JPH01127434A - シートベルトアンカー装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、自動車等に設けられる肩腰兼用のシートベル
トの肩部を高さ調節可能に挿通支持するシートベルトア
ンカー装置に関する。

（従来の技術） 自動車等に設けられるシートベルト装置のうちでも、と
りわけ肩腰兼用の連結ベルトを使用したものにあっては
、乗員の座高や体格に合わせて正確に乗員の肩部にシー
トベルトを装着させるため、シートベルトの中間部を挿
通支持するスリップアンカーを車体のセンターピラーに
対し、上下取付は位置調整可能に取り付けるシートベル
トアンカー装置が採用されている。

ところで、この種従来のシートベルトアンカー装置とし
ては、第４図に示すようなものがあり、センターピラー
等の車体Ｓに固着される縦長のレール部材５１に、シー
トベルトＢを挿通案内するスリップアンカー５３を連結
したスライドアンカー５２を移動可能に取付け、同スラ
イドアンカー５２の上部に、その背面より後方に出没可
能で、かつ、板バネ５５により常時突出方向に付勢され
た操作ノブ５４ａと一体の係止ピン５４を設けると共に
、前記レール部材５１にその長手方向に沿い前記係止ピ
ン５４の先端を挿脱し得る複数段の係止孔５６を穿設し
たもので、前記操作ノブ５４ａを必要に応じて矢印六方
向に引張り操作し、これと一体の係止ピン５４を前記レ
ール部材５１の係止孔５６から引き俵くことによりスラ
イドアンカー５２の上下動を自由にして、その高さ調節
を簡単な操作で行なえるようにした構成となっている。

なお、この詳細は実願昭５６−６２６８０号明細占に記
載されている。

（発明が解決しようとする問題点） ところで上述のような従来のシートベルトアンカー装置
において、乗員がスリップアンカー５３の上下固定位置
を調整する場合は、まず片手で操作ノブ５４ａを把持し
て、矢印六方向へ引張り、しかる後にスライドアンカー
５２を所望の位置へ移動し、更にその後操作ノブ５４ａ
を離すという手順になる。すなわち乗員が、操作ノブ５
４ａを把持して板バネ５５の付勢力に抗して矢印六方向
へ引張ると、係止ピン５４が係止孔５６から離脱し、ス
ライドアンカー５２がレール部材５１に沿って移動可能
な状態となる。この状態を維持しつつスライドアンカー
５２を所望の位置へ移動し、その位置で操作ノブ５４ａ
に対する引張力を解除すると、板バネ５５の付勢力によ
り係止ピン５４が前述の係止孔５６とは別の係止孔５６
へ挿入され、スライドアンカー５２が所望の位置で固定
される。

しかしながらこの一連の操作を乗員着席時の肩上後方で
行なわなければならないため、′目測で係止ピン５４が
係止孔５６と係合する正確な位置で操作ノブ５４ａの引
張力を解除する。ことはむずかしく、実際には係止孔５
６の近傍の適当な位置で操作ノブ５４ａの引張力を解除
することになる。

その結果、係止ピン５４の先端部は板バネ５５の付勢力
によってレール部材５１の表面に押しつけられる。乗員
はその状態のままでスライドアンカー５２を上下にずり
動かすことにより係止孔５６の位置を探り、係止ピン５
４を係止孔５６に挿入することになる。そのため、スリ
ップアンカー５３の固定位置の変更を繰り返すうちにレ
ール部材５１の係止孔５６近傍の塗装が係止ピン５４の
先端部によって削り取られ、レール部材５１の金属地肌
が露出して美観を減失し、車内の他の備品との調和をそ
こなうという問題点があった。この点は、自動車の高級
化指向に伴なって車内の美観が重視され、改善が要望さ
れていた。

また一方緊急時、すなわち車両衝突時のようにシートベ
ルトに大きな衝撃荷重が作用した場合には、同シートベ
ルトの荷重が前記レール部材５１とスライドアンカー５
２とを連結係止する係止ピン５４に集中し、レール部材
５１自体の撓みやスライドアンカー５２に対する係止ピ
ン５４の取付部分の変形等により係止ピン５４が係止孔
５６から扱脱し、スライドアンカー５２およびスリップ
アンカー５３が不意に下方へ移動してシートベルトが緩
む恐れがあり、この点についても改善が望まれていた。

本発明は上述のような問題点の解決をはかろうとするも
ので、長期間にわたる使用によっても美観を滅失するこ
とがなく、ために車内の他の備品との美的調和が維持さ
れ、また一方、車両衝突時等の高衝撃発生時においては
、スリップアンカーの固定位置変動のおそれがなく安全
性の高いシートベルトアンカー装置を提供することを目
的とする。

（問題点を解決するための手段） 上述の目的を達成するため、本発明のシートベルトアン
カー装置は、レール部材には、その長手方向に沿って複
数の係止孔を設け、スライドアンカーには、前記レール
部材と摺動自在に係合する係合部分を有するスライドア
ンカー本体と、前記係止孔と挿脱するべく前記レール部
材の背面側に配設された係止爪を有するラッチ部材と、
同係止爪が前記係止孔に常時挿入係合する方向にラッチ
部材を付勢する付勢部材と、同付勢部材の付勢力に抗し
て前記ラッチ部材を動作させ前記係止孔から前記係止爪
を離脱させる操作手段とを設け、同操作手段の操作によ
りラッチ部材の前記係止爪が前記レール部材の前記スラ
イドアンカー本体と対向する面とは反対側の面である背
面側から前記係止孔に挿入離脱されることにより前記ス
ライドアンカーを前記レール部材に対して移動自在かつ
固定自在としたことを特徴としている。

（作用） 上述の本発明のシートベルトアンカー装置では、ラッチ
部材の係止爪をレール部材の背面側に配し、付勢部材に
より前記係止爪が係止孔に常時挿入係合する方向にラッ
チ部材を付勢し、かつその付勢力に抗して前記ラッチ部
材を操作する操作手段を設け、同操作手段の操作により
、ラッチ部材を動作させ、同ラッチ部材の係止爪がレー
ル部材の背面側から係止孔に挿脱されるようになってい
る。

（実施例） 以下図面により本発明の一実施例としてのシートベルト
アンカー装置について説明すると、第１図はその要部の
分解斜視図、第２図はその一部の背面を示す斜視図、第
３図はこの装置が適用されるシートベルト装置の概略斜
視図である。

第３図に示すように、本発明が適用されるシートベルト
装置は、乗員拘束用シートベルトＢの一端部がアンカー
プレート６により車体のロッカパネル７へ係止されてお
り、他端部は同様にロッカパネル７へ取り付けられた巻
取装置８へ巻き取られている。この巻取装置８には車両
緊急時にシートベルトＢの巻き出しを急激に停止させる
緊急ロック機構が内蔵されている。シートベルトＢの中
間部はセンターピラー５に取り付けられたシートベルト
アンカー装置１のスリップアンカー３で折り返されてい
る。シートベルトアンカー装置１は、スリップアンカー
３とスライドアンカー２とレール部材４とから構成され
、レール部材４がセンターピラー５にボルト等で固着さ
れている。又、シートベルトＢの中間部にはタンクプレ
ート１０がシートベルトＢの長手方向へ移動可能に取り
付けられており、このタンクプレート１０を車体の略中
央部から立設されるバックル装置１１に係合させること
により、シート９に着座する乗員を拘束するようになっ
ている。

次に第１図および第２図を参照して本発明によるシート
ベルトアンカー装置の一実施例について説明する。レー
ル部材２０にスライドアンカー２１がスライド自在に装
着され、更にスリップアンカー２２がスライドアンカー
２１にボルト２８によって取り付けられる。レール部材
２０には、その両側に沿って長手方向に所定の間隔を置
いて穿設された複数の係止孔４０ａ、　４０ｂ、　４１
ａ、　４１ｂ。

４２ａ、　４２ｂ・・・・・・が設けられており、これ
ら係止孔にスライドアンカー２１に設けられたラッチ部
材２５の係止爪２５ａ、　２５ｂが挿脱され、スライド
アンカー２１の移動、固定が行なわれる。すなわらスラ
イドアンカー２１は、レール部材２０の正面を覆いかつ
その両側縁に断面コ字状に係合する係合溝部分２３ａ、
　２３ｂを備えた移動自在のスライドアンカー本体２３
によってレール部材２０に装着され、スライドアンカー
本体２３上には係止爪２５ａ、　２５ｂを有するラッチ
部材２５が配設される。ラッチ部材２５は一端側がアー
チ形状をなしてスライドアンカー本体２３の上方を横断
するアーチ部２５ｃの両端からレール部材２０の背面へ
のぞみ、先端が折り返されて係止爪２５ａ、　２５ｂを
形成する。一方アーチ部２５ｃの中央部はリング部２５
ｄに連結されて基端部２５ｅに至り、更にその両端が支
持端２５ｆ、　２５１ｊとなる。この支持端２５ｆ、　
２５ｇがスライドアンカー本体２３の切り起こし片２３
ｃ、　２３ｄに軸架され、これによりラッチ部材２５は
回動自在に支持され、かつスライドアンカー本体２３に
立設された中空円筒２６にゆるく巻きつけられたコイル
スプリングよりなる付勢部材２７により常時上方へ付勢
され、係止爪２５ａ、　２５ｂはそれぞれ係止孔４０ａ
、　４０ｂに挿入され係合している。なお、スライドア
ンカー本体２３一端中央に突設された連結片２３ｅを介
して、係合溝部分２３ａ、　２３ｂと同様の断面形状の
補助スライド部分２３ｆ、　２３ｇが設けられ、係止爪
２５ａ、　２５ｂは外部の物との直接の接触から保護さ
れている。また、中空円筒２６はその内側が螺刻せられ
、ボルト２８によりスリップアンカー２２．ワッシャ３
２．ケース２９が螺着される。ケース２９の内部にはラ
ッチ部材２５の係止爪２５ａ、　２５ｂを操作するため
の操作手段が備わる。

同操作手段は、押圧摺動体３０．カム用筒体２４゜可撓
性連結片２９ｂおよびスプリング３１より構成される。

すなわちケース２９の底部に切欠空間２９ａが設けられ
、この切欠空間２９ａ内にカム用筒体２４が可撓性連結
片２９ｂによりケース２９に連結することにより設けら
れている。このカム用筒体２４の両側にはその上面に端
面から切り欠いた斜面のカム面２４ａ、　２４ｂが形成
されている。これに図示省略した案内装置により水平方
向のみの移動に規制された押圧摺動体３０の傾斜摺動部
３０ａ、　３０ｂが、それぞれ！習動する。すなわち押
圧面３０ｃを押圧すると、傾斜摺動部３０ａ、　３０ｂ
がそれぞれカム面２４ａ、　２４ｂと摺動係合し、カム
用筒体２４を図面下方へ押し上げる。これによりラッチ
部材２５のリング部２５ｄがカム用筒体２４に押され付
勢部材２７の付勢力に抗して図面下方へ押し下げられる
。これに伴い係止爪２５ａ、　２５ｂも下方へ移動し、
係止孔４０ａ、　４０ｔ）から離脱する。押圧１習動体
３０の半円状の先端部３０ｄにはケース２９との間にス
プリング３１が介装されており、押圧面３０ｃの押圧に
より進出した押圧摺動体３０は押圧の開放により、自動
復帰することができ、これとともにカム用筒体２４は付
勢部材２７の付勢力により図示水平の元の位置に復帰す
る。

次に本実施例のシートベルトアンカー装置の使用法を説
明する。第１図に示す各部材を組み立て、図示省略した
カバーをケース２９に装着した後、レール部材２０をそ
の図面左側が上になるようにセンターピラーに取り付け
、第３図のようにシートベルトをセットする。この状態
でスリップアンカー２２の位置を調整するときは、ケー
ス２９を手でつかむとともに押圧面３０ｃを指で押す。

これにより押圧摺動体３０が進出し、傾斜摺動部３０ａ
、　３０ｂがカム用筒体２４のカム面２４ａ。

２４ｂとそれぞれ係合摺動して、カム用筒体２４は押し
下げられ、これに接触しているラッチ部材　１２５のリ
ング部２５ｄも押し下げられ、その結果係止爪２５ａ、
　２５ｂが係止孔４０ａ、　４０ｂから離脱する。

この状態を維持しながらスライドアンカー２１をレール
部材２０に沿って移動させる。そして他の例えば係止孔
４２ａ、　４２ｂの位置に係止爪２５ａ、２５ｂ１を位
置させ、押圧面３０ｃを解放すれば、スプリング３１お
よび付勢部材２７の付勢力によって押圧摺動体３０．カ
ム様筒体２４およびラッチ部材２５が復帰し、係止爪２
５ａ、　２５ｂがそれぞれ係止孔４２ａ。

４２ｂへ挿入係合され、スライドアンカー２１が固定さ
れ、スリップアンカー２２の位置の調整が終了する。

なお、上述の実施例は単なる一例にすぎず、各部材につ
き同一の機能をもつ他の部材に置換えることができるこ
とは言うまでもない。

（発明の効果） 以上詳述したように、本発明のシートベルトアンカー装
置によれば、次のような効果ないし利点が得られる。

（１）係止爪がレール部材の背面側から係止孔に挿脱さ
れる構造であるため、係止爪の先端部でレール部材の正
面側（車室側）表面の塗装を損傷することがなく、長期
間の使用においても美観を滅失することがない。

（２）緊急時、すなわち車両衝突時のようにシートベル
トに大きな衝撃荷重が作用した場合において、係止爪が
レール部材の背面側から係止孔に挿入係合されているた
め、シートベルトアンカー装置に対する衝撃荷重の方向
と係止爪の挿入方向が略同−であり、衝撃荷重によって
レール部材の撓みやスライドアンカーの変形を生じても
係止爪が係止孔から抜脱することがなく、ためにスライ
ドアンカーおよびスリップアンカーが不意に下方へ移動
してシートベルトが緩む恐れがなく安全性が高い。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本発明の一実施例としてのシート
ベルトアンカー装置を示すもので、第１図はその要部の
分解斜視図、第２図はその一部の背面を示す斜視図であ
り、第３図はこのシートベルトアンカー装置が適用され
るシートベルト装置の概略斜視図であり、第４図は従来
技術によるシートベルトアンカー装置の縦断面図である
。 ２０・・・レール部材、２１・・・スライドアンカー、
２２・・・スリップアンカー、２５・・・ラッチ部材、
２５ａ、　２５ｂ−・・係止爪、

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. シートベルトを挿通案内するスリップアンカーと、同ス
   リップアンカーを連結支持するスライドアンカーと、同
   スライドアンカーをスライド可能に装着する縦長のレー
   ル部材とをそなえ、前記レール部材に沿って前記スライ
   ドアンカーを移動させて、所定の複数位置のうち任意の
   位置に停止固定できるシートベルトアンカー装置におい
   て、前記レール部材には、その長手方向に沿って複数の
   係止孔を設け、前記スライドアンカーには、前記レール
   部材と摺動自在に係合する係合部分を有するスライドア
   ンカー本体と、前記係止孔と挿脱するべく前記レール部
   材の背面側に配設された係止爪を有するラッチ部材と、
   同係止爪が前記係止孔に常時挿入係合する方向にラッチ
   部材を付勢する付勢部材と、同付勢部材の付勢力に抗し
   て前記ラッチ部材を動作させ前記係止孔から前記係止爪
   を離脱させる操作手段とを設け、同操作手段の操作によ
   りラッチ部材の前記係止爪が前記レール部材の前記スラ
   イドアンカー本体と対向する面とは反対側の面である背
   面側から前記係止孔に挿入離脱されることにより前記ス
   ライドアンカーを前記レール部材に対して移動自在かつ
   固定自在としたことを特徴とするシートベルトアンカー
   装置。