JPH01132443A - 車両のニープロテクター構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、車両の衝突時等に作用する衝撃荷重から乗員
を保護する車両のニープロテクタ−構造に関するもので
ある。

（従来技術） 従来、例えば実開昭５９−２３４５４号公報に示される
ように、車両の助手席前方に設けられたグローブボック
スの蓋体をニープロテクタ−として使用し、車両の衝突
時に作用する衝撃荷重により乗員が前方に付勢されて乗
員の膝が上記ニープロテクタ−に当接すると、このニー
プロテクタ−がグローブボックスの形粋に接触して変形
しながら上記衝撃エネルギーを吸収するようにしたもの
が知られている。ところで、車体の前後方向に対して斜
めに衝撃荷重が作用した場合には、乗員の膝の一方が上
記ニープロテクタ−に当接してこの部分に荷重が集中す
ることがあるが、この点について上記引例では何ら考慮
されていなかった。

（発明の目的） 本発明は、上記の技術背景に基づいてなされたものであ
り、車体の前後方向に対して斜めに衝撃荷重が作用した
場合においても乗員の両膝に荷重を均等に分散させるこ
とができ、車両の衝突時に作用する衝撃荷重から乗員を
より安全に保護することができる車両のニープロテクタ
−構造を提供するものである。

（発明の構成） 本発明に係る車両のニープロテクタ−構造は、乗員の膝
部に対向して設置される車両のニープロテクタ−におい
て、車幅方向に伸びる横メンバーと、この横メンバーと
平行に設置されて車体に固定された支持メンバーとを備
え、この支持メンバーには車両の衝突時等に作用する衝
撃荷重に応じて変形するステー部材が取付けられ、上記
横メンバーの中央部がステー部材に連結され、このステ
ー部材を支点として横メンバーが左右に揺動可能な状態
で支持されたものである。

上記の構成によれば、車両の前後方向に対して斜めに衝
撃荷重が作用した場合、この衝撃荷重に応じて横メンバ
ーがステー部材を支点として左右方向に揺動変位した状
態で変形しつつ上記衝撃荷重が吸収されることとなる。

（実施例） 第１図は、車両の車室前部に設けられたインストルメン
トパネル１およびコンソールボックス２の構成を示して
いる。上記インストルメントパネル１の助手席側下部に
は、グローブボックス３が設けられている。このグロー
ブボックス３は、第２図に示すように、物品収納用の空
間部を備えたボックス本体４と、このボックス本体４の
車体後面側の側部に設けられた左右一対の取付はプレー
ト５と、この左右一対の取付はプレート５，５間に取付
けられたリッド外板６とを備え、上記ボックス本体４の
後部壁４ａと、上記リッド外板６と、このリッド外板６
の後面に取付けられたウレタン、フオーム等からなるパ
ッド部材７と、上記リッド外板６の前面に補強用リブ８
を介して取付けられた一対のパイプ材９とにより、乗員
に膝部に対向したニープロテクタ−用プレートとなるリ
ッド部材１０が構成されている。

上記グローブボックス３は、取付はプレート５の下端部
に設けられた支持軸１１によって回動可能に支持され、
リッド部材１０がボックス本体４と一体に回動して開閉
操作されるように構成されている。また、グローブボッ
クス３の上方には、車幅方向に伸びるパイプ材９からな
る横メンバー１２が設置され、上記リッド部材１０の閉
止時にその上部前面が上記横メンバー１２に当接した状
態で支持されるように構成されている。

この横メンバー１２は、第３図に示すように、その中間
部に取付けられた車体の前後方向に伸びるステー部材１
３により、横メンバー１２の前方においてこれと平行に
設置されて左右両端部が車体のフロントピラー等に固定
されたステアリング支持用の支持メンバー１４に連結さ
れ、上記ステー部材１３を支点として左右に揺動可能な
状態で支持されている。すなわち、上記ステー部材１３
は、支持メンバー１４に溶接された溝形鋼１５と、横メ
ンバー１２の中間部に溶接されたプレート材１６とがボ
ルト止め等の手段で連結されてなり、上記溝形鋼１５も
しくはプレート材１６の少なくとも一方が車両の衝突時
等に作用する衝撃荷重に応じ、乗員の膝により前方に押
圧されて変形するように構成されている。そして上記横
メンバー１２の左方もしくは右方に上記押圧力が作用す
ると、ステー部材１３が変形することにより、このステ
ー部材１３を中心にして横メンバー１２が揺動して傾斜
状態となるように支持されている。

また、上記リッド部材１０の中央上部には上記リッド外
板６およびパッド部材７を切欠いてなる切欠部が形成さ
れ、この切欠部にノブ１７およびラッチ１８が設けられ
、かつ上記横メンバー１２の中央部後面には上記ラッチ
１８が係合されるストライカ１９が取付けられている。

そして、上記ラッチ１８とストライカ１９とによってリ
ッド部材１０を閉止状態に係止するロック機構が形成さ
れている。

上記構成において車両が正面衝突する等により助手席に
位置する乗員が前方に付勢された場合には、第４図に示
すように、乗員の左右の膝Ａ、Ｂが略同時にリッド部材
１０の外面に当接してこれを前方に押圧する。この結果
、上記押圧力に応じてリッド部材１０および横メンバー
１２、ステー部材１３が変形して衝突時の衝撃エネルギ
ーを吸収しつつ乗員の下半身を保持することができる。

また、車両の右側前方部が障害物に衝突する等により車
体の前後方向に対して斜めに衝撃荷重が作用し、車体が
右旋回した場合には、慣性により乗員の右側のＩＩＩＢ
が先にリッド部材１０の後面に当接してリッド部材１０
の右側部分が前方に押圧されるため、第５図に示すよう
に、ステー部材１３を支点としてリッド部材１０および
横メンバー１２が揺動し、その右側部分が前方に移動す
るとともに、左側部分が後方に移動する。この結果、乗
員の左膝Ａが上記左膝Ｂとともにリッド部材１０の後面
に当接し、上記衝撃荷重が左右のｌｉＡ。

Ｂに略均−に分散され、一方の膝に荷重が集中して作用
するのを防止することができる。そして、上記リッド部
材１０および横メンバー１２、ステー部材１３が傾斜状
態で変形することにより、衝突時の衝撃エネルギーを吸
収して乗員の安全性を確保することができる。

なお、上記実施例では助手席の前方に配設されたグロー
ブボックス３のリッド部材１０によってニープロテクタ
−用プレートが形成されているが、上記リッド部材１０
に代えて運転席の前方に配設されたインストルメントパ
ネル１の一部等をニープロテクタ−用プレートとして使
用するように構成してもよい。

（発明の効果） 以上説明したように本発明は、車幅方向に伸びるニープ
ロテクタ−の横メンバーを、車両の衝突時に作用する衝
撃荷重に応じて変形するステー部材により、左右方向に
揺動可能な状態で、車体に固定された支持メンバーに連
結したため、車体の前後方向に対して斜めに衝撃荷重が
作用した場合においても、乗員の膝の一方に荷重が集中
して作用するのを防止することができ、乗員の両膝に上
記荷重を略均等に分散させた状態で上記ステー部材を変
形させることにより、衝撃エネルギーを吸収して乗員の
下半身をより安全な状態で保持することができるという
利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は車両の車室前部構造を示す斜視図、第２図は本
発明の実施例を示す断面図、第３図は第２図の■−■線
矢視図、第４図および第５図はそれぞれニープロテクタ
−の使用状態を示す平面図である。 １２・・・横メンバー、１３・・・ステー部材、１４・
・・支持メンバー。 特許出願人　　　　　　マツダ　株式会社代　理　人　
　　　　　弁理士　小谷悦司同　　　　　　　　弁理士
　長１）正 向　　　　　　　　弁理士　板谷康夫

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、乗員の膝部に対向して設置される車両のニープロテ
   クターにおいて、車幅方向に伸びる横メンバーと、この
   横メンバーと平行に設置されて車体に固定された支持メ
   ンバーとを備え、この支持メンバーには車両の衝突時等
   に作用する衝撃荷重に応じて変形するステー部材が取付
   けられ、上記横メンバーの中央部がステー部材に連結さ
   れ、このステー部材を支点として横メンバーが左右に揺
   動可能な状態で支持されたことを特徴とする車両のニー
   プロテクター構造。