JPH0112650Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、ハンドバツク等に収納して携帯され
る化粧用コンパクトに関する。

「従来の技術」 従来の化粧用コンパクトの大部分は、止め金で
蓋を施錠している。即ち、蓋及び化粧品皿の前面
部からそれぞれ係合突起を突設し、これらの係合
で施錠する方式である。

「考案が解決しようとする問題点」 上述の止め金は構造が簡単な利点があるが、コ
ンパクト自体が小形なので解錠操作部が広くとれ
ず、このため指先にて解錠するので解錠操作に不
便する難点があり、施錠が固い場合は指先や爪を
傷めるおそれがある。

本考案は、化粧品皿を回動可能とし、この化粧
品皿の回動で止め金を解錠する構成として上記欠
点を除去した化粧用コンパクトを得るにある。

「問題点を解決するための手段」 本考案の化粧用コンパクトは、丸形盆の左右両
サイドをカツトしたような形状であつて、底板中
心部から支軸５を起立した底枠１と、左右両サイ
ドが前部カツト部にはみ出す丸形であつて、底板
中心部に明けた嵌合孔を前記支軸５に嵌合して底
枠１に回動はするが離間しないよう組込まれ、か
つ上半部に化粧品ドラム６を嵌合し、さらに前面
から止め金の一方の係合突起７を突設した化粧品
皿２と、前記底枠１に対応した形状であつて、後
端部を底枠１後端部にヒンジ８で枢着され、かつ
前縁に前記係合突起７と係合する止め金の他方の
係合突起９を設け、さらにヒンジ８部に装備した
駆動用ばねで常時開方向に付勢された蓋３と、前
記化粧品皿２の下半部空間イに配設され、一端を
前記支軸５に他端を化粧品皿２の周壁１０に固定
され、この化粧品皿２を常時施錠位置に保持する
復帰ばね４とで構成されている。

「作用」 上記構成において、常時は係合突起７と９とは
係合して止め金は施錠状態にあり、蓋３は閉蓋し
ている。

ここで使用に当つては、化粧品皿２と底枠１と
蓋３のカツト部にはみ出ている左右両サイドを摘
み、この化粧品皿２を底枠１に対し左または右に
回動し、係合突起７を９から横方向に離間させて
止め金を解錠する。これにより蓋３は駆動ばねで
自動的に上方に押上げ開蓋される。この後、この
化粧品皿２を離すと、この化粧品皿２は復帰ばね
４により原施錠位置に復帰する。

閉蓋するときは、前記開蓋状態で蓋３を押込み
止め金を施錠すればよい。尚、この場合前記開蓋
操作と逆に、化粧品皿２を復帰ばね４に抗して一
旦回動し、この状態で閉蓋し、この閉蓋状態にて
化粧品皿２を復帰させて止め金を施錠させてもよ
い。

「実施例」 底枠１の支軸５として丸軸を示し、この丸軸５
の中間部外周に突状１１を形成し、この突状１１
により化粧品皿２を回動自在であるが上方に離間
しない組込みとしている。

化粧品皿２は前面中央部を凹設し、この凹設部
に係合突起７を突設しており、また周壁１０の内
周中間部に上向き段部を設け、化粧品ドラム６を
この段部上に嵌合して下半部を空所イとし、さら
にこの内周面の一部から上向きの筒部１２を空所
イに突き出して形成している。

蓋３は、図では示してないが、ヒンジ８用のボ
スの一側に穴を凹設し、この穴部に駆動用のヒゲ
付きばねを装備している。即ち、コイル状のばね
体をヒンジ軸に装架し、端部の一方のヒゲを固定
側の底枠１に、他方の端部のヒゲを可動側である
蓋３に掛け、ばね力を常時蓋３側に対し押上げ力
として作用させている。

復帰ばね４はＳ字形に屈曲した形状のもので、
例えば合成樹脂材で製作される。このばね４の一
端には筒部１３があり、この筒部１３を支軸５上
部に嵌着して底枠１に固定し、他端には軸１４を
設け、この軸１４を筒部１２に挿入固着して化粧
品皿２に個定される。尚、この復帰ばね４の両端
部の固定手段はこの実施例に限らない。例えば、
支軸５の上部を角軸とし、ばね４側の筒部１３を
角筒状としてもよく、また支軸と筒部を逆関係と
してもよい。軸１４、筒部１２側も同様である。

またこのばね４の取付位置は適宜任意でよい。

上記各部は合成樹脂材で成形製作する。

「考案の効果」 上記本考案によれば、化粧品皿２を水平方向に
僅か回動させることにより止め金が解錠でき、従
つてその操作は化粧品皿２の左右両サイドを数本
の指の腹で摘めばよく、操作は簡単、容易であ
り、指先を傷めるおそれは全くなく安全である。
また止め金は、少なくとも解錠操作の場合は、両
係合突起７と９の強制的な乗越えによるのでな
く、両係合突起７と９の位置を左右にずらして係
合を外すので衝撃はなく、従つて欠損等の懸念も
少ない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案化粧用コンパクトの一実施例を
示し、ａ図は要部を破断した平面図、ｂ図は左半
部を縦断した側面図、ｃ図は右半部を縦断した正
面図、第２図は同実施例のドラムを省いた化粧品
皿部の平面図である。 １……底枠、２……化粧品皿、３……蓋、４…
…復帰ばね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 丸形盆の左右両サイドをカツトしたような形状
   であつて、底板中心部から支軸５を起立した底枠
   １と、左右両サイドが前記カツト部にはみ出す丸
   形であって、底板中心部に明けた嵌合孔を前記支
   軸５に嵌合して底枠１に回動はするが離間しない
   よう組込まれ、かつ上半部に化粧品ドラム６を嵌
   合し、さらに前面から止め金の一方の係合突起７
   を突設した化粧品皿２と、前記底枠１に対応した
   形状であつて、後端部を底枠１後端部にヒンジ８
   で枢着され、かつ前縁に前記係合突起７と係合す
   る止め金の他方の係合突起９を設け、さらにヒン
   ジ８部に装備した駆動ばねで常時開方向に付勢さ
   れた蓋３と、前記化粧品皿２の下半部空間イに配
   設され、一端を前記支軸５に、他端を化粧品皿２
   の周壁１０に固定され、この化粧品皿２を常時施
   錠位置に保持する復帰ばね４とからなる化粧用コ
   ンパクト。