JPH0113230Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ごみ焼却炉におけるごみ投入シユー
トの構造に関するものである。

従来、ごみ焼却炉におけるごみ投入シユートに
は、運転終了時に炉内の幅射熱によつてごみ投入
シユートに隣設されたごみ供給機に残留するごみ
の延焼を防止するため、ごみ投入シユート内を遮
断するダンパーが開閉自在に配備されている。

そしてこのダンパーは、焼却炉運転時には高温
雰囲気内にさらされ、腐食が早いために、運転中
はシユートの外部へ抜き出されるような構造にな
つているのが一般的である。すなわち、第１図示
のように、焼却炉１のごみ投入シユート２の上部
にダンパー３を水平に、投入シユート２外部にま
でスライド可能に配備したり、第２図示のよう
に、投入シユート２に隣設されたごみ供給機４の
供給口にダンパー３を垂直に、投入シユート２外
部にまでスライド可能に配備するのが一般的であ
る。

しかしながら、これら従来の構造は複雑であ
り、ダンパー３のスライド部におけるシールにも
細心の注意を払う必要があつた。

本考案は、ごみ投入シユート内に配備したダン
パーの高温による腐食を、ダンパーを外部に抜き
出すことなく、簡単な構造によつて防止すること
を目的とするものである。

本考案は、ごみ投入シユート内に該投入シユー
ト内を遮断、開放しうる揺動ダンパー板を枢着
し、該ダンパー板及び又は該ダンパー板が開放時
に対向すべき投入シユート内面を、ダンパー板の
開放時に該ダンパー板と前記投入シユート内面と
の間に空間部が形成されかつダンパー板先端に開
口部が形成されるような形状たらしめ、さらに前
記空間部に空気吹込口を開口させたことを特徴と
するものである。

さらに本考案の実施例を図面を参照しながら説
明すれば、第３図及び第４図示例において、ごみ
の投入シユート２内には、投入シユート２内を遮
断、開放しうる揺動ダンパー板５を投入シユート
２内に設けた回動軸６に連設させてある。

第３図及び第４図中、７はグランドパツキン
グ、８は軸受座、９は軸受、１０はシリンダ座１
１に支承されたエアシリンダ、１２は回動軸６に
連結されたシリンダアーム１３にピン１４によつ
て枢着されたシリンダロツドを示す。

揺動ダンパー板５の形状は、第４図の破線及び
第５図の実線で示したように、揺動ダンパー板５
が開放時に垂下された状態において、揺動ダンパ
ー板５と投入シユート２内面との間に空間部１５
が形成されかつ揺動ダンパー板５の先端に開口部
１６が形成されるような形状たらしめてあり、さ
らに空間部１５に対向する位置には外部の空気供
給源（図示せず）に連なる空気吹込口１７を開口
させてある。

また、揺動ダンパー板５と投入シユート２内面
間に上記空間部１５及び開口部１６を形成するに
は、揺動ダンパー板５を加工するのみならず、対
向すべき投入シユート２内面の形状あるいは適宜
両者の形状を設定することもできる。

また、投入シユート２の焼却炉１に通ずる傾斜
底面にごみが直接落下するような構造のものにあ
つては、場合によつては第５図における揺動ダン
パー板５の位置を下げたりして、第６図示例のよ
うに揺動ダンパー板５がその開放時に投入シユー
ト２傾斜底面のごみが直接落下する位置を覆うよ
うに、揺動ダンパー板５の位置を定めるのが効果
的である。

したがつて、焼却炉１の運転中は、揺動ダンパ
ー板５はエアシリンダ１０により回動軸６ととも
に回動されて開放されており、高温雰囲気にさら
されるが、揺動ダンパー板５と投入シユート２内
面との間の空間部１５内に空気吹込口１７から空
気を吹き込むことによつて、揺動ダンパー板５を
腐食の少ない温度にまで冷却させるとともに、揺
動ダンパー板５の先端開口部１６から噴出する空
気により、投入シユート２内面にごみが付着する
のを防止する。

また、揺動ダンパー板５の位置を、その開放時
にごみが直接落下する位置を覆うように定めたと
きは、さらにごみの直接落下による投入シユート
２内面耐火物の損傷を防止することができる。

なお、焼却炉１の運転終了時には、揺動ダンパ
ー板５を鎖線で示したように回動させて投入シユ
ート２内を遮断するが、空気吹込口１７よりの空
気吹込みは必ずしも必要ではない。

以上述べたように本考案によれば、きわめて簡
単な構造によつて、焼却炉運転中の揺動ダンパー
板の高温による腐食を防止し、同時に投入シユー
ト内面のごみの付着を防止することができるもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来例の要部断面図を示
し、第３図は本考案の実施例を示すダンパー取付
部の要部断面図、第４図は第３図の側面図、第５
図及び第６図は本考案の取付状態の各実施例を示
す要部断面図である。 １……焼却炉、２……投入シユート、３……ダ
ンパー、４……ごみ供給機、５……ダンパー板、
６……回動軸、１０……エアシリンダ、１５……
空間部、１６……開口部、１７……空気吹込口。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ごみ投入シユート内に該投入シユート内を遮
   断、開放しうる揺動ダンパー板を枢着し、該ダ
   ンパー板及び又は該ダンパー板が開放時に対向
   すべき投入シユート内面を、揺動ダンパー板の
   開放時に該ダンパー板と前記投入シユート内面
   との間に空間部が形成されかつ揺動ダンパー板
   先端に開口部が形成されるような形状たらし
   め、さらに前記空間部に空気吹込口を開口せし
   めてなる焼却炉におけるごみ投入シユート。 ２ 前記揺動ダンパー板を、その開放時に前記投
   入シユート内面のごみが直接落下する位置を覆
   うように位置せしめたものである実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の焼却炉におけるごみ投
   入シユート。