JPH01118346A - ツインベルトキャスターによる鋳造方法およびその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明は、ツインベルトキャスターによる鋼の鋳造方法
およびその装置に関するものである。

［発明が解決すべき従来技術の問題点］この種のツイン
ベルトキャスターは、第１図に示すように、上下ベルト
１．４の側部間にダムブロック７を挟持させ、鋳込角が
５〜１５°になるように下向きに傾斜して配置し、キャ
スター内部に溶鋼８を鋳込む為の溶鋼８の自由表面（メ
ニスカス）を形成した構成となっている。

この為、溶ｍ８の鋳込部では、上ベルト４と下ベルト１
とが溶ｍ８の進行方向に対してオフセットＬすることに
なるので、第２図の如く鋳片９の上ベルト４の初期凝固
シェル凝固収縮ゾーンノオ最終端と下ベルト１の初期凝
固シェル凝固収縮ゾーン、１２ｇ　最終端とに上下ベル
ト１，２の初期凝固シェル凝固収縮最終端の距離−＆ｃ
相当の差が生じることになる。

即ち、第２図のＡ断面部においては、鋳片９の両側部及
び下面部のみにＵ状の凝固シェルができ始め、Ｂ断面部
になるとＵ状の下面側凝固シェル１０が幅方向に凝固収
縮を始めて、逆台形状の凝固シェルになる。

次にＣ断面部では、溶Ｗ４８が上面ベルト４に接して上
面側凝固シェル１１ができ始め、下面側凝固シェルは既
に初期の凝固収縮を終えてかなり強度を有したものとな
る。

この為、上面側凝固シェル１１が凝固収縮を始めようと
しても、既に凝固収縮を終えかなり強度を有したＵ状の
下面側凝固シェル１０に拘束されて幅方向に内部応力が
生じ、図４の如く鋳片９の上面長手方向に伸びた割れ（
縦割れ）が発生して、品質低下になるという不具合を免
れなかった。

しかも、鋳片９の断面形状が上面側凝固シェル１１と下
面側凝固シェル１０の収縮量の差により逆台形状になり
、製品品質の低下になるという不具合を免れなかった。

［発明の目的］ 本発明は、前記従来の問題点を解決するために創案され
たもので、下ベルトの冷却能力を上ベルトの冷却能力よ
り低く抑え、下面側凝固シェルの初期凝固を遅らせるこ
とにより、上下面の初期凝固シェルの凝固収縮完了位置
をほぼ等しくし、鋳片の長手方向に伸びた割れ及び鋳片
断面の変形を防ぐことを目的とする。

［問題点を解決するための手段］ 本発明の鋼のツインベルトキャスターによる鋳造方法は
、上下ベルトの側部間にダム部材を配設させ、かつ、下
向きに傾斜したツインベルトキャスターによる鋼の鋳造
方法において、ツインベルトキャスター内に溶鋼を供給
し、その溶鋼が上面側凝固シェルと下面側凝固シェルと
を形成する際に、上面側より下面側の凝固シェルの成長
を遅らせて、上下面の初期凝固シェルの凝固収縮完了位
置をほぼ等しくするようにしたことを特徴とする。

本発明は、上記方法に加えてさらに、ツインベルトキャ
スターの下ベルトに上ベルトより熱伝導性の低い断熱ベ
ルトを用いて、かつ、前記断熱ベルトが鋼製ベルトの表
面に断熱性の良好な層を形成してなるもの、あるいはベ
ルトの材質そのものが熱伝導性の低い材質からなること
を特徴とする。

［実施例］ 以下、本願発明の一実施例を第６図乃至第１０図により
説明する６ 図中１２は、水平より下向きに傾斜（鋳込角５〜１５°
）した下ベルトで、下人側プーリ２と下山側プーリ３と
の間に図示しない駆動装置により回転可能に巻回されて
いる。　４は下ベルト１２と平行に、かつ鋳込方向にオ
フセットＬずれて配設された上ベルトで、上人側プーリ
５と上山側プーリ６との間に図示しない駆動装置により
下ベルト１２と同一速度で回転可能に巻回されている。

７はダムブロックで、側面視四角形の多数個のブロック
７′を帯鋼等に滑動可能にして該帯鋼等で数珠状に連結
したものである。　このダムブロック７は、上下ベルト
４．１２とともに移動するようにその側部間に挟持され
るとともに、図示しない彎曲部ガイドとサポートロール
とにより案内支持されている。

かくして上下ベルト４．１２と左右ダムブロック７．７
から無限軌道式モールドが構成されている。

本発明は、このような連続鋳造機において、従来使用さ
れていた低炭素鋼等の下ベルト１に変えて熱伝導性の低
い断熱ベルト１２を用いたことにより、下ベルト１２の
初期凝固シェルの凝固収縮ゾーンＪ２＆　ｒを長くして
鋳片９の下面側凝固シェル１０の成長を遅らせ上下ベル
ト４，１２の初期凝固シェル凝固収縮最終端の距離ノρ
ｌを少なくしたことを特徴とする。

具体的には、第７図の如〈従来と同材質のベルト１２ａ
の表面に、セラミックス等の断熱性の良好な層１２ｂ（
厚さ５０〜１５０μ）をコーティングしたものである。

尚、本実施例の下ベルト１２（断熱ベルト）は、ベルト
１２ａに断熱、Ｉ’ｌｌ　２ｂを設けた構成であるが、
これに限定されることなく断熱性の良いベルトで鋼の鋳
込に適したもの、例えばベルトの材質そのものを熱伝導
性の低い材質（アンバー（Ｎｉ合金））によるベルト等
であればどのようなものでも良い。　また、本実施例の
ダムブロック７は、上下ベルト４，１２とともに移動す
るようになっているが、上下ベルト４，１２とともにシ
ェルを形成するもの、例えば固定式のダム部材等であれ
ばどのようなものでも良い。

［作用］ 上下ベルト４，１２を回転移動させ、かつ、これと協働
して左右のダムブロック７．７を回転移動させると共に
、これにより構成されるモールド４．１２，７．７内で
溶＃１８を帯板状の鋳片９として連続的に鋳造する際、
第６図のＤ断面部及びＥ断面部においては、鋳片９の下
面側に下面側凝固シェル１０が成長を始めるが、断熱層
１２ｂにより従来のＷ４製の下ベルト１に比べて成長が
遅れる。

そして、溶鋼８が上面ベルト４に接して上面側凝固シェ
ル１１を形成し始めても、下面側凝固シェル１０にはま
だ上面側凝固シェル１１の収縮を拘束するだけの拘束力
はない。

そして、Ｆ断面部においては、断面Ｅで示された如く鋳
片断面形状が僅なる逆台形であったが、下面側凝固シェ
ル１０の成長遅れにより拘束力が弱くなり、上面側凝固
シェル１１の収縮力でほぼ長方形に近い状態に矯正され
る。

尚、キャスター後部においては、下面側凝固シェル１０
が上面側凝固シェル１１より凝固速度が遅れて、下面側
凝固シェル厚ダ梵より上面側凝固シェル厚と７６の方が
厚くなることも予想されるが、実際には、第１０図の如
く鋳片９の厚み方向の収縮及び鋳片９の自重により上ベ
ルト４と鋳片９の上面とにエアギャップが生じ、冷却効
果が減少する為、上面側凝固シェル厚ｃＪ＝ｔと下面側
凝固シェル厚（ＩＪ−とでは余り大差がなくなる。

（発明の効果） 以上の通り本発明は、溶鋼の下面側凝固シェルの成長を
上面側凝固シェルの成長より遅らせて、上下の凝固シェ
ルの凝固収縮完了位置をほぼ等しくなるようにすること
により、上下の凝固シェルの収縮量が等しくなって、鋳
片の表面に生じる割れ（縦割れ）等の欠陥の発生を防止
すると共に、鋳片の形状精度品質を向上させることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のツインベルトキャスターの概要図、第２
図は第１図の要部を示す概要図、第３図は第２図のＡ、
Ｂ、Ｃ断面図、第４図は第２図の■断面図、第５図は従
来のツインベルトキャスターにより製造された鋳片図、
第６図は本発明装置の要部を示す概要図、第７図は第６
図の■断面図、第８図は第６図のり、Ｅ、Ｆ断面図、第
９図は鋳片が第８図のＥ断面からＦ断面に移る途中の作
用図、第１０図は本発明による鋳片の凝固作用の過程図
。 １・・・下ベルト　　　　４・・・上ベルト７・・・ダ
ムブロック　　８・・・溶鋼９・・・鋳片　　　　　　
１０・・・下面側凝固シェル１１・・・上面側′凝固シ
ェル １２・・・下ベルト（断熱ベルト）（ベルト１２ａ。 断熱層１２ｂ） 第４図 第３図 第１０図 第８図 手続補正書 昭和６３年１０月１２日

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）上下ベルトの側部間にダム部材を配設させ、かつ
   、下向きに傾斜したツィンベルトキャスターによる鋼の
   鋳造方法において、ツィンベルトキャスター内に溶鋼を
   供給し、その溶鋼が上面側凝固シェルと下面側凝固シェ
   ルとを形成する際に、上面側より下面側の凝固シェルの
   成長を遅らせて、上下面の初期凝固シェルの凝固収縮完
   了位置をほぼ等しくするようにしたことを特徴とする鋼
   のツィンベルトキャスターによる鋳造方法。
2. （２）上下ベルトの側部間にダム部材を配設させ、かつ
   、下向きに傾斜したツィンベルトキャスターによる鋼の
   鋳造装置において、下ベルトに上ベルトより熱伝導性の
   低い断熱ベルトを用いたことを特徴とする鋼のツィンベ
   ルトキャスター。
3. （３）断熱ベルトが鋼製ベルトの表面に断熱性の良好な
   層を形成してなる特許請求の範囲第２項に記載の鋼のツ
   ィンベルトキャスター。
4. （４）断熱ベルトが熱伝導性の低い材質からなる特許請
   求の範囲第２項に記載の鋼のツィンベルトキャスター。