JPH0114842Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は空気調和装置の制御装置に関するも
ので、特に空気調和装置の熱源機を屋外に、また
この熱源機を運転制御するための遠方操作回路を
室内等に配線した場合の点検や故障診断を容易に
行うための制御装置を提供することを目的とす
る。

従来より、空気調和装置の制御装置としては、
第１図に示すように、屋外に熱源機１を設置し室
内には放熱器２を設置して、熱源機１より得られ
た冷水または温水をポンプ３で配管３ａを通じて
循環させ、また、この熱源機１の運転・停止指令
は熱源機１と電気的に接続された遠方操作回路に
設けられ、室内に設置された操作盤４より行なつ
ていた。第２図は従来の空気調和装置の熱源機１
と操作盤４との電気配線図を示したもので、熱源
機１側電気配線は、まず、主電源（Ｒ，Ｓ，Ｔ）
に電磁接触器５，６の主接点５ａ，６ａを直列に
介して送風機７および圧縮機８に接続される。ま
た主電源Ｒ，Ｓより分かれて、それぞれヒユーズ
９を通して一方は変圧器１０の１次側１０ａに、
他方は保護装置の接点１１ａを通して変圧器１０
の１次側１０ａに接続される。また、変圧器１０
の１次側１０ａより運転指令用のリレーの接点１
２ａを介して、熱源機１より供給される冷水また
は温水の温度を感知して、開・あるいは閉を行な
う温度調節器の接点１３ａが接続され、さらに送
風機用電磁接触器５が接続される。また、送風機
用電磁接触器５と並列に送風機用電磁接触器５の
接点５ｂと圧縮機用電磁接触器６が直列に接続さ
れる。さらに変圧器１０の２次側１０ｂからはヒ
ユーズ１４を介してサービススイツチ１５が、さ
らに運転指令用リレー１２、運転スイツチ１６、
ヒユーズ１４を通して変圧器１０ｂの２次側に接
続される。なお、運転スイツチ１６は熱源機１本
体から２本の電線で、室内側に設置された操作盤
のリモコンパネルに取付けられ、室内側から運転
制御できるようになつている。

以上の構成において、制御動作を説明すると、
サービス・スイツチ１５を閉じた状態でリモコン
パネル４の運転スイツチ１６を閉じると、運転指
令用リレー１２に通電され、上記運転指令用リレ
ー１２の接点１２ａが閉じられる。このとき例え
ば、温度調節器の設定温度に対して、循環してい
る冷水の温度が高ければ温度調節器の接点１３ａ
は閉じてしまう。このため、送風機用電磁接触器
５に通電され、送風機７が運転を開始すると同時
に、電磁接触器５の接点５ｂが閉じて、圧縮機用
電磁接触器６に通電されて圧縮機８が運転を開始
する。また、温度調節器の設定温度に対して例え
ば、冷水の温度が低いとき、サービス・スイツチ
１５、運転スイツチ１６、あるいは保護装置が動
作して接点１１ａが開いたときに運転が停止され
る。いま、保護装置等の原因で、熱源機１が停止
した場合、原因を調べるために、サービス・スイ
ツチ１５を開いて点検を行なうが、原因を究明す
るためには、点検の都度運転スイツチ１６および
サービス・スイツチ１５を閉じて、熱源機１が運
転を再開するかどうか、ひんぱんに行なう必要が
ある。また点検時、サービス・スイツチ１５は熱
源機１側に取付けているので、開閉操作について
は容易であるが、運転スイツチ１６は室内側に取
付けられているため、室内側のリモコンパネル４
で操作しなければならず、めんどうであり、点検
に要する時間が多く必要であつた。また、運転ス
イツチ１６を開き、サービス・スイツチ１５を閉
じて点検中、万一、室内側の運転スイツチ１６を
閉じれば、点検中にもかかわらず熱源機１に通電
され事故を招く恐れがある等、使用上にも問題で
あつた。

この考案は上記実情に鑑み考案されたもので、
点検時は室内側に配線された遠方操作回路の運転
スイツチを切離して、熱源機側で運転・停止を行
なわせようとするものである。

以下、この考案の一実施例を図に従つて説明す
る。第３図において、スイツチ１７は遠方・手元
切換スイツチであり、遠方操作回路側Ａの接点１
７ａを介して、室内側の運転スイツチ１６に接続
され、運転指令用リレー１２、ヒユーズ１４を介
して接続される。さらに、手元操作回路側Ｂの回
路は接点１７ｂを介してサービス・スイツチ１５
に接続され、他端は運転スイツチ１６と運転指令
用リレー１２との間で接続される。

以上の構成において、点検時は遠方・手元切換
えスイツチ１７を手元操作回路側Ｂに倒すと、運
転スイツチ１６側には通電されず運転スイツチ１
６の開・閉に無関係となり、熱源機１側のサービ
ス・スイツチ１５で熱源機１の運転・停止を行な
うことができ、点検時間の縮減や誤操作による事
故を防ぐことができる。

第４図は他の実施例であり、サービス・スイツ
チと遠方・手元切換えスイツチ１８を３位置動作
のスイツチに置換させ、それぞれ遠方・切・手元
回路を構成させたものである。

以上の説明で明らかなように、この考案では熱
源機とその熱源機を運転制御する遠方操作回路と
が分かれている場合、点検や故障診断時に遠方操
作回路部を切離して、点検用手元操作回路を構成
するようにしたので、点検作業を容易に、また遠
方操作回路部の誤操作による事故を未然に防ぐこ
とができ、その実用的効果は大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は屋外に熱源機、室内に操作盤を設置し
た空気調和装置の全体説明図、第２図は従来の一
般的な空気調和装置の制御装置を構成する電気配
線図、第３図は第２図に示す電気配線図の一部と
組合されてこの考案の一実施例を構成する要部電
気配線図、第４図は第２図に示す電気配線図の一
部と組合されてこの考案の他の実施例を構成する
要部電気配線図を示す。 図中、１は熱源機、４は操作盤、５，６はそれ
ぞれ送風機用及び圧縮機用電磁接触器、１０は変
圧器、１２は運転指令用リレー、１５はサービ
ス・スイツチ、１６は運転スイツチ、１７，１８
は遠方・手元切換スイツチである。なお、図中同
一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 圧縮機、送風機等で構成される空気調和装置に
   おいて、上記圧縮機の電源ラインにその接点が設
   けられ、上記圧縮機の運転を制御する圧縮機用電
   磁接触器、上記送風機の電源ラインにその接点が
   設けられ、上記送風機の運転を制御する送風機用
   電磁接触器、上記圧縮機用及び上記送風機用電磁
   接触器と直列にその接点が設けられた運転指令用
   リレー、室内等の遠方に取付けられ上記運転指令
   用リレーと直列に接続された運転スイツチを有す
   る遠方操作回路、上記運転指令用リレーと直列に
   かつ上記運転スイツチと並列に接続されたサービ
   ススイツチを有する手元操作回路、及びスイツチ
   の切換えにより上記遠方操作回路、手元操作回路
   にそれぞれ接続された接点を任意に切換えて上記
   遠方操作回路、手元操作回路を選択できる遠方・
   手元切換スイツチを備えた空気調和装置の制御装
   置。