室外
空気及び室内空気がそれぞれ導入通路(13)及び排出通
路(16)を流れるように構成されている。
【0167】〈換気動作〉次に、上述した換気装置(1
0)の動作について、冬季に暖房中の室内を換気する場
合を例に説明する。
【0168】上記換気装置(10)を駆動すると、ファン
(19)によって、室外空気を2つの導入側吸込口(14)
から導入通路(13)に、室内空気を2つの排出側吸込口
(17)から排出通路(16)にそれぞれ吸い込む。上記導
入通路(13)の室外空気は、2つの全熱交換器(20)の
導入側流入口(23)に導かれて導入空気通路(22)に流
入し、該導入空気通路(22)の各流路(30)に分かれて
流れる。一方、上記排出通路(16)の室内空気は、2つ
の全熱交換器(20)の排出側流入口(26)に導かれて排
出空気通路(25)に流入し、該排出空気通路(25)の各
流路(30)に分かれて流れる。
【0169】上記各空気通路(22,25)を流れる室外空
気及び室内空気の動作は、実施形態1と同様であり、そ
の詳細な動作の説明は省略する。
【0170】その後、上記全熱交換器(20)を流れた室
外空気は、2つの全熱交換器(20)の導入側流出口(2
4)からケーシング(11)内の1つの導入通路(13)に
合流し、導入側吹出口(15)を通って室内に供給され
る。一方、上記全熱交換器(20)を流れた室内空気は、
2つの全熱交換器(20)の排出側流出口(27)からケー
シング(11)内の1つの排出通路(16)に合流し、排出
側吹出口(18)を通って室外に排出される。そして、上
記換気装置(10)は、以上の動作によって、空調負荷の
増大を抑制しつつ室内の換気を行う。
【0171】〈実施形態9の効果〉以上のように、本実
施形態によれば、2つの全熱交換器(20)をケーシング
(11)の左右方向に連続するように配置したために、処
理風量の増大に確実に対応することができる。
【0172】特に、上記各全熱交換器(20)の仕切板
(21)をケーシング(11)の上下方向に積層し、熱交換
素子(2B)の長辺側の側面に導入空気通路(22)や排出
空気通路(25)の出入口(23,24,26,27)を形成して
いるので、ケーシング(11)の内部空間を熱交換のため
に有効に使用することができる。この結果、処理風量の
増大に対しても、装置全体の大型化を抑制することがで
きる。
【0173】また、上記2つの全熱交換器(20)を通過
した室外空気が合流する導入通路(13)と、2つの全熱
交換器(20)を通過した室内空気が合流する排出通路
(16)とに送風ファン(19)を設けるようにしているの
で、全熱交換器(20)の台数に対してファン台数を少な
くすることができ、全体形状の小型化を図ることができ
る。
【0174】また、上記各全熱交換器(20)とケーシン
グ(11)とが何れも略直方体で且つ熱交換器(20)の面
とケーシング(11)の面とが接することになるので、上
下及び左右の側面である全熱交換器(20)とケーシング
(11)との間のシールを容易に且つ確実に行うことがで
き、構造の簡素化を図ることができる。
【0175】更に、上記ケーシング(11)の厚さ方向の
隔壁(12)によって導入通路(13)と排出通路(16)と
を形成することができるので、通路形状を簡素にするこ
とができ、特に、ほぼ平板状の隔壁(12)を利用するこ
とができ、特に、全熱交換器(20)が多くなると、構造
の簡素化を図ることができる。
【0176】また、上記全熱交換器(20)をケーシング
(11)に面によって支持することができるので、該全熱
交換器(20)の固定支持構造を簡素にすることができ、
特に、全熱交換器(20)が多くなると、より構造の簡素
化を図ることができる。
【0177】また、上記熱交換素子(2B)の長辺側の側
面に導入空気通路(22)や排出空気通路(25)の出入口
(23,24,26,27)を形成しているので、導入空気通路
(22)及び排出空気通路(25)の出入口(23,24,26,
27)の開口面積を充分に確保することができる。このた
め、全熱交換器(20)の各空気通路(22,25)へ空気が
流入出する際に生ずる圧力損失を低減することができ、
空気が全熱交換器(20)を通過する際の圧力損失を低減
することができ、効率の向上を図ることができる。
【0178】また、上記各導入空気通路(22)及び各排
出空気通路(25)に所定の流路(30)を形成しているた
め、仕切板(21)のほぼ全面に亘って室外空気と室内空
気との間で熱及び水蒸気の授受を行わせることができ
る。この結果、全熱交換器(20)の能力を十分に発揮さ
せることが可能となる。
【0179】
【発明の実施の形態10】本実施形態は、図21に示す
ように、前実施形態9が2つの全熱交換器(20)を左右
方向に連続するように配置したのに代えて、2つの全熱
交換器(20)を前後方向にずらして配置するようにした
ものである。
【0180】更に、上記2つの全熱交換器(20)は、ケ
ーシング(11)の中心よりずれて配置され、室外側端面
又は室内側端面から見て2つの全熱交換器(20)の内端
側が重なるように配置されている。上記2つの全熱交換
器(20)の内端の間には隔壁(12)が設けられて導入通
路(13)と排出通路(16)とを区画している。
【0181】したがって、本実施形態によれば、実施形
態9に比して、上記ケーシング(11)の前後方向長さが
やや長くなるものの、左右方向の長さを短くすることが
できる。その他の構成並びに作用及び効果は、実施形態
9と同様である。
【0182】
【発明の実施の形態11】本実施形態は、図22及び図
23に示すように、実施形態9が2つの全熱交換器(2
0)を左右方向に配置したのに代えて、2つの全熱交換
器(20)を並列に配置するようにしたものである。
【0183】つまり、上記2つの全熱交換器(20)は、
ケーシング(11)の前後方向に並行に配置され、該ケー
シング(11)の左右方向の幅長さは、全熱交換器(20)
の長辺長さに対応している。
【0184】また、上記2つの全熱交換器(20)の中央
部の間には隔壁(12)が設けられて導入通路(13)と排
出通路(16)とを区画し、図23において、左側の全熱
交換器(20)の導入側流出口(24)と右側の全熱交換器
(20)の導入側流入口(23)とが連通し、右側の全熱交
換器(20)の排出側流出口(27)と左側の全熱交換器
(20)の排出側流入口(26)とが連通している。
【0185】つまり、上記ケーシング(11)の室外側端
面には、導入側吸込口(14)と排出側吹出口(18)とが
1つずつ形成され、ケーシング(11)の室内側端面に
は、導入側吹出口(15)と排出側吸込口(17)とが1つ
ずつ形成されている。そして、上記ケーシング(11)の
内部には、平面視ハット型の導入通路(13)と平面視逆
ハット型の排出通路(16)の2つの通路が形成されてい
る。
【0186】本実施形態における換気動作は、先ず、室
外空気が、導入側吸込口(14)から導入通路(13)に流
入し、室内空気が、排出側吸込口(17)から排出通路
(16)に流入する。
【0187】そして、上記導入通路(13)の室外空気
は、1つの全熱交換器(20)の導入側流入口(23)より
導入空気通路(22)に流入し、導入側流出口(24)から
流出して次の全熱交換器(20)の導入側流入口(23)よ
り導入空気通路(22)に流入し、導入側流出口(24)か
ら流出する。
【0188】一方、上記排出通路(16)に流入した室内
空気は、1つの全熱交換器(20)の排出側流入口(26)
より排出空気通路(25)に流入し、排出側流出口(27)
から流出して次の全熱交換器(20)の排出側流入口(2
6)より排出空気通路(25)に流入し、排出側流出口(2
7)から流出する。
【0189】その後、上記室外空気は、導入通路(13)
から導入側吹出口(15)を通って室内に供給される。一
方、上記室内空気は、排出通路(16)から排出側吹出口
(18)を通って室外に排出される。
【0190】上記2つの全熱交換器(20)において、仕
切板(21)を介して、室外空気と室内空気との間で熱及
び水蒸気の授受が行われる。
【0191】したがって、本実施形態では、2つの全熱
交換器(20)を並列に設けるのみで処理風量の増大を図
ることができるので、装置全体の大型化を抑制しつつ能
力の増大を図ることができる。
【0192】また、上記実施形態9と同様に、上下及び
左右の側面である全熱交換器(20)とケーシング(11)
との間のシールを容易に且つ確実に行うことができると
共に、全熱交換器(20)の固定支持構造を簡素にするこ
とができ、更に、平板状の隔壁(12)を利用することが
でき、構造の簡素化を図ることができる。
【0193】また、上記導入側吸込口(14)と導入側吹
出口(15)とがケーシング(11)に対して同じ側に位置
すると共に、排出側吸込口(17)と排出側吹出口(18)
とがケーシング(11)に対して同じ側に位置するので、
各吸込口(14,17)等にダクトを接続する際、導入側と
排出側とを逆に接続する誤接続を確実に抑制することが
でき、配管施工の確実化を図ることができる。その他の
構成並びに作用及び効果は、実施形態9と同様である。
【0194】尚、上記2つの全熱交換器(20)は間隔を
設けることなく連続して配置するようにしてもよく、そ
の際、中央部の隔壁(12)を省略することができる。
【0195】
【発明の実施の形態12】本実施形態は、図24及び図
25に示すように、実施形態11が全熱交換器(20)の
仕切板(21)を上下方向に積層したのに代えて、左右方
向に積層するようにしたものである。
【0196】つまり、上記全熱交換器(20)の熱交換素
子(2B)は、仕切板(21)が正方形に形成されると共
に、コルゲート状に形成され、仕切板(21)の間に伝熱
板(28)が設けられて構成されている。そして、上記伝
熱板(28)に区画されて導入空気通路(22)と排出空気
通路(25)とが交互に形成されている。
【0197】上記仕切板(21)と伝熱板(28)の1対の
対向辺に対応する熱交換素子(2B)の両側面には、導
入空気通路(22)の導入側流入口(23)と導入側流出
口(24)とが形成され、また、上記仕切板(21)と伝熱
板(28)の他の1対の対向辺に対応する熱交換素子(2
B)の両側面には、排出空気通路(25)の排出側流入口
(26)と排出側流出口(27)とが形成されている。
【0198】上記全熱交換器(20)は、仕切板(21)と
伝熱板(28)の対角線方向が上下方向と前後方向に一致
するようにケーシング(11)に収納されている。
【0199】更に、上記ケーシング(11)には、導入通
路(13)と排出通路(16)とが上下方向に区画されるよ
うに隔壁(12)が設けられている。尚、図示しないが、
上記ケーシング(11)の室外側端面には、導入通路(1
3)の導入側吸込口と排出通路(16)の排出側吹出口と
が形成され、ケーシング(11)の室内側端面には、導入
通路(13)の導入側吹出口と排出通路(16)の排出側吸
込口とが形成されている。
【0200】したがって、本実施形態においても、室外
空気は、導入側吸込口から導入通路(13)に流入し、1
つの全熱交換器(20)の導入通路(22)を通り、次の全
熱交換器(20)の導入空気通路(22)を通って導入通路
(13)から導入側吹出口を経て室内に供給される。
【0201】一方、室内空気は、排出側吸込口から排出
通路(16)に流入し、1つの全熱交換器(20)の排出空
気通路(25)を通り、次の全熱交換器(20)の排出空気
通路(25)を通って排出通路(16)から排出側吹出口を
経て室外に排出される。
【0202】そして、上記2つの全熱交換器(20)にお
いて、伝熱板(28)を介して、室外空気と室内空気との
間で熱及び水蒸気の授受が行われる。
【0203】よって、2つの全熱交換器(20)を並列に
設けるのみで処理風量の増大を図ることができるので、
装置全体の大型化を抑制しつつ能力の増大を図ることが
できる。その他の構成及び作用は、実施形態11と同様
である。
【0204】
【発明の実施の形態13】上記実施形態9〜実施形態1
1の全熱交換器(20)に換えて、実施形態2〜実施形態
8の全熱交換器(20)を用いてもよい。
【0205】上記実施形態9〜実施形態12は、2つの
全熱交換器(20)を設けるようにしたが、3つ以上の全
熱交換器(20)を設けるようにしてもよい。
【0206】上記実施形態9〜実施形態12は、仕切板
(21)が伝熱性と透湿性とを有するように構成し、室外
空気と室内空気との間で熱及び水蒸気の授受、即ち顕熱
及び潜熱の両方の交換を行うようにしている。これに対
して、仕切板(21)等を伝熱性のみを有する金属板等で
構成し、熱交換器において顕熱の交換のみを行うように
してもよい。
【0207】
【発明の実施の形態14】次に、実施形態14を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0208】図26〜図34に示すように、本実施形態
の全熱交換器(200)は、仕切板(220)のリブ(230)
を不連続形状に形成したものである。また、上記全熱交
換器(200)の熱交換素子(210)は、前実施形態1〜9
と異なり、上下に流入口(201,203)と流出口(202,2
04)とが形成されている。
【0209】換気装置(100)のケーシング(110)は、
図26に示すように、実施形態1と同様に、中空の直方
体状に形成されている。そして、該ケーシング(110)
の室外側の側面には、空気口である導入側吸込口(11
1)と排出側吹出口(114)とが左右に並んで形成され、
室内側の側面には、空気口である導入側吹出口(112)
と排出側吸込口(113)とが左右に並んで形成されてい
る。
【0210】上記ケーシング(110)の内部には、該ケ
ーシング(110)の長手方向の中央部に位置して全熱交
換器(200)が配置されると共に、全熱交換器(200)の
両側に隔壁(120)が設けられている。該隔壁(120)
は、基本的に導入通路(115)と排出通路(116)とを上
下に仕切るように設けられ、該隔壁(120)は、縦壁(1
21)と傾斜壁(122)と底壁(123)とより形成されてい
る。
【0211】上記縦壁(121)は、全熱交換器(200)の
室内側と室外側の側面に連続して逆L字状に形成されて
いる。上記傾斜壁(122)は、吸込口(111,113)を確
保するようにケーシング(110)の隅部に設けられてい
る。上記底壁(123)は、縦壁(121)と傾斜壁(122)
の下端に連続すると共に、ケーシング(110)の床面に
連続し、ファン(117)の設置スペースを確保するため
に、ケーシング(110)の中央部分で下方に折れ曲がっ
ている。
【0212】そして、上記ケーシング(110)の内部に
おいて、全熱交換器(200)より室内側には、底壁(12
3)の上方及び側方が導入通路(115)に、床壁の下方が
排出通路(116)に形成される一方、全熱交換器(200)
より室外側には、底壁(123)の上方及び側方が排出通
路(116)に、床壁の下方が導入通路(115)に形成され
ている。
【0213】一方、上記全熱交換器(200)は2つの熱
交換素子(210)を備え、該両熱交換素子(210)はケー
シング(110)の幅方向に連続して設置されている。そ
して、上記各熱交換素子(210)は、図27に示すよう
に、多数の仕切板(220)がケーシング(110)の幅方向
に積層されて構成されている。
【0214】上記仕切板(220)は、図28に示す導入
側の仕切板(220)と、図29に示す排出側の仕切板(2
20)の2種類がある。該排出側の仕切板(220)は、導
入側の仕切板(220)を左右反転させた形状に形成さ
れ、つまり、導入側の仕切板(220)を裏返し形状が、
排出側の仕切板(220)となる。
【0215】そこで、上記導入側の仕切板(220)を基
にして仕切板(220)の詳細を説明する。
【0216】該仕切板(220)は、図28において、左
辺上半部が流入口(201)を形成し、右辺下半部が流出
口(202)を形成している。そして、上記仕切板(220)
の上辺から右辺上半部に亘って厚肉の閉塞縁(221)
に、仕切板(220)の下辺から左辺下半部に亘って厚肉
の閉塞縁(221)に形成されて隣り合う仕切板(220)と
の間に空気通路(205,206)が形成されている。
【0217】つまり、図28の導入側の仕切板(220)
の上に図29の排出側の仕切板(220)が重なり、この
導入側の仕切板(220)と排出側の仕切板(220)の間が
導入空気通路(205)になる。逆に、図28の導入側の
仕切板(220)の下に図29の排出側の仕切板(220)が
重なり、この排出側の仕切板(220)と導入側の仕切板
(220)の間が排出空気通路(206)になる。この導入空
気通路(205)と排出空気通路(206)が交互に位置して
いる。
【0218】図28において、上記仕切板(220)は、
複数のリブ(230)が形成され、該仕切板(220)は仕切
板(220)の中心Oを基準に点対称に形成されている。
上記リブ(230)は、空気を流入口(201)から流出口
(202)に向かって案内すると共に、仕切板(220)の全
面に亘って空気が流れるように案内している。
【0219】つまり、上記仕切板(220)の左上の角と
右下の角を結ぶ第1の対角線の方向に流入口(201)と
流出口(202)とが配置されている。そして、上記リブ
(230)は、仕切板(220)の右上の角と左下の角を結ぶ
第2の対角線Mの方向に空気が広がった後、流出口(20
2)に流れるように空気を案内している。
【0220】そこで、上記複数のリブ(230)について
図28、図30〜図33に基づき説明する。
【0221】上記流入口(201)及び流出口(202)に
は、6列のリブ(230)が形成され、該流入口(201)及
び流出口(202)を7つの流路(222)に区分している。
第2列目のリブ(230)と第5列目のリブ(230)とは、
流入口(201)から流出口(202)まで連続する1本の連
続リブ(230)に形成されている。
【0222】上記流入口(201)と流出口(202)の中心
を結ぶ中心線Sに対し、第2列目のリブ(230)は、中
央部でやや凸となる曲線状に形成され、第5列目のリブ
(230)は、中央部でやや凹となる曲線状に形成されて
いる。
【0223】上記複数のリブ(230)は、第2列目のリ
ブ(230)の上方に位置する上段リブ群(240)と、第2
列目のリブ(230)と第5列目のリブ(230)の間に位置
する中段リブ群(250)と、第5列目のリブ(230)の下
方に位置する下段リブ群(260)とに区分されている。
【0224】この複数のリブ(230)は、流線と直交す
る直交方向のリブ数が空気の流れ方向に沿って異なるよ
うに形成されている。上記仕切板(220)の右上の角と
左下の角を結ぶ対角線Mの方向のリブ(230)の数が最
も多く形成されている。そして、このリブ数は、流路
(222)の水力直径が所定に維持されるように設定され
ている。
【0225】具体的に、上記上段リブ群(240)は、図
28において、空気を水平方向から下方向に略逆L字状
に案内し、つまり、仕切板(220)の右上の隅部に空気
が流れるように案内している。
【0226】上記上段リブ群(240)のリブ(230)は、
流入口(201)から流出口(202)に向かって6行に分か
れ、6区分(241〜246)に分離されている。そして、上
記6区分(241〜246)の各リブ(230)が所定の間隙(2
70)を存して不連続形状に形成されている。
【0227】上記上段リブ群(240)の第1区分(241)
には1つのリブ(230)のみが形成され、つまり、第1
区分(241)には、流入口(201)に連続する第1列目の
リブ(230)が形成されている。そして、上記上段リブ
群(240)において、第2区分(242)と第3区分(24
3)には2列のリブ(230)が形成され、第4区分(24
4)には3列のリブ(230)が形成され、第5区分(24
5)には5列のリブ(230)が形成され、第6区分(24
6)には1列のリブ(230)が形成されている。この第6
区分(246)のリブ(230)は、流出口(202)に連続す
る第1列目のリブ(230)である。
【0228】上記中段リブ群(250)は、図28におい
て、空気を流入口(201)から流出口(202)へ略直線的
に案内し、つまり、仕切板(220)の中央部を空気が流
れるように案内している。
【0229】上記中段リブ群(250)は、出入口の中心
線Sを境にして上部群(258)と下部群(259)とで構成
されている。該上部群(258)と下部群(259)のリブ
(230)は、点対称に形成され、流入口(201)から流出
口(202)に向かって6区分(251〜256)に分離されて
いる。そして、上記6区分(251〜256)のリブ(230)
が所定の間隙(270)を存して不連続形状に形成されて
いる。
【0230】上記中段リブ群(250)における上部群(2
58)と下部群(259)の第1区分(251)にはそれぞれ1
つのリブ(230)が形成され、つまり、第1区分(251)
には、流入口(201)に連続する第3列目のリブ(230)
と第4列目のリブ(230)が形成されている。
【0231】そして、上記中段リブ群(250)の上部群
(258)において、第2区分(252)には1列のリブ(23
0)が形成され、第3区分(253)と第4区分(254)と
第5区分(255)には2列のリブ(230)が形成され、第
6区分(256)には1列のリブ(230)が形成されてい
る。この第6区分(251〜256)のリブ(230)は、流出
口(202)に連続する第3列目のリブ(230)である。
【0232】また、上記中段リブ群(250)の下部群(2
59)において、第2区分(252)と第3区分(253)と第
4区分(254)には2列のリブ(230)が形成され、第5
区分(255)と第6区分(256)には1列のリブ(230)
が形成されている。この第6区分(251〜256)のリブ
(230)は、流出口(202)に連続する第4列目のリブ
(230)である。
【0233】上記下段リブ群(260)は、図28におい
て、空気を下方向から水平方向に略L字状に案内し、つ
まり、仕切板(220)の左下の隅部に空気が流れるよう
に案内している。
【0234】上記下段リブ群(260)のリブ(230)は、
流入口(201)から流出口(202)に向かって6区分(26
1〜266)に分離され、上段リブ群(240)と点対称に形
成されている。そして、上記6区分(261〜266)のリブ
(230)が所定の間隙(270)を存して不連続形状に形成
されている。
【0235】上記下段リブ群(260)の第1区分(261)
には1つのリブ(230)のみが形成され、つまり、第1
区分(261)には、流入口(201)に連続する第6列目の
リブ(230)が形成されている。そして、上記上段リブ
群(240)において、第2区分(262)には5列のリブ
(230)が形成され、第3区分(263)には3列のリブ
(230)が形成され、第4区分(264)と第5区分(26
5)には2列のリブ(230)が形成され、第6区分(26
6)には1列のリブ(230)が形成されている。この第6
区分(261〜266)のリブ(230)は、流出口(202)に連
続する第6列目のリブ(230)である。
【0236】また、上記上段リブ群(240)の第5区分
(245)における5つのリブ(230)は、上に凸のほぼ円
弧状に形成され、第6区分(246)における1つのリブ
(230)は、下に凹のほぼ円弧状に形成されている。
【0237】上記中段リブ群(250)の上部群(258)の
第4区分(254)における2つのリブ(230)は、上にや
や凸に折れ曲がり、下部群(259)の第3区分(253)に
おける2つのリブ(230)は、下にやや凹に折れ曲がっ
ている。
【0238】上記下段リブ群(260)の第1区分(261)
における1つのリブ(230)は、上に凸のほぼ円弧状に
形成され、第2区分(262)における5つのリブ(230)
は、下に凹のほぼ円弧状に形成されている。
【0239】その他の上段リブ群(240)の第2区分(2
42)におけるリブ(230)などは、ほぼ直線状に形成さ
れている。つまり、上記湾曲したリブ(230)は、空気
の流れ方向が変更する部分に設けられ、この湾曲したリ
ブ(230)の大半は直線状のリブ(230)より長く形成さ
れている。例えば、上段リブ群(240)の第5区分(24
5)におけるリブ(230)は第4区分(244)におけるリ
ブ(230)より長く形成されている。
【0240】また、上記各リブ(230)の間の間隙(27
0)は、原則的にほぼ同じ長さtに設定されている。一
方、各区分(241,242,…)の間でリブ数が変わる部分
では、上流側の流路(222)の間、つまり、流路(222)
の中心線上に下流側のリブ(230)が位置している。
【0241】つまり、例えば、上記上段リブ群(240)
の第3区分(241〜246)におけるリブ(230)と第4区
分(241〜246)におけるリブ(230)とは、千鳥状に位
置している。また、例えば、上記中段リブ群(250)の
上部群(258)において、第2区分(252)のリブ(23
0)と第3区分(253)のリブ(230)とは、千鳥状に位
置している。
【0242】具体的に、図30に示すように、上記上記
中段リブ群(250)の上部群(258)において、上記第2
区分(252)には1つのリブ(230)が設けられて2つの
流路(222)が形成され、上記第3区分(253)には2つ
のリブ(230)が設けられて3つの流路(222)が形成さ
ている。この第2区分(252)の2つの流路(222)の中
心線上に第3区分(253)のリブ(230)が位置してい
る。
【0243】更に、上記リブ数が変わる部分において、
リブ(230)の間の間隙(270)、つまり、リブ(230)
の頂点間の長さtは、原則的に同じになるように形成さ
れている。
【0244】そこで、上記リブ(230)を不連続形状に
した理由について説明すると、各区分(241〜246)の間
でリブ数が変化しない部分では、強度低下を抑制しつつ
伝熱面積の拡大を図るためである。
【0245】すなわち、このリブ(230)を形成した部
分では、空気が流れない。したがって、1の仕切板(22
0)を両面を流れる室内空気と室外空気の熱交換等がリ
ブ(230)の部分で行われない。そこで、リブ(230)を
省略して室内空気と室外空気との熱交換等が行われる部
分を多くしている。
【0246】また、各区分(241,242,…)の間でリブ
数が変化する部分では、偏流の回復を図るためである。
例えば、上記上段リブ群(240)の第3区分(241〜24
6)における流路(222)において、空気の偏流が生ずる
と、リブ(230)が連続していた場合、偏流が回復しな
いまま流出口(202)に流れることになる。そこで、上
記リブ(230)を途中でなくし、偏流が生じている空気
の一部を分流及び合流させて偏流を回復させ、圧力損失
の低減を図るようにしている。
【0247】一方、図34のAに示すように、相隣る導
入側の仕切板(220)と排出側の仕切板(220)との間に
おいて、リブ(230)の間の間隙(270)が重なるように
リブ(230)が形成されている。つまり、リブ(230)の
間隙(270)の間でも熱交換などが行われるように構成
されている。
【0248】〈換気動作〉次に、上述した換気装置(10
0)の動作について、暖房中の換気を例に説明する。
【0249】上記換気装置(100)を運転すると、ファ
ン(117)によって、室外からの室外空気を導入側吸込
口(111)から導入通路(115)に、室内からの室内空気
を排出側吸込口(113)から排出通路(116)にそれぞれ
吸い込む。
【0250】上記室外空気は、全熱交換器(200)の導
入側流入口(201)から導入空気通路(205)に流入し、
各流路(222)に分かれて流れる。一方、上記室内空気
は、全熱交換器(200)の排出側流入口(203)から排出
空気通路(206)に流入し、各流路(222)に分かれて流
れる。
【0251】上記室外空気及び室内空気は、上段リブ群
(240)と中段リブ群(250)と下段リブ群(260)とに
案内されて流れる。つまり、上記室外空気及び室内空気
は、上段リブ群(240)によって、水平方向に流れた後
に下方向に流れ、中段リブ群(250)によって、ほぼ直
線的に流出口(202,204)に流れ、下段リブ群(260)
によって、下方向に流れた後に水平方向に流れる。
【0252】ここで、室外からの室外空気は、冷たくて
乾燥している。これに対し、室内からの室内空気は暖か
く、湿度も高くて水蒸気を多く含んでいる。この室外空
気及び室内空気は、各流路(222)において仕切板(22
0)と接触しつつ流れる。その間に、該仕切板(220)を
介して、室外空気と室内空気との間で熱及び水蒸気の授
受が行われる。
【0253】具体的に、上記仕切板(220)は伝熱性を
有するため、該仕切板(220)を介して室内空気から室
外空気へ熱が移動し、室外空気が暖められる。例えば、
水平方向に流れる室外空気と室内空気とは、ほぼ対向流
となって熱交換が行われる。また、上記仕切板(220)
は透湿性も有するため、該仕切板(220)を介して室内
空気から室外空気へ水蒸気も移動する。つまり、全熱交
換器(200)では、室内空気の熱を回収して室外空気を
暖めると共に、室内空気中の水蒸気を回収して室外空気
に付与する。
【0254】特に、上記リブ(230)の多数は、不連続
形状に形成されているので、各区分(241〜246)の間で
リブ数が変化する部分では、偏流が回復される。つま
り、偏流が生じている空気の一部をリブ(230)の不連
続部分で合流させて偏流を回復させ、圧力損失の低減を
図っている。
【0255】その後、室外空気は、全熱交換器(200)
の導入側流出口(202)からケーシング(110)内の導入
通路(115)へ流れ、導入側吹出口(112)を通って室内
に供給される。一方、室内空気は、全熱交換器(200)
の排出側流出口(204)からケーシング(110)内の排出
通路(116)へ流れ、排出側吹出口(114)を通って室外
に排出される。そして、上記換気装置(100)は、以上
の動作によって、空調負荷の増大を抑制しつつ室内の換
気を行う。
【0256】〈実施形態9の効果〉以上のように、本実
施形態によれば、流線と直交する直交方向のリブ数を流
線に沿った複数箇所で異なるようにしたために、偏流の
防止を確実に図ることができる。
【0257】つまり、空気の偏流は、通路断面積や流れ
方向の変化の程度によって異なるため、リブ(230)の
間隔や形状、更にはリブ数を流入口(201,203)から流
出口(202,204)まで同じにしていると、偏流を防止す
ることができない。
【0258】例えば、空気の流れ方向が大きく曲がる箇
所では、リブ数を多くすることが好ましく、また、リブ
(230)の形状を流れ方向に沿った形状にすることが好
ましい。
【0259】また、通路断面が大きい箇所と小さい箇所
において、リブ数を同じにしていると、通路断面が小さ
い箇所では流路抵抗が大きくなる。また、通路断面が大
きい箇所では偏流が大きくなる。
【0260】更に、流れ方向の曲がりが大きい箇所と小
さい箇所において、リブ数を同じにしていると、曲がり
の小さい箇所では流路抵抗が大きくなる。曲がりの大き
い箇所では偏流が大きくなる。
【0261】本実施形態では、リブ数を空気の流れ方向
に沿って異なるようにしているので、流れ方向の曲がり
が大きい箇所などにおいて、必要数のリブ(230)を設
けることができる。したがって、流通抵抗の抑制を図る
ことができると同時に、偏流を抑制することができ、圧
力損失の低減を図ることができる。
【0262】また、上記リブ数が水力直径を維持するよ
うに設定された場合、圧力損失がより低減され、偏流の
抑制などとによって、換気装置における換気量の減少を
抑制することができると共に、騒音の増加や送風機動力
の増大を抑制することができる。
【0263】また、上記リブ(230)を不連続形状に形
成するようにしたために、リブ数を流れ方向に沿って適
宜に変更することができる。この結果、上述したよう
に、流通抵抗の抑制及び偏流の抑制を図ることができ
る。
【0264】更に、リブ(230)の間の間隙(270)によ
って熱交換等を行うようにすることができる。この結
果、熱交換などの効率の向上を図ることができる。
【0265】また、上記仕切板(220)の対角線Mの方
向のリブ数が、流入口(201,203)及び流出口(202,2
04)におけるリブ数より多くなるようにしたために、流
れ方向が大きく変化する部分に多数のリブ(230)を設
けることができ、偏流の防止を確実に図ることができ
る。
【0266】また、上記リブ数が変化する部分におい
て、上流側の流路(222)の中心線上に下流側のリブ(2
30)が位置するようにしたために、偏流が生じた空気の
一部を分流及び合流させることにより、偏流の回復を図
ることができ、より効率の向上を図ることができる。
【0267】また、複数の間隙(270)が相隣る仕切板
(220)の間で重なるようにしたために、伝熱面積の拡
大を図ることができ、効率の向上をより図ることができ
る。
【0268】また、上記リブ(230)が空気流れの湾曲
部分で長く形成されているので、空気をより確実に案内
することができ、この結果、偏流の抑制を図ることがで
きる。
【0269】また、2つの連続するリブ(230)を形成
しているので、仕切板(220)の強度を十分に保持させ
ることができる。
【0270】また、上記全熱交換器(200)の圧力損失
の低減を図ることができるので、換気装置(100)全体
の小型化を図ることができる。
【0271】
【発明の実施の形態15】次に、実施形態15を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0272】図35に示すように、本実施形態の全熱交
換器(200)は、仕切板(220)を変形した六角形に形成
したものである。この場合、流入口(201)と流出口(2
02)とが斜め方向に位置することになる。尚、この図3
5は、導入側の仕切板(220)を示しているが、排出側
の仕切板(220)も反転した状態で同様に形成されてい
る。
【0273】そして、この仕切板(220)においても、
2本の連続リブ(230)の他は不連続形状に形成されて
いる。その他の構成並びに作用及び効果は実施形態14
と同じである。
【0274】
【発明の実施の形態16】次に、実施形態16を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0275】図36に示すように、本実施形態の全熱交
換器(200)は、実施形態16と同じように、仕切板(2
20)を変形した六角形に形成したものであるが、例え
ば、流入口(201)が垂直面に位置するように形成され
ている。尚、この図36は、導入側の仕切板(220)を
示しているが、排出側の仕切板(220)も反転した状態
で同様に形成されている。
【0276】そして、この仕切板(220)においても、
2本の連続リブ(230)の他は不連続形状に形成されて
いる。その他の構成並びに作用及び効果は実施形態14
と同じである。
【0277】
【発明の実施の形態17】次に、実施形態17を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0278】図37に示すように、本実施形態の換気装
置(100)は、実施形態12の全熱交換器(20)に換え
て、実施形態15の全熱交換器(200)を適用したもの
である。この場合、2つの全熱交換器(200)を並列に
設けるのみで処理風量の増大を図ることができるので、
装置全体の大型化を抑制しつつ能力の増大を図ることが
できる。その他の構成及び作用は、実施形態12と同様
である。
【0279】
【発明の他の実施の形態】上記実施形態14〜実施形態
17においては、2つの連続リブ(230)を形成するよ
うにしたが、本発明では必ずしも連続リブ(230)を形
成する必要はない。逆に、3つ以上の連続リブ(230)
を形成するようにしてもよい。要するに、上記仕切板
(220)が所定の強度を有するようにリブ(230)の形状
を形成すればよい。
【0280】また、上記リブ(230)の数や形状は、実
施形態14〜実施形態17に限定されるものではない。
例えば、上流側の流路(222)の中心線上に下流側のリ
ブ(230)を位置させる必要はない。要するに、偏流が
回復するように、上流側の流路(222)の間に下流側の
リブ(230)が位置しておればよい。
【0281】また、ケーシング(110)は、略矩形体で
あればよく、正直方体である必要はない。
【0282】また、本各実施形態は、全熱交換器(20,
200)について説明したが、本発明は、顕熱のみを交換
する顕熱熱交換器であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る換気装置の構成を示す概略斜
視図である。
【図2】実施形態1に係る全熱交換器の概略斜視図であ
る。
【図3】実施形態1に係る導入側の仕切板を示す概略断
面図である。
【図4】実施形態1に係る排出側の仕切板を示す概略断
面図である。
【図5】実施形態2に係る導入の仕切板を示す概略断面
図である。
【図6】実施形態3に係る導入の仕切板を示す概略断面
図である。
【図7】実施形態3に係るリブを示す図6の要部拡大図
である。
【図8】実施形態3の変形例に係る導入の仕切板を示す
概略断面図である。
【図9】実施形態3の変形例に係るリブを示す図8の要
部拡大図である。
【図10】実施形態4に係る導入の仕切板を示す概略断
面図である。
【図11】実施形態4に係るリブを示す図10の要部拡
大図である。
【図12】実施形態5に係る導入の仕切板を示す概略断
面図である。
【図13】実施形態6に係る導入の仕切板を示す概略断
面図である。
【図14】実施形態4に係るリブを示す図13の要部拡
大図である。
【図15】実施形態7に係る換気装置の構成を示す概略
上面図である。
【図16】実施形態7に係る導入の仕切板を示す概略断
面図である。
【図17】実施形態7に係る排出の仕切板を示す概略断
面図である。
【図18】その他の実施形態に係る導入の仕切板を示す
概略断面図である。
【図19】実施形態9に係る換気装置の構成を示す概略
斜視図である。
【図20】実施形態9に係る全熱交換器の概略平面図で
ある。
【図21】実施形態10に係る全熱交換器を示す概略平
面図である。
【図22】実施形態11に係る換気装置の構成を示す概
略斜視図である。
【図23】実施形態11に係る全熱交換器の概略平面図
である。
【図24】実施形態12に係る換気装置の構成を示す概
略側面図である。
【図25】実施形態12に係る全熱交換器の概略斜視図
である。
【図26】実施形態14に係る換気装置の構成を示す概
略斜視図である。
【図27】実施形態14に係る全熱交換器の概略斜視図
である。
【図28】実施形態14に係る導入側の仕切板を示す概
略平面図である。
【図29】実施形態14に係る排出側の仕切板を示す概
略平面図である。
【図30】図28の仕切板の左上四半部を示す拡大平面
図である。
【図31】図28の仕切板の右上四半部を示す拡大平面
図である。
【図32】図28の仕切板の左下四半部を示す拡大平面
図である。
【図33】図28の仕切板の右下四半部を示す拡大平面
図である。
【図34】図28と図29の2つの仕切板を合わせた状
態示す概略平面図である。
【図35】実施形態15に係る導入側の仕切板を示す概
略平面図である。
【図36】実施形態16に係る導入側の仕切板を示す概
略平面図である。
【図37】実施形態17に係る換気装置の構成を示す概
略側面図である。
【符号の説明】
10,100 換気装置 11,120 ケーシング 20,200 全熱交換器 21,220 仕切板 22,25,205,206 空気通路 23,26,201,203 流入口 24,27,202,204 流出口 28,210 熱交換素子 30,222 流路 40,230 リブ 270 間隙

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱交換素子(210)の各仕切板(220)に、
    流入口(201,203)から仕切板(220)の間の空気通路
    (205,206)に流入した空気が、該流入口(201,203)
    より広がり且つ方向を変更して流出口(202,204)へ流
    れるように該空気を案内する複数のリブ(230)が形成
    された熱交換器であって、 上記リブ(230)は、空気の1つの流線に対する直交方
    向のリブ数が、該流線に沿った複数箇所で異なるように
    形成されている熱交換器。
  2. 【請求項2】熱交換素子(210)の各仕切板(220)に、
    流入口(201,203)から仕切板(220)の間の空気通路
    (205,206)に流入した空気が、該流入口(201,203)
    より広がり且つ方向を変更して流出口(202,204)へ流
    れるように該空気を案内する複数のリブ(230)が形成
    された熱交換器であって、 上記リブ(230)は、空気の流れ方向に間隙(270)を有
    する不連続形状に形成されている熱交換器。
  3. 【請求項3】熱交換素子(210)の略矩形状の各仕切板
    (220)に、流入口(201,203)から仕切板(220)の間
    の空気通路(205,206)に流入した空気を、仕切板(22
    0)の1の対角線方向に配置された流出口(202,204)
    へ流れるように該空気を案内する複数のリブ(230)が
    形成された熱交換器であって、 上記リブ(230)は、仕切板(220)の他の対角線方向の
    リブ数が、流入口(201,203)及び流出口(202,204)
    におけるリブ数より多くなるように形成されている熱交
    換器。
  4. 【請求項4】熱交換素子(210)の各仕切板(220)に、
    流入口(201,203)から仕切板(220)の間の空気通路
    (205,206)に流入した空気が、該流入口(201,203)
    より広がり且つ方向を変更して流出口(202,204)へ流
    れるように該空気を案内する複数のリブ(230)が形成
    された熱交換器であって、 上記リブ(230)は、空気の流れ方向に不連続形状に形
    成されると共に、上流側の流路(222)の間に下流側の
    リブ(230)が位置している熱交換器。
  5. 【請求項5】リブ数が変化する部分において、上流側の
    流路(222)の間に下流側のリブ(230)が位置している
    請求項1記載の熱交換器。
  6. 【請求項6】リブ(230)は、複数の間隙(270)が相隣
    る仕切板(220)の間で重なるように形成されている請
    求項2記載の熱交換器。
  7. 【請求項7】リブ(230)は、空気流れの湾曲部分で長
    く形成されている請求項1〜5の何れか1記載の熱交換
    器。
  8. 【請求項8】請求項1〜8の何れか1記載の熱交換器
    (200)が、略矩形体のケーシング(110)に収納され、 該ケーシング(110)には、一対の導入側空気口(111,
    112)と一対の排出側空気口(112,114)が形成される
    一方、 上記熱交換器(200)の一組の流入口(201)と流出口
    (202)とが一対の導入側空気口(111,112)に連通
    し、 上記熱交換器(20)の他の一組の流入口(203)と流出
    口(204)とが一対の排出側空気口(113,114)に連通
    している換気装置。
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