JPH0115008Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は記録再生時装置におけるサーボ回路の
基準信号切換装置に係り、ダビング記録時、編集
記録等に接続される記録再生装置から入来するビ
デオ信号から得られる基準信号に基いて回転ドラ
ムモータ及びキヤプスタンモータを夫々位相制御
する機能を有する記録再生装置において、固定周
波数発振器からの基準信号と外部に接続される装
置からの基準信号とを切換えてサーボ回路に供給
する基準信号切換装置に関する。

従来技術 ２台のVTRを用い、一方を再生モード、他方
を記録モードにしてダビング記録や編集記録を行
なうことがある。第１図は一般のダビング記録或
いは編集記録システムの概略図を示す。

再生側VTR（再生機）１から再生されたビデオ
信号はモニタ受像機２に供給されてここに画像再
生される一方、記録側VTR（編集機）３に供給さ
れてここにダビング記録或いは編集記録される。
モニタ受像機４は編集記録の際、編集機３から再
生される信号を画像再生する。

上記の如きダビング記録或いは編集記録の際、
再生機１及び編集機３は同期をとる必要があり、
編集機３は再生機１からの再生ビデオ信号から分
離された同期信号を供給され、編集機３の回転ド
ラムモータ、キヤプスタンモータ等はこの同期信
号を基準信号として再生機１のそれらと同期する
ように位相制御される。一方、外部に同期信号発
生器５がある場合、再生機１及び編集機３の回転
ドラムモータ、キヤプスタンモータは再生ビデオ
信号ではなく同期信号発生器５からの同期信号に
より夫々同期をとられて位相制御される。

ところで、特に編集機３において、記録モード
及びノーマル速度での再生モードでは再生信号を
安定させるために再生機１或いは同期信号発生器
５からの基準信号を用いたPLLにて位相制御を
行なう一方、サーチ等の高速度の再生モードでは
PLLを切離し編集機３に設けられているサーチ
速度に応じた周波数の設定信号を発生する回路か
らの設定信号を用いて周波数制御を行なう。この
ように サーチモードにおいてPLLを切離す理
由は、ダビング等で使用するのではなく編集点を
見つけたり編集できていることの確認として使用
するため、サーチモードでは記録モードと異なり
再生機１及び編集機３の同期をとる必要がなく、
かつ、高速サーチ速度に設定された編集機３の再
生ビデオ信号の同期信号の周期と再生機１の再生
ビデオ信号の同期信号の周期とは異なり、いま編
集機３の画像を安定にするために順方向１倍速で
PLLにし編集機３の位相制御を再生機１からの
基準信号を用いて行なうと編集機３のモニタ受像
機４の再生画面に揺れを生じてしまうからであ
る。

考案が解決しようとする問題点 特に、編集記録の際、再生機１における既記録
磁気テープをサーチして再生するべき映像信号の
頭出しを行なう一方、編集機３における既記録磁
気テープをサーチして再生機１から再生される映
像信号を編集される部分の頭出しを行なうことが
ある。

ここで、再生機１における頭出しを短時間で行
なう目的で高速度のサーチ速度に設定する一方、
編集機３を順方向１倍速のサーチ速度（実質的に
はノーマル再生速度と同じで、例えば、編集され
るべき部分近傍まで高速度サーチしてこれ以降は
１倍速のサーチ速度でゆつくり確実に頭出しを行
なう場合等）に設定した場合について考えてみ
る。

こ合ように編集機３のサーチ速度がノーマル再
生速度と同じに設定された場合、再生信号を安定
させるにはPLLを用いた方がよいことは明白で
ある。

然るに、再生機１を高速サーチ速度に設定する
一方、編集機３を順方向１倍速のサーチ速度に設
定した場合、再生機１からの再生ビデオ信号の同
期信号の周期と編集機３からの再生ビデオ信号の
同期信号の周期とは異なつており、このような場
合、編集機３の回転ドラムモータ、キヤプスタン
モータの位相制御を再生機１からの再生ビデオ信
号を用いてPLLにて行なうと、基準信号が正常
信号でないために編集機３のモニタ受像機４の再
生画面は揺れを生じ、又、ノイズバーが上下に流
れ動く状態等となり、高品質の画像を得ることが
できない問題点があつた。

問題点を解決するための手段 本考案は、回転ドラムモータ及びキヤプスタン
モータの位相制御に必要な周波数の基準信号を出
力する固定周波数発振器と、サーチ速度を順方向
１倍速に設定した時に制御信号を出力する回路
と、固定周波数発振器の出力と外部に接続される
記録再生装置からのビデオ信号から得られる基準
信号とを供給され該回路からの制御信号により固
定周波数発振器の出力を選択して回転ドラムモー
タ及びキヤプスタンモータを夫々位相制御するサ
ーボ回路に供給するスイツチとを設けた構成とし
て上記問題点を解決したものであり、第２図以下
と共にその一実施例について説明する。

実施例 第２図は本考案になる記録再生装置におけるサ
ーボ回路の基準信号切換装置の一実施例のブロツ
ク系統図を示す。このものは第１図中編集機３に
相当する装置である。

同図において、再生機１からのビデオ信号を用
いて位相制御して編集記録する場合、モード信号
入力端子６にＬレベル信号を供給する。これによ
り、整流回路７からスイツチング信号が取出され
てスイツチ８は端子ａに切換接続され、端子９に
入来した再生機１からのビデオ信号は水平垂直同
期信号分離回路１０ａに供給されて水平及び垂直
同期信号を分離され、スイツチ８を介して垂直同
期信号分離回路１１に供給された垂直同期信号と
された後スイツチング信号発生回路１２に供給さ
れてあるDCレベルのスイツチング信号とされ、
スイツチ１３を端子ｄに切換える。

垂直同期信号分離回路１１からの垂直同期信号
はスイツチ１３，１４を介してPLLにて構成さ
れている位相制御回路１５に供給され、位相制御
回路１５はこの垂直同期信号を基準信号として回
転ドラムモータ、キヤプスタンモータを夫々位相
制御する。この時は記録モードであるので、サー
ボ時（再生時）に用いる後述のサーチボリユーム
１６の操作により得られる制御信号発生回路２１
からの信号はオフとされている。

なお、編集記録の際、再生機１及び編集機３に
おいて偶数フイールド及び奇数フイールドを夫々
同期をとる必要があるが、これらが同期をとられ
ていない場合は同期をとられるまで従来周知のフ
レーミングサーボ回路１７から１フイールド毎の
スイツチング信号が取出され、スイツチ１４を１
フイールド毎に端子ｇ，ｈに交互に切換えてフレ
ーミング同期をとる構成とされている。フレーミ
ングサーボは、垂直同期信号分離回路１１の出力
とＨレベルとをスイツチ８の出力を3/4Ｈ遅延回
路２０の出力で切換えられるフイールド２５から
の信号を用いて行なわれる。

一方、同期信号発生器５を用いて位相制御して
編集記録する場合、端子６にＨレベル信号を供給
する。これにより、整流回路７からあるDCレベ
ルのスイツチング信号が取出されてスイツチ８は
端子ｂに切換接続され、端子１８に入来した同期
信号発生器５からの水平同期信号の周波数に相当
する周波数の同期信号は水平垂直同期信号分離回
路１０ｂ，スイツチ８を介して垂直同期信号分離
回路１１，スイツチング信号発生回路１２，スイ
ツチ１３に夫々供給されて垂直同期信号，スイツ
チング信号とされ、上記の場合と同様の動作によ
り位相制御回路１５において位相制御が行なわれ
る。

次に、サーチを行なう場合について説明する。
再生機１を高速のサーチ速度に設定する一方、編
集機３を順方向１倍速のサーチ速度に設定する。
編集機３のサーチ速度の設定は、第３図に示す如
き装置本体の前面パネル１９に設けられているサ
ーチボリユーム１６によつて行なわれる。サーチ
ボリユーム１６を、第４図に示す如く、時計方向
に回動すると順方向１倍速を介して順方向10倍速
を得ることができ、反時計方向に回動すると逆方
向１倍速を介して逆方向10倍速を得ることがで
き、その中央位置ではスチルを得ることができる
構成とされている。

サーチボリユーム１６を順方向１倍速サーチ速
度に設定すると、抵抗Ｒ、インバータＬ、ダイオ
ードＤにて構成される制御信号発生回路２１から
Ｌレベル信号が取出される。この制御信号はスイ
ツチング信号発生回路１２に供給されてスイツチ
ング信号とされてスイツチ１３を端子ｃに切換接
続する一方、スイツチ２２に供給されてこれを端
子ｆに切換接続する一方、スイツチ２ｂに供給さ
れてこれをオンとし、フレーミングサーボ回路１
７の出力をＬレベルにしてスイツチ１４を端子ｂ
に切換接続する。

スイツチ１３の端子ｃへの接続により、水晶発
振器２３から60Hzの信号（ノーマル再生における
垂直同期信号の周波数に相当）はアンプ２４、ス
イツチ１３，１４を介して位相制御回路１５に供
給され、位相制御回路１５では再生機１から得ら
れた垂直同期信号ではなく水晶発振器２３からの
信号を基準信号としてPLLにて位相制御が行な
われる。これにより、編集機３では順方向１倍速
サーチ速度（つまり、ノーマル再生と同じ速度）
に応じた水晶発振器２３からの60Hzの実質上の垂
直同期信号により再生信号を安定に出し得る。

一方、スイツチ２２の端子ｆへの切装置によ
り、スイツチ８は端子ａに切換接続される。ここ
で、もし端子９に信号が入来してもスイツチ１３
は制御信号発生回路２１からの信号により強制的
に端子ｃに切換接続されているので、端子９に入
来した信号は位相制御回路１５に供給されること
はない。

効 果 上述の如く、本考案になる記録再生装置におけ
るサーボ回路の基準信号切換装置は、回転ドラム
モータ及びキヤプスタンモータの位相制御に必要
な周波数の基準信号を出力する固定周波数発振器
と、サーチ速度を順方向１倍速に設定した時に制
御信号を出力する回路と、固定周波数発振器の出
力と外部に接続される記録再生装置からのビデオ
信号から得られる基準信号とを供給され該回路か
らの制御信号により固定周波数発振器の出力を選
択して回転ドラムモータ及びキヤプスタンモータ
を夫々位相制御するサーボ回路に供給するスイツ
チとを設けたため、再生装置を高速のサーチ速
度、編集装置を順方向１倍速のサーチ速度に設定
して夫々サーチを行なつている場合、特に編集装
置における位相制御を再生装置からの基準信号で
はなく編集装置に設けられた固定周波数発振器か
らの基準信号に基づいて行なうので、編集装置に
おいて再生装置からのビデオ信号から得られた基
準信号に基づいて位相制御を行なつていた従来装
置のもの（基準信号が正常信号でない）のように
編集装置のモニタ受像機の再生画面に揺れを生じ
ることはなく、又ノイズバーが上下に流れ動く状
態等になることはなく、高品質の画像を得ること
ができる等の特長を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は一般のダビング記録或いは編集記録シ
ステムの概略図、第２図は本考案装置の一実施例
のブロツク系統図、第３図は本考案装置を適用
し、得る記録再生装置の概略視図、第４図は第３
図中サーチボリユームの概略図である。 １……再生機、２，４……モニタ受像機、３…
…編集機、９……ビデオ信号入力端子、１１……
垂直同期信号分離回路、１２……スイツチング信
号発生回路、１３……スイツチ、１５……位相制
御回路、１６……サーチボリユーム、２１……制
御信号発生回路、２３……水晶発振器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転ドラムモータ及びキヤプスタンモータを
   夫々位相制御するのに必要な周波数の基準信号を
   出力する固定周波数発振器と、サーチ速度を順方
   向１倍速に設定した時に制御信号を出力する回路
   と、該固定周波数発振器の出力とダビング記録
   時、編集記録時等に接続される記録再生装置から
   入来するビデオ信号から得られる基準信号とを供
   給され該回路からの制御信号により該固定周波数
   発振器の出力を選択して回転ドラムモータ及びキ
   ヤプスタンモータを夫々位相制御するサーボ回路
   に供給するスイツチとを設けてなる記録再生装置
   におけるサーボ回路の基準信号切換装置。