JPH01152057A - 耐エナメルフェザリング性に優れた缶用アルミニウムエンド材 - Google Patents

耐エナメルフェザリング性に優れた缶用アルミニウムエンド材

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JPH01152057A
JPH01152057A JP31133587A JP31133587A JPH01152057A JP H01152057 A JPH01152057 A JP H01152057A JP 31133587 A JP31133587 A JP 31133587A JP 31133587 A JP31133587 A JP 31133587A JP H01152057 A JPH01152057 A JP H01152057A
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aluminum
layer
film
thickness
polyolefin resin
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JP31133587A
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Yoshibumi Hasegawa
長谷川 義文
Masao Nishino
西野 正男
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Sumitomo Light Metal Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、耐食性に加えて、耐エナメルフェザリング性
にも優れた缶用アルミニウムエンド材に関するものであ
る。
(従来技術) 従来から、飲料缶の゛如き缶の蓋材(エンド材)としで
は、A3052合金やA3082合金等のAl−Mg系
合金の板材が0.25〜0.35 amの厚さにおいて
用いられている。そして、これらのアルミニウム板材は
、コイルの状態で両面に燐酸クロメート処理が施された
後に、コイルの状態或いは枚葉の状態で塗装が施され、
その後、蓋の形状に加工されて使用されることとなる。
その中で、コイルの状態で塗装された製品は蓋として成
形加工された後、その殆どがリペアコート(耐食性向上
のための補修塗装)なしに使用されるため、ノンリペア
コー) (NRC)と呼ばれている。
そして、かかるノンリペアコートにおいては、エンド材
の外面側となるアルミニウム板材の一面に対して、一般
に、エポキシュリア系塗料を用いて35〜40■/dm
2の厚さにおいて外面塗装が施される一方、エンド材の
内面側となるアルミニウム板材の他の面に対しては、内
容物に応じた内面塗装が施され、例えばビール用として
は40mg/dI112の厚さのエポキシュリア系塗装
が、またソフトドリンク用としては23〜35 mg/
dn+”の厚さの熱硬化ビニル系塗装が、更にジュース
用やコーヒー用としては110■/dm”の厚さの塩ビ
オルガノゾル系塗装が、それぞれ施されるようになって
いる。
(問題点) ところで、上記のノンリペアコート(NRC)の組合せ
のうち、内容物がアルミニウム板材に対して腐食性とい
う観点からは比較的マイルドであり、しかも原理的に異
種金属接触腐食(galvaniccorros 1o
n)の虞のない、オールアルミ2ピース缶が用いられる
ビール用やソフトドリンク頻用の塗装系には、品質上の
問題は少ないが、内容物が比較的アルミニウム材料に対
して腐食性に富み、原理的に異種金属接触腐食が生じる
3ピ一ス缶に対しては、厚膜型の塩ビオルガノゾル(P
VC)系の塗料が用いられているところに、問題が内在
しているのである。
すなわち、塩ビオルガノゾル系のNRCは、現状の内容
物に対しては耐食性に優れ、また加工性にも優れた塗料
であるが、その110■/dm”の塗布量に対しては、
内容物のpHが3.5以上、塩素イオン濃度がlQQp
pm以下が一応の限界であり、より低いpH或いはより
多い塩素イオン濃度の内容物に対しては、耐食性が充分
でなく、その塗布量を多くしなければならない。
例えば、スポーツ飲料の場合を例にとると、そのpHは
3.3〜3.5程度、N a C1濃度が100010
00pp!−濃度:600ppm)程度であり、従来の
110■/dm2程度のNRC塗布量では、実缶パック
テスト、その他の促進テストで、エンド材のスコア加工
部やリベット部に速やかに前記異種金属接触腐食が進行
し、実験室的に実用に耐えないと判定され、130■/
dI112の塗布量が必要と考えられているのである。
しかしながら、−船釣に、上記のPvC系塗料には、エ
ナメルフェザリングと呼ばれる、開蓋時に開口部に蓋内
面側塗膜が千切れて残るという特有の欠陥が生じ易く、
しかもこのエナメルフェザリングは塗料塗布量の影響を
著しく受け、塗布量が110 mg/dm2から130
 mg/dm2に増えると、このエナメルフェザリング
現象が著しく増大する傾向があり、1回塗りで耐食性に
優れた膜厚を得ることが極めて困難となり、またこのこ
とが、アルミニウムエンド材の用途の拡大を妨げる原因
ともなっていたのである。
(解決手段) ここにおいて、本発明者らは、上記の事情を背景にして
種々検討した結果、従来のエンド材におけるNPC内面
塗料として用いられているPvC系塗料に代えて、ポリ
オレフィン系樹脂と該ポリオレフィン系樹脂の金属への
接着性を改善する変性ポリオレフィン樹脂とからなる2
層フィルムを用い、それを熱圧・着せしめて、目的とす
るエンド材の内層を形成せしめることにより、優れた耐
食性を付与し得ると共に、前記したエナメルフェザリン
グ現象を効果的に解消し得る事実を見い出し、本発明を
完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、所定厚さのアルミニウム板材をベ
ースとする缶用エンド材において、該エンド材の内面側
となる前記アルミニウム板材面に対して、所定のポリオ
レフィン系樹脂層を、変性ポリオレフィン樹脂層を接着
層とする2Nフイルムの形態において、該接着層を介し
て熱圧着せしめてなることを特徴とする耐エナメルフェ
ザリング性に優れた缶用アルミニウムエンド材を、その
要旨とするものである。
(構成の具体的な説明) ところで、かかる本発明において、従来のPvC系塗料
に代えて用いられるポリオレフィン系樹脂は、食品包材
として極めて優れた樹脂であり、ポテトチップス等のド
ライ食品やカレー等のレトルトパウチ食品の内層包材と
して常用されており、レトルトパウチの例からも明らか
なように、アルミ箔とのラミネーション材として用いた
場合において、食塩含有量が0.1〜3%のレトルト食
品からアルミ箔を充分に保護することは、よく知られて
いるところである。そして、このポリオレフィン系樹脂
の食品包材としての特徴を列記すると、下記のようにな
るのである。
(a)含塩食品に対して充分なH,O1Cβイオン等の
バリヤー性を有している。
(b)樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン−酢酸ビニル共重合体等が主として用いられ、
それらのうち、ポリプロピレンベースの樹脂は耐熱性が
あり、レトルト処理が可能である。
(c)汎用樹脂中で安価な部類に属する。
(d)金属(アルミ箔)に対する接着性が悪く、実用的
にはコロナ放電或いはアンカーコートを補助手段とした
押出ラミネーショ、ンが中心とされている。
このように、ポリオレフィン系樹脂は食品包材として優
れた樹脂であるが、金属との接着性が悪いために、アル
ミ箔に接着力強化の補助手段を用いた押出ラミネーショ
ンが実用化されているのみで、アルミニウム板材を用い
た飲用缶エンド材への利用は例を見ない。この理由は、
アルミニウム板材への押出ラミネーションが技術的に難
しく、また装置の設備投資が非常に大きくなること、ま
たポリオレフィン系樹脂フィルムを用いたドライラミネ
ーションを行なおうとしても、適当な接着剤が見当たら
ないためと考えられる。
そこで、かかるポリオレフィン系樹脂と金属との接着性
を改善する手法の一つとして、ポリエチレンまたはポリ
プロピレンに、酢酸ビニルを共重合させたり、部分的に
ケン化を行ない、分子鎖中に水酸基を導入したり、或い
は分子鎖中にカルボキシル基を導入したりした、変性ポ
リオレフィン樹脂と呼称される一連の接着性樹脂を利用
する手法が提案された。即ち、この変性ポリオレフィン
樹脂を何等かの手法によりポリオレフィン系樹脂層と金
属との間に介在させ、強固に接着したポリオレフィン系
樹脂−金属複合板を得る方法であって、この種の複合板
として、特公昭58−27105号等において、幾つか
の実用例が報告されているが、そのような複合板を飲用
缶の如き缶エンド(蓋)材として用いた例は見当たらな
い。
ここにおいて、本発明は、上記のポリオレフィン系樹脂
と接着性変性ポリオレフィン樹脂とを2層フィルムとし
て、それが缶用エンド材の内層を与えるように、アルミ
ニウム板材に熱圧着せしめてなる複合板材を、飲用缶の
如き缶のエンド材として用いることにより、その優れた
耐食性を享受しつつ、従来から問題とされていたエナメ
ルフェザリング現象を解消し得る事実を見い出し、完成
されたものである。
なお、かかる本発明において、目的とする缶用エンド材
を与える素材(ベース)たるアルミニウム板材としては
、特に制限はなく、公知のものの中から適宜に選択され
、例えば飲料缶の蓋材として使用される場合にあっては
、当該分野において通常用いられているA5052合金
やA3082合金の硬質材の如き、Mgを2.0〜5.
0%程度含むアルミニウム合金板材が、0.25〜0.
35鰭の厚さにおいて用いられることとなる。
また、このアルミニウム板材には、その表面に(エンド
材の内面側となる面に)本発明に従うところの樹脂内層
が形成されるに先立って、脱脂処理の如き清浄化処理、
更にはクロメート処理が施されることとなる。なお、こ
のような脱脂前処理には、現在アルミニウムエンド材の
製造に際して慣用されているアルカリ脱脂処理、それに
続く燐酸クロメート処理の手法がそのまま利用され得る
ものである。そして、燐酸クロメート処理によって、ア
ルミニウム板材の両面にはクロメート系化成皮膜が形成
されることとなるのであって、そのような化成皮膜中の
Criが10〜30■/m2程度となるように、クロメ
ート系化成皮膜が形成されることとなる。
そして、そのような化成皮膜の形成されたアルミニウム
板材の−の表面に、本発明に従って、ポリオレフィン系
樹脂層と変性ポリオレフィン樹脂からなる接着層とから
なる2層フィルムにて、樹脂内層が形成せしめられるの
である。
ところで、この本発明において用いられる2層構造のフ
ィルムの−の層を構成するポリオレフィン系樹脂として
は、従来から食品包材の材料として用いられているポリ
オレフィン樹脂が使途に応じて適宜に選定され、例えば
ポリエチレン(PR)、ポリプロピレン(PP)、エチ
レンープロピレンブロック重合体、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体(E V A)や、それらのブレンド品等が
用いられることとなる。なお、本発明では、そのような
樹脂をフィルムの状態で使用するものであるところから
、かかるポリオレフィン系樹脂は成膜可能なグレードの
ものであることは、言うまでもないところである。
また、かかる2N構造のフィルムの他の−の層を構成す
る変性ポリオレフィン樹脂としても、前記したように、
ポリオレフィン樹脂に、酢酸ビニルを共重合させたり、
部分的にケン化を行ない、分子鎖中に水酸基を導入した
り、或いは分子鎖中にカルボキシル基を導入したりして
、接着性を改善せしめたものであって、接着用変性ポリ
オレフィン樹脂として、各種のものが市販されている。
例えば、「アトマー」 (三井石油化学工業株式会社)
、「モディソク」 (三菱油化株式会社)、「ツバチッ
ク」 (三菱化成工業株式会社)、「ボンドファスト」
(住友化学工業株式会社)、「メルセン」 (東洋曹達
工業株式会社)、「ポリタック」 (出光石油化学工業
株式会社)、「クランペター」 (倉敷紡績株式会社)
等を挙げることが出来る。そして、これら接着用変性ポ
リオレフィン樹脂の中より、作業性、使途に応じて適宜
に選定されることとなる。
そして、本発明では、上記のポリオレフィン系樹脂と変
性ポリオレフィン樹脂とを用い、それらを共押出し等の
手法にて積層−本化することにより、2層構造のフィル
ムとして所定のアルミニウム板材に適用するようにした
のである。なお、この2層構造のフィルムの構成におい
て、ポリオレフィン系樹脂からなる層は、耐食性等の点
より、一般に10μm以上、好ましくは20μm以上の
厚さにおいて設けられ、またその上限は適宜に定められ
ることとなるが、特にエナメルフェザリング現象を有利
に阻止する上において、一般に100μm以下、好まし
くは50μmを越えない厚さにおいて形成されるもので
ある。また、変性ポリオレフィン樹脂よりなる接着層に
あっても、アルミニウム板材に対する上記のポリオレフ
ィン系樹脂層の接着を強固なものとする上において、5
〜10μm程度の厚さが好適に採用されることとなるが
、また30μm程度の厚さにおいても形成することが可
能である。
なお、この本発明において用いられる2層構造のフィル
ムは、市場においても入手可能であり、例えば、rHL
フィルム」 (東洋インキ製造株式会社)、「ポリタン
クフィルム」 (出光石油化学工業株式会社)等を、本
発明の目的を達するための好適なフィルムとして挙げる
ことが出来る。
そして、かかるポリオレフィン系樹脂層と変性ポリオレ
フィン樹脂の接着層とからなる2層フィルムは、かかる
接着層を介して、前記缶用エンド材を与えるアルミニウ
ム板材のエンド材内面側の面に対して熱圧着せしめられ
、以て樹脂内層が形成されることとなるが、この熱圧着
の方式には、アルミニウム板材の形状によって、枚葉方
式とコイル方式の2種類の方法がある。
その中で、枚葉方式は、所定大きさに切り出したアルミ
ニウム板材を用いて、順次、同様な太きさの2層フィル
ムと熱圧着せしめるものであり、設備が比較的簡単であ
る上に、アルミニウム板材の他の面の取扱も自由度が大
きいところから、多品種、小ロフトの生産に適しており
、特に後工程で他の面の印刷工程が含まれる場合に好適
に採用される方式である。
より具体的には、第1図に示されるように、所定大きさ
に切り出されたアルミニウム切板2を予熱ゾーン4で加
熱した後、これに、二ツブロール5a、5bにて、ポリ
オレフィン系樹脂層8aと変性ポリオレフィン樹脂接着
層8bからなる2層フィルム8を熱圧着して、複合板1
0としようとするものである。
なお、かかる枚葉方式におけるアルミニウム切板2の予
熱は、熱圧着のスピード、アルミニウム切板2の板厚に
よっては省略することも可能である。即ち、ラインスピ
ードが遅い場合、或いは板厚が薄い場合には、ニップロ
ール5a、  6bの熱のみで充分熱圧着が可能である
。この予熱の熱源は何でもよく、また予熱の加温条件は
100℃〜200℃程度が好適である。
そして、ニップロール6aはシリコンゴムロールを用い
、ロール温度を60〜120℃程度とする一方、ニップ
ロール6bはクロムメツキを施した金属ロール或いはフ
ッ素樹脂コーティングされたロールを使用し、ロール温
度を100〜200℃程度として、それらニップロール
6a、6bの間において、アルミニウム切板2上に2層
フィルム8をその接着層8bがアルミニウム切板2側に
位置するようにして重ね合わせ、熱圧着せしめるのであ
る。なお、ニップ圧力としては、線圧で0.5〜5 k
g / cmが好適である。
一方、コイル方式は、アルミニウム板材としてのアルミ
ニウムコイルを連続的に走行せしめつつ、その上に2層
フィルムを重ね合わせ、そして連続的に熱圧着せしめる
ものであって、小品種、大量生産に向いている。
より具体的には、第2図に示されるように、アルミニウ
ム板材としてのアルミニウムコイル12は連続的に走行
せしめられ、その片面、卯ちエンド材の外面となる側の
面が常法に従ってロールコータ14等によって塗装せし
められ、オープン16にて焼付、乾燥されることとなる
が、その乾燥時の加熱単独或いは予熱ゾーン18による
加熱を加えて、アルミニウムコイル12を100℃〜2
00℃の状態に保ち、そして前記枚葉方式の圧着方法と
同様にして、所定の2層フィルム8を重ね合わせて、ニ
ップロール5a、(ibにて熱圧着せしめるのである。
なお、予熱の熱源としては何でもよ(、またニップロー
ル6a、6bの材質やロール温度、更にニップ圧力等は
、前記枚葉方式の圧着方法と同様である。
このようなコイル方式にて、本発明に従うエンド材を得
る場合の大きな特徴は、他の面をコイルコートした時の
アルミニウムコイルの板温が、本発明のエンド材(複合
材)を実現するラミネーション温度に比べ、路間しかや
や高めになっ′Cいる(通常、板温は200〜260℃
となっている)ために、本発明を実現するラミネーショ
ンと他の面のコイルコートが1パスで可能となることで
ある。このことは、他のラミネーション方式と比較すれ
ばより一層明らかとなる。即ち、ドライラミネーション
方式の場合において、接着剤の乾燥温度(80〜150
℃)は、コイルコートのオーブン温度(200〜260
℃)とは合致しないために、1パスで両面処理すること
は困難であり、2パスにならざるを得す、それ故、上記
本発明を実現するコイル方式の方が経済的メリットが大
きいことは明らかである。
なお、本発明に従うエンド材を実現する上記枚葉方式の
圧着方法やコイル方式の圧着方法において、エンド材の
外面塗装となるアルミニウム板材の他の面(2層フィル
ムの圧着されない側の面)に対する塗装は、上記のよう
に、圧着に先立って実施されるのが望ましいが、また場
合により、そのような圧着の後に外面塗装が実施されて
も、何等差支えない。
(実施例) 以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本発明を更に
具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのよ
うな実施例の記載によって、何等の制約をも受けるもの
でないことは、言うまでもないところである。
また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記
の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限り
において、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正
、改良等を加え得るものであることが、理解されるべき
である。
なお、各実施例における供試材は、何れも、A3082
−H39のアルミニウム板材(板厚:0.32龍)をア
ルカリ性脱脂剤(日本ペイント株式会社製リドリン32
2−N8)で脱脂した後、通常の燐酸クロメート処理(
日本ペイント株式会社製Ad401/45使用)して、
20mg−Cr/ m 2のクロメート皮膜(化成皮膜
)を両面に設けたものを用いた。なお、比較材としては
、内面用として通常のPVC系塗料をコイルコートした
試験片を用いた。
また、何れの実施例も、性能評価は、次の項目及び条件
にて行なった。
P(Tピール 庁) 供試材を幅:5vrmX長さ:100mmの大きさに切
断し、試験面と試験面を合わせる状態として、その間に
接着性ナイロンフィルム=40μmの2枚を挟み、20
0℃で60秒間、加熱圧着して試験片とする。そして、
こうして得られた試験片を、クロスへ7ドスピーF:2
00+u/minで引っ張り、接着強度を測定する。な
お、測定は、初期と2次密着(90℃の水道水中に7日
間浸漬)後に行なう。
フェザリング 供試材を幅:50mmx長さ;50龍の大きさに切断し
、所定の金型を使用して、試験片外面にスコア加工を行
なう。その後、沸騰水中に30分間浸漬し、直ちに水冷
する。スコアの開口は引張試験機を使用し、引張速度:
200mm/min 、引張方向:180°で引き剥が
し、フェザリング(塗膜残り)の状況を5段階評価によ
り目視判定にて評価する。なお、このフェザリング評価
において、評価点=0は、塗膜残りの全く認められない
、優れた状態を示すものであり、一方、評価点=5は、
略全面又は端欠は状態の塗膜残りが認められる、劣った
状態を示すものである。
加工比 供試材を幅:20mmX長さ:100mmの大きさに切
断し、調査面が外側になるように折り曲げて(1t、2
t)試験片とする。このとき、折曲げ個所には試験片の
上方45cmの高さより3 kgの重錘を落下させ、確
実に折り曲げるものとする。次に、試験片を1%NaC
l!+0.02%ラピゾール浴に接触させ、更に6.2
vの電圧を加えて、対極との間に10秒間通電して、流
れる電流(mA)を読み取る。
と上止上性 供試材を幅:50mmx長さ:100m+mの大きさに
切断して、オートクレーブ中の水道水に試験片が半分浸
漬されるようにセットする。120℃で90分間処理し
た後、膨れ、剥がれ、変色について、水中部、蒸気中の
部分を目視判定する。
址食性 供試材を幅:50mmx長さ:50nの大きさに切断し
、前記フェザリング試験と同様にスコア加・工を行ない
、試験片とする。そして、この試験片を(1)市販のス
ポーツ飲料水、(2)1%NaC1(クエン酸にてpH
=3に調整)浴に浸漬し、浴温を55℃として、10日
間〜1ケ月間の経時による腐食の発生有無をスコア部に
ついて調べる。
実施例 1 厚さ225μm(サポート層20μm+接着層5μm)
の市販のPPフィルムと厚さ: 0.32 u+のアル
ミニウム切板とを、第1図に示される如き枚葉方式によ
る熱圧着方法にて積層−本化した。
なお、この熱圧着に際しては、フィルム側のシリコンゴ
ムロール(6a)を110℃とし、アルミニウム切板側
の金属ロール(6b)は180℃とした。そして、アル
ミニウム切板に予熱を加えずに、ラインスピード: 0
.5 m/min 、ニップ圧:1.3kg/cmでラ
ミネートを行ない、構成が20μm P P 5 / 
5 p m変性P PJI/ 0.32 mmA l板
の積層板を得た。
このようにして得られた積層板の性能につき、接着強度
が、初期:1.6kg15m■で、2次密着=1、5 
kg / 5 +uであった。また、フェザリング試験
においては、初期が評価O1沸水30分間浸漬後は0〜
lと良好な結果が得られた。その他、加工性、レトルト
性、耐食性においても良好な結果が得られた。
実施例 2 厚さ:150μm(サポート層140μm+接着層10
μm)の市販のPPフィルムと厚さ=0.32龍のアル
ミニウム切板とを、熱圧着により積層−本化した。熱圧
着は実施例1と同条件で行ない、構成が140.+1m
PP層/10.crm変性PP層/ 0.32 +u 
A It板の積層板を得た。
かくして得られた積層板の性能は、接着強度、加工性、
レトルト性、耐食性において、実施例1と略同様な結果
を示したが、フェザリング試験においては、初期及び湧
水30分間浸漬で4点となった。
実施例 3 厚さ:50μm(サポート層40.ijm+接着層10
μm)の市販のPPフィルムと厚さ:0.32++nの
アルミニウム切板とを、熱圧着により積層−本化した。
なお、この熱圧着において、フィルム側のシリコンゴム
ロール(6a)を110℃として、アルミニウム切板側
の金属ロール(6b)は160℃とした。そして、アル
ミニウム切板に予熱を加えずに、ラインスピード: 0
.5 m/min 。
ニップ圧: 1.3 kg/cmでラミネートを行ない
、構成が40pmPP層/10μm変性PP層10.3
2龍/l板の積層板を得た。
かくして得られた積層板の性能は、接着強度が初期: 
1.9 kg/ 5 msで、2次密着でも変化がなか
った。その他の性能は、全て良好で、実施例1の結果と
同様であった。
実施例 4 実施例1と同様な構成のコイル積層板を、第2図に示さ
れるコイル方式に従って、次の条件下で得た。なお、熱
圧着はフィルム側のシリコンゴムロール(6a)を11
0℃とし、アルミニウムコイル側の金属ロール(6b)
は180℃とした。
供試アルミニウムコイルを熱圧着前に180℃に予備加
熱し、ラインスピード:6m/1Ilinでラミネート
を行なった。
このようにして得られたコイル積層板の性能は良好で、
実施例1の切板の場合と同等の性能を示した。
実施例 5 厚さ:55μm(サポート層25μm+接着層30μm
)の市販のPPフィルムと厚さ:0.32璽■のアルミ
ニウムコイルを、実施例4と同様にして、熱圧着により
コイルで積層−本化した。この熱圧着に際して、フィル
ム側のシリコンゴムロール(6a)を70℃とし、アル
ミニウムコイル側の金属ロール(6b)は100℃とし
た。そして、供試アルミニウムコイルを熱圧着前に10
0″Cに予備加熱し、ラインスピード:6m/ll1i
nで、ラミネートを行なった。
このようにして得られたコイル積層板の性能は良好で、
実施例1の切板の場合と同様の性能を示した。
比較例 1 厚さが0.32 amのアルミニウム板材をコイルコー
トした供試材を、比較材とした。コイルコートは、外面
をエボキシュリア系塗料で35〜40■/dm2の厚さ
に塗装し、一方向面を塩ビオルガノゾル系塗料を用いて
110■/dm”の厚さに塗装することにより、行なっ
た。また、焼付は260℃で60秒間行なった。
このようにして得られた塗装板の性能は、接着強度が初
期:3.2kg15mで、2次密着では0.4kg15
mmと劣化が激しく、またレトルト性では、水中で変色
し、耐食性では10日間浸漬でスコア部より腐食が発生
した。
比較例 2 比較例1と同様な供試材としたが、内面の塩ビオルガノ
ゾル系塗料による塗膜を厚さを130mg/dm2に変
更した。
こうして得られた塗装板の性能は、フェザリング性で、
清水30分間浸漬後の評価が3と悪く、またレトルト性
も、水中部で変色が認められた。
一方、耐食性は向上され、1%NaC11ケ月浸漬でも
良好な結果が得られた。
以上の実施例並びに比較例の条件並びに性能評価の結果
を、下記第1表及び第2表に示す。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、アル
ミニウムエンド材において、その耐食性と共に、耐エナ
メルフェザリング性が著しく向上され得たのであり、そ
れによって、かかるアルミニウムエンド材の用途が大き
く開けることとなったのである。即ち、本発明によって
、耐エナメルフェザリング性が改良されたことにより、
今まで限界のあった缶用アルミニウムエンド材の適用範
囲を、含塩飲料缶や食品缶にまで広げることが出来るこ
ととなり、以てこれが大幅な用途拡大に繋がり、そこに
、本発明の大きな工業的意義が存するのである。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、それぞれ、本発明に従うエンド材
を製造するための異なる方式を示す工程図である。 2ニアルミニウム切板 4.18:予熱ゾーン 6a、6b:ニップロール 8:2層フィルム   10:複合板 12ニアルミニウムコイル 14:ロールコータ   16:オーブン出願人  住
友軽金属工業株式会社 手続補正書 特許庁長官 小°用 邦 夫 殿 1、事件の表示 昭和62年 特許側 第311335号2、発明の名称 名 称 (227)住友軽金属工業株式会i  □ 4
、代理人 (11明細書の発明の詳細な説明の欄 6、補正の内容 (11明細書第27頁第1表を別紙の通りに訂正する。 以   上

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 所定厚さのアルミニウム板材をベースとする缶用エンド
    材において、該エンド材の内面側となる前記アルミニウ
    ム板材面に対して、所定のポリオレフィン系樹脂層を、
    変性ポリオレフィン樹脂層を接着層とする2層フィルム
    の形態において、該接着層を介して熱圧着せしめてなる
    ことを特徴とする耐エナメルフェザリング性に優れた缶
    用アルミニウムエンド材。
JP31133587A 1987-12-09 1987-12-09 耐エナメルフェザリング性に優れた缶用アルミニウムエンド材 Pending JPH01152057A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006008913A1 (ja) * 2004-07-23 2006-01-26 Toyo Kohan Co., Ltd. 樹脂被覆アルミニウム合金板およびそれを用いた缶蓋

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006008913A1 (ja) * 2004-07-23 2006-01-26 Toyo Kohan Co., Ltd. 樹脂被覆アルミニウム合金板およびそれを用いた缶蓋

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