JPS6027358Y2 - 真空炉におけるシ−ソ−コンベヤ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は真空炉における加熱室の入口及び、出口の外
側に設けられた加熱室内コンベヤと連絡可能に構成され
たシーソーコンベヤに関する。

従来の真空炉における加熱室への材料の搬入、搬出用の
コンベヤは加熱室内のコンベヤがそのまま加熱室の前後
に延長されるように形成されていた。

従って、加熱室の前後両側の扉は開閉の場合にこのコン
ベヤと干渉しないようにするため、扉の下部に切欠部を
設けなければならなかった。

しかしながら、扉に切欠部があることは輻射熱による熱
損失があり、しかも、コンベヤの室外の部分その他が高
温にさらされ、耐久力が低下する等の欠点があった。

この考案は上述にかんがみて、扉の下部に切欠を設ける
必要がなく、加熱室を完全密閉可能にするコンベヤ機構
を提供することを目的とする。

この考案の構成要旨はコンベヤを加熱室内コンベヤとこ
れに連絡するシーソーコンベヤとに分割するとともに、
このシーソーコンベヤを扉の開閉に連動して傾動するよ
うに形成し、扉を閉じる場合はこのシーソーコンベヤの
室内コンベヤに連絡する側が下降するように構成するも
のである。

以下図示された実施例についてこの考案の構成を説明す
る。

第１図において、１は加熱室であり、２は真空炉の炉体
である。

３は扉であって、軸４に固定され、軸４は加熱室１の外
壁の上部付近に水平に枢着されている。

加熱室内コンベヤ５はコロ式コンベヤであって、その上
端は閉じた状態の扉３の下端よりも高く形成されている
。

シーソーコンベヤ６もコロ式であって、そのフレーム７
は炉体２に固定されたブラケット８に支軸９によって枢
着され、フレーム７の下面には支軸９よりも内側の位置
に短形枠状のカムホロア１０が固着されている。

１１は偏心カムであって、カムホロア１０の上下両面に
接し、そのカム軸１２は炉体２に固定されたスタンド１
３に枢着されている。

そして、偏心カム１１の最大半径部が上側に在る状態で
はシーソーコンベヤ６は加熱室内コンベヤ５と同じ高さ
で水平となって連絡し、偏心カム１１の最小半径部が上
側に在る状態ではシ−ソーコンベヤ６は内端側が下降す
るように傾斜し、扉３が開閉可能な状態となるように構
成されている。

なお、この実施例における炉体２の開口部２ａに設けら
れた真空扉１４は軸１５の回動によって開閉されるよう
に構成されていて、この軸１５とカム軸１２と軸４とは
炉体２の外側においてチェン手段１７によって連結され
、カム軸１２の１８００の回動に対して軸４は約１１０
°、軸１５は約９００同じ方向へ回動するように形成さ
れている。

なお、カム軸１２及び、軸４が炉体２の壁部を貫通する
部位は気密保持手段が設けられている。

また軸１５には操作バンドル１６が固定されている。

次にこの考案の作用を説明する。

加熱室１内で材料Ｗを加熱中は扉３及び真空扉１４はと
もに閉じられ、シーソーコンベヤ６は傾斜した状態にあ
るが、加熱が完了し、加熱された材料Ｗを一方から搬出
し、次の材料Ｗを他方から搬入する場合は操作バンドル
１６を約９０°回動（図において右側の操作バンドル１
６は反時計方向へ、また、左側のものは時計方向へ）さ
せる。

すると、扉３．真空扉１４は開きシーソーコンベヤ６は
水平状態まで回動して加熱室内コンベヤ５と連絡し、加
熱室１から一方側のシーソーコンベヤ６へ加熱された材
料を搬出し、他方側のシーソーコンベヤ６上の材料を搬
入する。

搬出入完了後は操作バンドルを逆方向へ囲わして扉３．
真空扉１４を閉じ、シーソーコンベヤ６を傾斜させる。

この考案によれば上述のように、加熱室の扉が上部にお
いて水平な軸で枢着され外側へ向かって開くように形成
され、室外に設けられたシーソーコンベヤは扉を開いた
状態では加熱室内コンベヤと連絡するが、閉じた状態で
はシーソーコンベヤの内端側が下降するように傾動して
扉の開閉を可能にしたので、扉の下部にコンベヤとの干
渉を避けるための切欠を設ける必要がなく、完全密閉可
能となり、加熱室の熱効率が向上し、加熱室外における
コンベヤ及び、その他の部材が直接輻射熱を受けないか
ら耐久性が向上する等の効果がある。

なお、上述の実施例では炉体の真空扉も連動するように
構成したので、操作が簡単となっているが、真空扉のみ
は独立させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例を示す縦断面図である。 １・・・・・・加熱室、２・・・・・・炉体、３・・・
・・・扉、４・・・・・・軸、５・・・・・・加熱室コ
ンベヤ、６・・・・・・シーソーコンベヤ、９・・・・
・・支軸、１１・・・・・・偏心カム、１２・・・・・
・カム軸、１７・・・・・・チェン手段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 真空炉における加熱室の扉の外側に設けられ、真空炉内
   コンベヤと連絡可能なシーソーコンベヤであって、前記
   扉はこの扉の上部において加熱室外壁に枢着され室外に
   向かって開扉されるように形成され、シーソーコンベヤ
   は傾動可能に枢着されるとともに枢着部よりも内側にお
   いて偏心カムによって支持され、この偏心カムの軸と、
   扉に固定された前記枢着軸とはチェン手段、ラックとピ
   ニオン手段等によって連結され、開扉の状態ではシーソ
   ーコンベヤは加熱室コンベヤと連絡する姿勢となり、閉
   扉する場合はシーソーコンベヤの内端側が下降する姿勢
   に傾動するように構成されたことを特徴とする真空炉に
   おけるシーソーコンベヤ。