JPH0113560Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は籾摺装置におけるオーバーフロー装置
に係るものである。

本考案は籾摺装置の揺動式選別装置から取出さ
れた玄米を仕上米昇降機で揚穀して計量用貯留タ
ンクに貯留する場合、計量用貯留タンク内で生ず
るオーバーフローの問題を解決したものである。

計量用貯留タンクの下部に計量袋詰装置を設け
て袋詰作業を行なうとき、その作業が一時的に遅
滞したりすると計量用貯留タンク内で溢れること
がある。又、作業開始直後とか作業終了直前では
玄米中に籾米が混入するので、計量袋詰めはでき
ず、これは所望の位置に流す必要がある。

よつて本考案は、籾摺部の近傍位置に揺動式選
別装置と、籾摺部に籾米を張込む昇降機と、揺動
式選別装置で選別された玄米を揚穀する仕上米昇
降機とを設け、仕上米昇降機には計量用貯留タン
クを設け、該貯留タンクの底板の一部にはオーバ
ーフロー孔を開口させ、オーバーフロー孔には揺
動式選別装置に至る流路と、切替弁を介して籾摺
部に籾米を張込む昇降機に至る流路と、切替弁を
介して仕上米昇降機の保留タンクに至る流路とを
設けた籾摺装置におけるオーバーフロー装置、お
よび、前記実用新案登録請求の範囲第１項のもの
において、揺動式選別装置に至る流路は該揺動式
選別装置の多段状の選別板の供給用傾斜案内板上
に開口した籾摺装置におけるオーバーフロー装置
の構成としたものである。

実施例図により説明すると、１は床上に載置さ
れた揺動式選別装置、２は揺動式選別装置１の下
部ケースで、該下部ケース２の両端には上方に立
ち上がる支脚３，４の各下端を固定し、支脚３，
４の上端には水平のテーブル状の台板５を固定す
る。前記下部ケース２、支脚３，４、台板５で囲
まれた内部の空間６内に矢印イの方向に揺動する
選別板７を設ける。８は選別板７を揺動自在に支
える支杆、９は揺動装置であり、選別板７は複数
段が多段状に取付けられている。台板５の上部に
は籾摺部１０と風選部１１がそれぞれ載置され
る。１２は籾摺部１０に籾米を供給するタンクで
あり、その下端１３は籾摺部１０の供給筒１４に
接続固定され、タンク１２は張込用昇降機１５の
排出部に接続固定されている。１６は張込用昇降
機１５の下部に設けた張込ホツパー、１７は張込
用昇降機１５の上部の排出樋である。前記風選部
１１の側部には吸引ブロアー１８が取付けられて
おり、風選部１１内で分離された塵埃籾穀を吸引
除去する。張込用昇降機１５の側部には仕上米昇
降機１９が設けられる。張込用昇降機１５と仕上
米昇降機１９は並設されており、前記台板５は張
込用昇降機１５と仕上米昇降機１９の側壁に固定
されている。仕上米昇降機１９の下部には仕上米
受入ホツパー２０が形成され、仕上米受入ホツパ
ー２０には選別板７の玄米取出樋２１の端部が開
口している。玄米取出樋２１内には上下二段に未
熟米分離棚２２が抜き差し自在に設けられてい
る。２３は上網、２４は下網、２５は上網２３と
下網２４との間に設けられた躍動ゴムボール、２
６は未熟米受棚、２７は未熟米取出口である。選
別板７の玄米取出口２８の外側には、前記２段の
未熟米分離棚２２に玄米を誘導する傾斜誘導板２
９が設けられる。前記台板５には落下口が形成さ
れており、風選部１１内で分離された混合米はそ
の落下口より下方に落下する。３０は前記落下口
より落下した混合米を受止める傾斜案内板、３１
は傾斜案内板３０より流下する混合米を受止める
傾斜案内板で、その低い側は多段の選別板７の供
給側に臨んでいる。

したがつて、風選部１１より落下した混合米は
傾斜案内板３０より傾斜案内板３１に流入し、傾
斜案内板３１より多段の選別板７の高い側に供給
され、各段の選別板７に分配される。前記仕上米
昇降機１９の上端には計量用貯留タンク３２が設
けられる。計量用貯留タンク３２はリンク３３，
３４により平行上下動するように軸着されてお
り、その排出口３５には開閉蓋３６が取付けられ
ている。開閉蓋３６は２個のソレノイド３７，３
８により大投入、および小投入の状態に２段に切
替つて開口する。３９はリンク３４の後端に取付
けられているバネで、バネ３９により計量用貯留
タンク３２を上動させている。計量用貯留タンク
３２の底板４０の一部にはオーバーフロー孔４１
を開口させる。オーバーフロー孔４１は３個の流
路を有し、流路４２が前記傾斜案内板３１の上部
に開口する。流路４３は切替弁４４を介して張込
ホツパー１６に接続される。流路４５は切替弁４
４で切替わり、仕上米昇降機１９の側部の仕上米
受入ホツパー２０の上部に設けた保留タンク４６
に接続開口する。４７は籾摺ロール、４７′は保
留タンク４６の流出口、４８は流出口４７′の開
閉弁で、該開閉弁４８は計量用貯留タンク３２が
下動すると閉じ、計量用貯留タンク３２が上動す
ると開く。

次に作用を述べる。

張込ホツパー１６に穀物袋内の穀物を空けると
張込用昇降機１５内に流入し、その排出樋１７よ
りタンク１２内にいつたん貯留され、タンク１２
の下端１３から供給筒１４を介して籾摺部１０内
に流入し、籾摺ロール４７，４７により籾摺さ
れ、籾殻等は風選部１１内で分離されて、吸引ブ
ロアー１８により吸引除去される。風選部１１内
で分離された混合米は落下口より傾斜案内板３０
内に落下し、傾斜案内板３０より傾斜案内板３１
に流入し、傾斜案内板３１より多段の選別板７に
分配される。選別板７は支杆８と揺動装置９とに
より矢印イの方向に揺動しているから、公知の理
論により籾米と玄米に分離され、分離された玄米
は玄米取出口２８より傾斜誘導板２９に取出さ
れ、傾斜誘導板２９より上下二段の未熟米分離棚
２２に供給され、上網２３により未熟米は篩れ、
玄米のみは玄米取出樋２１の排出部より仕上米受
入ホツパー２０に流入し、仕上米昇降機１９内を
上昇して計量用貯留タンク３２内にいつたん貯留
される。計量用貯留タンク３２はリンク３３，３
４により上下動自在に吊設されているから、貯留
量に応じバネ３９の弾力に抗し下動する。計量用
貯留タンク３２内の貯留量が定量に達すると、排
出口３５の下方位置に設けた計量袋詰め装置によ
り計量袋詰めする。この場合オーバーフローした
ときは切替弁４４を切替えておくと、流路４５を
介して保留タンク４６に貯留される。保留タンク
４６の下端の落下口４７′は開閉弁４８が取付け
られており、開閉弁４８は計量用貯留タンク３２
が上動すると開き計量用貯留タンク３２が下動す
ると閉じる構造なので、そのため、仕上米昇降機
１９内に流入する玄米の量を正常に保つ。

しかして、作業開始直後とか終了直前では、玄
米取出口２８より玄米が排出されず、相当に多量
の籾米が排出されてくるので、これが仕上米受入
ホツパー２０より仕上米昇降機１９を上昇し、計
量用貯留タンク３２内に貯留されることになる。
そのようなときは切替弁４４を切替えて流路４３
を用い、張込ホツパー１６に戻して籾摺をする。
又、計量用貯留タンク３２内に貯留される玄米中
に籾米が相当に混入しているときは、流路４２を
介して傾斜案内板３１に戻すものである。

本考案は、籾摺部１０の近傍位置に揺動式選別
装置１と、籾摺部１０に籾米を張込む昇降機１５
と、揺動式選別装置１で選別された玄米を揚穀す
る仕上米昇降機１９とを設け、仕上米昇降機１９
には計量用貯留タンク３２を設けたから、籾摺部
１０で籾摺し揺動式選別装置１で選別された玄米
を仕上米昇降機１９で揚穀して計量用貯留タンク
３２に貯留することによりその下部に計量袋詰め
装置を位置させることによつて、袋詰めを行なう
ことができ、該貯留タンク３２の底板４０の一部
にはオーバーフロー孔４１を開口させたから、オ
ーバーフローしたときはオーバーフロー孔４１か
ら自動的に取出すことができ、オーバーフロー孔
４１には揺動式選別装置１に至る流路４２を設け
たから、流路４２により作業開始直後等の分離不
良米を、再循環でき、切替弁４４を介して籾摺部
１０に籾米を張込む昇降機１５に至る流路４３を
設けたから、もみ米は再度籾摺することができ、
切替弁４４を介して仕上米昇降機１９の保留タン
ク４６に至る流路４５とを設けたから、袋詰めが
円滑にできる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は全体のレイアウト図、第２図は全体の
側面図、第３図は第２図の一部断面図である。 符号の説明、１……揺動式選別装置、２……下
部ケース、３，４……支脚、５……台板、６……
空間、７……選別板、８……支杆、９……揺動装
置、１０……籾摺部、１１……風選部、１２……
タンク、１３……下端、１４……供給筒、１５…
…張込用昇降機、１６……張込ホツパー、１７…
…排出樋、１８……吸引ブロアー、１９……仕上
米昇降機、２０……仕上米受入ホツパー、２１…
…玄米取出樋、２２……未熟米分離棚、２３……
上網、２４……下網、２５……躍動ボール、２６
……未熟米受棚、２７……未熟米取出口、２８…
…玄米取出口、２９……傾斜誘導板、３０……傾
斜案内板、３１……傾斜案内板、３２……計量用
貯留タンク、３３，３４……リンク、３５……排
出口、３６……開閉蓋、３７，３８……ソレノイ
ド、３９……バネ、４０……底板、４１……オー
バーフロー、４２……流路、４３……流路、４４
……切替弁、４５……流路、４６……保留タン
ク、４７……籾摺ロール、４７′……落下口、４
８……開閉弁。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 籾摺部の近傍位置に揺動式選別装置と、籾摺
   部に籾米を張込む昇降機と、揺動式選別装置で
   選別された玄米を揚穀する仕上米昇降機とを設
   け、仕上米昇降機には計量用貯留タンクを設
   け、該貯留タンクの底板の一部にはオーバーフ
   ロー孔を開口させ、オーバーフロー孔には揺動
   式選別装置に至る流路と、切替弁を介して籾摺
   部に籾米を張込む昇降機に至る流路と、切替弁
   を介して仕上米昇降機の保留タンクに至る流路
   とを設けた籾摺装置におけるオーバーフロー装
   置。 (2) 前記実用新案登録請求の範囲第１項のものに
   おいて、揺動式選別装置に至る流路は該揺動式
   選別装置の多段状の選別板の供給用傾斜案内板
   上に開口した籾摺装置におけるオーバーフロー
   装置。