JPH01132392A - モノカルボン酸の微生物学的製造法 - Google Patents

モノカルボン酸の微生物学的製造法

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JPH01132392A
JPH01132392A JP28962587A JP28962587A JPH01132392A JP H01132392 A JPH01132392 A JP H01132392A JP 28962587 A JP28962587 A JP 28962587A JP 28962587 A JP28962587 A JP 28962587A JP H01132392 A JPH01132392 A JP H01132392A
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JP
Japan
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reaction
mononitrile
monocarboxylic acid
acid
alcaligenes
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JP28962587A
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Kiyoshi Kawakami
川上 潔
Toyoji Tanabe
田辺 豊治
Shingo Inoue
進吾 井上
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Research Association for Utilization of Light Oil
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、モノカルボン酸の微生物学的製造法に関する
。さらに詳しくは、モノニトリルをアルカリゲネス(A
lcal igenes )属に属する微生物の作用に
よる加水分解反応に刊し、生成するモノカルボン酸を回
収するモノカルボン酸の微生物学的製造法に関する。モ
ノニトリルとしては、特にアクリロニトリルおよびメタ
クリロニトリルが重要であり、生成物であるアクリル酸
またはメタクリル酸は、繊維、ゴム、プラスチック等の
原料として重要である。
本発明の微生物学的製造法は、これらの有用なモノカル
ボン酸を効率よく工業的に製造するため利用することが
できる。
(従来の技術) アクリル酸またはメタクリル酸の製造法に関しては、プ
ロピレンまたはイソブチレンの2段階の気相酸化反応に
より、アクロレインまたはメタクロレインを経由して製
造する方法が公知であるが、反応温度が高く、触媒の劣
化と共に反応生成物の重合が大きな問題点として残され
ており、さらに、新規で工業的に有利な製造方法の開発
が望まれていた。
この工業上の要望に沿った研究開発の結果、近年、微生
物を用いてニトリルを加水分解し、有機酸を製造する方
法が提案されている。たとえば、水溶性ニトリルから対
応する有機酸類の製造法として、バチルス属、バクテリ
ジウム属、ミクロコツカス属およびブレビバクテリウム
属に属する微生物を用いる方法(特公昭58−1512
0)、不飽和ニトリルから対応する有機酸の製造法とし
て、アシネトバクタ−属に属する微生物を用いる方法(
特開昭6”l−282089号)等が公知である。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、バチルス属、バクテリジウム属、ミクロコツカ
ス属、ブレビバクテリウム属およびアシネトバクタ−属
等を用いたモノカルボン酸の微生物学的製造法において
は、バクテリオファージによる感染を皆無にすることは
ほとんど不可能で、万一ある種の微生物がバクテリオフ
ァージの感染を受けた場合は、その影響がなくなるまで
は、該バクテリオファージの感染を受けない異種の微生
物に取替えることが必要であった。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、このような工業化する上での問題点を解
決するため、高反応活性で、かつ、生成物の高蓄積濃度
に耐えうる微生物の探索と培養および反応条件の研究を
鋭意行った結果、アルカリ土類金属に属する微生物の中
に、モノカルボン酸の生産能の高い微生物を発見し、本
発明を完成するに至った。すなわち、本発明によれば、
七ノニトリルを微生物の作用による加水分解反応に付し
、対応するカルボン酸を生成させ、該カルボン酸を反応
混合物から回収するモノカルボン酸の製造方法において
、該微生物として、アルカリゲネス(Alcalige
nes )属に属し、ニトリルを加水分解する能力を有
する微生物を用いることを特徴とするモノカルボン酸の
微生物学的製造法が提供される。
本発明に用いられる微生物は、アルカリ土類金属に属す
るモノカルボン酸の生産菌であるが、具体的な菌株の例
を挙げれば、アルカリゲネス(Alcaligenes
 ) sp、 A K 866 N菌株(以下、AK8
66Nと略称する)である。この微生物は、微工研菌寄
第9698号として寄託されており、菌学的性質は以下
のとおりである。
AK  866N (a)形態 (1)小桿状 0.6〜0.8μ×1.2〜2.0μ単
性鞭毛 (2)多形性 なし く3)運動性 あり (4)胞 子 なし く5)ダラム染色 − (6)抗酸性 − (b)各培地における生育状態(30℃)(1)肉汁寒
天平板培養において、コロニーは円形、光沢あり、半透
明、淡黄白色 (2)肉汁寒天斜面培養において、中程度の発育、表面
平滑、光沢あり、淡黄白色 (3)肉汁液体培養において、発育はやや遅く、液は均
一に濁り、底部に菌の沈澱ができる。
(4)肉汁ゼラチン穿刺培養において、上層部で良好に
生育、穿刺部に沿って生育するが、下層部はほとんど生
育せず、ゼラチン液化なし。
(5)リトマスミルりにおいて、アルカリを産生ずる。
(C)生理学的性質 (1)硝酸塩の還元 十 (2)脱窒反応   − (3)MRテスト  − (4)VPテスト  − (5)インドールの生成  − (6)硫化水素の生成   − (7)デンプンの加水分解 − (8〉クエン酸の利用   + (9)無機窒素源の利用  十 (10)色素の生成 キングA     − キングB     ± (11)オキシダーゼ    + (12)カタラーゼ     + (13)生育の範囲 pH5〜10 温度 15〜35℃ (14)酸素に対する態度  好気性 (15)OFテスト  − (16)耐熱性10%スキムミルク 55℃/15分 はとんど死滅 70℃/15分 完全に死滅 (17)糖から酸およびガスの生成 り一グルコース  − D−マンノース  − D−フラクトース − ショ糖     − 乳  糖          − トレハロース   − 以上の菌学的性質をバージ−の細菌分類書[Beroy
’s Manual of Determinativ
e Bacteriol。
gy  第8版(1974) ]に基づいて分類すると
、AK866Nは、好気性、グラム陰性、カタラーゼ陽
性、オキシダーゼ陽性、OFテス+陰性、グルコースか
ら酸の生成陰性、単性鞭毛を有し、運動性のある桿菌で
あることから、アルカリ土類金属に属する細菌であると
決定した。
本発明に使用される微生物の培養には、アセトニトリル
、プロピオニトリル、イソブチロニトリルなどの炭素源
、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウムなどの窒素源、
N母エキス、ペプトンなどの有機栄養源、およびリン酸
塩、マグネシウム、カリウム、マンガン、鉄などの無機
栄養源などを適宜含有する培地が用いられる。培養のp
Hは6〜8、温度は20〜35℃、好ましくは25〜3
2℃で1〜3日間、通気撹拌下に行われる。
本発明の方法を実施するに当っては、例えば、AK86
6Nを前述の方法で1〜3日間培養した培養液、培養液
から分離した菌体または菌体処理物(粗酵素、固定化菌
体、固定化酵素など)を水、緩衝液または生理食塩水に
懸濁し、これにモノニトリルを共存させればよい。本発
明で加水分解の対象となるモノニトリルとしては、たと
えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、クロト
ノニトリルおよびベンゾニトリルなどである。
本発明において、モノニトリルに前記菌体類を作用させ
る条件としては、菌体使用量0.01〜10重量%、モ
ノニトリル0.1〜50重量%を含む水性懸濁液を温度
氷点〜30℃、好ましくは5〜20℃、pH6〜10、
好ましくはpH7〜9で、0.2〜60時間反応させれ
ばよい。
また、本発明に用いる微生物の場合には、驚くべきこと
に、基質として用いるモノニトリルの濃度が飽和濃度に
おいても反応阻害をほとんど受けないことから、モノニ
トリルを飽和濃度以上、すなわち、油水二層状態での反
応が可能であり、■集的に有利な反応条件を選択するこ
とができる。
かくして、モノニトリルは副生物であるアミド化合物の
生成なしに、はぼ100%のモル収率で対応するモノカ
ルボン酸とアンモニアに転換し、モノカルボン酸アンモ
ニウム塩の高濃度水溶液として生成蓄積させることがで
きる。モノカルボン酸アンモニウムを含有した反応液か
らのモノカルボン酸の回収は、合目的な任意の方法によ
って行なうことができる。すなわち、たとえば、反応液
から菌体を遠心分離、膜分離等によって除き、酸処理等
によってアンモニアを除去後、抽出、蒸溜等によりモノ
カルボン酸を回収することができる。
(発明の効果) 本発明は、モノニトリルの加水分解活性を有するアルカ
リ土類金属に属する微生物を用いることを特徴とし、本
発明によれば、モノニトリルから対応するモノカルボン
酸とアンモニアを生成せしめるに際し、反応活性および
生成物蓄積濃度が極めて高い上に、モノカルボン酸への
選択性が100%であり、工業的に充分満足されるモノ
カルボン酸の製造法が提供される。
(実施例) 次に、本発明を実施例により説明するが、本発明の範囲
は、実施例に限定されるものではない。
実施例1 (1)培養 AK866Nを下記の条件で培養した。
1)培地 プロピオニトリル   1.0  重量%リン酸第−カ
リウム  0.1 硫酸マグネシウム   0.05  Jl硫酸第一鉄 
     0.005  N硫酸マンガン     0
.005  tt硫酸アンモニウム   0.1 硝酸カリウム     0.1 pH7,0 2)培養条件 30℃/3日 (2)モノニトリルの加水分解 菌体は、得られた培養液から遠心分離により集菌し、生
理食塩水で洗浄したものを反応に供した。
すなわち、乾燥菌体量として0.2重量%、基質のモノ
ニトリル2.0ffiffi%、0.05Mリン酸バッ
ファー(llH7,0)97.8重量%の反応液を調合
し、30℃で反応を開始した。反応開始後、20分ごと
に反応液をガスクロマトグラフを用いて分析し、生成し
たモノカルボン酸の定量を行なった。生成したアンモニ
アについては、反応終了後、ホルマリン法により定吊し
、ガスクロマトグラフ法で分析したモノカルボン酸と化
学量論的であることを確認した。
反応結果は、第1表に示すとおりである。
第  1  表 *1 モノカルボン酸生成活性 生成モノカルボン酸ミリモル数 /乾燥菌体グラム数・時間Hr 実施例2 (1)培 養 プロピオニトリル1.0重量%の代りにペプトン1.0
重量%を用いた以外は、実施例1と同一の培地を用い、
30℃/2日間培養した。
(2)メタクリロニトリルの加水分解 菌体は、実施例1と同様の方法で取得し、反応に供した
。すなわち、乾燥菌体量として0.15重量%、メタク
ロロニトリル2.0重量%、純水97.8重量%の反応
液を調合し、30 ℃で反応を開始した。反応開始2時
間後に、反応液をガスクロマトグラフにより分析したと
ころ、2.5重量%のメタクリル酸を含み、未反応のメ
タクリロニトリル、メタクリルアミドおよびその他の副
生物はほとんど含まれず、反応はほぼ定量的に進行し完
結していた。
実施例3 (1)培 養 プロピオニトリル1.0重量%の代りに、アセトニトリ
ル1.0重量%を用いた以外は、実施例1と同一の培地
を用い、30℃/1日間培養した。
(2)メタクリロニトリルの加水分解 得られた培養液中の乾燥菌体濃度は0.1重量%であっ
たが、この培養液100gに、メタクリロニトリル30
gを添加し、4℃で反応を行なったところ、反応開始4
8時間で、水溶液相にはほぼ直線的に、16.5重量%
濃度のメタクリル酸が生産された。反応はまだ十分に進
行するようであったが、この時点で一旦反応を停止した
。この段階で、メタクリル酸選択率はほぼ100%であ
り、副生物としてのメタクリルアミドは検出されなかっ
た。
実施例4 (1)培 養 AK866Nを実施例3と同様の方法で培養した。
(2)メタクリUニトリルの加水分解 菌体は、得られた培養液から遠心分離により集菌し、純
水で洗浄したものを反応に供した。すなわち、純水を用
いて乾燥菌体濃度を0.15重量%とした水溶液100
9に、メタクリロニトリル3(lを添加し、15℃で反
応を行なったところ、反応開始48時間で、水溶液相に
はメタクリル酸が生成蓄積しており、31.0重量%の
濃度に到達していた。なお、メタクリルアミド等の副生
物はほとんど検出されなかった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)モノニトリルを微生物の作用による加水分解反応
    に付し、対応するモノカルボン酸を生成させ、該カルボ
    ン酸を反応混合物から回収するモノカルボン酸の製造方
    法において、微生物として、アルカリゲネス(Alca
    ligenes)属に属し、ニトリルを加水分解する能
    力を有する微生物を用いることを特徴とするモノカルボ
    ン酸の微生物学的製造方法。
  2. (2)微生物がアルカリゲネス(Alcaligene
    s)sp.AK866N菌株(微工研菌寄第9698号
    )である特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. (3)モノニトリルがアクリロニトリル、メタクリロニ
    トリル、クロトノニトリルおよびベンゾニトリルから選
    ばれるものである特許請求の範囲第1項記載の方法。
JP28962587A 1987-11-18 1987-11-18 モノカルボン酸の微生物学的製造法 Pending JPH01132392A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014038216A1 (ja) * 2012-09-10 2014-03-13 三菱レイヨン株式会社 メタクリル酸及び/又はそのエステルの製造方法
US10851392B2 (en) 2012-09-10 2020-12-01 Mitsubishi Chemical Corporation Method for producing methacrylic acid ester

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